著者
村本 卓
出版者
八戸学院大学
雑誌
八戸学院大学紀要 (ISSN:21878102)
巻号頁・発行日
no.58, pp.71-75, 2019-03-29

本研究では、VRコンテンツの特性(没入感、リアリティ、臨場感など)に基づいて観光スポットを分析し、新たな視点でVRコンテンツを制作することで、地域の観光スポットを再確認し、観光資源発見の可能性について考察を行った。VRコンテンツ制作は、ユーザ体験を考慮した撮影など、従来の手法とは異なる部分も多い。本稿では、VRコンテンツの撮影・編集・配信に関する先行研究・事例から得た知見を元に、種差海岸の観光資源のVRコンテンツ企画について提案する。
著者
今瀧 夢 相田 直樹 村本 由紀子
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
pp.1708, (Released:2018-01-31)
参考文献数
27

The present study examined how leaders’ evaluation and judgment of members are influenced by their “implicit theories” (e.g., Dweck, 1999). Participants were asked to play the role of team leader and then observed a team member performing poorly. They were asked to decide how much reward they should distribute to the failed member and to allocate the remaining time between him/her and a new member who had not yet worked on the task. As a result, participants who believe in malleable abilities (incremental theorists) increased the evaluation of the failed member when that member claimed that he/she made an effort, whereas participants who believe in fixed abilities (entity theorists) evaluated that member based only on outcome. Furthermore, entity theorists expected a new member to achieve an average level of performance and allotted more time to him/her, whereas incremental theorists expected a new member’s performance to be below average. There was no difference between their expectations of the failed member’s next performance. Results suggest that entity theorists may be better than incremental theorists at placing the right people in the right place.
著者
村本 詔司
出版者
神戸市外国語大学研究会
雑誌
神戸外大論叢 = Journal of foreign studies (ISSN:02897954)
巻号頁・発行日
vol.53, no.5, pp.29-55, 2002-10-31
著者
内田 暁雄 三宅 由洋 田口 清行 村本 雄一郎 田中 均
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会研究会研究報告 (ISSN:18824684)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.121-124, 2010 (Released:2018-04-07)
参考文献数
5

プレートテクトニクスの教材は,教科書や資料集では地震や火山活動,造山活動等の単元の図・表・写真等で学習することが多いようである。本論では,子ども達が野外観察をしたときにプレートテクトニクスを実感させる教材としてメランジェを取り上げる。メランジェとは一般に“地図に描ける大きさで地層としての連続性がなく,細粒の破断した基質の中に色々な大きさや種類からなる礫・岩塊を含むような構造をもった地質体”として定義されている。熊本県人吉市大畑地先には,陸源物質からなる破断した砂岩,砂岩頁岩互層の中に海洋地殻を構成していた枕状溶岩(玄武岩),遠洋性堆積物である赤色~白色チャート,赤色珪質泥岩等が一つの露頭で観察することができる。すなわち,形成場所や形成時代が異なるさまざまな岩相が一つの露頭で観察される理由を考えさせ,理解させることが子ども達にプレートテクトニクスを実感させることに繋がる教材と考えている。
著者
二宮 周平 田中 通裕 村本 邦子 渡辺 惺之 櫻田 嘉章 中野 俊一郎 佐上 善和 渡辺 千原 山口 亮子 松本 克美 立石 直子 松村 歌子 廣井 亮一 酒井 一 織田 有基子 長田 真理 高杉 直 北坂 尚洋 黄 ジンティ 加波 眞一 樋爪 誠 中村 正 団 士郎 佐々木 健 松久 和彦
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010-04-01

家事紛争の中でも未成年の子のいる夫婦の紛争は、当事者の葛藤の程度に応じて3段階に分けることができる。葛藤が低い場合には、情報の提供や相談対応で、合意解決の可能性があり、中程度の場合には、家裁の家事調停において、調停委員や家裁調査官の働きかけによって合意解決の可能性がある。DVや児童虐待など高葛藤の場合には、家裁の裁判官が当事者を説得し、再度の和解や付調停により合意解決を図るとともに、監視付き面会交流など公的な場所、機関によるサポートや養育費の強制的な取り立てなど裁判所がコントロールする。当事者の合意による解決を促進する仕組みを葛藤の段階に対応して設けることが必要である。
著者
豊田 威信 浮田 甚郎 大島 慶一郎 若土 正暁 村本 健一郎
出版者
社団法人日本気象学会
雑誌
Journal of the Meteorological Society of Japan. Ser. II (ISSN:00261165)
巻号頁・発行日
vol.77, no.1, pp.117-133, 1999-02-25
被引用文献数
5

1996年と1997年の2月上旬、オホーツク海南西部の海氷域内部において、パトロール砕氷船「そうや」に乗船してアルベドの観測を行った。アルベドは船首部に上向き、下向きの短波放射計を取付けて測定した。同時に、海氷密接度および氷厚を、ビデオ観測データの解析により定量的に評価した。水平スケール数kmを対象とした解析の結果、アルベドと海氷密接度は良い相関が見られることが分かった。回帰式をもとに、海氷のアルベド(密接度100%)は95%の信頼区間で0.64±0.03と見積もられた。従来、極域定着氷上で測定された値よりもやや小さい値が得られたのは、低緯度海氷域内では海水や日射などの影響により、海氷上の雪粒子が成長しやすいためと推定される。観測値の回帰直線からのずれは、危険率1%で太陽天頂角と、危険率5%で氷厚と統計的に有意な相関が見られ、海氷密接度と太陽天頂角を変数とする重回帰式も導出された。重回帰式において、偏回帰係数はどちらも統計的に有意であるが、アルベドは太陽天頂角に比べて海氷密接度とより強い相関関係にあることが分かった。重回帰式と観測値との差異は氷厚あるいは雲量よりも主として海氷の表面状態の違いによって生じたものと推定される。これらの結果から、海氷上の積雪が海氷域のアルベドに及ぼす影響が大きいことが示唆された。一方、dark nilas(暗い薄氷)で覆われた海面上で停船した期間中に得られた短波放射データから、氷厚1〜1.5cmのdark nilasのアルベドは0.10、氷厚2〜3cmでは0.12と見積もられた。
著者
村本 多恵子 山根 仁一 田中 美郷 阿波野 安幸
出版者
Japan Audiological Society
雑誌
AUDIOLOGY JAPAN (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.244-249, 1991-08-31 (Released:2010-04-30)
参考文献数
14

泣いている新生児に胎内音をきかせると体動を停止して泣き止むことが知られている。 この反応を新生児の聴覚スクリーニングとして用いるため, 自動的に記録できる装置を開発し, 正常成熟新生児47例と, 周産期に異常の認められた新生児11例について反応を記録した。 反応の有無の判定は極めて容易であつた。 正常成熟新生児47例の胎内音をきかせた場合 (on記録) の反応出現率は46.3%, 胎内音をきかせない状態 (off記録) で偶然に体動を停止する率は24.2%で, 胎内音をきかせたほうが新生児が泣き止む確率が明らかに高かった。 個々の新生児についてみると, on記録の反応出現率がoff記録の見かけ上の反応出現率を下回ったのは, 47例中1例のみであった。 一方, 周産期に異常の認められた新生児では, 泣き続ける力が乏しいなため, off記録での体動停止の確率が高く, そのため, これらの新生児の聴覚のスクリーニングとしては十分に有効とはいえなかった。
著者
村本 拓磨 宮城島 一史 石田 和宏 百町 貴彦 柳橋 寧 安倍 雄一郎
出版者
一般社団法人 日本脊椎脊髄病学会
雑誌
Journal of Spine Research (ISSN:18847137)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.29-34, 2022-01-20 (Released:2022-01-20)
参考文献数
12

はじめに:本研究の目的は,自在曲線定規を用いた腰椎前弯角評価の信頼性・妥当性を検証することである.対象と方法:対象は,健常成人10例と腰椎椎間板ヘルニア(LDH)患者39例とした.測定は自在曲線定規を用い,腰椎に密着させ方眼紙に曲線をトレースし,腰椎前弯角を算出した.LDH患者は立位X線側面像にて腰椎前弯角を算出した.結果:検者内信頼性ICC(1.1)は0.92(95%CI:0.79~0.98),検者間信頼性ICC(2.1)は0.66(95%CI:0.32~0.89)であった.LDH患者の自在曲線定規とX線画像の腰椎前弯角では正の相関関係を認めた(r=0.73,p<0.05).自在曲線定規とX線画像での回帰式はX線画像角度=0.828×自在曲線角度+16.351であった.結語:自在曲線定規を用いた腰椎前弯角評価は日本人においても高い検者内信頼性および妥当性を認めた.自在曲線定規を用いた腰椎前弯角測定は経時的な評価を可能とするとともに,回帰式を用いることでX線画像角度を想定して評価,検討することも可能である.
著者
伊藤(新澤) 恭子 村本 和優
出版者
一般社団法人 日本生物物理学会
雑誌
生物物理 (ISSN:05824052)
巻号頁・発行日
vol.60, no.5, pp.276-279, 2020 (Released:2020-09-30)
参考文献数
19

Cytochrome c oxidase in the mitochondrial respiratory chain mostly exists as an independent monomer, or as a monomer associated with the complexes I and III in the supercomplex, although its molecular mechanism has been elucidated based on the crystal structure of its dimeric form. Here, we report detailed comparison of the activity and crystal structure between the monomer and the dimer, and the possibility that the monomer is an activated form, whereas the dimer can be regarded as a physiological standby form in the mitochondrial membrane.
著者
佐藤 進 鈴木 貴士 川尻 達也 山口 真史 陳 淑茹 木村 竜也 長山 恵子 村本 美春 平泉 隆房
出版者
金沢工業大学
雑誌
KIT progress : 工学教育研究 (ISSN:13421662)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.157-166, 2014-03

本研究では、友人とのコミュニケーションのない学生に焦点をあて、彼らのメンタルヘルスの特徴について検討した。約4%程度の学生が友人との会話がないと回答した。彼らはinactive/uncommunicativeな活動を一人で行う傾向にあり、他者との接触機会が少ないと考えられた。また、ストレスに対し、Negative対処行動をとる傾向が強かった。彼らのストレス度、疲労度、うつ度は高く、4人に一人から5人に一人は加療を要する水準にあった。大学内でのソーシャルサポート体制を検討し、彼らに対するストレスマネジメントが必要と考えられる。
著者
松本 達郎 村本 喜久雄 高橋 武美 山下 実 川下 由太郎
出版者
日本古生物学会
雑誌
日本古生物学會報告・紀事 新編 (ISSN:00310204)
巻号頁・発行日
no.143, pp.463-"474-1", 1986-09-30

Neocrioceras属の模式種であるN. spinigerum (JIMBO)の性状が正しく理解されていない懸念があったので, 模式標本に加え, その後諸地域から採集された標本をも検討し, 同種の特徴を明示した。海外の専門家が属の区別に使えるとしている点(外側の肩の突起が対面か交互配列か)は, 個体により, また同一個体内の生長期により変異があることを具体的に示した。また成年期の住房も未成年期の殻と同様にクリオセラス型のすきまのある平面らせん巻きを続けていることを明らかにした。信頼し得る産地記録に基づくと, 本種は浦河統上部(おもにサントニアン)に産し, Sphenoceramus naumanni (Yokoyama)やS. nagaoi (Matsumoto et Ueda)を伴うことが多い。従来Neocrioceras属に入れられていた世界各地の諸種との比較を試み, 本種とかなり異なるものは他の属に移した方がよいことを論述した。
著者
岩谷 舟真 村本 由紀子
出版者
日本グループ・ダイナミックス学会
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
pp.1602, (Released:2017-06-07)
参考文献数
17
被引用文献数
1 1

本研究の目的は,多元的無知の先行因を検討することである。具体的には,「集団メンバーの行動を観察したとき,その行動が彼ら自身の選好と反していると推測する者ほど,却って当該行動の『規範性』を認知し,それに沿って振る舞う」という仮説を検討した。研究1では大学生の時間厳守規範に焦点を当てて通時的調査を行い,仮説に合致する現象を確認した。研究2では,実験室実験によって当該現象の生起プロセスをより精緻に検証した。参加者は5人1組で実験室に入り,2種類の水を試飲して品質の評定を行うという課題をひとりずつ順番に行った。このとき,すべての参加者が,自分は4番目に配置されていると信じており,先行する3人が「不味い」水を「より高品質である」として選択する様子を観察した。結果,「先行の参加者は(前の人に合わせて)個人的選好と反する行動をしている」と推測する者ほど,当該の行動の規範性を知覚しており,それゆえに自らも規範に沿って振る舞う(「不味い」水を選択する)ことが示された。