著者
河崎 一夫 奥村 忠 田辺 譲二 米村 大蔵 西沢 千恵子 山之内 博 中林 肇 東福 要平 遠山 竜彦 村上 誠一 小林 勉
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.137-140, 1973-02-15

緒言 高濃度酸素吸入によつて不可逆的眼障害をきたしうる疾患として,未熟児網膜症が知られている1)。本症では網膜血管が著しく狭細化する。成人においても高濃度酸素吸入によつて脳および網膜の血管が狭細になると報告された2)。この狭細化は,高濃度酸素吸入を止めた後には消失した(可逆的)2)。成人で高濃度酸素吸入によつて網膜血管の不可逆的狭細化をきたしたという報告はまだないようである。本報では,生命維持のため止むをえず高濃度酸素を長期にわたり吸入した重症筋無力症成人患者で起こつた網膜中心動脈(central retinal artery,CRAと便宜上記す)の白線化などの著しい眼底異常を記し,成人においても長期にわたる高濃度酸素療法は不可逆的眼障害をきたすおそれがあることを指摘したい。
著者
村上 眞知子
出版者
岐阜市立女子短期大学
雑誌
岐阜市立女子短期大学研究紀要 = Bulletin of Gifu City Women's Collge (ISSN:09163174)
巻号頁・発行日
vol.66, pp.67-70, 2016

Recently women’s students wear see-through blouses and skirts using tulle lace, tule, chiffon and organdy as daily garments. And they sometimes wear white blouses under the dark suits. In these cases the outline and color of the underwear as to camisole and tank top can be seen. As for the transparent skirts, not only underwear but also the shapes of legs are seen through. See-through look was presented by Eve Saint Laurent in 1968 and has been in fashion. And elegance and grace of the thin transparent fabric have been popular among women. But the see-though-ness sometimes cause senses of discomfort for person who watch the too much transparent feature and feel the norms of the society. In this study, women’s students attitudes for the see-through-ness of their under wear and actual wear conditions for the white and black outer wears are reported. In addition, their actual applications of the transparent fashion on the daily coordination are surveyed.
著者
庄 莉莉 村上 かおり 鈴木 明子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集 69回大会(2017)
巻号頁・発行日
pp.42, 2017 (Released:2017-07-08)

【目的】現在,ブラジャーは女性の生活必需品となっており,その装着が適切であるかどうかは女性の心身に大きな影響を与えているため,ブラジャーを着け始める思春期から,正しい知識をもってブラジャーを装着することが求められる。本研究では思春期の女子のブラジャー装着の現状や課題,またその第二次性徴に関わる下着教育の必要性や課題を明らかにすることを目的とした。  【方法】ワコール及びグンゼなどの調査資料に基づき,思春期の女子のブラジャー装着の現状や課題を追究した。また,歴史,教育,被服衛生などに関する先行研究を整理し,日本におけるブラジャーの普及や変遷の歴史的背景を踏まえ,家庭,学校や下着メーカーでの下着教育の現状や課題を分析した。 【結果】バストの発達やブラジャーの装着に悩みを抱え,その正しい知識を持たないままブラジャーを着け始める思春期の女子が多いため,早い時期にバスト発達に関する知識とブラジャー装着の指導が求められることが明らかになった。一方,下着教育の重要な場である家庭では,その教育が機能せず,学校教育でもほとんど行われていない。下着メーカーは思春期向けのブラジャーの開発や下着教育を積極的に行っているが,いずれも大都市圏だけに限定されている。また,学校での下着教育については約20年前のデーターしか見られない。以上から,思春期の女子及びその親の下着教育に関する認識の実態を明らかにする必要性が認められた。

2 0 0 0 OA 釣魚秘伝全集

著者
村上静人 著
出版者
内外社
巻号頁・発行日
vol.第2輯, 1932
著者
山﨑 博喜 加藤 浩 村上 拓郎 大﨑 万唯美 冨田 愁
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.109-114, 2015 (Released:2015-03-18)
参考文献数
19

〔目的〕高齢者に対して2種類の腹筋運動を実施した後に端座位側方移動動作を行わせ,その影響を分析し,両腹筋運動の臨床的意義について検討することである.〔方法〕健常高齢者17名に対し,腹筋運動前後に端座位側方移動動作時の座圧中心軌跡,および体幹・下肢筋活動を測定した.〔結果〕座圧中心総軌跡長が腹筋運動後に減少した群を良好群,増加した群を不良群と群分けした結果,不良群では外内腹斜筋の活動比率(EO/IO比率)が100%に近づき,増加した群では100%から乖離した.〔結語〕腹筋運動の研究では筋活動量が着目されているが,端座位側方移動動作においては筋活動量や腹筋運動方法よりも,EO/IO比率が重要であることが示唆される.
著者
村上 真幸 仙石 新
出版者
日本測地学会
雑誌
測地学会誌 (ISSN:00380830)
巻号頁・発行日
vol.53, no.1, pp.1-12, 2007-03-25 (Released:2011-03-01)
参考文献数
21

This paper describes the background of, and the necessity for the transition of the Japanese national geodetic datum from Tokyo Datum to the geocentric geodetic datum (or world geodetic system). Historically, the shape and scale of an earth ellipsoid have become accurately determined with the development of artificial satellites and laser ranging technique, and the position of an earth ellipsoid relative to the earth has been accurately determined by space geodetic techniques such as VLBI, SLR and GPS. As a result, at the end of the twentieth cen tury, geocentric geodetic datums, ITRF and WGS 84, were established and many international organizations recommend adopting ITRF or WGS 84 as the standard datum. Recent prevail ing use of GPS in surveying and navigation reveals the difference between traditional datum and geocentric datum to users of maps and charts. To leave the difference as it is would make confusion and could cause an accident if one makes positioning by GPS based on geocentric datum while using maps/charts based on traditional datum. Transition of datum from traditional one to geocentric one appears inevitable. Two governmental organizations, the Geographical Survey Institute (GSI) and the Hydrographic and Oceanographic Department of Japan Coast Guard (JHOD) made much effort to realize a new Japanese geodetic datum basedon a geocentric datum and develop maps and charts (both paper-based and digital ones) referenced to the new datum. They also collaborated to have relevant laws (Survey Act and Law for Hydrographic Activities) to be amended which regulate the geodetic datum to be used in Japan. The amended laws became effective on April 1, 2002, and the datum change was propagated among Japan without serious troubles owing to extensive preparations.
著者
村上 千鶴子 ムラカミ チズコ Chizuko Murakami
雑誌
総合福祉
巻号頁・発行日
no.3, pp.107-115, 2006-03

補完・代替医療としてのホメオパシーについて概観し、その日本的展開の可能性について論じる。はじめに、ホメオパシーとはどういうものかについて論じ、次に、evidence based medicineとしてのホメオパシーの位置付け、narrative based medicineとしてのホメオパシーの位置付けと特徴について論じた上で、ホメオパシーの日本的展開の可能性を、以下の項目に分けて論じた。1.漢方薬との共通点と相違点 2.漢方薬のレメディ化について 3.レメディの日本製原材料について 4.複雑なレメディ像とその例 5.風土と医療。その後、2例の事例提示を簡単に行った。結果として、全人的アプローチを要し、対人知覚に優れた国民性をもつ、植生の豊かな日本におけるホメオパシーが、臨床的可能性を大いにもつことが示唆された。また、我々の心身のメカニズムを知る上で、用量依存とは異なった次元の身体機能の説明概念である[波動医学]の洗練が期待され、それによってホメオパシーの治療効果の論理的説明が可能になることが示唆された。
著者
寺門 臨太郎 塚原 史 村上 博哉 副田 一穂 五十殿 利治 Rintaro TERAKADO Toshiharu OMUKA
出版者
筑波大学芸術学系
雑誌
石井コレクション研究
巻号頁・発行日
vol.7, pp.1-95, 2020-03-31

著作権の保護のため図版は掲載しません。
著者
清水 兵衛 宮脇 孝久 村上 司 小畑 敬祐 山崎 聡
出版者
合成樹脂工業協会
雑誌
ネットワークポリマー (ISSN:13420577)
巻号頁・発行日
vol.32, no.6, pp.310-316, 2011-11-10 (Released:2014-04-22)
参考文献数
8

芳香脂肪族の構造を有するキシリレンジイソシアネート(XDI)の特性及びその誘導体であるXDI-トリメチロールプロパン(TMP)アダクト体の塗料用硬化剤としての性質を調査した。XDI は,イソシアネート基と芳香環がメチレン基を介して結合した芳香脂肪族のポリイソシアネートであり,芳香族および脂肪・脂環族ポリイソシアネートとは異なった性質を示した。この特徴ある構造に基づく性質を活かして,塗料,接着剤等への用途展開が期待できる。
著者
石田 弘 正木 寛 村上 大祐 渡邉 進
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.27, no.4, pp.493-496, 2012 (Released:2012-09-07)
参考文献数
19

〔目的〕内反捻挫後の運動療法の開発に資するため,踵を上げて行う足関節の運動方向が下腿筋活動に及ぼす影響を明らかにすることとした.〔対象〕健常成人男性10名とした.〔方法〕足関節について回外位での底背屈,底屈角度0°位での回内外,最大底屈位での回内外という3つの課題間で,腓腹筋内側頭,腓腹筋外側頭,長腓骨筋の筋活動量を比較した.〔結果〕腓腹筋内側頭と腓腹筋外側頭での筋活動量は,底屈角度0°位での回内外において他の課題に比べ有意に低い値を示した.長腓骨筋での筋活動量は,最大底屈位での回内外において他の課題に比べ有意に高い値を示した.〔結語〕下腿筋の筋力に応じ,踵を上げて行う足関節の運動方向を選択することが有用である.
著者
村上 香
出版者
広島工業大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

アカモク原藻可食部の水溶性食物繊維含量は成熟に伴い増加し、成熟のピーク時は食物繊維の摂取に最適であった。一方、配偶子放出後の衰退期アカモクにも食物繊維が豊富に含まれており、持続可能な環境循環型食糧資源として活用が可能であることが示された。ラットへのアカモクの経口投与により、糞量・胆汁酸の増加と腸内細菌叢の変化が確認され、腸内環境改善が示唆された。さらに、血中総コレステロール(T-CHO)上昇モデルラットへの衰退期アカモクの調理・加工品の経口投与は、T-CHO上昇を90%抑制し、HDL-CHOを上昇させ、組織から肝臓へのCHO輸送を促進する脂質代謝への良好な影響が示唆された。
著者
村上 興正
出版者
日本生態学会
雑誌
保全生態学研究 = Japanese journal of conservation ecology (ISSN:13424327)
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.119-130, 2000-01-15
参考文献数
25
被引用文献数
1

生物多様性条約第8条の外来種の管理には,導入の阻止と現存外来種の管理の2側面が含まれているが,世界的には前者がもっとも重要だとされている.まず,外来種移入防止のためには,輸入と移動,捕獲と飼養,放逐と逃亡の各段階での規制が必要である.また,すでに野生化した外来種の管理には,撲滅や防除などの規制が必要である.この点で,1995年に策定された生物多様性国家戦略で述べられているCITES,種の保存法,植物防疫法など日本に現存する法律が,これらに係わる行為をどの程度規制できるかを具体的に検討した.その結果,日本における現行の法律は各々その目的が異なるために,現在問題視されている生態系に影響を与える外来種の管理という側面では,一部でしか関係しておらず,とくに,外来種の移入の阻止という点で多くの問題が抜け落ちることが明確となった.既存の法律の強化では,現在進行中の国際的な外来種管理のための指針すら満たせないことが明確となり,今後新たな枠組みによる法律が必要であることが明らかとなった.
著者
村上 和宏 山本 一彦 杉浦 勉 井上 智裕 嶌岡 英起 桐田 忠昭
出版者
Japanese Society of Oral Medicine
雑誌
日本口腔粘膜学会雑誌 (ISSN:13417983)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.70-75, 2005-12-30 (Released:2010-02-25)
参考文献数
21
被引用文献数
1

口蓋に生じた壊死性唾液腺化生の2例について報告する。症例1は, 患者29歳の女性, 主訴は右側口蓋部の腫脹および潰瘍形成。症例2は, 26歳の女性, 主訴は左側口蓋部から頬部にいたる自発痛。2例とも, 生検を行い, 壊死性唾液腺化生の確定診断にいたった。両症例ともに, 抗生剤と消炎鎮痛薬の投与で経過観察を行った。病変は自然治癒し, その後の再発は認めなかった。
著者
畑 直樹 桝田 正治 小林 昭雄 村中 俊哉 岡澤 敦司 村上 賢治
出版者
日本生物環境工学会
雑誌
植物環境工学 (ISSN:18802028)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.93-100, 2011-09-01 (Released:2011-09-01)
参考文献数
63
被引用文献数
1 2

Altered growth habits and leaf injuries occurring under continuous light are comprehensively reviewed for Solanaceae and Cucurbitaceae crops. Continuous light can accelerate growth by providing a high daily light integral, but many species and cultivars develop leaf injuries and abnormal growth. Other environmental factors may alter responses to continuous light.
著者
山下 真一 村上 健太 田口 光正
出版者
公益社団法人 日本アイソトープ協会
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.66, no.10, pp.497-505, 2017-10-15 (Released:2017-10-15)
参考文献数
22
被引用文献数
1

医学・産業利用が近年拡大しているイオンビームは,イオン種(元素)とエネルギーの組み合わせ次第で多様な照射効果が表れる。本稿では,イオンビームの最大の特徴である高い電離密度(トラック構造)と原子衝突について概説する。水中でのトラック構造と水分解生成物の収量の相関,結晶材料中の典型的な損傷形成過程のほか,今後の展望として未解明の課題にも触れる。