著者
一條 佑介 野崎 淳夫 成田 泰章
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会大会 学術講演論文集 平成30年度大会(名古屋)学術講演論文集 第7巻 空気質 編 (ISSN:18803806)
巻号頁・発行日
pp.137-140, 2018 (Released:2019-10-30)

本研究では、JEM1467により吸着方式と活性種・イオン放出方式を組み合わせた併用方式の空気清浄機の耐久性を明らかにした。 結果として、イオン発生によりアンモニアでは135本、アセトアルデヒドでは114本、酢酸では98本分の耐久性能が向上した。 アンモニア、酢酸、アセトアルデヒドを対象とした実用耐久本数は、イオン発生により約60%増大した。
著者
小川 七世 菅野 重範 成田 渉 鈴木 匡子
出版者
日本神経心理学会
雑誌
神経心理学 (ISSN:09111085)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.152-163, 2021-09-25 (Released:2021-10-13)
参考文献数
64
被引用文献数
1

LPAの臨床診断基準が2011年に発表されてから約10年が経った.この間,LPAに関する英語論文は400本を越える.しかし中核症状に喚語困難と復唱障害という失語症ならば多くに認められる症状が挙げられていることもあり,臨床の現場においてLPAは,特徴的な言語症状を見出しづらく,いまだにわかりにくい概念であるといえよう.よって本論では,まず日本語話者の既報告からLPAの言語症状の特徴を整理して示す.また経過とともに出現してくる,言語症状および言語以外の症状についても言及する.最後に,最近の話題であるLPAとDLBの関係や,新たな診断基準に向けた動きについても紹介する.
著者
眞弓 皓一 成田 哲治 Costantino CRETON
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子論文集 (ISSN:03862186)
巻号頁・発行日
vol.72, no.10, pp.597-605, 2015-10-25 (Released:2015-10-23)
参考文献数
25
被引用文献数
1

高分子ゲルを高強度化する有効な分子設計として,共有結合などの強い結合と水素結合などの弱い結合を架橋点として導入する手法が提唱されている.弱い可逆な架橋点はゲルが変形した際に解離し,その時のエネルギー散逸によってゲルのマクロな破壊を防ぐことができる.また,変形したゲルから外力を取り除くと,強い結合に由来するネットワークの弾性によって,ゲルは元の形状まで復元し,可逆架橋点も再結合して元の状態まで戻る.筆者らは,このような自己回復性高強度ゲルのモデル系として,ポリビニルアルコール(PVA)を共有結合とホウ酸イオンによる可逆結合で同時架橋したDual Crosslink (DC)ゲルを開発し,その力学特性を調べてきた.本報では,可逆架橋点の解離・再結合ダイナミクスがDCゲルの線形粘弾性,ヒステリシスループを含む大変形挙動,および破壊挙動とどのように相関しているのかについて解説する.
著者
用量設定法ガイドライン検討委員会 藤堂 浩明 足立 浩章 今井 教安 上中 麻規子 内田 崇志 大谷 道輝 澤田 美月 成田 昌稔 西島 貴史 野村 宜史 宮坂 美行 畑尾 正人 増永 卓司 山口 雅彦 佐々 齊 知久 真巳 川田 裕三 古屋 律子 藤井 まき子
出版者
日本香粧品学会
雑誌
日本香粧品学会誌 (ISSN:18802532)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.99-108, 2019-06-30 (Released:2020-06-30)
参考文献数
15
被引用文献数
1

The skin concentration of topically applied cosmetic active ingredients is very important for evaluating cosmetics. However, a large variation is often observed in finite dose experiments due to the evaporation of volatile components in the formulation and difficulties for applying formulation uniformly. In addition, steady-state skin concentration could not be attained even after several hours of application. In this verification report, we conducted in vitro skin permeation experiment with an infinite dose to confirm whether formulation with the highest skin permeation would also show the highest skin concentration. Three formulations, lotion, milk, and cream, and the mixture of these formulations containing isopropyl methyl phenol (IPMP) as a model ingredient were applied to excised human skin in eight research facilities. The present experiment was conducted with receptor solution containing 1.0% of Brij 98 in order to increase solubility of IPMP in the receptor fluid without changing skin integrity. The obtained results were consistent among the facilities in the following order of skin permeation (lotion>milk>cream≅the mixture) and corresponded with that of the skin concentration. This result showed that evaluation of topical formulations with in vitro skin permeation experiment with an infinite dose could identify the formulation which exhibited the highest steady-state skin concentration of cosmetic active ingredients. In addition, experiment with mixture formulation might reveal changes in skin permeability associated with changes in thermodynamic activity of IPMP after co-application of several formulations on the skin.
著者
成田 正直 眞岡 孝至 蛯谷 幸司 西野 輔翼
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.79, no.1, pp.48-54, 2013 (Released:2013-01-24)
参考文献数
24
被引用文献数
4 5

ホタテガイの赤燈色貝柱における成分分析および色素の同定を行い,その抗酸化作用を調べた。赤燈色貝柱の一般成分,遊離アミノ酸は通常貝柱と有意差がみられなかった。MS および NMR スペクトルの結果から,赤燈色貝柱の主な色素はペクテノロンと同定した。ペクテノロンは,アスタキサンチンよりはやや弱いが,β-カロチンより強い抗酸化作用を示し,有用なカロテノイドと考えられた。
著者
野﨑 淳夫 成田 泰章 一條 佑介
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会大会 学術講演論文集 平成30年度大会(名古屋)学術講演論文集 第7巻 空気質 編 (ISSN:18803806)
巻号頁・発行日
pp.85-88, 2018 (Released:2019-10-30)
被引用文献数
1

本研究では、従来の紙巻きタバコと非燃焼加熱式タバコの主流煙、副流煙及び呼出煙中の微粒子について、実験的に明らかにした。 主流煙について、個数濃度で比較すると、タバコ(J)に比べて電子タバコ(P)は275 %、電子タバコ(B)では288 %となっており、非燃焼加熱式タバコの排出量が多い。重量濃度で比較すると、タバコ(J)に比べて電子タバコ(P)は18.5 %、電子タバコ(B)では66.8 %となっており、非燃焼加熱式タバコの排出量が少ない。
著者
成田 守
出版者
日本歌謡学会
雑誌
日本歌謡研究 (ISSN:03873218)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.44-49, 1987-02-15 (Released:2021-03-31)
著者
勝木 将人 成田 徳雄 松森 保彦 石田 直也 渡邊 大海 蔡 嗣錡 冨永 悌二
出版者
The Japanese Society for Kampo Medicine and Neurological Surgery
雑誌
脳神経外科と漢方 (ISSN:21895562)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.1-7, 2022-07-30 (Released:2022-09-26)
参考文献数
31

一次性頭痛に対する急性期治療薬としての漢方薬の有用性を,自験例をもとに検討した。緊張型頭痛223例には葛根湯を,前兆を伴うもしくは伴わない片頭痛93例には呉茱萸湯を,天候に関連するもしくは水毒を伴う片頭痛71例には五苓散をそれぞれ頓用で処方し,1週間後に症状の改善の有無を尋ねた。それぞれ約90%の患者において症状の改善を認めた。非ステロイド性消炎鎮痛剤を処方した162例と症状改善率に有意差はなかった。
著者
山﨑 瑞紀 有川 茉里子 片野 紗恵 加藤 優花 小林 加奈 鈴木 詩織 滝 りりか 中 佑里子 成田 真裕
出版者
一般社団法人 社会情報学会
雑誌
社会情報学 (ISSN:21872775)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.34-46, 2021-09-30 (Released:2021-11-10)
参考文献数
42

本研究では,ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の1つであるLINEを用いたコミュニケーション場面において,大学生がLINEスタンプ(1つか2つの言葉がついたカラーのイラスト)をどのような動機で利用しているのか,を明らかにするとともに,スタンプの使用と購入を促す動機を特定した。日本人大学生212名が,チャット状況でのLINEスタンプの利用動機,LINEスタンプの利用や購入に関する質問紙に回答した。結果として,探索的因子分析及び確認的因子分析により,「雰囲気づくり」,「感情表現」,「注目誘引」,「個性表現」,「沈黙回避」の5つの利用動機が見出された。このうち,「雰囲気づくり」,「感情表現」,「沈黙回避」で女性が男性より高かった。これらの利用動機とスタンプ使用/購入の関連を重回帰分析により検討した結果,スタンプの使用を強く促す動機は「注目誘引」と「感情表現」であるのに対し,スタンプの購入を促す動機は「個性表現」であることが見出された。
著者
横山 友里 清野 諭 光武 誠吾 西 真理子 村山 洋史 成田 美紀 石崎 達郎 野藤 悠 北村 明彦 新開 省二
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.67, no.10, pp.752-762, 2020-10-15 (Released:2020-12-23)
参考文献数
38
被引用文献数
1

目的 「運動」「栄養」「心理・社会参加」を柱としたフレイル改善のための複合プログラムへの参加がその後の要介護・死亡発生リスクや介護費に及ぼす影響を,傾向スコアマッチングを用いた疑似実験的デザインにより検証した。方法 鳩山コホート研究参加者742人のうち,2011年度(47人)と2013年度(30人)に開催した3か月間のフレイル改善教室のいずれかの年度に参加したフレイルまたはプレフレイルの計77人を介入群とした。不参加群は,鳩山コホート研究参加者の中から,介入不参加者(介入対象外であった者のほか,介入対象であったものの,教室参加を拒否した者を含む)を対象に,傾向スコアを算出し,介入群との比を1:2としてマッチングすることにより,設定した。傾向スコアで完全にマッチングできた対象者は介入群70人,不参加群140人,計210人であった。住民異動情報・介護保険情報を突合し,32か月間(教室終了後24か月)の追跡による要介護(要支援含む)・死亡発生リスクをCoxの比例ハザードモデルを用いて算出した。また,ガンマ回帰モデルを用いて介護費の比較を行った。結果 要介護の発生率(対千人年)は介入群が不参加群に比し,有意ではないものの低い傾向を示し(介入群:1.8 vs.不参加群:3.6),不参加群に対する介入群の要介護認定のハザード比と95%信頼区間(95%CI)は0.51(0.17-1.54)であった。また,介入群と不参加群の間で介護費発生の有無に有意な差はみられなかったものの,介護費については,受給者1人あたりの追跡期間中の累積の費用,1か月あたりの費用の平均値はそれぞれ,介入群で375,308円,11,906円/月,不参加群で1,040,727円,33,460円/月と介入群では約1/3の低額を示し,累積の費用(コスト比=0.36, 95%CI=0.11-1.21, P=0.099),1か月あたりの費用(コスト比=0.36, 95%CI=0.11-1.12, P=0.076)ともに,不参加群に比べて介入群で低い傾向がみられた。結論 本研究では統計的な有意差は認められなかったものの,フレイル改善のための複合プログラムの実施により,その後の要介護発生リスクおよび介護費を抑制できる可能性が示された。今後,より厳密な研究デザインによるさらなる検証が必要である。
著者
福岡 和也 塩崎 道明 古西 満 濱田 薫 長 澄人 成田 亘啓
出版者
特定非営利活動法人 日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.271-277, 1992-04-20 (Released:2011-08-10)
参考文献数
6

症例は72歳, 女性.Hugh-Jones III度の労作時呼吸困難を主訴として入院.胸部X線写真にて右胸水貯留を認め, 胸膜生検から癌性胸膜炎 (腺癌) と診断.MMC, OK-432による胸膜癒着術を施行したが, 被包化胸水の遺残と肺の癌性リンパ管症を併発した.その後, 胸腔内カテーテル挿入部に皮下浸潤による腫瘤を触知するとともに右体幹を中心としたびまん性の皮下腫脹と右腋窩リンパ節腫脹が出現, 胸, 腹部CTでは右体幹の皮下組織に広範囲に及ぶ網目状の高吸収域を認めた.これらの所見からびまん性皮下浸潤を疑い, CBDCA, VP-16による全身化学療法を施行するも奏効せず, 呼吸不全に陥り死亡.剖検の病理組織所見から, 本症例にみられたびまん性皮下腫脹の原因は右肺下葉原発の低分化型腺癌の胸膜, 胸壁から皮下組織への直接浸潤と皮膚の癌性リンパ管症によるものと考えられた.
著者
成田 大一 尾田 敦
出版者
日本理学療法士協会(現 一般社団法人日本理学療法学会連合)
雑誌
理学療法学Supplement Vol.31 Suppl. No.2 (第39回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.C0877, 2004 (Released:2004-04-23)

【はじめに】靴は足部を保護するばかりではなく,足部機能を向上させるものであるが,理学療法場面において,前者のほうが優先され,また着脱が容易ということからもバレーシューズを履いている状況が多々見受けられる。そこで靴の選択の第一段階として,足部機能を支持する構造のある紐靴(スポーツシューズ),足部機能を支持する構造があり着脱の容易なマッジクテープの靴,足部機能を支持する構造のないバレーシューズという3つの条件の違いにより運動課題の成績がどのように変化するかを明らかにすることを目的として本研究を行った。【対象および被検靴】健常女性16名の32足を対象とした。被検靴は市販されている22.5cm,23.5cmのスポーツシューズ(某M社製),マジックテープの靴(某P社製),バレーシューズ(某A社製)である。なお足囲サイズはスポーツシューズとバレーシューズはEE,マジックテープの靴はEEEである。【方法】運動課題として,片脚立位での重心動揺集中面積(以下,SD Area)の測定と下肢の機能的運動能力テストであるFunctional Ability Test(以下,FAT)を用いた。SD Areaはアニマ製Gravicorder GS1000のフォースプレート上に上述の3条件にて開眼で片脚立位となり左右別々に測定した。FATは(1)片脚幅跳び,(2)片脚8の字跳躍,(3)片脚横跳び,(4)片脚段差昇降,の4種目からなり,上述の3条件にて行わせた。なおこれら3条件の順番および種目の順番は無作為とした。統計処理は左右32足での3条件におけるSD AreaおよびFATの4種目の成績をTukey検定を用いて比較し,危険率5%未満を有意とした。【結果と考察】SD Areaによる比較では,平均値においてバレーシューズの成績がやや低かったが,有意な差は認められなかった。この結果から,バレーシューズと比較してスポーツシューズやマジックテープの靴は靴底が厚く,足底からの感覚情報のフィードバックの制限が大きいと考えられるが,足部機能を支持する構造を有しているため,足部の能力を発揮させやすく,有意差が現れなかったのではないかと考える。FATによる比較では,全体としてスポーツシューズの成績が最も高かった。この結果はスポーツシューズの足部機能を支持する構造に起因するものと考える。しかし,同じく足部機能を支持する構造を有するマジックテープの靴ではスポーツシューズに比べ,片脚幅跳びと片脚8の字跳躍という前方への強い蹴り出しを必要とする課題において有意に成績が低かった。このことは靴底の摩擦力の違いによるものではないかと推測され,摩擦力を考慮した上で靴を選択していくことの必要性が示唆された。バレーシューズはスポーツシューズと比較して片脚8の字跳躍以外の3種目において有意に成績が低く,またマジックテープの靴と比較して片脚段差昇降において有意に成績が低く,運動には適しているとはいえないと思われた。
著者
有賀 義明 石川 嵩 猪子 敬之介 大嶽 公康 成田 健太郎 竹原 和夫
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集A1(構造・地震工学) (ISSN:21854653)
巻号頁・発行日
vol.69, no.4, pp.I_491-I_500, 2013 (Released:2013-06-19)
参考文献数
13
被引用文献数
2 2

複数の構造物が管路で連結された施設では,個々の構造物の地震時挙動が異なる場合,それらの連結部で地震時応力や相対変位が増大し,損傷・破壊が発生しやすくなることが想定される.本研究では,地震時挙動が異なる構造物によって構成される複合構造物の耐震性能照査の精度・信頼性の向上を目的として,形状が異なる新・旧のポンプ場が管路で連結されている場合を設定し,三次元動的解析により構造物の地震時挙動について検討した.その結果,新・旧のポンプ場は互いに離れたり近づいたりして挙動することから地震時には相対変位が発生し,その相対変位量はポンプ場の基礎地盤が軟質になると増大する等の結果を得た.
著者
仁藤 晴暉 成田 真輝 肥後 克己 嶋田 総太郎
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.27, no.4, pp.323-330, 2022-12-28 (Released:2022-12-28)
参考文献数
27

Having a self-body recognition for avatars with human augmentation is important to improve the user experience. In this study, we examine the self-body recognition for a four-armed avatar operated by two people. The arm directly operated by the subject is called the main arm, and the arm operated by another subject (the experimenter) is called the subarm. Questionnaires and instantaneous heart rate were used as indices of self-body recognition. The heart rate results showed that the subject’s self-body recognition for the subarm emerged when the subarm moved to meet the subject’s goal. This suggests that it is important for the extended body part of a human augmentation avatar to move in the manner that shares the intention with the subject during operation to recognize the avatar’s body as their own.
著者
成田 研一
出版者
日本薬史学会
雑誌
薬史学雑誌 (ISSN:02852314)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.102-112, 2018 (Released:2020-07-15)

Located in Omori-machi, Oda-shi, Shimane Prefecture, the Iwami-Ginzan Silver Mine was registered as an industrial heritage site and World Heritage site in 2007. A reddish-brown mineral soil found there at the beginning of the 17th century was donated to the Shogunate as a medicinal stone called MUMYOUI. The main component of the soil was believed to be ferric oxide, but it has been elucidated that the main component is manganese dioxide. It is similar to a mineral mined in China and described in HonzoKoumoku. While the minerals are listed as having the same name, MUMYOUI, they have different properties. The reason why the two minerals were confused by being referred to with similar notations at that time is unclear. Iwami-Ginzan halted presentation of MUMYOUI to the Shogunate once in the mid-18th century and began selling it to the general public shortly afterwards. In this thesis, I introduce the appearance of MUMYOUI from Iwami-Ginzan in functional books where it was treated as a noble medicine by the public, and used and transmitted until the end of the Tokugawa Period. In addition, it was found that the medicinal products produced in the region were developed and sold by a chief administrator, resembling processes like a modern pharmaceutical company and introduced as if the business was a community-raising project.
著者
成田 榛名 谷川 涼子 尾崎 麻理 石田 賢哉
出版者
日本ヒューマンケア科学学会
雑誌
日本ヒューマンケア科学会誌 (ISSN:18826962)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.30-46, 2023 (Released:2023-02-17)
参考文献数
29

医療的ケア児の療育経験がある保護者を対象に、医療的ケア児及び保護者への福祉支援体制の強化に向けて、保護者が経験した療育に関連する生活上の困難を把握し、福祉ニーズを明らかにすることが本研究の目的である。3~15歳の医療的ケア児5名の保護者6名(うち1組は両親)を対象に、インタビュー調査を実施し、質的帰納的な分析をおこなった。生活上の困難として【保護者同士のつながりの欠如】、【相談窓口での対応】、【退院時の対応】、【活用できる医療・福祉施設の少なさ】、【きょうだい児へのサポートの不足】の5カテゴリが抽出された。この結果から、保護者の有する福祉ニーズとして、適切なサービス利用と精神面のケアの充実を求めていること、保護者は医療的ケア児の入院生活から在宅生活への移行、保育施設へのスムーズな入所、きょうだい児への支援など、医療的ケア児の成長に応じた切れ目ない支援があった。医療的ケア児の在宅生活を支えるためには、医療的ケア児及び保護者を適切な制度、サービスにつなぎ、家族全体を把握して総合的に支援する医療的ケア児等コーディネーターが大いに期待される。