著者
建部 謙治 松本 直司 花井 雅充
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.68, no.565, pp.217-223, 2003-03-30 (Released:2017-02-09)
参考文献数
19
被引用文献数
3 3

The purpose of this report is (1) to clarify the structure of recollection, (2) to search for the relationship between mental scenery of children and area characteristics, from a classification of it and the factor of recollection. For this purpose, the questionnaire survey was done. The results obtained are as follows. a) Mental scenery in the places to like is "The open place system" "The education system", and dislike is "The traffic system" "The nature system". b) Recollection's factor of in the places to like is "Action" "Impression", and dislike is "Impression" "Existence". c) Seto City and Nagakute Town were classified into seven according to area characteristics. Mental scenery and recollection's factor of children are influenced by area characteristics.
著者
松本 裕子 盛田 清秀
出版者
日本農村生活研究会
巻号頁・発行日
no.129, pp.40-50, 2006 (Released:2011-03-05)
著者
下川 哲徳 下川 学 高橋 宗良 小山 泰文 松本 高明 山本 外憲 中治 洋一 井之上 正信 野田 亘 窪田 辰政 徳田 眞三
出版者
日本武道学会
雑誌
武道学研究 (ISSN:02879700)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.1-10, 2000

本研究は,大学柔道部員,その指導者,および警察柔道選手を合わせた220名を対象に,肩鎖関節損傷についてアンケート調査を行った。その目的は,柔道選手における肩鎖関節損傷の発生率と受傷後の影響,そして,その回復を目指した処置としてのリハビリテーションの効果について明らかにするためである。その結果,以下の点が明らかとなった。<br>1)今回調査対象とした220名に起きた全外傷数は,487例であった。全外傷数487例のうち,肩鎖関節損傷は99例あり,それは全体の20.3%であった。<br>2)肩鎖関節損傷を負った99人中の9人の柔道の技は,その後変わった。彼らの得意技は,主に背負い投げから一本背負いへと変わった。また,他のスポーツへの影響については,6人が野球の投球動作に支障をきたした。<br>3)肩鎖関節損傷の損傷程度は,Weaver式診断法を活用し,以下の方法に基づいて3タイプに分類した。それらは,99人に対する整形外科医による肩鎖関節損傷についての過去の外傷ないしは症状の直接質問,およびX線による肩鎖関節損傷部分の正面画像の撮影,さらに肩鎖関節損傷部分に変形がみられる場合は,X線による5kg負荷のストレス撮影である。その結果,type Iが45人,type IIが35人,type IIIが19人であった。<br>4)本研究では,リハビリテーション・プログラムを受けた者はtype IIないしはtype IIIから合計11人であったが,彼らは全員,機能的評価判定について「優」を示した。そして,彼らの回復期間は,リハビリテーション・プログラムを受けなかった者と比べて,短縮した。これらの結果は,肩鎖関節損傷が起きた場合は,可動域や筋力は,適切な診断,ICES処置の徹底,身体面と精神面の両方を考慮して作られたリハビリテーション・プログラムを実行することにより,効果的に回復することを示唆している。リハビリテーション治療の効果は,損傷の程度により差はあるものの,本研究で試みたリハビリテーション・プログラムは,柔道選手が径我をした際,肩鎖関節損傷部分の機能を回復させるための有効な手段の一つになると思われる。
著者
村井 源 松本 斉子 佐藤 知恵 徃住 彰文
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
pp.1101130023, (Released:2011-01-25)
参考文献数
16
被引用文献数
8 1

本論文では,計量的な物語構造の分析を実現するために,人文的な物語分析の古典的手法であるプロット分析を援用し,分析結果に対する計量的解析を行った.プロット分析は人文学的手法であるが,一致度の計算を実施することでプロット分割と分類の正当性の数値的評価を行った.プロット分類の結果に対してn-gram分析を行うことで物語構造の連続的パターンを抽出した.また同様にχ二乗検定を用いて頻出プロットの時代的変化を抽出した.さらに,テーマとプロットの関係を分析するために計量的手法で物語のテーマ語を抽出し,作品をテーマごとに分類した.このテーマの分類結果を用いて,各テーマのプロット的な特徴を抽出した.本論文での分析はプロットへの分割と分類を計量的指標を用いつつも人手で行うという点で,完全な自動化の実現ではないが,本論文の成果は将来的な物語分析の完全な自動化の基礎になると期待される.
著者
松本 八重子
出版者
ラテン・アメリカ政経学会
雑誌
ラテン・アメリカ論集 (ISSN:0286004X)
巻号頁・発行日
vol.54, pp.69-96, 2020 (Released:2021-09-10)
参考文献数
34

During decolonization, from 1958 to 1967, Suriname experienced consociational grand coalition governments, which were formed by the three ethnic groups: Creole, East Indian (Hindustani) and Javanese. After the turbulent times characterized by the military regime and the civil war in the 1980s, the fourth ethnic group, who were descendants of Maroons, became integrated into Suriname’s plural political system. Since the country’s democratization in 1988, Suriname’s party system has changed into a competitive system. This paper aims to systematically examine the historical changes in the party system of Suriname. After surveying previous studies conducted in this field, this study conceptualizes the categories “ethnic parties,” composed of the four major ethnic groups, and “non-ethnic parties,” composed of developmental, left-wing, and civic groups. Based on the analytical framework, this paper describes the historical development of Suriname party politics from the 1940s to the 2015 general election, and analyzes the formation and reorganization of party alliances after democratization. The results of analysis indicate that during the period between democratization and the 2015 election, Suriname’s party system satisfied the four lenient conditions for twopartism, in which the “governing alone” clause of twopartism was relaxed by G. Sartori himself. Therefore, it could be concluded that the New Front alliances descended from the grand-coalition and the developmental National Democratic Party with its origins in the military regime played roles as the two major parties. Meanwhile, each Javanese party tended to seek its political orientation and interests separately, by shifting its allegiance one way or the other in the bipolar system.
著者
佐々木 彩恵子 野崎 章仁 才津 浩智 宮武 聡子 松本 直通 熊田 知浩 柴田 実 藤井 達哉
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.49, no.6, pp.405-407, 2017 (Released:2017-12-12)
参考文献数
8

COL4A1はⅣ型コラーゲンのα1鎖をコードする遺伝子で, 孔脳症や裂脳症の原因となる. 我々は, 孔脳症・裂脳症を認めず, 多彩な頭部画像所見よりCOL4A1関連疾患の診断に至った1例を経験した. 症例は21歳女性. 正期産で仮死なく帝王切開で出生した. その後精神運動発達遅滞と小頭症を認めた. 7カ月時にWest症候群を発症した. 頭部画像検査で脳室周囲の白質病変, 側脳室拡大, 小脳萎縮と脳内石灰化を認めた. 原因確定はできず, 痙直型四肢麻痺として経過観察となった. 19歳時にラクナ脳梗塞を発症し, 上記画像所見に加えて微小脳出血および脳動脈瘤も判明した. 虚血性病変と出血性病変を伴っていたことより, COL4A1関連疾患の可能性を考慮した. 遺伝カウンセリングを行い, COL4A1遺伝子解析を行った. 新規なc.2504G>A (p.Gly835Glu) 変異をde novoに認め, COL4A1関連疾患と確定診断した. 原因不明の麻痺例の中にCOL4A1関連疾患が存在する可能性がある. また常染色体優性遺伝疾患であるため, 診断の際には遺伝カウンセリングが重要である.
著者
小林 義典 松本 敏彦 石上 惠一 平井 敏博
出版者
社団法人日本補綴歯科学会
雑誌
日本補綴歯科學會雜誌 = The journal of the Japan Prosthodontic Society (ISSN:03895386)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.1-23, 1996-02-01
参考文献数
139
被引用文献数
60 9

咬合と全身の機能との関係について,過去5年間に本学会学術大会および本誌で報告された内容のうち,特に咬合間題が聴能力,重心動揺,眼振図,聴性脳幹反応,咀咽系の機能,自律神経系の機能,情動,睡眠に及ぼす影響,ならびに咬合接触が身体運動機能に及ぼす影響を分析したデータを考察し,解説を加えた.その結果,咬合問題は,中耳伝音系機能,平衡感覚,聴性脳幹反応,自律神経系の機能,情動,睡眠に影響を及ぼし,また咬合機能は,身体運動機能に密接に関連することが検証された.
著者
河野 えみ子 泉 伯枝 安永 浩子 中村 奈緒美 松本 絵麻 奥山 悦子 新崎 孝夫 三箇山 宏樹 岡村 昇
出版者
日本静脈経腸栄養学会
雑誌
静脈経腸栄養 (ISSN:13444980)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.739-745, 2012 (Released:2012-05-10)
参考文献数
6

【目的】既報で, 輸液にインスリンを配合した際, pHが高くなるにしたがいブドウ糖やアミノ酸がインスリンの含量低下を起こすことを報告した. 今回, 末梢静脈栄養 (PPN) 輸液や糖加維持液に配合したインスリンの経時的な含量変化を調べ, 含量低下の要因について検討した.【方法】各種のPPN輸液, 糖加維持液にインスリンを配合し, HPLC法にてインスリン含量を経時的に測定した.【結果】PPN輸液中のインスリンの安定性は, 濃度が低いと容器への吸着が, 高いと分解が, それぞれ含量低下の主な要因であった. PPN輸液や糖加維持液でのインスリン含量の低下に製剤間の差は認められなかった. また, 糖加維持液においては輸液のpHが高くなるとインスリンの含量低下はより大きくなった.【結論】PPN輸液や糖加維持液にインスリンを配合した場合, 経時的な含量低下が起きるため, これらに直接配合しない投与方法を選択するべきである.
著者
倉林 利行 吉村 優 切貫 弘之 丹野 治門 富田 裕也 松本 淳之介 まつ本 真佑 肥後 芳樹 楠本 真二
雑誌
ソフトウェアエンジニアリングシンポジウム2020論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, pp.143-152, 2020-09-03

本論文ではソフトウェア開発における実装の自動化に向けたファーストステップとして,プログラミングコンテスト AtCoder の正解プログラムを自動生成する技術の開発を目指す.自動プログラミングの既存研究としては,生成したいプログラムの入出力例からプログラム部品を合成する手法などが存在するが,プログラム部品の組み合わせ爆発により入出力例を満たすプログラムが生成できない,また生成できたとしても入出力例は満たすが正しいプログラムではないというオーバーフィッティングしたプログラムが生成されてしまうという課題が存在した.本論文では深層学習を用いて過去の問題情報から問題文と正解プログラムの関係性を学習することで上記の問題を解決する.具体的には学習済みモデルを用いて過去の問題情報から解きたい問題と類似した問題を検索して取得し,その正解プログラムを雛形としてプログラムを複数個合成し,再び学習済みモデルを用いて生成されたプログラムから最も問題文との関係性が近いプログラムを判定して出力する手法を提案した.提案手法は AtCoder の配点が 100 点の問題 92 問に対して評価を行い,24 問の正解プログラムの自動生成を確認した.
著者
田中 吉史 松本 彩季
出版者
日本認知科学会
雑誌
認知科学 (ISSN:13417924)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.130-151, 2013-03-01 (Released:2014-11-20)
参考文献数
33
被引用文献数
2

It is known that naïve viewers have “reality constraints” in art appreciation, namely strong tendency to insist on identifying depicted object and its realistic expression in the artwork. Relaxing the reality constraints might help the naïve viewer to appreciate artworks in more creative way. In this paper we investigated whether reading com-mentary on artwork helps appreciation and what kind of commentary is more effective. Fifty college students without particular art education participated in an experiment. The participants were assigned to one of four conditions. The experiment consisted of two phases: preliminary appreciation phase and main appreciation phase. In the pre-liminary appreciation phase, three groups of participants were presented paintings by Renoir, Matisse and Klee, and made free descriptions on their thoughts on each paint-ing. Along with each of painting, a commentary on objects depicted in the painting was provided to participants in object commentary condition, a commentary on formal and technical aspects of the painting was provided to formal commentary condition, and no commentary was provided no commentary condition. No preliminary appreciation condition skipped the preliminary appreciation phase. After the preliminary apprecia-tion phase, all the participants were presented two paintings by Gogh and Kandinsky without any commentary and made free description. Analysis of free description in main appreciation phase showed that (1) reading commentary activated verbalization during the appreciation, (2) the participants generally focused on what was depicted in the painting, (3) reading commentary on technical aspects was more effective for relaxing reality constraints and deepening the experience of paintings.
著者
松本 博 村井 誠三
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.54, no.6, pp.291-294, 2021 (Released:2021-06-28)
参考文献数
6

当院で外来維持透析中の患者110名および職員16名において2020年4月1日から4月8日の間に透析患者3名と看護師3名の新型コロナウイルス感染症(COVID‒19)がPCR検査で確認された.3名の高齢男性患者は咳嗽と発熱で発症し,そのうち2名は糖尿病と脳梗塞による仮性球麻痺を合併し,類天疱瘡でステロイド薬を服用中であった.2名の看護師は発熱で発症した.COVID‒19発生後,すべての患者と職員にPCR検査を行い無症状な看護師1名が陽性であった.透析患者3名と看護師1名が入院,看護師2名は自宅待機となり,全員がCOVID‒19より回復した.2020年7月すべての患者と職員を対象とした新型コロナウイルス抗体価は,罹患歴をもつ5名(入院中の1名を除く)以外は全員陰性であった.それ以後2020年10月10日まで新たなCOVID‒19発症は経験していない.