著者
小野崎 隆 山口 隆 姫野 正己 池田 広
出版者
園芸学会
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.68, no.5, pp.974-978, 1999-09-15
被引用文献数
5 17

Pseudomonas caryophylliにより発生するカーネーション萎ちょう細菌病は, 日本でのカーネーション栽培上最も重要で問題となっている病害であり, ほとんどの栽培品種は本病害に対しり病性であることが知られている.本報では, 野菜茶試で維持保管しているダイアンサス属野生種の萎ちょう細菌病に対する抵抗性を, 浸根接種法による検定により評価した.接種から91日後の発病率によって, 抵抗性を極強(発病率 : 0%), 強(発病率 : 0<&acd;≦20%), 中(発病率 : 20<&acd;≦40%), 弱(発病率 : 40<&acd;≦70%), 極弱(発病率 : 70<&acd;≦100%)の5つに分類した.検定試験の結果, 本病害に対する抵抗性が極強(発病率 : 0%)の野生種2種, D. capitatus ssp. andrzejowskianusとD. henteriを見いだした.これらの2種は, 実験期間を通じて全く病徴を示さなかった.さらに, 抵抗性が強(発病率 : 0<&acd;≦20%)の野生種7種類を見いだした.4菌株を用いた再試験の結果, D. capitatus ssp. andrzejowskianusが最も強い抵抗性を示す野生種であることが明らかになった.
著者
山内 正仁 松元 皓隆 山田 真義 八木 史郎 村山 陵 山口 善敬 山口 隆司
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集G(環境) (ISSN:21856648)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.85-92, 2012 (Released:2012-04-20)
参考文献数
15
被引用文献数
1

本研究では,まずきのこ栽培用の焼酎粕・でん粉粕培地の臭気物質の同定と定量を行った.その結果,アセトイン,酪酸,ジアセチルが主成分となり,これらにその他の臭気物質が混ざり合うことで独特の不快な臭いを発していることが示唆された.また,これらの臭気物質は培地に菌糸が蔓延するにつれて消失した.つぎに液体培地を用いて,主成分の臭気物質の消臭メカニズムを検討した.その結果,これらの臭気物質は菌体外酵素の働きで消失している可能性は低く,きのこ菌糸そのもので分解されている可能性が高いことが示唆された.さらに,臭気指数およびにおいの質について調査し,焼酎粕・でん粉粕培地の臭いは,培養が進むにつれて培地本来の酸っぱい臭いから,きのこの匂いへ,においの質が変わると同時に,臭気指数は減少することが明らかになった.
著者
山口 隆司 原田 秀樹 桃井 清至 曽 怡禎
出版者
公益社団法人 日本水環境学会
雑誌
水環境学会誌 (ISSN:09168958)
巻号頁・発行日
vol.18, no.6, pp.499-510, 1995-06-10 (Released:2008-01-22)
参考文献数
39
被引用文献数
2 3

The ecological role of sulface-reducing bacteria (SRB) in anaerobic degradation of a long-chain fatty acid (LFA) was investigated using three anaerobic sludge consorita cultivated at different sulfate loading rates. The three kinds of sludge (referred to as Sludge A, B and C) were cultivated in a fill-and-draw mode for 100 days by feeding with plamitate as a major carbon source (feeding concentration : 1.0g COD·l-1), but with different levels of sulfate, i.e., 600mg-SO42-·l-1 for Sludge A, 300 for Sludge B, 0 for Sludge C.Degradation of palmitate into acetate in the presence of sulfate can be performed by either of the following three trophic groups : 1) symbiosis between palmitate-degrading proton-reducing acetogens (P-PRA) and hydrogen-utilizing SRB (H-SRB), 2) symbiosis between P-PRA and hydrogen-utilizing methanogens (H-MPB), 3) palmitate-oxidizing SRB (P-SRB). Three sludge consortia exhibited different behavior of palmitate degradation, depending on their sulfate loadings. As for Sludge A, the first group, P-PRA+H-SRB had the greatest contribution in palmitate degradation, and the extent of the second, P-PRA+H-MPB and the third, P-SRB were about half of the first, respectively. For Sludge B, P-PRA+H-MPB had the superior contribution over P-PRA+H-SRB and P-SRB. The lowest contributor, P-SRB was only one-tenth of the largest contributor, P-PRA+H-MPB. For Sludge C, palmitate degradation was accounted for only by P-PRA+H-MPB, and the contributions by P-PRA+H-MPB and P-SRB were negligible small.
著者
大石 勉 平岡 節郎 加藤 禎人 多田 豊 全 炯圭 山口 隆生
出版者
The Society of Chemical Engineers, Japan
雑誌
化学工学論文集 (ISSN:0386216X)
巻号頁・発行日
vol.24, no.6, pp.907-911, 1998-11-20
参考文献数
12
被引用文献数
2 1

バイオリアクターとして実用化されている特殊撹拌翼 EGSTAR (イージースター) の動力特性を実験的に明らかにした.邪魔板無しの所要動力は摩擦係数と修正 Re数を用いたパドル翼に対する亀井ら (1995) の動力相関式の形でまとめることができた.パドル翼に対する翼相似パラメーターγ<I>n</I>p<SUP>0.7</SUP><I>b/H</I>は EGSTARでは1.57γ(<I>d/H</I>)(<I>h</I><SUB>d</SUB>/<I>d</I>)<SUP>0.59</SUP>と修正された.邪魔板有りの所要動力は亀井らの動力相関の手法を用いることができた. EGSTAR撹拌翼の完全邪魔板条件とそのときの動力数は次式で示された.<BR>(<I>BW/D</I>) <I>n</I><SUB>b</SUB><SUP>0.8</SUP>≧0.74 (<I>h</I><SUB>d</SUB>/<I>d</I>) <SUP>0.12</SUP><BR><I>N</I><SUB>Pmax, ε</SUB>=3.7 (<I>h</I><SUB>d</SUB>/<I>d</I>) <SUP>0.59</SUP> (1-ε) <SUP>-1.1</SUP>
著者
中西恭介 山口隆 卯田駿介 角谷亮祐 尹玄玄 倉知尚貴 馬場哲晃 串山久美子
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.10, pp.1-3, 2013-12-16

Music Puzzle はスライドパズルブロックを音楽シーケンサの各ブロックに見立てることで,視覚と聴覚を同時に利用してパズルを解くゲームアプリケーションである.パズルブロックにメロディやリズムを割り当てることで,ブロックをスライドして動かすたびに,絵柄だけでなく自動で音楽も変化してループ演奏される.ブロックに描かれている画像だけでなく,演奏されるメロディの違いを攻略のヒントにすることができる.
著者
森 嘉璋 山口 隆司
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会技術報告 (ISSN:03864227)
巻号頁・発行日
vol.20, no.12, pp.31-35, 1996-02-26
被引用文献数
1

Praying 50th year of the victims of the atomic bomb explosion, Nagasaki had a peace memorial concert at Urakami Cathedral on June 13 and 14,1995. With HDTV, NHK Nagasaki videotaped the Whole performance, Mahler's second symphony "Revival", by the New Japan Philharmony Symphony Orchestra with conductor Seiji Ozawa. Our principal effort for recording was to keep a solemn atmosphers of the cathedral. For that reason, we set handmade hanging microphone as well as 5 cameras. At the beginning we concerned that HDTV screen would not be suitable for the cathedral's high ceiling, but it turned out opposite. HDTV even achieved the gleam fro the stained grass.
著者
荒木 信夫 山口 隆司
出版者
長岡工業高等専門学校
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

都市下水処理UASB内に生息する嫌気性原生動物種ごとの季節変動を把握するため,顕微鏡観察による原生動物の計測と18SrRNA遺伝子を標的としたクローニング解析及びダイレクトシーケンス解析による同定を行った.原生動物は水温の変化によって増減し,最大11×103cells/mL(秋期),最低で0cells/mL(春期)となった.UASB内にはMetopuscontortusが優占していた.Metopusspの一細胞をマイクロマニピュレーターを用いて捕獲し,古細菌の16SrRNA遺伝子クローニングやFISH解析を行ったところ,酢酸資化性メタン生成古細菌が104cellsレベルで共生していた.原生動物の有無による連続実験の結果MetopusspはUASB内のバクテリア細胞を含む浮遊性成分を捕食していた.
著者
山口 隆久
出版者
広島大学マネジメント学会
雑誌
広島大学マネジメント研究 (ISSN:13464086)
巻号頁・発行日
no.14, pp.135-136, 2013-03-22

広島大学大学院社会科学研究科マネジメント専攻 平成24年度博士論文要旨〈学会員の論文要旨のみ掲載〉
著者
久保田 健吾 林 幹大 松永 健吾 大橋 晶良 李 玉友 山口 隆司 原田 秀樹
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集G (ISSN:18806082)
巻号頁・発行日
vol.66, no.1, pp.56-64, 2010 (Released:2010-03-19)
参考文献数
36
被引用文献数
1 1

都市下水を処理しているUASB-DHSシステムのG3型DHSリアクターの微生物群集構造をrRNAアプローチを用いて解析した.クローン解析による結果はリアクター上・中・下部において微生物群集構造が異なっていることを示しており,微生物多様性はリアクター上部において最も低かった.定量Real-time PCR法による各種微生物のrRNA遺伝子の定量結果は,アンモニアおよび亜硝酸酸化細菌の存在率がリアクター中・下部に行くにつれて増加することを示していた.リアクター上部からのアンモニア除去は,活性汚泥と同程度以上のアンモニア酸化細菌群の存在率に加え,DHSリアクターの高い汚泥保持能力および酸素供給能力に由来する可能性が示唆されるなど,除去メカニズムに関する知見を得ることが出来た.
著者
山口 隆英
出版者
兵庫県立大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010-04-01

日本企業が海外進出する市場として新興国が重要になっている。新興国は、これまで生産拠点であったが、市場ではなかった。新興国の経済成長に合わせて、新興国の市場としての重要性が高まってきた。新興国を市場として利益を上げることが課題となっている。その課題に対して、日本企業にはどのような組織能力が必要とされるかを検討することが本稿の課題である。この課題のキーポイントは、従業員の長期的な雇用を実現することによって、現地でつくり販売するというビジネスモデルを構築することであった。長期雇用にむけて、将来のキャリアパスの明確化が必要であった。この点については、今回の研究では十分に議論されず、今後の課題である。
著者
藤岡 穣 古谷 優子 森實 久美子 鈴木 雅子 三田 覚之 山口 隆介
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

日本の仏教美術に関する研究は、従来、絵画や彫刻といったジャンル別の研究が主流であった。本研究は、それに対して、異なるジャンル間の相互の影響関係、ジャンルによる表現の異同の様相などを明らかにしながら、ジャンルの枠を超えた総合的な研究を目指すものである。こうした研究は、短期間のうちに容易に達成されるものではなく、本研究ではまさにその端緒に着いたばかりであるが、今後も引き続きジャンルごとの研究成果の共有化をはかり、より総合的な研究を目指していきたい。
著者
津崎 兼彰 山口 隆司 増田 浩志 木村 勇次
出版者
独立行政法人物質・材料研究機構
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

本研究では、超高力ボルト創製に関する基礎研究を材料・建築・土木分野の研究者が共同で行った。その結果、1800MPa級超高力ボルトを実現するための最適材料化学成分と金属組織ならびにボルト形状を提案した。