著者
宮澤 修平 岡野 和夫 下村 直之 / 川原 哲也 浅野 修 吉村 寛幸 宮本 光明 佐久間 義範 村本 賢三 尾葉石 浩 原田 耕吉 梶間 隆 山田 浩司 角田 創 片山 敏 阿部 信也 浅川 直樹 左右田 茂 堀江 透 里 忠 町田 善正 片山 幸一 山津 功 Isao YAMATSU
出版者
The Pharmaceutical Society of Japan
雑誌
Chemical and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.39, no.12, pp.3215-3220, 1991-12-25 (Released:2008-03-31)
参考文献数
27
被引用文献数
6 9

A series of triazolodiazepines was synthesized and evaluated for anti-platelet activating factor (PAF) activities. Structure-activity relationship (SAR) studies on this series revealed that the introduction of a methyl group into the 8-position of the thienodiazepine nucleus can lead to a lengthening of the duration of action. Introduction of a methyl group produced an asymmetric center and the enantiomers so formed were separated with an optical resolving column. In the in vitro assay system, the (+)-isomers displayed 50-200 times more potent anti-PAF activity than the (-)-isomers. After comparison of toxicology and pharmacokinetics, (+)-6-(2-chlorophenyl)-3-cyclopropanecarbonyl-8, 11-dimethyl-2, 3, 4, 5-tetrahydro-8H-pyrido[4', 3' : 4, 5]thieno[3, 2-f][1, 2, 4]triazolo[4, 3-a][1, 4]diazepine (35(+)-isomer, E6123) was selected from among the compounds synthesized as a candidate for clinical study.
著者
岩谷 舟真 村本 由紀子 笠原 伊織
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.104-114, 2016

<p>This study investigated how social norms are maintained in societies with different degrees of relational mobility. We hypothesized that (1) in high relational mobility societies, where they need to present their attractiveness to be chosen as a relational partner, people would follow social norms when they thought it would earn them a positive reputation from others; (2) in low relational mobility societies, where they need to avoid isolation in closed relationships, people would follow social norms when they thought they would be rejected by others if they did not. We also examined to what extent their reputation estimation was accurate. In particular, normative aspects of participation in community activities were investigated using a social survey. As we predicted, the more the respondents in low relational mobility societies feared rejection by others, the more they followed norms regarding participation in community activities. They tended to assume that others would give a lower evaluation to a nonparticipant than they do, which means that they may maintain the norms as a result of "pluralistic ignorance." On the other hand, we did not find a significant interaction effect between perceived relational mobility and expectation of a positive reputation. This was explained by the respondents' tendency to underestimate the possibility of earning a positive reputation by participating in community activities.</p>
著者
松本 芳郎 相馬 邦道 割田 博之 久野 昌隆 村本 健
出版者
東京医科歯科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2003

罹患同胞対連鎖解析およびSNPs関連解析のため、本学歯学部附属病院に来院し、過剰歯・歯の先天欠如などの歯数異常を伴う患者、特に罹患同胞対(同じ親を持つ兄弟姉妹がともに過剰歯または歯の先天欠如を伴う)およびその近親者、および正常対照者の選定・診断およびインフォームド・コンセントを行った。集まった末梢血サンプルを元に、蛍光標識した遺伝子マーカーセット用いて、染色体についての遺伝子タイピングを行い、罹患同胞対を中心に連鎖解析を行った。しかし、連鎖の認められる遺伝子領域を絞り込めず、過剰歯または歯の先天欠如に関わる疾患感受性遺伝子の同定はできなかった。そこで、本研究の遺伝的因子と一対をなす環境因子のうち機械的刺激を取り上げ、機械的刺激に対する生体の反応を明らかにすることを目的として、in vivoおよびin vitroにおける分子生物学的検討を行った。まず、咬合刺激を抑制させたラットにおいて、RT-PCR法によりIL-1 mRNAの発現が上昇し、その後、歯に機械的刺激を加えるとさらにIL-1 mRNAの発現が増加した。また、ウシ培養歯根膜細胞に弱い牽引力を加えた場合は、アルカリフォスファターゼ活性を変化させることなくI型コラーゲンおよびデコリンmRNAの発現が上昇した。さらに、骨芽細胞様細胞(ST-2)に対する機械的伸展刺激は、I型コラーゲンmRNAの発現には変化を与えなかったが、Cbfa1/Rtmx2 mRNAの発現を上昇させた。以上の結果のみから歯の発生時期の環境要因の影響を考察するのは困難であるが、歯の発生期に加わる機械的刺激のような環境要因が歯数異常を引き起こす可能性も考慮する必要が示唆された。
著者
村本 弘昭 武藤 寿生 竹内 正義
出版者
The Japanese Society for Dialysis Therapy
雑誌
日本透析医学会雑誌 = Journal of Japanese Society for Dialysis Therapy (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.46, no.5, pp.467-473, 2013-05-28
被引用文献数
1

終末糖化産物(AGEs)は糖尿病や尿毒症において生成が促進され,血管合併症の発現に深く関与していると考えられている.われわれは既報で炭酸カルシウムからセベラマー塩酸塩に変更することにより血清AGEs濃度が低下し,透析患者の血管合併症が軽減する可能性について報告した.しかし,副作用である便秘は無視できない問題と考えられ,今回セベラマー塩酸塩の少量投与による血清AGEs濃度への影響を検討した.3か月以上安定して週3回透析を施行している患者21例を対象に,炭酸カルシウム投与量は変更せずセベラマー塩酸塩1.5 g/日を上乗せ投与し,血清AGEs,脂質,リン,カルシウムおよびインタクトPTH値を経時的に検討した.AGEsは食品中に多く含まれるglucose由来のGlc-AGEsおよび生体内で生成され強い毒性を呈するglyceraldehyde由来のGlycer-AGEsをELISA法で測定した.Glc-AGEsは16.03±10.53 U/mLから24週後5.57±4.40 U/mLと有意に低下した.Glycer-AGEsは開始時の平均値で2群に分けて検討したが,高値群で8.49±1.12 U/mLから24週後6.74±0.84 U/mLと有意に低下し,低値群では変化を認めなかった.Non-HDLコレステロール値は有意に低下し,HDLコレステロール値は有意に上昇した.血清リン値は約0.8 mg/dL低下し,血清カルシウム値には変化を認めなかった.Glc-AGEsは経口的に体内に取り込まれ強毒性のGlycer-AGEsの産生を増強することが報告されており,血清AGEs値の低下はセベラマー塩酸塩による食事中のAGEsの吸着除去効果も考えられるが,そのほかオキシダントなどさまざまな物質の除去による酸化ストレス軽減も影響している可能性が考えられている.今回の検討で,腹部症状を起こしにくい量のセベラマー塩酸塩投与でも有意な血清AGEs値の低下や血清脂質の改善を認め,透析患者の血管合併症を軽減させる可能性を示した.生体へのカルシウムの過剰な負荷を避けるためにも,まず基礎薬として服薬可能な量のセベラマー塩酸塩を投与することは透析患者にとって十分有用性があると考えられた.
著者
村本
雑誌
JREA
巻号頁・発行日
1991
被引用文献数
3
著者
金川 弘司 河田 啓一郎 石川 恒 村本 淳一 小野 斉
出版者
日本繁殖生物学会
雑誌
家畜繁殖研究會誌 (ISSN:04530551)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.19-22, 1966-06-30 (Released:2008-05-15)
参考文献数
10

2例のフリーマーチンおよび雄からなる牛の異性3仔1組について血液の白血球培養,骨髄細胞のコルヒチン処理あるいは2~3の臓器の培養材料によって性染色体のキメラの有無を観察した。対照として4例の経産牛(異性3仔の雌1および同性雌3仔一組)について白血球培養法による性染色体の観察を行なった。また,2例のフリーマーチンの生殖器を形態学的に調べた。その成績を要約すれば次に示す通りである。1)フリーマーチン(2例)およびそれと同胎の雄牛(1例)では,血液の培養白血球および骨髄細胞の観察により例外なく性染色体のキメラ(XX/XY)が認められた。しかし,性腺,腎,肺,甲状腺などの組織の培養材料ではいずれもキメラは観察されなかった。一方,対照例の培養白血球では全例キメラが認められず,いずれも正常な雌型構成(2A-XX)のみがみられた。これらのことから異性3仔においても,異性双仔の場合と同様,培養白血球によりフリーマーチンの早期診断が可能であることを知った。2)同胎であった2例のフリーマーチンは生殖器奇形の程度に解剖学的に若干の差を示したが,キメラの出現率は雄牛を含む同胎3仔の間で有意差がみられず,培養白血球と骨髄細胞の間にもキメラの出現率には有意差が認められなかった(P<0.05)。
著者
村本 卓 出口 博章
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.122(2001-CE-062), pp.25-32, 2001-12-14

本学は2003年度から新設予定の高校教科「情報」の教員免許の過程認定を受け、今年度から新カリキュラムで授業を行っている。「情報」教員を養成するという立場から、教員を支援する目的で教材コンテンツを利用するシステムに関する研究を行っている。このシステムの構築に関して、「XMLによるコンテンツの蓄積・管理」と、「高速ネットワークによるコンテンツ配信技術」を研究対象としている。特に、教材コンテンツに関してはストリーミングによる動画配信も計画しており、高速大容量のネットワークが必要である。本稿では,近年各地域で整備が進んでいる地域イントラネットについて、その概要を調査し、本システムが必要とするコンテンツ配信の「高速ネットワーク」として、これを利用する場合について考察した結果を報告する。
著者
津田 博幸 佐藤 信一 遠藤 慶太 佐野 誠子 山口 敦史 市田 悟 一色 知枝 稲生 知子 遠藤 慶太 奥田 和広 木下 綾子 笹生 美貴子 布村 浩一 保坂 秀子 三品 泰子 村本 春香 本橋 裕美 山田 純 湯浅 幸代 尤 海燕
出版者
和光大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

『経国集』対策部の諸写本の写真・コピーを全て入手し校訂本文を作成した。その上で「対策」全26首の注釈をほぼ完成した。合わせて、「対策」をベースにして、古代文学・思想・文化・宗教・古代史などに新たな光を当てる領域横断的研究に着手し、現在、各メンバーが論文を執筆中である。
著者
村本 健一郎 松浦 弘毅 椎名 徹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.76, no.5, pp.949-958, 1993-05-25
被引用文献数
24

落下中の降雪雪片の形状を解析することは,雪片の生成メカニズムを解明する上で重要である.降雪雪片の形状を定量的に解析するためには,多くの雪片像より特徴量を抽出し,それらの相関を明らかにすることが必要である.本研究では,テレビカメラを使って,落下中の降雪雪片を連続的に撮影し,この2次元映像を画像処理して雪片の輪郭線を記録した.記録された輪郭データを用いて,落下中の雪片の運動に関与する雪片の領域の特徴解析と,雪片同士の併合に関与する輪郭線の複雑さとの2通りの解析を行った.領域の特徴解析では,面積,重心,落下姿勢および正規化モーメント特徴量を求めた.一方,輪郭線の複雑さとして,円形度,凹率およびフラクタル次元を計算し,これらの関係を調べた.モーメント特徴量,円形度,凹率は,面積や撮影方向により,影響を受けるが,フラクタル次元は,ほとんど一定値をとることがわかった.
著者
村本 由紀子 遠藤 由美
出版者
The Japanese Society of Social Psychology
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
vol.30, no.3, pp.213-233, 2015

This micro-ethnographic research focuses on a traditional custom on Toshi Island, in Japan. When first-born sons on the island graduate from junior high school, they form a small group of <i>neya-ko</i> (quasi-brothers) and sleep over at the house of their <i>neya-oya</i> (quasi-parents) every night until they reach the age of 26. They maintain the quasi-family relationship and help each other all their lives. Why does the <i>neya</i> custom still continue on this island, while most similar customs have already disappeared in other parts of Japan? To answer this question, we conducted participant observations and unstructured interviews. The results suggest that the ecological environment of the island has exerted an important influence on the <i>neya</i> custom. In spite of recent drastic social and economic changes in the islanders' lives, the <i>neya</i> custom still plays a key role in building sustainability in the community. Based on these findings, we discuss how the multi-layered environments of the island interact with this specific custom that has been fostered through the years.
著者
野崎 香樹 村本 智香 高村 武二郎 深井 誠一
出版者
園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.123-128, 2006-06-15
被引用文献数
1 6

アプリコット色花系および覆輪花スプレーギクにおける花色が作期または栽培温度により変化する様相を明らかにするため,各作期または各温度下で開花した花色を測定し,舌状花のアントシアニンおよびカロテノイド量を測定した.アプリコット色花系品種では6/30作期または30℃処理区で黄色味の花色を呈し,a値が減少し,bおよびh値が増加した.覆輪花品種は,高温下で赤色部位が淡色化または消失し,作期または温度間で覆輪割合が変動した.覆輪の発現には(1)高温下で赤色部位が減退することで花弁先端に白色部位が出現する品種(2)涼温下で赤色部位が増加することで明瞭な覆輪が出現する品種の2つのパターンが見られた.いずれの品種においても赤色花キクの主要花色素であるCy3-6"-MMGおよびCy3-3",6"-DMGが主要アントシアニンとしてHPLCにより検出された.また,多くの品種ではカロテノイド量は温度による影響は少なく,2つの主要アントシアニンの増減によってアプリコット色花系品種の花色および覆輪花系品種の覆輪割合の変動が生じるものと考えられた.