著者
入江 洋正 松本 聡 兼清 信介 松田 憲昌 若松 弘也 松本 美志也 坂部 武史
出版者
一般社団法人 日本集中治療医学会
雑誌
日本集中治療医学会雑誌 (ISSN:13407988)
巻号頁・発行日
vol.17, no.4, pp.519-524, 2010-10-01 (Released:2011-04-30)
参考文献数
14
被引用文献数
1

塩酸バンコマイシン(vancomycin, VCM)は,経口投与では腸管粘膜から吸収されないため血中への移行はないとされるが,血清濃度が上昇した2症例を経験した。【症例1】61歳の女性。敗血症,急性腎傷害,Clostridium difficile関連疾患(Clostridium difficile associated disease, CDAD)で,VCMの経口投与と静脈内投与,持続血液濾過透析(continuous hemodiafiltration, CHDF)を行っていた。ICU入室4日目にトラフ値が33.7μg/mlであったためVCMの静脈内投与を中止したが,血清濃度の高値が持続した(中止2日後43.5μg/ml,7日後45.0μg/ml)。【症例2】63歳の女性。敗血症,CDAD,急性腎傷害でVCMの経口投与,CHDFを行っていたが,投与10日目のVCM血清濃度は10.3μg/mlであった。2症例とも腸管粘膜傷害と腎機能障害を合併していたため,VCMの腸管粘膜から血中への移行,腎からの排泄障害によって血清濃度が上昇したと考えられた。
著者
市原 美恵 行竹 洋平 松本 聡 栗原 亮
出版者
東京大学
雑誌
挑戦的研究(萌芽)
巻号頁・発行日
2022-06-30

本研究が対象とする火山性微動は,夜間の静寂時に背景ノイズレベルとして検出できる微弱なものである.この微動をSeismic Background Level (SBL)微動と呼ぶ.SBL微動は噴火の前駆過程や終息を知る手掛かりを与えると期待している.本研究は主に霧島火山において,SBL微動の実態とメカニズムを明らかにするために,定常観測点のデータを利用したモニタリング,ターゲットを絞った機動観測による震源位置推定,そして気象・火山・地震に関連する多項目観測データとの相関関係の調査を行う.また,国内外の活動的火山においてSBL微動の解析を行い,その普遍性を探る.
著者
大橋 聖和 大坪 誠 松本 聡 小林 健太 佐藤 活志 西村 卓也
出版者
公益社団法人 東京地学協会
雑誌
地学雑誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.129, no.4, pp.565-589, 2020-08-25 (Released:2020-10-02)
参考文献数
108
被引用文献数
4 5

The 2016 Kumamoto earthquake occurred in the tectonically complex central Kyushu area where several forcing factors such as the subducting Philippine Sea plate, the Median Tectonic Line and the Nankai forearc sliver, the spreading Okinawa trough, and the migrating volcanic front are involved. Neogene–Quaternary tectonics of central Kyushu are revisited by integrating geological, seismological, and geodetical approaches. Deformation histories of the Futagawa and Hinagu fault zones, the source faults of the Kumamoto earthquake, are also established in an attempt to explain the relationship between geologic structures and rupture processes of the earthquake. The results show that present-day tectonics surrounding central Kyushu are considered to have originated in the last 1 Ma or younger, as a transtensional tectonic zone (Central Kyushu Shear Zone) characterized by combined dextral faults and rift zones (or volcanoes). Reflecting spatiotemporal variations of the crustal stress field and rift activity, the Futagawa and Hinagu fault zones show multi-stage deformation throughout the Neogene–Quaternary periods: normal faulting to dextral faulting for the Futagawa fault zone and sinistral to dextral faulting for the Hinagu fault zone. Those diverse histories of stress and strain fields in central Kyushu possibly led to the complexities of fault geometry and rupture process of the Kumamoto earthquake.
著者
松本 聡子
出版者
佛教大学福祉教育開発センター
雑誌
福祉教育開発センター紀要 (ISSN:13496646)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.107-122, 2017-03-31

本稿では、ハンセン病の患者であった人の家族による語りから動き出した家族訴訟を中心に、ハンセン病問題の残された課題について取り上げる。特に、ハンセン病についての差別・偏見は、ハンセン病療養所にいるハンセン病回復者と離れて暮らす家族にも直接向けられていた。そのため執拗ないじめを受けたり、親と引き離され孤児となったり、就職や結婚で苛烈な差別・偏見・迫害にさらされ、地域ではその居場所を奪われ住み続けることもできなくなり、自ら命を絶つまでに追い込まれた家族も少なくない。今なお、ハンセン病の患者であった人が身内にいる事実を、戸籍の上でも実生活の上でも隠さなければならない人々は数知れず、この被害は続いている。ここで取り上げる家族訴訟は、ハンセン病の患者であった人の家族である原告一人ひとりの尊厳を取りもどす回復の過程であり、国の誤ったハンセン病強制隔離に加担・協力した各界のみならず、社会の側ないし私たち市民にも人間の尊厳を問う重い課題を含んでいる。そのため、家族訴訟に至った経緯を整理し原告となった家族の語りにふれながら、この問題がらい予防法廃止から 20年も経つ今日まで、なぜ解決に踏み出せなかったのか、ハンセン病強制隔離政策の歴史を踏まえ家族の支援がどうであったか、社会福祉の観点からもあらためて検証を試みるものである。強制隔離政策無らい県運動ハンセン病家族訴訟れんげ草の会
著者
古市 昌一 水野 政治 松本 聡 宮沢 稔 青山 和弘 高橋 勝己 宮田 裕行
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.54, pp.437-438, 1997-03-12
被引用文献数
2

バーチャルプロトタイピングの積極的な導入による, 設計開発コストの低減が進んでおり, 設計開発支援用の各種シミュレータ製品の導入や, 独自に開発したシステムの効果的な利用が進んでいる. しかし, それぞれは独自の入出力仕様で作られているのが普通で, 連接して大規模なシミュレーションを行ったり, 組み合わせて再利用するのは大変難しい. これらを可能とするためには, 異機種シミュレータを接続するための共通接続アーキテクチャと, インタフェースの標準化が必要である. フライトシミュレータに代表される訓練用リアルタイムシミュレータの接続においては, プロトコル仕様 DIS (Distributed Interactive Simulation)が1993年に IEEE 標準となり, 遠隔地に設置された訓練用シミュレータを DIS で接続し, 大規模演習に広く利用されている. 米国防総省は, 更に広範な異機種シミュレータの連接を目的とし, 1995年に接続アーキテクチャ HLA (High Level Architecture) を提案し, HLA を中核とした DIS の将来仕様 DIS++ の標準化を1996年より開始した. 我々は, バーチャルプロトタイピング環境の接続基盤として DIS++ の適用可能性を研究するため, 中核ソフトウェア HLA-RTI(Run Time Infrastructure)の主要部と, 評価用に DIS++ 準拠シミュレータを試作した. 本稿では, まず DIS++ の核である HLA の概要と, 実現のための技術課題を述べ, 次に試作したシステムの概要を述べ, 最後に本システムの応用に関して述べる.
著者
綿引 壮真 松本 聡 阿部 豊
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.83, no.852, pp.16-00476-16-00476, 2017 (Released:2017-08-25)
参考文献数
20

New viscosity measurement technique by using rotational breakup of electrostatically levitated droplet was developed. The new one-dimensional viscosity measurement equation is derived by integrating three-dimensional momentum equation based on the assumptions with axisymmetric shape and internal flow of levitated droplet. From the measurement result obtained, internal flow around the center of the dumbbell shape droplet is axisymmetric along the elongational axis. This result means that the present proposed new method is appropriate. In the present study, high accuracy image processing technique is applied to obtain the shape and curvature around the center of the dumbbell shape droplet by using the transformation to rotating coordinate system. The present technique can be applicable after the breakup start and before the shape of the droplet becomes asymmetric. This is reason why Euler force becomes so large that the symmetricity cannot be sustained. The newly proposed viscosity measurement technique makes it possible to estimate the viscosity within 10 % error in the range of the viscosity which the previous levitation technique cannot be available.
著者
飯尾 能久 松本 聡 松島 健 植平 賢司 片尾 浩 大見 士朗 澁谷 拓郎 竹内 文朗 西上 欽也 廣瀬 一聖 加納 靖之 儘田 豊 宮澤 理稔 辰己 賢一 和田 博夫 河野 裕希 是永 将宏 上野 友岳 行竹 洋平 Bogdan ENESCU
出版者
公益社団法人 日本地震学会
雑誌
地震 第2輯 (ISSN:00371114)
巻号頁・発行日
vol.58, no.4, pp.463-475, 2006-03-31 (Released:2010-03-11)
参考文献数
44
被引用文献数
1 2

The 2004 Mid Niigata Prefecture Earthquake (MJMA 6.8) occurred on 23 October 2004. The mainshock was followed by four aftershocks with MJMA≥6.0. This earthquake is located in the Niigata-Kobe Tectonic Zone in which large strain rates (>0.1ppm/y contraction) have been observed by GPS data. We deployed three temporary online seismic stations in the aftershock area. Combining data from the temporary stations and from permanent stations around the aftershock area, we determined aftershock locations, and estimated the structures and the stress change in and around the aftershock region. Based on these results, we suggested a generating process of the 2004 Mid Niigata Prefecture Earthquake supposing that a very weak region exists in the weak zone in the lower crust just beneath the seismogenic fault.
著者
山下 慎司 赤田 康太 松本 聡 木下 幹朗
出版者
Japanese Society of Mushroom Science and Biotechnology
雑誌
日本きのこ学会誌 (ISSN:13487388)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.7-14, 2020 (Released:2021-07-14)
参考文献数
33

近年,日本を含む東アジアにおいて過敏性腸炎や潰瘍性大腸炎に代表される炎症性腸疾患の増加は深刻になりつつある.これら慢性的な腸管炎症の継続は,下痢等による生活の質の低下だけでなく,大腸ガン発症リスクを上昇させる可能性が報告されている.タモギタケを含むきのこ類,またその水溶性画分において,抗腫瘍活性などの機能性が報告されおり,その摂取による腸疾患予防が期待されている.本研究では,きのこ子実体の脂溶性画分の腸疾患に対する機能性を明らかにするために,タモギタケ脂溶性画分としてタモギタケ子実体エタノール抽出物(GOMEE)を用い,食餌性GOMEEが慢性大腸炎モデルマウスに及ぼす影響を調査した.1.5%デキストラン硫酸ナトリウム(DSS)飲水により誘導された慢性大腸炎に対し,食餌性GOMEEは,飼育期間後期の体重減少を抑制するとともに,DSS飲水26日目では脾臓重量の増加並びに大腸の収縮を有意に抑制した.また,GOMEE摂取はDSSにより誘導される大腸絨毛の損傷を摂取量依存的に抑制することが観察された.DSS飲水18日目の炎症初期・中期においては,GOMEE摂取は大腸粘膜の炎症関連サイトカインレベルの上昇を摂取量依存的に抑制した.以上の結果は,タモギタケの脂溶性成分には,抗炎症活性を有する腸管保護成分が存在する可能性を示唆する.
著者
齊藤 彩 松本 聡子 菅原 ますみ
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.74-85, 2016-07-01 (Released:2016-06-04)
参考文献数
48
被引用文献数
4 2

本研究は,児童期後期の子どもの不注意,多動性・衝動性を含む注意欠陥/多動傾向が,母親ならびに父親の養育要因,自尊感情を媒介して抑うつへと関連するかどうかを検討することを目的として実施された。210世帯の子ども(小学校5年生)とその母親,父親を対象に質問紙調査を行い,母親の評定により子どもの注意欠陥/多動傾向,両親の評定により養育のあたたかさと親子間の葛藤,子どもの自己評定により自尊感情,抑うつを測定した。母親については,注意欠陥/多動傾向と養育のあたたかさ,母子間の葛藤との関連が見られ,さらに養育のあたたかさは自尊感情を媒介して抑うつへと関連を示した。一方,父親については,注意欠陥/多動傾向と養育のあたたかさ,父子間の葛藤との関連は見られたものの,養育要因から自尊感情への関連は見られず,注意欠陥/多動傾向が直接自尊感情を媒介して抑うつへと関連することが示された。
著者
齊藤 彩 松本 聡子 菅原 ますみ
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.68, no.3, pp.237-249, 2020-09-30 (Released:2021-02-18)
参考文献数
71
被引用文献数
5 6

本研究は,思春期の子どもの注意欠如・多動傾向と後の不安・抑うつとの縦断的関連に着目し,小学5年時の注意欠如・多動傾向の高さが学校要因および家庭要因を媒介して小学6年時の自尊感情の低さに関連し,さらに中学1年時の不安・抑うつの高さへと関連するメカニズムについて検討を行った。分析には,縦断質問紙調査により得られた201家庭の子どもとその母親のデータ(対象児が小学5年時,小学6年時,中学1年時の3回の縦断データ)を使用した。母親の評定により子どもの注意欠如・多動傾向,母親の養育のあたたかさ,子どもの不安・抑うつを測定し,子ども本人の自己評定により学校ライフイベントと自尊感情を測定した。パス解析の結果,小学5年時の注意欠如・多動傾向の高さは,学校でのポジティブイベントの少なさ,学校でのネガティブイベントの多さ,母親のあたたかな養育の少なさのすべての要因へと関連を示し,そのうち学校でのポジティブイベントの少なさおよびネガティブイベントの多さが,小学6年時の自尊感情の低さを媒介して中学1年時の不安・抑うつの高さへと関連することが明らかとなった。
著者
若松 弘也 山田 健介 勝田 哲史 白源 清貴 松本 聡 松本 美志也
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.38, no.3, pp.347-353, 2018-05-15 (Released:2018-06-23)

2015年10月に発表されたJRC蘇生ガイドライン2015における一次救命処置の推奨は次の通りである.胸骨圧迫のテンポは,100〜120回/分を推奨する.胸骨圧迫の深さは,6cmを超える過剰な圧迫を避けつつ,約5cmの深さで行うことを推奨する.CPR中の胸骨圧迫の中断は最小限とし,胸骨圧迫比率をできるだけ高くして,少なくとも60%とすることを提案する.心停止の疑いのある人の近くにいる,意思がありCPRを実施できる人に,ソーシャルメディアなどのテクノロジーを用いて情報提供することを提案する.JRC蘇生ガイドライン2015で強調されている胸骨圧迫の重要性は,ガイドライン2005,2010から引き継がれている.
著者
清水 洋 松本 聡 酒井 慎一 岡田 知己 渡辺 俊樹 飯尾 能久 相澤 広記 松島 健 高橋 浩晃 中尾 茂 鈴木 康弘 後藤 秀昭 大倉 敬宏 山本 希 中道 治久 山中 浩明 神野 達夫 三宅 弘恵 纐纈 一起 浅野 公之 松島 信一 福岡 浩 若井 明彦 大井 昌弘 田村 圭子 木村 玲欧 井ノ口 宗成 前原 喜彦 赤星 朋比古 宇津木 充 上嶋 誠 王 功輝 ハザリカ ヘマンタ 矢田 俊文 高橋 和雄
出版者
九州大学
雑誌
特別研究促進費
巻号頁・発行日
2016-04-22

2016年熊本地震について、地震活動や地殻変動、活断層、火山活動への影響、地震災害の特徴などを調査した。その結果、熊本地震は布田川・日奈久断層帯の右横ずれ運動によって発生したが、複数の断層面と複雑な断層形状を持つことを明らかにした。また、建物被害や土砂災害の地盤との関係、特に、地盤の過剰間隙水圧が地すべりの発生要因であることを明らかにした。さらに、災害情報や災害過程、被災救援、エコノミークラス症候群などについての調査から、広域複合災害の問題点と対応策を提示した。
著者
長谷川 昭 堀内 茂木 植木 貞人 西澤 あずさ 松澤 暢 海野 徳仁 堀 修一郎 稲盛 隆穂 松本 聡 浜口 博之 高木 章雄 田中 和夫 鈴木 将之 末広 潔
出版者
公益社団法人 日本地震学会
雑誌
地震 第2輯 (ISSN:00371114)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.161-169, 1989-06-24 (Released:2010-03-11)
参考文献数
17
被引用文献数
1 1

A seismic refraction experment was carried out around the Bandai volcanic area, the southern part of the Tohoku District, by using a large capacity (9 liter air chamber) marine airgun. Shallow crustal structure (down to about a 4km depth) obtained along the 30km-length profile shows the swelling of the second layer with P-wave velocity more than about 4.0km/s just beneath Bandai volcano in parallel to the surface topography. The swelling of the second layer by about 1km is in good agreement with that of the basement estimated from the Bouguer anomaly.Seismic signals from the surrounding telemetered stations of Tohoku University at epicentral distances from 10km to 230km, are continuously recorded during the airgun experiments. In the stacked records we can detect the clear first P arrivals from the airgun shots at the stations with distances ranging up to 150km, which shows the usefullness of the marine airgun for studying the crustal structure on land. Anomalously late P arrivals or unclear P arrivals are observed for the ray paths which cross active volcanoes. This result and the shallow crustal structure obtained along the refraction profile suggest the existence of the anomalous zone beneath Bandai volcano at depths deeper than about 4km.
著者
中尾 駿介 中道 範隆 増尾 友佑 竹田 有花 松本 聡 鈴木 真 加藤 将夫
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学会年会要旨集 第92回日本薬理学会年会 (ISSN:24354953)
巻号頁・発行日
pp.2-YIA-03, 2019 (Released:2020-03-20)

The aim of the present study was to examine enhancement of learning and memory by oral administration of ergothioneine (ERGO), which is a hydrophilic antioxidant highly contained in golden oyster mushrooms and other foods, and systemically absorbed by its specific transporter OCTN1/SLC22A4 in daily life, with an aim to clarify its possible role as a neurotropic compound. After oral administration of ERGO in normal mice, the novel object test revealed a longer exploration time for the novel object than for the familiar object. Similar result was also confirmed in mice ingested with ERGO-free diet. Dietary-derived ERGO is present in the body without the administration, but the ERGO administration led to modest (3~4 times) increase in its concentration in plasma and hippocampus. Exposure of cultured hippocampal neurons to ERGO elevated the expression of the synapse formation marker, synapsin I, and neurotrophin-3 and -5. The elevation of synapsin I was inhibited by tropomyosin receptor kinase inhibitor K252a. Thus, oral intake of ERGO may enhance object recognition memory, and this could occur at least partially through promotion of neuronal maturation in the hippocampus.