著者
林 和弘 門條 司
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.52, no.2, pp.94-99, 2002-02-01
被引用文献数
5

日本化学会の定期刊行物の状況を紹介すると共に, 1993年の全文SGML化から1999年の有料公開までを含めた電子ジャーナル化ならびにJ-STAGEへの搭載までの経緯を解説する。一方これまでの構造化文書の運用における問題点の考察を加え, 一つの解決策としてTeX-3B2システムを紹介する。更に構造化文書の運用における潜在的な難しさを構造化エントロピーの概念を用いて解説し, 電子ジャーナルサービスの裏側に隠されているコスト要因を指摘すると共に, 健全なビジネスモデルを持つ電子ジャーナルサービスの難しさについて考察する。
著者
林 和弘
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.73, no.12, pp.533, 2023-12-01 (Released:2023-12-01)

本年度で20回目となる,記念すべきINFOPRO2023にご参加,ご登壇いただいた皆様,誠にありがとうございました。ご協力,ご協賛いただいた皆様にも厚く御礼申し上げます。さて,今回はCOVID-19後初めて対面での開催を行いました。ただし,最初はオンラインを中心として,会場にパブリックビューイングのような形で観られるようにするという,どちらかというと保守的なスタイルで準備しました。そして,初日の運営状況や参加者の反応を踏まえて,2日目はより会場での交わりが増える形,いわゆるハイブリッド開催に踏み切った格好となりました。2日連続で参加された方はこの変化にお気づきだったかと思います。この試行錯誤の経験から多くのことを学びました。また,今回INFOPROのサイトをリニューアル(独立)して用意し,広報,事務手続きをなるべくデジタル化,あるいはwebやスマホファーストにすることを心がけました。この結果,約400名の過去最大級の参加者をいただき,過半が会員外の参加でした。さらに協賛も新規5つ,復活2つを含む12社に協賛いただきました。このように新しいマーケットの取り込みがある程度できました。さらに,今回は情報交流会(懇親会)を開催できたのも大きな成果でした。手弁当で準備した簡素なものではありましたが,むしろ,用意したものが余るくらいに皆さんが活発に交流され,我々の想像以上に会場が熱気に包まれました。これまでのアンケートでも懇親会開催の要望が高かったわけですが,やはり対面での交流の重要性を再認識した次第です。前回からご縁をいただいた,URAの活動につきましても,ご縁をつなぐ形でいくつか発表をいただくことができました。さらに,トーク&トークでは,インフォプロとURAの連携につながる本質的な議論がなされ,スピンオフ企画が開始しております。すなわち,サーチャー,URA,図書館関係者といった多様な職種の方に,話題提供として各人の業務を紹介してもらうセミナーがこの10月より始まりました。例年通り,本号の他の記事にて特別講演を始め,INFOPROの開催の様子を紹介しております。今回も実行委員,事務局他のみなさまのチームワークで,開催から記事執筆までこぎつけました。この場を借りて関係の皆様に今回も“熱く”御礼申し上げます。最後に,2022年度に引き続き本協会副会長を拝命しており,INFOPROの改善のみならずINFOSTAおよび事務局のDXを念頭に改革に清田会長と共に着手しております。そして,実行委員長を兼任しているINFOPROを改革の一つの“試行の場”として取り組んでおります。もちろん,これまでの活動の本質は引き継ぎながらどう進化させるかを折に触れて考え,そして,ベストエフォートとして実践してみることを繰り返すことになります。次回のINFOPROに向けて,引き続きみなさまのご支援ご協力を賜りますよう,どうぞよろしくお願い申し上げます。(INFOPRO2023 実行委員会委員長 林 和弘)INFOPRO2023 実行委員会 委員長:林 和弘(科学技術・学術政策研究所),副委員長:川越康司(ジー・サーチ),委員:川本敦子(東芝),北川道成(三菱ケミカルリサーチ),木村光宏(㈱アドスリー),寺脇一寿(医学中央雑誌),長谷川幸代(跡見学園女子大学),平井克之(新潟医療福祉大学),松原友紀子(筑波大学),宮田和彦(クラリベイト),光森奈美子(海洋研究開発機構),矢口 学(科学技術振興機構),担当理事:増田 豊(ユサコ),清水美都子,岡 紀子
著者
池田 佳隆 岡野 文範 逆井 章 花田 磨砂也 秋野 昇 市毛 尚志 神永 敦嗣 清野 公広 久保 博孝 小林 和容 笹島 唯之 助川 篤彦 千葉 真一 西山 友和 三代 康彦 柳生 純一 横倉 賢治 JT-60 チーム
出版者
Atomic Energy Society of Japan
雑誌
日本原子力学会和文論文誌 (ISSN:13472879)
巻号頁・発行日
vol.13, no.4, pp.167-178, 2014 (Released:2014-11-15)
参考文献数
14

The upgrade of JT-60U to the superconducting tokamak “JT-60SA” has been carried out as a combined project of JAEA's program for national use and the Satellite Tokamak Program in collaboration with EU and Japan fusion communities. The JT-60U torus was dismantled so as to install the new JT-60SA torus at the same position in the torus hall. JT-60U used deuterium for 18 years, so the neutron yield reached about 1.5×1020 (n) in total. The dismantling project of JT-60U was the first decommissioning experience of a fusion device with radioactivity in Japan. The project was intended to demonstrate decommissioning technologies and work activities, and to acquire experience and data on the technologies as well as to implement the dismantling project safely. Moreover, all disassembled components were stored with the data such as dose rate, weight and kind of material being recorded, so as to apply the clearance level regulation in the future. The lessons learned from the dismantling project indicated that the cutting technologies and storage management of disassembled components were the key factors in conducting the dismantling project efficiently. After completing the dismantling project, efforts have been made to analyze the data for characterizing disassembling activities, so as to contribute to the estimation of manpower needs and the radioactivity of the disassembled components from other fusion devices.
著者
森上 太郎 大久保 雄 西川 拓也 上林 和磨 乙戸 崇寛 赤坂 清和
出版者
一般社団法人 日本整形外科スポーツ医学会
雑誌
日本整形外科スポーツ医学会雑誌 (ISSN:13408577)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.30-36, 2020 (Released:2020-08-21)
参考文献数
20

目的:異なる頚部および上肢角度にてDraw-inを行なった際の腹部筋活動を超音波画像装置や表面筋電計を用いて評価し,腹部深部筋の賦活化に有効な肢位を検証すること.対象:健常成人男性22人.方法:頚部肢位4通り,上肢肢位3通りを組み合わせて12通りの肢位でDraw-inを行ない,腹筋群の筋形態および筋活動の変化を各肢位で比較した.結果:頚自動屈曲では腹直筋,外腹斜筋の活動量が増加および腹横筋の筋厚が低下し,上肢挙上位では外腹斜筋の活動量が増加した.結論:頚自動屈曲あるいは上肢挙上させることで腹部表層筋の活動量が増加することから,腹横筋の選択的収縮には頚部および上肢を中間位で安静にさせることが有用であることが示唆された.
著者
中村 昌人 清野 宗一郎 藤本 健太郎 小暮 禎祥 弓田 冴 小川 慶太 岩永 光巨 中川 美由貴 藤原 希彩子 神崎 洋彰 興梠 慧輔 井上 将法 小林 和史 叶川 直哉 近藤 孝行 小笠原 定久 中川 良 中本 晋吾 室山 良介 加藤 順 加藤 直也
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.64, no.10, pp.517-520, 2023-10-01 (Released:2023-10-12)
参考文献数
5

A questionnaire survey of medical institutions Chiba Prefecture, Japan, specializing in liver diseases was conducted. This study aimed to provide an overview of the current hepatitis virus tests situations and measures taken to link test-positive individuals to specialists. The positivity rate in these institutions was high, with 2.2% for hepatitis C antibody (HCVAb) and 0.9% for hepatitis B surface antigen (HBsAg). Although many institutions (70%) had been employing linking measures, the consultation rate with hepatologists was low, with 7.6% and 14.3% for HCVAb- and for HBsAg-positive cases, respectively. Only half of the institutions disclosed that their measures were working well. These data suggested the importance of improving the system for determining test-positive individuals and promoting hepatologist consultation.
著者
小林 和夫 生沼 郁
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.67, no.788, pp.284-291, 1961-05-25 (Released:2008-04-11)
参考文献数
10
被引用文献数
1 2
著者
鈴木 三男 小林 和貴
出版者
日本植生史学会
雑誌
植生史研究 (ISSN:0915003X)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.83-88, 2011 (Released:2021-06-16)

The material plant of a tinny basket excavated from the San’nai-maruyama site (early Jomon period) of Aomori, Aomori Prefecture, was identified as a stem of a monocotyledon in 1993. On the other hand, a further observation of the basket suggested that the studied material did not derive from the basket. Thus, a newly obtained material of the basket was reexamined anatomically and was shown to be the torn inner bark of a Cupressaceae tree. The original material formerly identified as a monocotyledonous stem was re-identified as a petiole of a fern akin to Arachniodes standishii (Dryopteridaceae). Furthermore, a rope excavated from the Sakuramachi site (middle Jomon period) of Oyabe, Toyama Prefecture, was also made of the same material. These results show that the original sample of the basket was a contamination from sedimentary deposits. This is the first report of a basket made of conifer bark and a rope made of fern petioles in the Jomon period of Japan.
著者
寺下 智美 立原 素子 堂國 良太 吉崎 飛鳥 関谷 怜奈 田村 大介 山本 正嗣 上領 博 小林 和幸 西村 善博
出版者
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
雑誌
気管支学 (ISSN:02872137)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.163-167, 2018-03-25 (Released:2018-03-29)
参考文献数
11
被引用文献数
1

背景.炎症性筋線維芽細胞腫inflammatory myofibroblastic tumor(IMT)は稀な低悪性度の軟部腫瘍であり,術前診断しえた例は非常に少ない.症例.39歳,男性.健診での胸部異常陰影の精査目的で当院を紹介受診された.胸部CTでは造影効果を伴う左B8をほぼ閉塞するような境界明瞭な4 cm大の腫瘤影を認めるも,血液検査では炎症反応の亢進や腫瘍マーカー値の上昇を認めなかった.気管支鏡検査では左B8に発赤を伴う腫瘤の露頭を認めた.経気管支針生検transbronchial needle aspiration(TBNA)にてリンパ球などの炎症細胞の浸潤を伴った細胞密度の高い紡錘形細胞の増生を認め,α-smooth muscle actin(αSMA)とanaplastic lymphoma kinase(ALK)陽性であったためIMTと診断した.結論.本症例のように若年者の孤発結節影を認めた場合,IMTを鑑別にあげる必要がある.TBNAとALKの免疫染色は,術前診断に有用な手法であると考えられた.
著者
谷山 牧 若林 和枝 保母 恵 渡部 瑞穂 岩上 さやか 藤田 千春
出版者
国際医療福祉大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2021-04-01

現在、日本では生活保護受給者(以後, 受給者)に対して福祉から就労に向けての支援が行われているが、受給者のうち就労可能と判断され支援を受けても,実際に就労し生活保護から外れるものはごくわずかである. また, 医師により就労可能との判断を得たものであっても, 身体的, 精神的, 社会的健康の準備状態が整っていないものも多い. 就労支援の内容は自治体によって異なり, 受給者の心身の準備段階や個別性に配慮した支援が十分に行われているとは言い難い状況である. 本研究の目的は, 生活保護受給者の就労に向けた心身の準備段階のアセスメントとその段階に応じた就労支援プログラムの作成と評価を行うものである.
著者
林 和弘
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.72, no.12, pp.449, 2022-12-01 (Released:2022-12-01)

本年度で19回目となる,INFOPRO2022にご参加,ご登壇いただいた皆様,誠にありがとうございました。ご協力,ご協賛いただいた皆様にも厚く御礼申し上げます。COVID-19の影響化で行われるINFOPROはオンラインで3回目の開催となりました。昨年の振り返りで「何事も物事は3度目,3年目,あるいは3作目が大事とも言われます。INFOPRO2022に向けて,過去2回のオンライン開催から,さまざまな課題も浮き彫りになってきました。」と申し上げた通り,3回目は2回目とはまた違った開催方式となりました。まず,2回目で思い切って導入したオンライン集会プラットフォームMorressierの利用は主に費用の面から今回は断念しました。費用の面以外でも,残念ながら,今の開催状況ではオーバースペックと言わざるを得ず,むしろ,Morressierを使うくらいにINFOPROの規模と内容を拡大することが先決だろうと考えています。続いて,オンライン参加は無料にして,予稿集を有料にするというビジネスモデルにしました。地方の方々や将来会員になっていただける方々が参加しやすい形を狙ったのですが,これは想定通りに進み,事業としても成立したようです。最後に,今回ご縁が重なりURAの活動を多数発表することができました。URAの発表は多岐にわたり,また,その多くがインフォプロの活動としても興味深いものであったことは一つの発見でした。本年も,本号の他の記事にてINFOPROの開催の様子を紹介しております。ご覧いただくとお分かりいただけるのですが,今回も実行委員,事務局他のみなさまのチームワークで,開催から記事執筆までこぎつけました。この場を借りて関係の皆様に熱く御礼申し上げます。多少私事となりますが,本年7月よりINFOSTAの副会長も仰せつかりました。INFOPROのみならずINFOSTAの事業運営の改善にも取り組むことになったことになり,なかなかに大変な状況でもあります。INFOPROの運営においても,いかに山﨑前会長を筆頭とするINFOSTA前三役,理事の方々のご支援があったかを痛感する毎日です。その一方,INFOPROでインフォプロの在り方を模索することは,INFOSTAの今後を模索することとほぼ同義ですので,淡々とそれを追求していくことになるのかもしれません。そして,みなさまのご賛同とご協力なくしては前に進まないものでもあります。次回は第20回の節目となります。引き続きみなさまのご支援ご協力を賜りますよう,どうぞよろしくお願い申し上げます。(INFOPRO2022 実行委員会委員長 林 和弘)INFOPRO2022 実行委員会 委員長:林 和弘(科学技術・学術政策研究所),副委員長:川越康司(ジー・サーチ),委員:矢口 学(科学技術振興機構),川本敦子(東芝),北川道成(三菱ケミカルリサーチ),長谷川幸代(跡見学園女子大学),小山信弥(関東学院大学),鷹野芳樹(クラリベイト),寺脇一寿(医学中央雑誌),木村光宏(㈱アドスリー),担当理事(正):増田 豊,担当理事(副):棚橋佳子