著者
松井 勇佑
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.64, no.3, pp.140-141, 2023-02-15

非線形次元削減の代表的手法であるLocally Linear Embeddingについて簡単に解説する.
著者
田鎖 順太 松井 利仁
出版者
一般社団法人日本衛生学会
雑誌
日本衛生学雑誌 (ISSN:00215082)
巻号頁・発行日
vol.76, pp.19014, 2021 (Released:2021-02-25)
参考文献数
35
被引用文献数
5 5

Objectives: Traffic noise exposure is associated with adverse health effects such as environmental sleep disorder, ischaemic heart disease (IHD), stroke and diabetes. The health risks posed by traffic noise were estimated to be quite high in European countries. However, in Japan, no estimation has ever been conducted. In the present study, we estimated the health risk posed by road traffic noise in Japan.Methods: We estimated the risks of environmental sleep disorder (high sleep disturbance) and IHD caused by road traffic noise in Japan as of 2015 on the basis of existing noise-exposure estimates, vital statistics of deaths, and patient survey with exposure–response relationships proposed by the Environmental Noise Guidelines for the European Region issued in 2018. We employed old information on noise exposure in 1994 because it is the only information currently available in Japan. We also estimated the health risks of noise exposure levels that were equivalent to the Japanese environmental quality standards.Results: The estimated numbers of patients with environmental sleep disorder and IHD caused by road traffic noise were approximately 1,200,000 and 9,000, respectively. The estimated number of mortalities from IHD was approximately 1,700. The noise exposure level equivalent to the Japanese noise standards caused a lifetime mortality rate of more than 10−2, which was extremely high as an environmental health risk.Conclusions: As in European countries, road traffic noise was one of the most important environmental risk factors in Japan. However, the current Japanese noise standards are insufficient for the protection of public health.
著者
松井 克明
出版者
日本財政学会
雑誌
財政研究 (ISSN:24363421)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.104-125, 2022 (Released:2023-10-17)
参考文献数
58

アメリカ・カンザス州は2012年と2013年に成長促進のための大規模な税制改革を行い,パススルー事業体などによる非賃金事業所得への課税を除外した。しかし,州経済は改善しなかったため,2017年,改革は見直された。カンザス州の「大いなる実験」とも称される改革の背景には,州共和党内の2つの勢力の動きや,レーガン連邦政権におけるアドバイザー的な役割を果たし,「サプライサイド経済学の父」ともされるラッファーやアメリカ立法交流評議会の影響がある。一連の改革の結果,州財政においては売上税の比重が,郡財政においては地方財産税の比重が増したことを明らかにした。
著者
今田 弓女 森本 元 松井 健二 井上 侑哉
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2022-04-01

森林生態系におけるコケの役割はほとんど未知である。だが長年の研究から、コケはかつて信じられていたよりも多様な節足動物や鳥類と深く関わり、足元に"未知生態系"を形成していることが分かってきた。本研究は、コケが多様な動物といかに相互作用しつつ適応進化してきたかにせまる。さまざまな空間スケールと栄養段階を横断し、地表付近でおこなわれる胞子の形成や樹幹に着生する種の受精といった、コケの繁殖や分散などの重要な側面における動物との関係を突き止める。さらに、色や匂いによるコミュニケーションといったコケと動物との相互作用を仲立ちする機構を解き明かす。
著者
芝本 真季 東 直人 谷 名 松井 聖 東 幸太 槙野 秀彦 北野 将康 佐野 統
出版者
一般社団法人 日本臨床リウマチ学会
雑誌
臨床リウマチ (ISSN:09148760)
巻号頁・発行日
vol.31, no.3, pp.211-216, 2019-09-30 (Released:2019-11-02)
参考文献数
13

68歳,女性.全身性強皮症(SSc)に伴う偽性腸閉塞で入退院を繰り返していた.メトロニダゾールで偽性腸閉塞の症状,X線所見は改善したが,約3ヶ月後,呂律困難や小脳失調症状が出現し,MRI所見などからメトロニダゾール脳症と診断された.SScに伴う偽性腸閉塞に対して抗菌薬による腸内細菌の過剰増殖の制御が有効とされるが,メトロニダゾール使用時は脳症を発症する可能性があることを念頭に置かなければならない.
著者
綾部 早穂 山田 一夫 青木 佐奈枝 一谷 幸男 松井 豊
出版者
筑波大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2014-04-01

3つのアプローチからにおいのトラウマ記憶を探求した。臨床心理士への面接調査から、五感に示されるPTSD症状で、嗅覚に関する症状は当事者・治療者ともに認識が低いこと、味嗅覚は特定の被害とは結びつかないが、フラッシュバックで体験されることが示された。人間のにおい嫌悪条件づけ実験では、条件づけられたにおいへの主観的不快感には変化はなかったが、連続提示した場合に強度減衰が生じにくいことが示され、不快臭に対して注意が継続的に向けられることが示唆された。また、PTSDモデル動物に関しては、無臭の装置にラットを入れ、その後においと電撃を対提示した場合でのみ、においに対する恐怖反応がみられ、方法を確立した。
著者
信正 智輝 池田 真規子 黄 彩実 別宮 史子 白神 碧 松井 克憲 高石 侑 増田 望穂 松尾 精記 安堂 有希子 佐藤 浩 田口 奈緒 廣瀬 雅哉
出版者
一般社団法人 日本周産期・新生児医学会
雑誌
日本周産期・新生児医学会雑誌 (ISSN:1348964X)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.282-288, 2022 (Released:2022-09-09)
参考文献数
20

[目的]セプラフィルム®の帝王切開術における癒着防止効果を前方視的に検討した. [方法]初回帝王切開術を当科で施行し,今回2回目の帝王切開術を予定している症例を対象とした.臨床背景,癒着の程度,および母児の転帰をセプラフィルム®使用群と非使用群で比較検討した. [結果]初回,2回目とも当科で帝王切開術を施行した136例から,初回帝王切開術を妊娠32週未満に実施した14例と今回の帝王切開術で術中の癒着評価記録が行われなかった4例を除く118例を解析対象とした.解析対象の118例を初回帝王切開術時セプラフィルム®使用群(46例)と非使用群(72例)で比較検討した.セプラフィルム®使用群で大網-腹壁間,あるいは子宮-大網間に2度以上の癒着を有するものは有意に少なかった.執刀-児娩出時間,総手術時間,術中出血量,臍帯動脈血pHに差は認めなかった. [結論]セプラフィルム®による大網が関連する中等度以上の癒着を抑制する効果を認めたが,母児の臨床転帰に差は認めなかった.
著者
守屋 俊甫 吉岡 将輝 松井 公宏 青木 海 吉田 保子 竹越 一博 小﨑 恵生 前田 清司
出版者
一般社団法人日本体力医学会
雑誌
体力科学 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.72, no.5, pp.353-361, 2023-10-01 (Released:2023-09-13)
参考文献数
30

Insufficient physical function is strongly associated with decreased activity of daily living and health-related quality of life in middle-aged and older women. YOSAKOI Soran is one of the traditional Japanese dances to have naruko (wooden hand clappers) in their hands as they dance and incorporate the phrase from the Soran Bushi in their song. YOSAKOI Soran festivals can be seen being held in various places across the country, proving its growing popularity with residents as a celebration regardless of age or occupation. The purpose of this study was to examine the cross-sectional associations between YOSAKOI Soran and the physical functions of middle-aged and older women. A total of 30 middle-aged and older women practicing YOSAKOI Soran (YOSAKOI group) and 163 middle-aged and older women who had not practiced YOSAKOI Soran (control group) participated in this cross-sectional study. Handgrip strength, 30-second chair stand performance, and flexibility were used to measure physical functions. Handgrip strength was not significantly differed between the YOSAKOI group and the control group (P = 0.79). 30-second chair stand performance and flexibility were significantly higher in the YOSAKOI group than in the control group (both P < 0.05). These results remained significant after adjusting for age and body mass index (both P < 0.05). The present results suggest that practicing YOSAKOI Soran may increase lower extremity function and flexibility in middle-aged and older women.
著者
渡井 康之 松井 岳巳
出版者
公益社団法人 日本生体医工学会
雑誌
生体医工学 (ISSN:1347443X)
巻号頁・発行日
vol.54Annual, no.Proc, pp.3T5-3-6-1-3T5-3-6-2, 2016 (Released:2016-11-19)
参考文献数
4

To prevent heat stroke, we will develop a system to determine presence or absence of a rise in deep body temperature using physiological indices, i.e., heart rate, respiratory rate and body surface temperature. Prior to development, we conducted tests using ergometer for 15 min. with nine male students. We measured three physiological indices and deep body temperature for 15 min. with one-minute intervals after the exercise and conducted linear discriminant analysis by leave-one-out cross-validation. 37.5 degrees of deep body temperature was set as boundary and we classified heat stroke preliminary group from normal one. The sensitivity was 90.5% and the positive predictive value was 47.5%.
著者
川俣 昌大 小原 均 大川 克哉 村田 義宏 高橋 英吉 松井 弘之
出版者
THE JAPANESE SOCIETY FOR HORTICULTURAL SCIENCE
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.71, no.1, pp.68-73, 2002-01-15 (Released:2008-01-31)
参考文献数
15
被引用文献数
1 2

養液栽培によるイチジクの周年生産のための基礎的資料を得ることを目的に二期作栽培を試みた.養液栽培イチジクの4年生樹を早期加温して得られた一番枝を用いた一作目と, 夏季の摘心後または切り戻しせん定後に再発芽した二番枝を用いた二作目における収量および果実の品質を調査した.なお, 培養液は園試処方の1/2単位(EC値1.5dS・m-1に相当)とし, 約2週間に1度全量交換した.1. 1月10日に切り戻しせん定を行い, 加温(最低温度15℃)を開始すると, 一番枝は1月29日に萌芽し, 果実は6月7日から9月30日まで収穫できた.また, 一番枝当たりの総収量は約1.5kg(15.0個), 平均果実重は104gとなり, 平均糖度は14%であった.2. 6月14日に一番枝を約200cm(約30節)の部位で摘心後, 最上位節から発生した二番枝は6月30日に萌芽し, 果実は11月24日から2月14日まで収穫できた.また, 二番枝当たりの総収量は約1.3kg(15.8個), 平均果実重は80g, 平均糖度は16%であったが, 12&acd;22節位の着果率が低かった.3. 7月26日に一番枝すべてを切り戻しせん定すると, 二番枝は8月5日に萌芽し, 果実は12月6日から2月14日まで収穫できた.また, 二番枝当たりの総収量は約1.0kg(12.5個), 平均果実重は72g, 平均糖度は16%であった.以上の結果より, 養液栽培によるイチジク4年生樹の二期作では, これまで明らかにされている土耕による早期加温栽培と比較して, 一作目の早期収穫が可能となり, 高品質・高収量の果実が得られた.また, 二期作目の果実はやや小さくなるものの糖度が一作目より高くなることから, 養液栽培によるイチジク果実の周年供給が十分可能と考えられた.
著者
権藤 桂子 松井 智子 大井 学
出版者
共立女子大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

多文化多言語併用環境下(日英2言語)で育つ定型発達児および高機能発達障害児の言語コミュニケーション発達の特徴を、日英2言語の語彙、文法、言語環境について評価を行った。バイリンガル定型発達児もバイリンガル発達障害児も、文化差による知識や体験の偏りが語彙理解に影響を及ぼす傾向があった。文法理解については、バイリンガル定型発達児は比較的良好な発達パターンを示したが、発達障害児はモノリンガルもバイリンガルも不定形な発達パターンを示す傾向があった。また、バイリンガル発達障害児の支援には、家族支援が重要な役割を果たしていることが明確化された。
著者
鳥居 伸一郎 松井 徹
出版者
公益社団法人 日本畜産学会
雑誌
日本畜産学会報 (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.82, no.2, pp.131-138, 2011-05-25 (Released:2011-11-25)
参考文献数
20
被引用文献数
1 1

日本国内の290戸の黒毛和種繁殖農場において妊娠末期の繁殖雌牛に給与されていた飼料の,マンガン・鉄・コバルト・銅・亜鉛・モリブデンの含量を測定した.日本飼養標準で示される要求量の適正値を下回る飼料を与えていた農場の割合は,銅で53.4%,亜鉛で14.1%であり,銅では北海道が九州沖縄に対して,亜鉛では北海道が東北および九州沖縄に対して,有意に割合が高かった.鉄含量が摂取許容限界を超えた飼料が,4.1%の農場でみられた.調査農場の平均分娩間隔と,飼料の元素含量との関連を検討した.北海道は東北と九州沖縄のいずれに対しても有意に分娩間隔が短かった.北海道,東北,九州沖縄の地方別に行った単回帰分析で,有意な回帰が認められたのは,九州沖縄のマンガン・鉄・銅であり,回帰直線の傾きはいずれも負の値であった.すなわち,九州沖縄では,マンガン・鉄・銅のいずれかの含量が高い飼料を与えている農場で分娩間隔が短いことが示された.北海道と東北では,いずれの元素の飼料中含量も平均分娩間隔との間に有意な回帰が認められなかった.
著者
古川 貴大 松井 尚子 田中 恵子 和泉 唯信 梶 龍兒
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
pp.cn-000924, (Released:2017-01-28)
参考文献数
14
被引用文献数
4 3

症例は33歳女性.耳下腺炎後に情動失禁や運動性失語,両側の側方注視麻痺,痙縮がみられ,MRIで中脳大脳脚から内包後脚,中小脳脚,前頭葉皮質下の白質に異常信号を認めた.以前から眼や口腔の乾燥感があり,入院後にシェーグレン症候群(Sjögren’s syndrome; SjS)の合併が判明し,抗アクアポリン4抗体が陽性であった.ステロイドパルス後の単純血漿交換療法が著効した.ステロイド減量中に大脳に再発を来したが,免疫抑制剤導入後は再発なく経過した.本症例は耳下腺炎を契機に発症しており,唾液腺炎が視神経脊髄炎関連疾患の病態に関与している可能性が示された.
著者
筒井 由起乃 松井 圭介 堤 純 吉田 道代 葉 倩瑋
出版者
地理空間学会
雑誌
地理空間 (ISSN:18829872)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.117-129, 2015 (Released:2018-04-04)

近年,オーストラリアではアジア化が進んでいる。なかでも多いのが,中国,インド,ベトナムである。中国やインドからの移民が2000年代以降に急増したのに対し,ベトナムからの移民は1970年代後半からのインドシナ難民を中核としており,在豪年数の長さと難民としての性格を持つ点が特徴的である。ベトナム系は特にニューサウスウェールズ州とヴィクトリア州に多いが,クイーンズランド州,南オーストラリア州にも1万人以上が居住している。シドニー郊外のカブラマッタに代表されるような「ベトナム人街」も形成されている。このようなベトナム社会の形成過程とその実態を解明するのが本稿の目的である。本稿では,来豪時期によって社会経済的な背景が異なることに着目し,属性の違いが移民の職業選択や居住地選択といった意思決定や生活形態にどのような影響をおよぼしているのかについて,南オーストラリア州アデレードを対象として検討する。
著者
藤林 博明 野呂 直樹 辻 翔太 大山 理 松井 繁之
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:24366021)
巻号頁・発行日
vol.79, no.8, pp.22-00148, 2023 (Released:2023-08-20)
参考文献数
12

プレフレックスビーム(以下,プレビーム)は,プレストレスを導入した下フランジコンクリートと床版コンクリートを合成させた二重合成桁である.分割工法では工場で下フランジコンクリートにプレストレスを導入した桁を2~3ブロックに分割して現地に輸送する.近年,プレビームの長支間化に伴い,プレストレス導入時に下フランジコンクリートの分割位置付近でひび割れ発生が見られるようになった. 本稿では,このプレビームの分割工法における下フランジコンクリートのひび割れ発生メカニズムを究明し,ひび割れ防止対策として鋼桁フランジの側面に緩衝材を貼付する方法に加え,ずれ止めの角鋼ジベルを分割配置し,頭付きスタッドを併用する方法を提案した.これらのひび割れ防止対策に対してFE解析と静的載荷試験によって有効性を検証した.