著者
橋本 泰一 村上 浩司 乾 孝司 内海 和夫 石川 正道
出版者
社会技術研究会
雑誌
社会技術研究論文集 (ISSN:13490184)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.216-226, 2008 (Released:2009-07-15)
参考文献数
18
被引用文献数
2 3

自然言語処理技術を応用し,分析対象となる新聞記事を取得して,記事を自動的に分類し,トピックとなる社会事象を抽出,さらにはトピックを構造化して課題の発見に至る手続きを可能とする手法を開発した.この手法によれば,多数のトピックを含む文書集合に対して階層的クラスタリングを施し,クラスタ間の語彙使用の類似性に基づく構造化を行い,個々のクラスタについてこれを要約するキーワードおよび関係する主体(組織名)を自動抽出することによって内容を効率的かつ経済的に俯瞰できることを示した.本論文では,産業活動に伴う事故・災害に関する社会の課題発見を事例として,これらのテキストマイニング技術を統合した社会変化の定量的分析手法の有効性について検証した.
著者
松田 純一 寺田 和人 村上 孝也
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.40, pp.428-429, 1990-03-14

社会の国際化に伴って、機械翻訳の必要性が高まってきている。(財)国際情報化協力センター(略称CICC)では、インドネシア、タイ、中国、マレーシアと協力して、近隣諸国5ヶ国語間の機械翻訳プロジェクトを1987年度から6年間の予定で進めている。本報告では、このうち、インドネシア語翻訳の基本構想及びシステム構成について、言語独立性および資源の共有化の観点を中心に述べる。
著者
村上 直至 伊東 栄典
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告数理モデル化と問題解決(MPS) (ISSN:18840930)
巻号頁・発行日
vol.2010, no.17, pp.1-6, 2010-12-09

国内で人気の高い動画投稿閲覧サービスに YouTube とニコニコ動画が有る.これらのサービスでは膨大な動画が蓄積されており,利用者が好みの動画を探すのは容易ではない.サービス運営側は検索語と並び替えによる動画検索を提示しているものの,細やかな動画検索は実現できていない.そこで,多数の視聴者が動画に付与するタグを用いた動画分類を考える.本研究ではニコニコ動画を対象とし,動画分類や類似動画提示のために,タグの出現頻度および共起出現を用いたタグの階層化を行った.階層化には ISR (Inter section ratio) 手法を用いた.It is very difficult to find favorite movie from recent poplar movie uploading and streaming service such as YouTube and Nicovideo, because there are a lot of movies in those sites. Movies are given not only metadata such as title, creator, upload date and movie length by the creator, but also annotations such as tags and comments by viewers. Those annotations may be used as folksonomy based data mining, because viewer may present his/her sympathy in annotation. In this paper, we analyzed hierarchy of tags using frequency of tag.
著者
安浦 寛人 村上 和彰 黒木 幸令 櫻井 幸一 佐藤 寿倫 篠崎 彰彦 VASILY Moshnyaga 金谷 晴一 松永 裕介 井上 創造 中西 恒夫 井上 弘士 宮崎 明雄
出版者
九州大学
雑誌
学術創成研究費
巻号頁・発行日
2002

本研究では,システムLSI設計技術を今後の高度情報化社会を支える基盤情報技術ととらえ,システムLSIに十分な機能・性能・品質・安全性・信頼性を与えるための統合的な設計技術の確立を目指す.1.高機能・高性能なシステムLSIを短期間に設計する技術では,無線通信機能を有するシステムLSI設計技術の研究を行い,シリコンチップ上にコンパクトで安定なRFフロントエンドを実現するためにコプレナー線路を通常のCMOSプロセスで形成する技術を確立した.また,新しい可変構造アーキテクチャとしてSysteMorphやRedifisプロセッサを提案し,それに対する自動設計ツールとしてRedifisツール群を開発した.2.必要最小限のエネルギー消費を実現する技術としては,データのビット幅の制御,アーキテクチャの工夫,回路およびプロセスレベルでのエネルギー削減技術,通信システム全体の低消費エネルギー化設計手法などを構築した.3.社会基盤に求められる信頼性・安全性を実現する技術としては,安全性・信頼性を向上させるための技術として,ハッシュ関数や暗号用の回路の設計や評価を行った.また,電子投票システムや競売システムなどの社会システムの安全性を保証する新しい仕組みや,セキュリティと消費電力および性能のトレードオフに関する提案も行った.4.社会システムの実例として,個人ID管理の仕組みとしてMIID(Media Independent ID)を提案し,権利・権限の管理なども行えるシステムへと発展させた.九州大学の全学共通ICカードへの本格的な採用に向けて,伊都キャンパスの4000名の職員、学生にICカードを配布して実証実験を行った.本研究を通じて,社会情報基盤のあり方とそこで用いられるシステムLSIの研究課題を明示した.RFIDや電子マネーへの利用についても利用者や運用者の視点からの可能性と問題点をまとめることができた.
著者
村上 直
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌データベース(TOD) (ISSN:18827799)
巻号頁・発行日
vol.3, no.3, pp.46-67, 2010-09-28

O/R マッピングフレームワークを用いることで,リレーショナルデータベース (RDB) を用いたアプリケーション開発の困難さを軽減できる.O/R マッピングでは,開発の容易さ (Ease of Development: EoD) とデータモデルの記述力が重要である.既存の O/R マッピングフレームワークでは,EoD と記述力がトレードオフの関係となっており,両方を兼備するのは困難である.すなわち,EoD を重視した場合はデータモデルの記述力を犠牲にせざるをえず,記述力を重視した場合は EoD を犠牲にせざるをえない.本研究では,EoD と記述力を兼備した O/R マッピング言語 DBPowder-mdl を提案する.DBPowder-mdl は,リレーショナルモデル (RM) の記法とオブジェクトモデル (OM) の記法を提供する.設定より規約 (Convention over Configuration: CoC) を推し進めることで設計記述量を減らすことができる一方,設計内容を明示的に記述することで高い記述力を得ることもできる.RM または OM のうち,その一部分を設計すれば CoC により多くが補われる.いっぽう,RM と OM の双方を制御する記法も提供しており,柔軟な O/R マッピングも実現可能である.DBPowder-mdl は,EoD と記述力を兼備することに成功した.これにより,開発のフェーズやスキーマの部分に応じて EoD と記述力から受ける恩恵を使い分けることを可能とした.O/R mapping frameworks reduce difficulties to develop applications with relational databases (RDB). While they are expected to take advantages of the ease of development (EoD) and enough descriptive power of the data model, it is difficult to take both of them since there are trade-offs between them. In this paper, we propose DBPowder-mdl: EoD featured and much descriptive domain specific language for O/R mapping. DBPowder-mdl describes a relational model (RM) and an object model (OM). DBPowder-mdl has the feature of Convention over Configuration (CoC) that reduces the amount of design and description. In contrast, DBPowder-mdl supports the style of explicit description which brings enough descriptive power. The result of O/R mappings can be derived from either of RM or OM since DBPowder-mdl complements the omissions. DBPowder-mdl also offers the flexible ways to describe with no omissions of RM and OM. In conclusion, DBPowder-mdl succeeded to take both advantages of EoD and enough descriptive power of the data model as the situations demand.
著者
小池 孝良 村上 正志 柴田 英昭 日浦 勉 高木 健太郎 田中 夕美子
出版者
北海道大学
雑誌
特定領域研究(B)
巻号頁・発行日
1999

光合成速度のピークは6月下旬で8-16umol・m^<-2>s^<-1>低下は樹種に特徴的。CO2付加では針葉樹材の細胞内腔が増加した。成熟林の1998〜2000年の現存量成長量は0.44、0.60、0.48tC・ha^<-1>yr^<-1>であった。総胸高断面積は32322.8m^2、平均胸高断面積は14.4m^2・ha^<-1>であった。総現存量は59626.9tC、平均現存量は26.6tC・ha^<-1>であった。1999〜2001年の平均NEPは258 gC m^<-2> y^<-1>土壌から大気へ放出される炭素フラックスは平均580 gC m^<-2> y^<-1>でNEPの二倍以上を示した。GEPは838 gC m^<-2> y^<-1>でありGEPに占めるNEPの割合はおよそ30%であった。幹呼吸量は土壌呼吸速度の11〜20%に相当した。GEPの算出に幹呼吸を入れると929 gC m^<-2> y^<-1>となり、樹木葉(含枝呼吸)の総光合成速度に相当した。リタートラップによると土壌還元量は三年間平均で118 gC m^<-2> y^<-1>であり、GEP(929 gC m^<-2> y^<-1>)の約13%であった。枯死による炭素還元量は79 gC m^<-2> y^<-1>であった。地上から地下部への炭素転流量は549 gC m^<-2> y^<-1>であった。植生から土壌へ流入する炭素フラックスは533 gC m^<-2> y^<-1>であった。GEPの約57%の炭素が根系を経て土壌へと供給された。河川への炭素放出は溶存有機炭素(DOC)、溶存無機炭素(DIC)、粒状有機炭素(POC)に大別される。全溶存炭素濃度濃度は4.1±1.8 gC m^<-2> y^<-1>で、DICの占める割合は約67%でありDOCとPOCは同程度で、流域からの炭素流出量はNEPの1.6%で約254 gC m^<-2> y^<-1>炭素が蓄積された。このうち108 gC m^<-2> y^<-1>(43%)が植生に146 gC m^<-2> y^<-1>(57%)が土壌へ蓄積された。
著者
村上 保壽
出版者
山口大学
雑誌
一般研究(B)
巻号頁・発行日
1988

1.空海の密教思想における超越論的構造をさぐるために、今年度は十住心思想の論理的展開の構造に中心を置いて研究した。その結果、第一住心から第十住心までの展開構造が、二重の意味で三段階の展開になっているという知見を得た。2.すなわち、空海の十住心思想は、従来、竪横の二元的二重構造によって理解されてきたが、この構造では、その論理的展開が充分に把握することができない。すなわち、住心間の展開の必然性がダイナミックに説明できないからである。そこで、世間心の三住心の論理が否定の論理であることに注目した結果、十住心思想の論理が弁証法的な三段階の展開になっていることが分かった。3.以上の知見から、世間心の三住心は、閉ざされた世界-開かれた世界-閉じられた世界の三段階の世界構造であると把握することができた。その結果、この三段階の世界構造は十住心世界全体においても妥当し、世間心-出世間心-第十秘密荘厳心という三段階の心の展開であり、その世界は、閉ざされた-開かれた-閉じられた世界構造になっているという知見を得たのである。4.この研究のさらなる発展のためには、第十住心の世界が世間心と出世間心との総合であること、しかしその論理がたんなる否定の論理ではなく、最高の肯定の論理であることを論証する必要がある。それとともに、空海に大きな影響を与えた『釈摩訶衍論』の研究と「不二」概念についての考察の必要がある。
著者
奥野 喜裕 村上 朝之
出版者
東京工業大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究では、クローズドサイクルMHD発電の実用化に向けて、「MHD発電機の実用高度化」研究を戦略的に推進した。衝撃波管駆動MHD発電実験装置、および高精度電磁流体数値シミュレーションを駆使して、類似の発電システムの中では世界最高の発電出力密度を達成するとともに、発電機形状の改良による発電性能の向上を実証し、理論的裏付けとともに,更なる性能向上に向けての確度の高いロードマップを提示することができた。
著者
村上 淳一
出版者
桐蔭横浜大学
雑誌
桐蔭法学 (ISSN:13413791)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.3-29, 1994-09-30
著者
笹田 栄司 亘理 格 大貫 裕之 村上 裕章 赤坂 正浩
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

最高裁判例と異なり、憲法32条「裁判」は憲法82条「裁判」よりも広い概念と捉えるべきである。即ち、他の権力から独立した中立的な裁判官が、手続的公正に則って審理を行うのであれば、それは司法作用と言うべきであり、その際、手続的公正の核心として、法的聴聞、武器平等があげられる。憲法32条が想定する「裁判」は、公開・対審・判決を"標準装備"した訴訟=判決手続に限定されず、上記のような司法としての性質を有する「裁判」を含む。(決定手続で行われる)「仮の救済」がこのような意味の司法作用であるなら、憲法32条「裁判」に含まれる。執行停止=仮の救済を司法作用と見るならば、「内閣総理大臣の異議」の制度は司法権を侵害し、さらに、裁判を受ける権利を侵害すると解されよう。右制度を合憲とする別の根拠は、内閣総理大臣が「緊急事態等への対応」するために必要とするものである。しかし、緊急事態が執行停止手続に関わるケースを想定するのは困難だ。合憲説の根拠とはなりえないだろう。ただ、内閣総理大臣の異議を廃止した場合、行政文書不開示処分取消請求事件において特定の文書の提出が仮の義務付け(行訴37条5第1項)によって可能となるなら、これによって文書が閲覧され被処分者にとり「満足的執行停止」となろう。「国の安全等に関する情報」(情報公開法5条3号)等が関係する場合が特に問題である。最近の実務では、地裁の執行停止決定に対する即時抗告について抗告審の高等裁判所が迅速に審理・判断する運用が行われているが、上記ケースについては抗告審の出番はなくなってしまう。このような場合に限り内閣総理大臣の異議を存続させることも考えられるが、それでは憲法上の問題は解消されない。そこで、抗告審の意味を喪失させる上記のようなケースに限り、即時抗告に執行停止効を認めることが考えられる。
著者
村上 正直
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

本研究は、(1)条約機関の先例の収集と分析、(2)日本の裁判例の収集と分析及び(3)若干の諸外国の動向の把握及び関係文献の収集を中心とするものであるが、概ねその作業を完了した。(1)については、主として、欧州人権裁判所、規約人権委員会及び拷問禁止委員会の判決及び「見解」を収集し、入手可能な資料はすべて得た。(2)については、公式判例集及び公刊されている判例誌に掲載されている裁判例、並びにインターネット(最高裁ホームページなど)から収集可能な裁判例を収集した。また、弁護士から若干の判例集未登載の裁判例を得た。これについても、入手可能な資料はすべて得た。(1)及び(2)については、その内容を検討し、入国、在留及び強制的出国(犯罪人引渡し及び退去強制)の3場面に分けて整理し、分析を行った。(3)については、従来から関心をもっていたカナダ及びオーストラリアを中心に、主として両国の関係ホームページから裁判例・決定例などの収集を行ったほか、その他の関係文献を収集した。なお、収集した文献、特に日本の裁判例などの一部について、効率的な研究遂行のために電子データ化した。ただし、匿名化が必要な裁判例や著作権の関係などで公開はしていない。研究の成果は、検討の範囲が膨大であるため、そのすべてをとりまとめるには至っていないが、現在、日本における在留特別許可に関する法務大臣の裁量に関する裁判例・決定例の典型的論理を分析し、人権条約の解釈からみた評価を行う論文を執筆中であり、近々公表される予定である。
著者
森 和憲 南 貴之 東田 洋次 村上 純一 小野 安季良 長岡 史郎 高吉 清文
出版者
詫間電波工業高等専門学校
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

平成17年度、18年度の開発と実践により完成されたビデオ教材、練習問題を一つのパッケージとして、教材化し、DVDおよびインターネットを通じて配布した。作成された教材は以下の通りである。(1):情報通信工学、電子工学、電子制御工学、情報工学、数学、物理学に関するビデオ教材それぞれ5タイトル、計30タイトル(2):各ビデオに登場する新出・重要英単語の学習教材、内容に関する質問、および重要文法項目・英語表現を理解する教材(3):(1)および(2)を通常の授業で指導できるようにしたパワーポイントのスライドセット(4):(1)および(2)をインターネット上で学習できるようにしたウェブサイトの公開当研究の研究成果は全国高等専門学校英語教育学会等の学会で発表され、査読つき論文は『高専教育』第31号に採用された。さらに、勤務校と提携しているDONYANG TECHNICAL COLLEGEの取り計らいにより、韓国最大の電子機器の国際見本市の一つであるKorean Electronic Show 2007で研究成果の一部を展示・発表することが出来、おおむね好評を得た。
著者
平野 俊夫 村上 正晃 山下 晋 石原 克彦
出版者
大阪大学
雑誌
特別推進研究
巻号頁・発行日
2003

サイトカインは、免疫応答、急性期反応、造血、炎症性反応に重要な役割を果たしている生理活性分子である。我々が作成した、シグナル特異的な変異を導入したgp130を発現しているノックインマウスは関節リウマチ様自己免疫疾患を自然に発症する。このマウスに見られるT細胞や樹状細胞の免疫学的機能異常のメカニズムを明らかにすることにより、逆にサイトカインシグナルによる正常の免疫応答の制御機構の一端を明らかにする。さらに、踏み込んでサイトカインのシグナル異常によって生じる自己免疫疾患に普遍的な機構を明らかにすることを目的とした。以下の2つの概念を証明することができた。1. サイトカイン刺激による非免疫系組織の活性化が別のサイトカインを介してCD4+T細胞の活性化を引き起こして自己免疫につながる。2. 非免疫系細胞にはIL-17とIL-6の刺激を引き金とするIL-6の正のフィードバックループが正常状態でも存在して生体のIL-6量を制御している。F759マウスではIL-6刺激後正常状態ならば働くはずのSOCS3による負のフィードバックループが働かずにIL-6の正のフィードバックループが暴走し、過剰なIL-6発現が自己免疫性の関節炎を引き起こす。さらに、本研究の過程で発見された亜鉛シグナルの存在を証明して免疫反応との関連を研究して成果を出すことができた。
著者
清水 実嗣 山田 俊治 村上 洋介 両角 徹雄 小林 秀樹 三谷 賢治 伊東 伸宜 久保 正法 木村 久美子 小林 勝 山本 孝史 三浦 康男 山本 輝次 渡辺 一夫
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
日本獣医学雑誌 (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.389-391, 1994-04-15
被引用文献数
31

ヘコヘコ病発病豚の病原学的検索を行った.その結果,血清と肺よりPRRS ウイルスが,また肺よりMycoplasma hyorhinis(Mhr)が高率に分離された.無菌豚に分離ウイルスChiba92-1株を接種したところ,全葉性の増殖性間質性肺炎が再現され,ウイルスが長期間回収された.肺炎はMhrとの重感染例において重度化する傾向にあった.以上の成績から,わが国にPRRSウイルスが存在し,本病の発生に同ウイルスが関与することが明らかとなった.
著者
阪本 英男 加藤 敏春 岸本 和一郎 多田 幸生 村上 明
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.29, no.12, pp.1151-1157, 1988-12-15
被引用文献数
1

靴はそのデザインに多様な形状が要求される.近年においては デザインに対する仕様の変化する期間が短くなっているため このような需要動向に即応できることが望まれる靴の製造工程においても靴CADシステムが導入されているが 三次元でのデザインを作成するための機能については不十分である.筆者らは 靴用CADシステムにおいて靴のデザイナによるデザインの作成作業を支援するための三次元カーソル機能の開発を行い 三次元のグラフィックディスプレイ上で実現した.本報告では 作業の対象であるラストの曲面形状をその三次元形状測定点から創成する過程 三次元カーソルの動きをモデリング曲面上のみに拘束するための処理手順 システムのハードウェア構成について述べるまた 実際に三次元カーソルを用いてデザイン曲線を作成した例を挙げる.
著者
兼吉 昭雄 村上 志緒 西田 時次 岩崎 博信 萱嶋 信介 荒井 恒憲 菊地 眞
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CPM, 電子部品・材料
巻号頁・発行日
vol.95, no.138, pp.49-54, 1995-07-07

皮膚表面を減圧吸引することにより採取される吸引浸出液の糖濃度は血糖値と良好な相関を示す。この浸出液の糖濃度を測定する小型装置の開発を行い、採血せずに血糖値を連続モニタすることを可能とした。本装置は本体と吸引装着部で構成され、糖濃度の測定には微小なISFETグルコースセンサを使用した。このセンサは微量検体中の糖濃度の測定ができ、しかも繰り返し使用が可能である。自動・小型装置を実現するために、微量の検体を採取する秤量バルブ、ISFETグルコースセンサを内蔵したセンサ装置、低消費電力の小型ポンプ等を独自に開発した。本装置による動物での評価はすでに良好な測定精度を得ている。今回これをヒトに適用し、吸引浸出液中の糖濃度を連続測定した。同じ被検者の別の部位から用手的に採取した吸引浸出液の糖濃度を測定し、両者を比較した結果、良好な相関を示した。