著者
森田 裕介 藤木 卓 全 炳徳 李 相秀 上薗 恒太郎 渡辺 健次 下川 俊彦 柳生 大輔 中村 千秋
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.197-200, 2005

日韓間のギガビットネットワークを介して, 日本の長崎と福岡, 韓国光州の3地点を結び, DVTSを用いた遠隔交流および遠隔授業を実践した.本遠隔交流・授業が中学生の国際性に与える影響を明らかにするため, 「外国への意識」, 「愛国心」, 「他者理解の態度」, 「興味・関心・意欲」, 「韓国(日本)に対する認識」の5つの観点で質問紙による調査を行った.そして, 本遠隔交流・授業によって, 日韓両国の中学生の外国への意識や自国の建築物に対する愛着, 相手国に対する認識が向上したことを示した.また, 日本の中学生は, 韓国に対する興味・関心, 韓国語学習に対する意欲が向上したことを明らかにした.
著者
小菅 雅徳 森尻 哲央 藤井 基治 小川 正富
出版者
JAPAN TECHNICAL ASSOCIATION OF THE PULP AND PAPER INDUSTRY
雑誌
紙パ技協誌 (ISSN:0022815X)
巻号頁・発行日
vol.58, no.4, pp.468-477, 2004-04-01
被引用文献数
3

製紙工程においてコロイド状ピッチ粒子の存在およびその状態は操業性,及び紙の品質に大きな影響を与える。古紙の利用率が高まるに伴い,ピッチに起因するマシントラブルは増加傾向にあり,特に近年,板紙系では宅配便等のラベルに用いられるポリアクリル酸エステル系粘着剤に由来するピッチが顕著となっている。このポリアクリル酸エステル由来のピッチは主にドライヤーロールやカンバスにて認められる。<BR>弊社は,ポリアクリル酸エステル由来のピッチトラブルを抱えるライナーマシンにてタイプが異なる4種類の凝結剤の現場試験を行なった。その結果,これらの凝結剤は,ドライヤーへのピッチ付着量の低減,紙中欠点の減少,及びパルプ濾液中の濁度,アニオン化度の低減に有効であった。<BR>パルプスラリー中におけるピッチ粒子の挙動と凝結剤の作用メカニズムを解析するため,モデルピッチによる実験を試みた。モデルピッチとしては,市販粘着テープをテトラハイドロフラン(THF)にて抽出して調製したポリアクリル酸エステルのTHF液を用いた。<BR>このモデルピッチを用いた実験の結果,凝結剤がピッチ粒子の粗大化防止に有効であることを確認した。さらに収束ビーム反射測定法(Focused Beam Reflectance Measurement;FBRM)による粒度分布の測定結果から,凝結剤のタイプによりパルプスラリー中でのピッチ粒子の分散,吸着に及ぼす作用メカニズムが異なることを見出した。
著者
森 宏之
出版者
埼玉大学経済学会
雑誌
経済科学論究 (ISSN:13493558)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.61-72, 2011-04

1. はじめに2. グローバル化が進むリート市場3. 海外不動産投資の自由化4. おわりにリート(不動産投資信託)の海外不動産運用に関しては、諸外国では自由化されていたが、日本においては東京証券取引所の上場規定により、Jリート(日本版不動産投資信託)の海外不動産への投資ができない状態にあったが、2008年1月に国土交通省が「海外投資不動産鑑定評価ガイドライン」を策定したことに続き、同年5月に東京証券取引所が上場規定を改定し、Jリートの海外不動産投資組み入れについての制度面の制約は解除された。各国金融市場間との競争力向上の観点からも関係者の期待が高かった海外不動産投資解禁であったが、解禁時期がリーマンショック後の世界的な不動産市況悪化時期と重なった為、投資家保護重視の観点から、海外不動産鑑定評価基準は他国リート市場よりも厳格かつ実務上の負担も重い制度改正となった。海外投資の解禁後2年が経過し、海外の不動産市況も回復しつつある現在においても、Jリートの海外不動産投資は進まない状態にあることから、海外不動産の鑑定や情報開示の制度についても実務的な観点から改善を検討する余地があるといえる。
著者
西田 幸次 平林 哲雄 田中 健太郎 森田 秀幸 松葉 豪 金谷 利治
出版者
社団法人 繊維学会
雑誌
繊維学会誌 (ISSN:00379875)
巻号頁・発行日
vol.71, no.10, pp.297-301, 2015-10-10 (Released:2015-10-10)
被引用文献数
4

Methylcellulose attains the water‐solubility by reducing the strong hydrogen‐bonding. The reduction of the hydrogen bonding is achieved by partially substituting hydrophobic methoxy group for hydroxy group in cellulose. However, the substitution gives double‐bladed property to the aqueous methylcellulose, namely, excessive substitution makes again methylcellulose insoluble in water. Therefore, the water‐solubility of methylcellulose is strongly affected by the degree of substitution and moreover the distribution of the substituents. In this study, however, for a commercially available methylcellulose we have modified the cloud point by the addition of various organic salts. Sodium styrene sulfonate (NaSS) showed a strong salting‐in effect, whereas the polymeric NaSS, i.e., sodium polystyrene sulfonate (NaPSS), showed oppositely a salting‐out effect.
著者
室伏 空 中野 倫靖 後藤 真孝 森島 繁生
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.21, pp.1-7, 2009-07-22
被引用文献数
1

本研究では、既存のダンス動画コンテンツの複数の動画像を分割して連結(切り貼り)することで、音楽に合ったダンス動画を自動生成するシステムを提案する。従来、切り貼りに基づいた動画の自動生成に関する研究はあったが、音楽{映像間の多様な関係性を対応付ける研究はなかった。本システムでは、そうした多様な関係性をモデル化するために、Web 上で公開されている二次創作された大量のコンテンツを利用し、クラスタリングと複数の線形回帰モデルを用いることで音楽に合う映像の素片を選択する。その際、音楽{映像間の関係だけでなく、生成される動画の時間的連続性や音楽的構造もコストとして考慮することで、動画像の生成をビタビ探索によるコスト最小化問題として解いた。This paper presents a system that automatically generates a dance video clip appropriate to music by segmenting and concatenating existing dance video clips. Although there were previous works on automatic music video creation, they did not support various associations between music and video. To model such various associations, our system uses a large amount of fan-fiction content on the web, and selects video segments appropriate to music by using linear regression models for multiple clusters. By introducing costs representing temporal continuity and music structure of the generated video clip as well as associations between music and video, this video creation problem is solved by minimizing the costs by Viterbi search.
著者
森住 哲也 鈴木 一弘 能登 正人 木下 宏揚
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SITE, 技術と社会・倫理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.363, pp.35-40, 2011-12-10
被引用文献数
1

"変動的秩序"の中に公私の価値の循環を実現するクラウドシステムにおいて,行為の連鎖をひとまとまりのParticleと見做す群知能システムは,ウィトゲンシュタインの"言語ゲーム的概念"を持つのかもしれない.即ちその問いは次の通りである.群れのパラメータをどのように観察したらよいか.個々のパラメータをどのように調整すればシステム全体が調和するのか.そのようなメカニズムは,ほんとうに"善く生きること"に繋がるのか.群知能のパラメータは,ある種の超越的な"善く生きること"に結びついているのではないか.本論文の主張は次の通りである.行為のparticleを群れと見做すとき,群知能のパラメータは心の問題に関わる進化的な言語ゲームの概念に繋がる.そしてそれは,ソクラテスがいう"善く生きることの一つ"に違いない.
著者
高橋 潤 穂積 篤史 加納 睦也 藏本 悟 森 雅裕 小島 孝信
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集
巻号頁・発行日
vol.21, pp.23-23, 2010

廃棄物処理法上では産業廃棄物の処理については、住民反対等による処理施設の立地困難な状況から、広域処理体制が敷かれているものの、不法投棄等の原因が県外廃棄物であることの影響により、各自治体が県内に流入してくる廃棄物の規制を取っている。そのため、当会では各自治体の流入指導状況を調査し、現状の課題を抽出提案した。
著者
森 和也 陳 玳〓 西谷 弘信
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 A編 (ISSN:03875008)
巻号頁・発行日
vol.57, no.544, pp.2987-2991, 1991-12-25 (Released:2008-02-21)
参考文献数
8

The authers have developed a method for satisfying resultant boundary conditions on each divided boundary by discrete point forces. This method stands high accuracy and short calculating time at the same time. However, to obtain highly accurate solutions, it is necessary to put the point forces at the optimum locations. In this paper, the optimum location of point forces were obtained through several problems in 2D or 3D. The optimum location, that is, the optimum ratio of devided boundary length to distance between point force and boundary is 0.5∼0.7 in the case of notch problems and is 1.5 in the case of crack problems.
著者
的野 春樹 丸森 宏晋 加藤 寿宏 渡邊 昭信 小野 裕明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MR, 磁気記録 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.424, pp.1-4, 2008-01-10

FPDのHD化の流れに沿って、家庭用ムービー市場もHD化が進んでいる。しかしながら、記録媒体としてはテープ、DVD、HDD、SDカードと乱立状態である。それぞれメリット、デメリットがあるが、ユーザにとって選択は難しい。今回開発したBDカメラは(1)5M画素CMOSセンサ、(2)HD対応カメラ信号処理LSI、(3)高圧縮H.264コーデックLSI、(4)BD記録対応により、家庭用ムービーとして十分な1時間記録が可能なHDカメラである。また、H.264/MPEG2/JPEGを1チップで処理可能なコーデックLSIを採用し、ソフトウェア制御も新たにマルチコーデック対応とした。
著者
森本 哲司
出版者
大阪歯科学会
雑誌
歯科医学
巻号頁・発行日
vol.57, no.4, pp.g7-g8, 1994

コンポジットレジン直接修復法 (以下直接法と称する.) では, レジンの重合方式が光重合型であれ化学重合型であれ, 窩洞内での重合過程で, レジン部に大きな重合収縮を生じる. これによって, 辺縁漏洩を生じたり, 術後の不快症状を呈したりする. 一方, コンポジットレジンインレー間接修復法 (間接法と称する.) では, レジンインレー体の重合収縮が口腔外の技工操作の過程で完了しており, 介在する少量の接着用レジンセメントが収縮するのみであるため, 窩壁適合性や辺縁封鎖性が直接法より著しく改善されるといわれてきた. しかし, 現在市販されている間接法のセメント接着システムは, 窩洞の一部または全部を酸処理して, 機能性モノマーを含むレジンセメントで接着する第二世代の象牙質接着方式をとっている. ところが現在の直接法では, コンポジットレジンの重合収縮によるコントラクションギャップの減少や辺縁封鎖性の向上や象牙質接着性向上のため, 第三世代といわれる優れた接着システムが導入されてきた. そこで著者は, 辺縁封鎖性の観点から, 現在の間接法と新しく開発された優れた接着システムをもつ直接法と比較して, 間接法の位置付けを検討するとともに, 優れた象牙質接着システムを間接法に応用した場合, 辺縁封鎖性にどのように効果がみられるかを蛍光色素ローダミンBをトレーサーに用いて比較検討した. さらに, 現在のところ接着性レジンと象牙質とのかかわり合いが, 各種分析機器 (例えばエックス線アナライザーやFT-IRなど) で捕捉できない状況にあるが, ローダミンBをトレーナーとして応用した辺縁漏洩実験の過程でみられた特異的な現象を観察した. 実験材料および方法: ウシの下顎前歯を用い, 近遠心に唇面隣接面にわたる複雑窩洞を形成し, 間接法はシリコン印象採得後, 硬石膏模型を作製した. 仮封して1週間の水中保存後, 業者指定の方法でコンポジットレジンインレーを作製し, インレー体をセメント接着した. セメント接着に際し, プライマー処理やボンディング剤やプロテクター処理を行った場合についても検討した. 直接法は業者指定の方法で修復した. いずれも修復24時間後に5℃と60℃の 0.6% ローダミンB水溶液に60秒間ずつ20回浸漬する色素漏洩試験を行った. 修復物中央で歯軸に直行した切断面を, 紫外線発生装置下で, 新しく考案した評価法を用いて色素漏洩の評価を行った. 結果および考察: 1) 最近の直接法で辺縁封鎖性が優れている第三世代の接着方式を応用する LBS (ライナーボンドシステム) と比較して, 第二世代の接着方式の間接法 CRI (CRインレー) が同等の辺縁封鎖性を示した. 2) CRI に LBS を応用する CRI-T は最も優れた辺縁封鎖性を示した. 3) LFI (ライトフィルインレー) は CRI と同等の辺縁封鎖性を示した. LFI に IPS (インパーバボンドシステム) を応用しても辺縁封鎖性は変わらなかった. 4) SR (イソシットインレー/オンレー) にポリウレタン系ライナー DP (デンチンプロテクター) を用いても, 辺縁封鎖性の効果はなかった. 5) GI でインレー体内面に付属の Pr (プライマー) を塗布すると辺縁封鎖性は向上し, CRI や LFI と SR の中間の辺縁封鎖性を示した. 6) ローダミンBを用いて紫外線下で観察すると, 接着性レジンシステムが象牙質へのトレーサーの漏洩の阻止効果を明瞭に観察できることが判明した.
著者
山森 光陽
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.61, no.2, pp.206-219, 2013 (Released:2013-10-10)
参考文献数
62
被引用文献数
3 4

学級規模, 学習集団規模, 児童生徒—教師比の問題は教育政策上大きな関心が寄せられている問題であり, 諸外国では教育心理学をはじめとした教育に関係する様々な学問領域における知見の蓄積と, それらの政策への反映が見られる。しかし, 日本の教育心理学においては, これらの問題について十分に論じられてきたとはいえない。この展望論文では, 児童生徒の学習行動や個人差とそれらの変化を研究対象の一つとしている教育心理学においてこそ, 学級規模等の研究に取り組む必要があることを議論する。そのために, 日本における学級規模等の縮小を目的とした政策の展開を概観し, 国内外の学級規模等に関する研究のうち, 特に児童生徒に与える影響を検討した研究の動向をまとめ, 日本の学校の特質を考慮すると諸外国の知見の日本における適用可能性が低いことを指摘する。そのうえで, 望ましい学級規模や学習集団編制の在り方の検討材料となり, また指針を示しうる教育心理学的研究を実現するための着眼点を提示し, 今後取り組まれるべき研究課題を展望する。
著者
貝沼 世樹 鈴木 敦史 嶋村 延幸 河津 直樹 岡田 千丈 岡 巧 小磯 憲介 正垣 敦 矢ヶ崎 陽一 五ノ井 秀 市川 達也 上田 亨 水野 雅俊 杉岡 達也 森川 隆史 稲田 喜昭 若林 準人
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 = ITE technical report (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.39, no.16, pp.1-4, 2015-03

1/1.7型2000万画素積層型CMOSイメージセンサを開発した.本センサは,複数のAD変換器,圧縮回路,高速I/Fを搭載することで低ノイズ,高速読み出し,動画・静止画の同時キャプチャ機能を実現した.マルチサンプリング機能を用いた1.3e-rmsのランダムノイズ特性,16Mpixel 120fpsを2.3Gpbs/lane,8Laneでの出力,2Link構成での4Mpixelと16Mpixelの同時出力を達成している.積層構造による信号処理の搭載だけでなく,新規アーキテクチャによる高速・高画質・高機能化への活用として提案する.
著者
裏辻 悠子 入江 潤 森川 修 伊福 弥生 末原 知美
出版者
Japan Society of Pain Clinicians
雑誌
The journal of the Japan Society of Pain Clinicians = 日本ペインクリニック学会誌 (ISSN:13404903)
巻号頁・発行日
vol.18, no.4, pp.361-366, 2011-09-25

各種有痛疾患(n=456)にトラマド-ルをシロップ製剤として経口投与し,鎮痛効果,至適維持量,副作用,安全性を検討した.痛みの程度が5段階の言語式評価スケール(verbal rating scale:VRS)で3以上の症例を検討の対象とした.トラマドールを0.5-2 mg/kg/日(分2-4)で服用を開始し,2日から84日後まで服用量を調節した.トラマドールの服用量は20-450 mg/日であった.全体の50%の症例で,痛みはVRSで2以下になった(38.2%は痛みが軽快し,トラマドールの服用が不要になり,11.8%ではトラマドールを服用し,痛みが軽減していた).トラマドールは,帯状疱疹,帯状疱疹後神経痛で有効例が多く,複合性局所疼痛症候群,血管病変,がん性痛では,他の薬剤や治療法へと変更した症例が多い傾向であった.トラマドールの服用後に,嘔気・嘔吐,ふらつき,便秘が生じたのは全体平均で2-12%であったが,重篤な副作用はなかった.トラマドールでは,侵害受容痛,神経障害痛ともに良好な鎮痛効果が得られたので,各種難治性の痛みの治療法の一つとして,幅広い臨床応用が期待される.
著者
緒方 さつき 森松 嘉孝 幸崎 弥之助 工藤 昌尚 田尻 守拡 井 賢治 渡邉 健次郎
出版者
日本救急医学会
雑誌
日本救急医学会雑誌 (ISSN:0915924X)
巻号頁・発行日
vol.17, no.3, pp.99-103, 2006-03-15 (Released:2009-03-27)
参考文献数
9

症例は42歳の男性。400ccの自動二輪車運転中に左側の駐車場から無灯火で出てきた普通車の右側面に衝突し,当院へ搬送された。来院時,呼吸は腹式呼吸で,両上下肢の知覚が消失し,両上下肢で徒手筋力テスト0であった。病的反射の出現は認めなかったが,肛門反射が完全に消失していた。重症の下位頸髄損傷を疑うも,頸椎単純X線,頭部CT,頸髄・胸髄・腰髄MRI検査にて異常所見は認めなかった。その後,6年前の急性一過性精神病性障害の既往が判明し,転換性障害の診断にて入院となった。徐々に症状の改善がみられ,リハビリテーション目的にて第13病日に他院へ転院となった。救急の現場において,症状と検査所見が一致しない事例をみた場合,精神病性障害である可能性に留意すべきである。
著者
唐木 將行 小林 隆一 小林 英治 石井 玄吾 森 望
出版者
日本鼻科学会
雑誌
日本鼻科学会会誌 (ISSN:09109153)
巻号頁・発行日
vol.45, no.2, pp.154-159, 2006-07-31 (Released:2010-03-11)
参考文献数
12

Bronchial asthma has been reported to greatly influence the outcome of endoscopic sinus surgery (ESS) in patients with chronic sinusitis. We studied 191 patients undergoing ESS from January 2000 to December 2004, focusing on postoperative improvement in olfactory disorders, recurrence, and incidence of reoperation in 143 patients with follow-up exceeding 6 months. Airway hypersensitivity was observed in 35% of patients undergoing ESS, compared to 75% of asthmatic patients and 81% of those with both asthma and allergic rhinitis who had preoperative olfactory disorders. Olfactory disorders improved in 82% of patients undergoing ESS. Over 50% of relapsed patients had airway hypersensitivity. Asthmatic patients had an especially high relapse 37% (10 of 27 patients) . The outcome of ESS was significantly worse in patients with asthma. We conclude that patients with chronic sinusitis and asthma, who tend to experience more recurrence, require regular examination and early treatment.
著者
森下 沙耶 岡部 誠 尾内 理紀夫
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.36, no.8, pp.119-122, 2012-02-11

近年,CGやアニメーションを使用した映像作品を多く目にする.これら映像作品を作成するときの問題点の一つが効果音の付加である.既存のシステムでは,効果音を鳴らすタイミングを1回1回手動で指定したり,映像に合わせて音量や再生時間を調節したりする必要があるため,1つの動画作品を作り終えるまでに時間が掛かってしまう.そこで,効果音を鳴らすタイミングや音量・再生時間の調節を半自動的に行うことで,動画製作における作業時間を短縮する効果音付加支援システムを提案する.作成したシステムの概要とそれに用いた技術,既存システムを用いた場合との比較実験結果について報告する.