著者
吉田 稔 中川 裕志 石田 智也 中嶋 啓浩 松井 藤五郎 和泉 潔 池田 翔 本多 隆虎
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.25, 2011

ある銘柄の取引高の上昇・下降を予測するために、関連するニュース記事の見出しを利用する手法について検討する。
著者
松井 正文 西川 完途
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

流水性種からみたボルネオ産両生類多様性の起源を探るため、マレーシア領のマレー半島とボルネオ島のサラワク州において野外調査を行い、得られた標本や組織サンプルから形態・音声・分子に基づく系統分類学的な解析を行った結果、ボルネオの両生類ファウナは高度の固有性をもち、極めて古い時代に周辺地域から孤立して独特の進化を遂げたこと、マレー半島の両生類相の固有性が高いことが明らかになった。
著者
和泉 潔 後藤 卓 松井 藤五郎
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.313-317, 2011 (Released:2011-01-06)
参考文献数
12
被引用文献数
1

In this study, we propose a new text-mining method for long-term market analysis. Using our method, we performe out-of-sample tests using monthly price data of financial markets; Japanese government bond market, Japanese stock market, and the yen-dollar market. First we extract feature vectors from monthly reports of Bank of Japan. Then, trends of each market are estimated by regression analysis using the feature vectors. As a result of comparison with support vector regression, the proposal method could forecast in higher accuracy about both the level and direction of long-term market trends. Moreover, our method showed high returns with annual rate averages as a result of the implementation test.
著者
門野 敏彦 重森 啓介 弘中 陽一郎 佐野 孝好 藤岡 慎介 境家 達弘 杉田 精司 黒澤 耕介 大野 宗祐 松井 孝典 中村 昭子 荒川 政彦 近藤 忠 藪田 ひかる
出版者
産業医科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

高出カレーザーを用いてサブミリメートルサイズの弾丸および平板飛翔体を加速した.従来の加速方法ではこのサイズの飛翔体は秒速数kmまでしか加速できなかったが,本研究では秒速10km以上(最高秒速60km)に加速することに成功した.この技術を使って岩石標的に対して超高速度衝突実験を行い,衝突によって発生する高圧状態での岩石物質の状態方程式,高圧から解放後に発生する蒸気の組成や熱力学状態,クレーターサイズ,放出破片,クレーター深部の状態,など,これまで全く実験的データの無かった未知領域での知見を数多く得ることが出来た.
著者
松井 良明
出版者
奈良工業高等専門学校
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
1996

近代スポーツはその大半がイギリスで礎を与えられた。だが、近代スポーツが出現する以前のイギリスには、前近代的な娯楽・スポーツが数多く存在した。たとえば、闘鶏、闘犬、熊がけ、牛がけ、牛追いといったアニマル・スポーツは、今日からすればいずれも残酷で血なまぐさい娯楽であったし、拳闘や棒試合など、人間が直接行うものでも、流血を不可避とするスポーツが少なからず存在した。本研究によってあきらかとなったのは、以下の点である。1.「ブラッディ・スポーツ(流血をともなうスポーツ)」の多くは、とくに王政復古後、ジェントルマン階層のパトロネジを得るとともに、賭を介して民衆のあいだでも大いに人気を博したこと。2.18世紀後半からは、とくに福音主義勢力とそれによる娯楽批判の高まりとともに、その残酷性に対する批判が高まり、「ブラッディ・スポーツ」がその批判対象となっていったこと。3.アニマン・スポーツについて1835年の動物愛護法が、また拳闘についてはコモン・ロ-の罪状が適用されることで、非合法と見なされたこと。4.しかし、ジェントルマンのパトロネジを得た「ブラッディ・スポーツ」は、「八百長試合」を排除し、賭けを公正に行わせるために、ルールの成文化、そして統轄団体の成立を促した。すなわち、民衆の社会規範とジェントルマンの文化が賭博や残酷性を介して、近代スポーツ成立の素地を作りだしていたのである。
著者
松井 良明
出版者
奈良工業高等専門学校
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

ともに1835年に成立した動物虐待法と公道法は、イングランドにおける前近代的なスポーツに対する法的規制としての歴史的意義を有していた。両法は、アニマル・スポーツと公道でのスポーツ活動を合法的に実施するための条件として、「生活妨害」、「風紀紊乱」、「迷惑行為」に該当する要素の払拭と、「動物の福祉」、「万人の通行権」への配慮を提示し、それらの近代化を促した。両法が成立するまで、動物闘技ならびに公道でのスポーツ活動の違法性は、コモン・ロー上の「生活妨害罪」の適用を通して示されているに過ぎなかった。だがその一方で、両法は狩猟、テニス、ファイヴズ、クリケットなどを意図的に対象から除外してもいた。そのため、それらの近代化を停滞させ、前近代性を温存させる側面も有していた。続いて『チティの実用制定法集』第5版を検討した結果、19世紀の制定法に基づくスポーツ規制の広がりは以下のとおりであることが明らかとなった。「動物」、「陸軍」、「鳥」、「刑法」、「犬」、「魚」、「狩猟の獲物」、「遊戯と賭博」、「公道」、「未成年者と子供」、「酩酊アルコール飲料」、「市場と定期市」、「首都ロンドン」、「警察」、「大衆娯楽」、「公衆衛生」、「鉄道」、「歳入」、「船舶」、「日曜日」、「放浪者」19世紀イギリスにおけるスポーツの近代化に関しては、上記項目に分類された制定法諸規定を検討する必要がある。また、その際には個々の制定法の背後にある政治的意図に加え、個々の制定法が施行された後の諸判例の検討も必要となるだろう。イングランドにおけるスポーツに対する政治的な介入はその近代化を促すきっかけになると同時に、その背後にあった政治的な意図についての再考を促している。
著者
長澤 榮治 池田 美佐子 黒木 英充 鈴木 董 松本 弘 松井 真子(黒木) 黒木 真子(松井 真子)
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2001

アラビア文字圏とは、アラビア語・ペルシア語・オスマントルコ語などアラビア文字を用いる文化的世界を指す。これまで同地域に関する研究は、思想・宗教分野への関心が強く、また伝統的資料利用法による印象論的分析が中心であり、基礎資料の体系的利用にもとづくに政治社会分析の体制が十分に整ってはいなかった。本研究は、近現代の同地域に関する政治社会分析のために、議会議事録・官報・法令集・政府年鑑・地誌など基本資料を用いたデータベース形成のための手法を構築することを目指した。具体的な作業として、これらの原資料のデジタル化を行い、デジタル化した資料の索引・目次などを利用して用語検索システムのためのアラビア文字入力作業とデータベース設計のモデルの構築を試みた。また、上記の作業に当たっては、未所蔵分の資料の補充や関連する資料の収集、そして現地専門家との意見のために海外調査を実施した。今回アラビア文字圏データベースの構築に向けて基礎的な作業の対象に選んだのは、(1)オスマン帝国官報、(2)エジプト議会議事録、(3)エジプト新編地誌の三資料である。(1)オスマン帝国官報については、マイクロフィルム化とデジタル化を行い、全刊行号に関する書誌情報を入力し、そのデータの整理作業を行うとともに、検索システムのための準備作業を完了した。(2)のエジプト議会議事録は、索引のデジタル化と会期・会議別一覧表の作成を行った。(3)アリー・ムバーラク著『新編地誌』は、エジプト近代社会経済史資料の宝庫であるが、全文のデジタル化と索引のアラビア語入力、キーワード検索のための入力データの選定・整理作業を実施し、パイロット版の検索システムを作成した。上記のデータベースについては、今年度中に試験的に公開する予定である。
著者
松井 健一 増田 美砂 杉藤 重信 伊藤 太一 渡邉 和男 西川 芳昭
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

環境ガバナンスに資するデータベースの概要を研究代表者が管理するウェブサイトに構築するとともに、伝統知とその法的問題点について査読入り学術図書1冊と当該課題に関する査読入り学術論文を4本出版した。学会発表は7回行った。また、毎年著名な研究者を筑波大学と国連大学高等研究所へ招へいし、シンポジュウムと研究者交流を行い、オーストラリア、カナダ、アメリカ、ドイツ、インド、ブラジルの研究者との共同研究へとつなげることができた。当該課題に関する修士論文を3本主査として指導した。
著者
岩切 宗利 松井 甲子雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.42, no.5, pp.1254-1262, 2001-05-15

本論文では,高品質デジタル音楽ソフトの可聴帯域に除去可能な音声透かしを,また20? [Hz]以下の低周波帯域に秘匿透かしを埋め込む手法を提案する.インターネットを活用した音楽コンテンツのオンライン配信は,市場を拡大する手段の1つとして期待されている.本研究では除去可能な音声透かしを音楽データに埋め込むことを考える.この方法によれば,透かしメッセージを混入させたままのノイジーな試聴用音楽ソフトをオンラインで配信できる.このコンテンツに対してユーザの要求により対価の支払いと交換に透かしメッセージを不可聴に抑圧し,同時に知覚できない秘匿透かし信号を低周波帯域に埋め込むことが可能である.本方式により再配布するわずらわしさもなく,高品質な音楽データを利用者に提供できる.一方,音声透かしを除去したコンテンツを不正に横流された場合には,不可聴な透かしが検証情報として利用できる仕組みになっている.本手法を用いてオンライン用透かしシステムを試作し,MP3による高能率圧縮方式のもとで実験した.それらの結果を考察し,本手法の特徴を述べる.In this paper,we propose a watermarking technique for digital audio data to embed both audible and inaudible messages.The former is a variable watermark,and the latter is a secret watermark that consists of 20 or less Hz.Some customers wish to take a chance of hearing a music in advance on the network when buying it.For this purpose, we embed two kinds of watermarks which prevent malicious users from copying and distributing the contents illegally.The variable watermark is necessary to present a sample version and is deleted from the sample version via authorized procedures under contract.The secret watermark remains permanently in the contents but it would not be found except authorized key.Under this circumstances we can save time and money to re-distribute the contents for customers.It is shown that the watermarks stand against lossy MP3 compression algorithm on our experiments.
著者
松井 芳郎
出版者
新日本出版社
雑誌
季刊科学と思想 (ISSN:02877384)
巻号頁・発行日
no.14, pp.152-167, 1974-10
著者
中里 トシ子 下坂 智恵 松井 能子
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
調理科学 (ISSN:09105360)
巻号頁・発行日
vol.24, no.3, pp.216-221, 1991-08-20
被引用文献数
4

ライ麦粉添加食パンに,クエン酸カルシウムおよびレモン汁を添加したときの,パンの品質や性状について検討を行った。1.官能検査において,クエン酸カルシウムを添加したパンは,弾力の点で好まれず,硬く,ぱさついたパンであり,香りの点では対照のパンよりも好まれた。レモン汁を1%添加したパンは香りがよく,弾力の点で好まれ,やわらかく,ぱさつかないパンという評価であった。2.クリープメータによるパンの硬さでは,対照パンに比ベクエン酸カルシウムおよびレモン汁0.5%添加したパンは硬い傾向を示し,レモン汁添加量を1,2,3%と増加させるに従ってやわらかくなる傾向がみられた。凝集性では,レモン汁1%以上添加したパンは,対照より高い値を示した。硬さと凝集性の間に負の相関が認められた。3.混捏直後,1次発酵後,2次発酵後のpHを測定したところ,いずれの生地も発酵時間が進むにつれてpHは低下し,レモン汁を添加した生地のpHは,レモン汁の添加量が増加するにつれて低下した。4.ライ麦粉添加食パンの生地の膨化率を測定した結果,ライ麦粉40%添加した生地の方が50%添加したものよりも膨化がよかった。レモン汁を添加すると,生地の膨化はよくなる傾向にあるが,レモン汁を3%添加した生地は,対照とほぼ同じ値であった。5.パンの比容積は,ライ麦粉40%添加食パンの方が50%添加食パンよりも大きく,レモン汁を1%添加したパンが最も大きかった。
著者
森脇 和郎 鈴木 仁 酒泉 満 松井 正文 米川 博通 土屋 公幸 原田 正史 若菜 茂晴 小原 良孝
出版者
国立遺伝学研究所
雑誌
総合研究(A)
巻号頁・発行日
1989

日本産野生動物種には、日本列島の生物地理学的な位置づけを反映して独自の分化を遂げたものが少なくない。これらの起源を解明することは、日本の研究者が日本に生息する種を対象にするという「自国に目を向ける立場」を別にしても興味深い。従来、日本産野生物動種については形態的分析に基づく分類学的および生態学的な研究がおもに行われてきたが、この方法論だけではこれら野生種の起源を解明することは難しい。近年著しい進歩を遂げた分子遺伝学的解析法は、集団遺伝学的な種の捉え型と相まってこの問題の解決に大きな力を発揮することが期待される。一方、わが国における人口の増加、経済活動の増大に伴う国土の開発、自然環境の汚染などによって、自然界における野生動物種の分布が改変され、時にはそれらの生存する脅かされるに至った現状を注視すれば、日本産野生種の分布や起源を検討するタイミングは今をおいてない。本研究は、日本産野生動物種の中から各分類群に属する代表的な動物種を選び出し、種内変異や近緑グループとの関係を明らかにして従来の分類体系を再検討するとともに、系統分類学および生態的に異なる動物種の起源について総合的に比較検討することを目的としている。ハツカネズミ・イモリ・メダカ・ウニ・ホヤなど日本に古くから生息する動物種は生物実験材料としての実用性と将来性に富む素材であり、実験動物の開発・利用という観点からもその重要性は見過ごすことはできない。野生種の起源を遺伝学的な観点から解明する研究は、必然的に種分化の遺伝機構にも踏み込むことになろう。この機構の基盤にはHybrid dysgenesisという現象にみられるように、その根底には発生機構、生殖機構の遺伝的制御という問題も包含しており、今後の生物学の新しい展開への有効な基盤となる可能性を秘めている。
著者
原田 紹臣 藤本 将光 里深 好文 水山 高久 松井 保 武井 千雅子
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
AI・データサイエンス論文集 (ISSN:24359262)
巻号頁・発行日
vol.4, no.2, pp.102-113, 2023 (Released:2023-05-24)
参考文献数
35

近年,降雨予測や土砂災害発生予測技術に基づいた事前の災害リスクに関する詳細な情報の共有化や発信による災害リスクの軽減が求められている.これらを受けて,筆者らは多種の情報を集約させ,それらを目的に応じて組み合わせてわかりやすく配信する機能を有した枠組み(iHazard map プロジェクト)を提案している.本研究では,メタバース等のデジタル技術(DX)を有効に活用した防災ハザード・マップの高度化を目的に,効果的な運用方法について提案している.なお,一般住民がハザード・マップに求める要求について調査したところ「情報量」よりも「見やすさ」や「使いやすさ」が特に重要視されていることが分かった.さらに,住民への土砂災害に関する説明会において,筆者らが提案する技術を実践的に導入したところ,これらの有効性が確認された.
著者
松井 崇
出版者
日本プロテオーム学会
雑誌
日本プロテオーム学会誌 (ISSN:24322776)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.43-51, 2023 (Released:2023-12-28)
参考文献数
24

近年,水素重水素交換質量分析法やフットプリンティング質量分析法で得た相互作用分子の結合によるMS信号の変化をX線結晶構造にマッピングすることで,複合体の結晶構造解析に依らずに相互作用などを捉えることが可能となってきた.このような成功がある一方で,これらの質量分析計による手法で得た情報が構造生物学で得た立体構造と一致しない矛盾も生じている.本研究では,質量分析からの構造情報と,ヒト血清アルブミンの27個の高分解能なX線結晶構造を比較してこの矛盾が何によって起因しているかを考察し,質量分析で得られる構造情報は溶液NMRのように溶液中のアンサンブル状態を解析できる可能性を明らかにした.本研究で得られた知見は,質量分析計がさまざまな生理条件下での溶液中のタンパク質の構造状態を解明する上で有用なツールとなる可能性を示唆している.