著者
小林 紫乃
出版者
武蔵大学
巻号頁・発行日
2022

identifier:http://repository.musashi.ac.jp/dspace/handle/11149/2370
著者
小林 信彦 Nobuhiko Kobayashi
雑誌
国際文化論集 = INTERCULTURAL STUDIES (ISSN:09170219)
巻号頁・発行日
no.38, pp.1-37, 2008-07-25

Called Toyoashihara-no-nakatsukuni (豊葦原の中津国) in the mythological age, Japan is described as a country where grass or trees and stones or rocks are fierce and vociferous. Japanese plants and minerals have feelings and express them just like human beings from time immemorial. Since then the Japanese have believed that a tama (soul) subsists in everything that exists on earth. This is the core of Japanese culture, which the Japanese keep still now.There is another system of belief which can never be compatible with this Japanese culture. That is the Buddhist system, which presupposes that minds "transmigrate." When a body dies, the mind leaves it and enters an embryonic germ, and a new life begins. It is only those endowed with a mind that can transmigrate and succeed in becoming a Buddha. Human beings and animals belong to one world and plants and menerals to another. There is a line of demarcation, impossible to get over between the two worlds.The Japanese refuse to accept this point. as it contradicts the principle of Japanese culture. All Japanese leaders of religion agree in removing the line between animals and plants. They deny the Buddhist system of Indian origin. And here appears an interesting character who was unique in maintaining the Japanese principle.Kenchi ( 顯智) was a leader of the followers of Shinran ( 親鸞) in Shimotsuke (下野) from the latter half of the 13th century to beginning of the 14th century. He said that plants are preachers as well as humans. He believed that plants are not different in their nature from human beings. In the view of Kenchi, this was a universal truth and there should be expressions in Buddhist scriptures to support it. He claimed to have found two relevant passages in the Dafodingshoulengyanjing (大佛頂首楞嚴經).In the first passage it is said that plants become humans and humans become plants. It follows that plants and humans are transformed into each other and that plants can become humans at will. In the second passage it is said that clods of earth raised by owls grow into owls and that plant seeds raised by birds grow into birds. It follows that minerals are transformed into animals and plant seeds are transformed into animals. So Kenchi asserted that plants and minerals are regardedas the same in their nature as humans in the Buddhist scripture.It is to be regretted that Kenchi's quotations are beside the point for two reasons. In the first place, the text of the Dafodingshoulengyanjing is not authentic as it was made up by a Chinese writer. The stories of owls raising clods and birds raising seeds have been handed down among the Chinese from the time of Simaqian (司馬遷145_86BC) Secondly, the passages quoted by Kenchi occur in the text as negatve examples. The first one demonstrates the view of the ignorant, and the second one introduces the view of followers of an anti-Buddhist cult.Japanese religious leaders who call themselves advocators of Buddhism are all faithful to their own tradition. In removing a the boundary between animals and plants, they are practical deniers of Buddhism. Among them Kenchi is worthy of our attention. He is so ignorant as to quote passages intended to give counter-examples in an unauthentic Chinese text. Unlike the others, he is unsophisticated and all the easier to understande. His case symbolizes straightforwardly the contradictive aspect observed in the Japanese tradition.
著者
後藤 久貴 髙橋 良輔 馬場 一彦 青木 龍克 村山 雅俊 末次 宏晃 西 紘太朗 竹内 潤 内山 迪子 水光 正裕 小林 恭介 鳥越 雄史
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.67, no.2, pp.247-250, 2018-03-25 (Released:2018-05-21)
参考文献数
10

CPP法は,外閉鎖筋と方形回内筋の一部を切離し,梨状筋,上双子筋,内閉鎖筋,下双子筋を温存する股関節後方進入法である.【対象,方法】大腿骨頚部骨折に対しCPP法で人工骨頭挿入術を行った30例(男性7例,女性23例,平均85.1歳)を対象とした.ステムはExeter 12例,Taper wedge型17例,Zweymuller型1例であった.手術時間,術中出血量,腱損傷の程度,ステムアライメント,術中合併症,術後脱臼を調査した.腱損傷を,損傷なし,下双子筋損傷,腱実質損傷,腱完全断裂のGrade 1~4に分類した.【結果】手術時間60.8分,出血量161 g,腱損傷はgrade 1 8例,grade 2 15例,grade 3 7例,grade 4 0例であり,4°以上の内外反は3例であった.術後脱臼は認めてない.【まとめ】CPP法は人工骨頭の術後脱臼予防に有効な後方進入法である.
著者
大沼 健一郎 小林 沙織 直本 拓己 矢野 美由紀 山﨑 美佳 東口 佳苗 中町 祐司 三枝 淳
出版者
一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
雑誌
医学検査 (ISSN:09158669)
巻号頁・発行日
vol.68, no.4, pp.763-768, 2019-10-25 (Released:2019-10-25)
参考文献数
9
被引用文献数
3

腫瘍崩壊症候群(tumor lysis syndrome; TLS)は,化学療法により大量の腫瘍細胞が崩壊した結果起こる代謝異常で,高カリウム血症,高尿酸血症,高リン酸血症などを呈する。特に,尿酸塩やリン酸塩の腎尿細管腔での析出・沈着は閉塞性腎障害から急性腎不全を引き起こすため早急な対応を要する。我々は,化学療法開始後に尿中にキサンチン結晶の析出をおこし,尿沈渣検査による結晶の形態と溶解性の報告により閉塞性腎障害を防ぎ得た症例を経験した。症例は63歳,男性。頸部リンパ節腫脹を主訴に当院受診し,成人T細胞白血病/リンパ腫と診断された。TLS対策としてラスブリカーゼおよびアロプリノール投与下でCHOP療法を開始し,3日後に尿中に析出物を認めた。尿pH 8.0,尿沈渣で褐色の板状結晶と顆粒を多量に認めた。結晶は水酸化カリウムに溶解,酢酸及び塩酸に不溶であった。補液増量,利尿剤投与,さらにアロプリノール中止により結晶は陰性化した。結石成分分析で98%がキサンチン結晶と同定され,アロプリノール投与が原因となり尿酸の前駆体であるキサンチンが蓄積したと考えられた。すなわち,キサンチン結晶はアロプリノール投与を中止すべきことを示唆する重要な尿沈渣成分であると考えられる。キサンチン結石の症例報告はなされているものの,尿沈渣中のキサンチン結晶を形態学的に報告した例はなく,本症例が初めての報告である。
著者
田林 明
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
Geographical review of Japan, Series B (ISSN:02896001)
巻号頁・発行日
vol.60, no.1, pp.41-65, 1987-06-30 (Released:2008-12-25)
参考文献数
87
被引用文献数
2 5

この報告では,日本の灌概システムを用水源に基づき類型化し,それぞれの類型の実態と分布状態を説明した.さらに灌漑システムの特徴を明らかにするために,その形成過程を検討した. 日本の灌漑システムは,(1) 河川, (2) 溜池, (3) 湖沼, (4) 地下水, (5) 溪流,そして (6) その他の灌漑システムに分類することができる.そのうち最も重要なものは河川灌漑システムであり,溜池灌漑システムはそれに次いでいる.日本列島の大半では河川灌漑システムが卓越しているが,特に東日本においてその傾向が強い.また,瀬戸内地方や近畿地方を中心にして溜池灌漑システムが優勢な地域が広がっている.さらに,より局地的であるが,関東平野では多様な灌漑システムが併存し,本州中部や四国,九州の山間部では溪流灌概システムが多くみられる。これらの地域差は1つには,降水量や地形などの自然条件の差異と対応するが,より本質的には社会的・経済的・文化的諸条件に規制されながら歴史的過程を経て形成されたものと考えることができよう.そこで日本の灌漑システムの形成過程を検討すると,弥生時代には天水や溪流を利用した個別的水利用がまず始まり,これが小河川の利用に進んだ.古墳時代になるとさらに溜池や中小河川利用が盛んになった.大河川の上中流を利用し扇状地性平野の開発が進んだのは江戸時代前半であり,江戸中期から大河川下流の三角州性平野の開発がすすんだ.明治期以降は灌漑システムの改善の時期であり,新しい施設や技術が導入された. 西日本においては古代の条里制遺構や中世の荘園制のもとで整備された小用水路が最近まで広く利用されており,現在の灌漑システムの基礎が古い時代に確立されていたと考えることができる.他方,戦国時代から江戸時代にかけての大河川を利用した用水創設と新田開発は,東日本で著しい水田増加をもたらした。河川灌漑に基礎をおく日本の灌漑システムの基本的性格は,この時期に成立したといえよう。ことに,樹枝状に分岐する水路系統を基盤として形成されている階層的・重層的配水システムとそれに対応する組織体系は日本の灌漑システムの特徴であるが,江戸期に確立し今日に至っているといえよう.
著者
小山 秀美 加世田 景示 上西 愼茂 今村 清人 坂元 信一 大島 一郎 片平 清美 河邊 弘太郎 岡本 新 小林 栄治 下桐 猛
出版者
日本動物遺伝育種学会
雑誌
動物遺伝育種研究 (ISSN:13459961)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.3-7, 2019 (Released:2020-01-28)
参考文献数
19
被引用文献数
1 1

黒毛和種で発生する白斑は、品種の特性に負の影響を与え、一部で経済的損失となる損徴の1 つである。本研究では、Fontanesi ら(2012)によって西欧品種で白斑の有無と関連があると報告されたMITF 遺伝子の変異(g.32386957A&gyT )が黒毛和種でも存在することを確認し、白斑の有無との関連性を検討した。材料には鹿児島県産黒毛和種79頭(正常40 頭および白斑39 頭)のゲノムDNA を供し、ダイレクトシークエンス法および対立遺伝子特異的PCR法(AS PCR)により当該変異の確認および遺伝子型判定を行った。その結果、黒毛和種でも当該変異の存在を確認できた。さらに、これらを白斑群と正常群に分け、遺伝子頻度についてカイ二乗検定を試みた結果、両群間の遺伝子型構成に高度な有意差があり(P = 1.53 × 10-6)、当該変異が黒毛和種の白斑の有無にも強く関連することを示した。しかし、一部で例外が確認されたことから、当該変異だけでは白斑発生の全てを説明できないことも示唆された。
著者
大沼 俊博 渡邊 裕文 蔦谷 星子 三好 裕子 山口 剛司 藤本 将志 赤松 圭介 若林 志保子 鈴木 俊明
出版者
関西理学療法学会
雑誌
関西理学療法 (ISSN:13469606)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.101-104, 2003 (Released:2005-04-12)
参考文献数
8
被引用文献数
2

During 45°-flexion of the hip joint, actions on the pelvis and integral values of abdominal muscle groups were measured by maintaining SLR at 3 different angles of hip joint abduction (0°, 15°, and 30°) to evaluate the relationship between the two. The results of this study suggest that rotating and anteverting actions occur on the pelvic side ipsilateral of SLR when the SLR is held at 30°-abduction of the hip joint in healthy volunteers. In addition, integral values of the abdominal scalenus ipsi- and contralateral of SLR and those of the rectus muscle of the abdomen ipsilateral of SLR obtained by maintaining SLR at 30°-abduction of the hip joint were significantly larger than those obtained at 0°-abduction of the hip joint (p<0.05). Integral values of the rectus muscle of the abdomen contralateral of SLR increase with the angle of hip joint abduction. These results suggest that attention should be focused on hip joint abduction angles during SLR exercise to increase the activity of the entire abdominal muscle groups.
著者
日野林 俊彦 赤井 誠生 金澤 忠博 大西 賢治 清水 真由子
出版者
藍野大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

初潮年齢は、個人の発達指標であるとともに、生活史理論から見ると進化発達的指標でもあり、発達の加速は進化における異時性の視点からも興味深い。近年、日本における平均初潮年齢は、低年齢化したままで変化は少ない。しかし、進化的傾向に逆行する、低年齢化の影響は、女性の発達に大きな影響を与えている。初潮年齢は、朝食や、睡眠時間のような健康習慣が悪化すると低い傾向が見られた。一方、性別受容は、既潮群の肯定率が低い。また、思春期前後では「保育士」ような、乳幼児に関わる職業が選択される傾向がみられるが、時代的に選択率が低下する傾向もみられ、思春期に子供への関心を高める効果が低下していることも考えられる。
著者
小林 哲
出版者
Ecology and Civil Engineering Society
雑誌
応用生態工学 (ISSN:13443755)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.113-130, 2000-07-21 (Released:2009-05-22)
参考文献数
98
被引用文献数
24 22

日本の本州・四国・九州などを流れる河川に生息するカニ類の生態をまとめ,河川環境におけるカニ類の生態的地位と現状について考察を加えた.カニ各種の分布と回遊のパターンから,6タイプを分けた.タイプAとタイプBは感潮域付近でのみカニ期を過ごし,タイプAは繁殖のための回遊はないがタイプBは繁殖のため河口域から海域へ水中を移動する.タイプCとタイプDはカニ期を感潮域から淡水域に沿った陸域で過ごし,タイプCは河川の淡水域から感潮域にかけてで卵を孵化させ,幼生は広い塩分耐性があり感潮域へと流れくだる.タイプDは繁殖のためカニが海域へと移動し,海域で孵化を行う,タイプEは河川の淡水域でカニ期を過ごし,成熟したカニが川を降り感潮域に達しそこで繁殖する.これらのタイプはいずれも浮遊生活期の幼生が海域を分散する.タイプFは全生活史を淡水域上流部で過ごし,幼生期は短縮される.河川ではカニの分布は感潮域周辺に集中している.干潟に多くみられるスナガニ類は底質の粒度組成に応じてすみわけており,ヨシ原など後背湿地にはイワガニ類が多く出現する.淡水域の下流~中流域では,モクズガニが水中に,ベンケイガニ類3種(ベンケイガニ,クロベンケイガニ,アカテガニ)が水辺から陸上に出現する.上流域では,サワガニが水中から陸上にかけて分布する.代表的なスナガニ科8種,コブシガニ科1種イワガニ科10種,サワガニ科1種についての生態をまとめ,紹介した.河川生態系においては,カニ類は感潮域で腐食連鎖の上で重要な位置を占めていると考えられる.特にスナガニ類およびイワガニ類は,感潮域において有機物を消費している.また巣穴を多数掘ることで堆積物に沈積した有機物の分解を助け,環境浄化を助けている.近年,底質の変化によりカニ類の生息場所が損なわれ,堰の建設による流れの遮断により回遊の過程が妨害を受けている.河川改修による後背湿地における植生の喪失も,カニ類の生息場所を奪う危険性がある.以上のような,カニ類の生態を考慮に入れた改修事業が必要と考えられる.
著者
伊藤 真利子 林 明明 金 吉晴
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
日本心理学会大会発表論文集 日本心理学会第84回大会 (ISSN:24337609)
巻号頁・発行日
pp.PR-010, 2020-09-08 (Released:2021-12-08)

【背景・目的】カフェインは世界的にも好まれている飲料の一つであるが心理・生物学的影響について未解明の点も多い。カフェインの摂取により,安静状態での副交感神経系が優位になるとの報告がある一方で,パニック発作や不安症状が引き起こされるという報告もある。本研究では心身共に健康な成人を対象に,カフェイン関連の飲食物を制限した状態(制限期)と普段通りの量を摂取した状態(摂取期)とで,ストレス刺激への反応を観察した。【方法】20歳以上の男女23名が参加した。参加者には初回参加時にカフェイン関連の飲食物の漸減を求め,1週間後に実験室への来室を求めた。さらにその後1週間で再び元の摂取量までの漸増を求めて,合計3回の来室をもって参加終了とした。制限期と摂取期においてストレス刺激への反応を測定するため,安静時とホワイトノイズ提示後の不安(STAI),Visual Analog Scale,気分状態(POMS)の評定を求めた。【結果・考察】ノイズへの気分反応はカフェイン制限期・摂取期によらず概してネガティブであることを確認した。摂取期よりも制限期の方が不安,ストレスの程度が高く評定され,カフェインの摂取によるストレス反応の緩和が示唆された。
著者
内藤 智也 萩野 浩一 小林 良彦
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.77, no.2, pp.99-102, 2022-02-05 (Released:2022-02-05)
参考文献数
51

話題アイソスピンの符号の慣習をめぐって
著者
岡村 泰治 小林 克彦 草間 朋子 吉澤 康雄
出版者
Japan Health Physics Society
雑誌
保健物理 (ISSN:03676110)
巻号頁・発行日
vol.19, no.3, pp.231-237, 1984 (Released:2010-02-25)
参考文献数
10

The values of Derived Limits of Effluent Water Concentration, (DLEC)w, have been estimated in accordance with the principles of the recent recommendations of the International Commission on Radiological Protection.The (DLEC)w's were derived from the Annual Limits on Intake for individual members of the public (ALIp), considering realistic models of exposure pathways and annual intake rates of foods. The ALIp's were decided after consideration of body organ mass and other age dependent parameters. We assumed that the materials which brought exposure to the public were drinking water, fish, seaweed, invertebrate and seashore. The age dependence of annual intake rate of food might be proportional to a person's energy expenditure rate. The following results were obtained. Infants were the critical group of the public at the time of derivation of (DLEC)w. The ALIp's for the infants were about one-hundredth of those for workers and their (DLEC)w's were about one-third of those for the adult members of the public.
著者
朝倉 俊成 神田 循吉 影山 美穂 影向 範昭 若林 広行 清野 弘明
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.52, no.12, pp.977-981, 2009-12-30 (Released:2010-03-01)
参考文献数
10
被引用文献数
2

インスリン製剤(以下,製剤)中のインスリン結晶の存在,ならびに懸濁製剤におけるインスリン結晶の濁度変化を測定し,高温環境下でのインスリン製剤の性状変化について検討を行った.方法は,2種の非懸濁製剤と2種の懸濁製剤を,38, 50, 70°Cの恒温恒湿度器内に3, 6, 12時間放置したときの濁度を吸光度計にて測定し,その変化を求めた.また,生物顕微鏡を用いて,70°C·12時間環境下のインスリン結晶を観察した.結果は,非懸濁製剤はいずれも変化がなかったが,懸濁製剤ではいずれも,38°C以上の保管で濁度が有意に変化した.また,顕微鏡観察では,懸濁製剤で70°C·12時間保管結晶の形状に明らかな変化がみられた.結果から,懸濁製剤は室温以上の環境下に長時間放置しないことが求められ,患者の日常生活におけるインスリン製剤保管時の温度管理について,十分注意する必要があると思われる.
著者
新井 典子 小林 麻衣子 杉浦 裕太 佐々木 恭志郎
出版者
神奈川大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2023-04-01

本研究は赤ちゃんロボットを活用し,当事者だけではなく社会全体の子育て力の底上げを目的とする.まず,赤ちゃんの「泣き」に関する振る舞いを模したロボットの開発を目指す.さらに,開発したロボットを利用した子育てトレーニングプログラムの策定を行い,乳幼児に対するストレス緩和をはかり,適切なあやし行動を習得させる.このようなロボットを利用したトレーニングプログラムを様々な社会集団や虐待経験のある親や里親希望者に展開し,より効果的なものにブラッシュアップする.本研究は, 心理学とロボティックスを融合させた新しいトレーニングプログラムを提案するものである.