著者
森 雄一
出版者
日本語学会
雑誌
日本語の研究 (ISSN:13495119)
巻号頁・発行日
vol.14, no.3, pp.142-149, 2018-08-01 (Released:2019-01-01)
参考文献数
6
著者
古川 健亮 谷 聡 福田 昌輝 西澤 昭彦 坂井 誠 森田 宗孝 今西 築 山下 順平 北澤 荘平 老籾 宗忠
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.96, no.2, pp.160-163, 1999-02-05 (Released:2008-02-26)
参考文献数
6

症例は25歳女性.右下腹部に手拳大の腫瘤を認め入院.虫垂炎に併発した腹腔内膿瘍を疑い,右半結腸切断術を行ったが,切除標本にて腸結核と診断された.その後,抗結核療法を開始し,1カ月後には炎症所見の改善と残存潰瘍の消失を確認した.最近の結核が種々の医療基盤の変遷によって特異な形で出現することもあると考えられ,本例では腹腔内膿瘍による腹部腫瘤を初発症状とした貴重な1例として報告した.
著者
藤森 崇 田井中 直人 高岡 昌輝
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集 第28回廃棄物資源循環学会研究発表会
巻号頁・発行日
pp.309, 2017 (Released:2017-11-30)

再生可能エネルギーの全量買い取り制度の導入(2012)などにより、太陽電池の市場規模は指数関数的に拡大しており、今後10年程度で技術的寿命を迎えた太陽電池パネルの廃棄量増加が見込まれている。しかし、日本では主に産業廃棄物処理の流れの中で処分され、個別の処理システムは確立されていない。太陽電池パネルはシリコン系のものが世界的な主流である。シリコン系太陽電池パネルには、鉛、銅、銀、ヒ素、アンチモンなどが含まれている。本研究では、ハロゲン化揮発法をシリコン系太陽電池パネルに対して適用し、含有される元素の除去特性について実験的に検証することを目的とした。単結晶・多結晶パネルに対して塩化剤・臭化剤を添加した複数の条件を適用した結果、元素や結晶の違いによって揮発効果が異なることが明らかとなった。例えば、鉛においては塩化揮発が、アンチモンにおいては臭化揮発が高い揮発効果を示した。
著者
名和一成 村田泰章 駒澤 正夫 森尻 理恵 広島 俊男 牧野 雅彦 村上 文敏 岸本 清行 大熊 茂雄 志知 龍一
出版者
国立研究開発法人 産業技術総合研究所 地質調査総合センター
雑誌
地質調査研究報告 (ISSN:13464272)
巻号頁・発行日
vol.56, no.5-6, pp.183-208, 2005-08-15 (Released:2014-10-25)
参考文献数
41
被引用文献数
1 2

産総研地質調査総合センターでは,20 万分の1重力図の系統的整備を行っている.新たに測定したものを加えた陸域の重力データと,地質調査所GH83-1航海で測定した海域の重力データを統一的に処理・編集して,「宮崎地域重力図(ブーゲー異常)」を出版した.この重力図には,宮崎沖堆積盆地や九州外帯の屈曲構造に対応する長波長の異常や,人吉・小林・都城盆地に対応する短波長の異常が見られる.また,短波長を抽出したフィルター図では,宮崎平野下の負異常や,過去の研究でも指摘された宮崎平野北部と西部の高重力異常が確認できる.一方,九州山地にも高重力異常が分布するが,重力補正に用いた仮定密度と実際の山体の密度との差から生じる見かけのものである.このため,基盤構造推定に利用する際には,地形の影響を考慮する必要がある.
著者
星 真行 難波 樹央 高橋 寿和 板垣 光子 佐々木 恵子 江森 由香 渡部 美聡 長橋 育恵 宮坂 美和子 相澤 裕矢
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会 東北ブロック協議会
雑誌
東北理学療法学 (ISSN:09152180)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.66-73, 2019 (Released:2019-10-07)
参考文献数
26

【目的】 二次予防対象者に介護予防事業を取り組み,介入前後での身体の痛みの軽減,および痛みの有無による影響について検討することである。【方法】 対象は二次予防対象者164名であり,脱落者及び最終評価を実施できなかった者を除外した148名(男性32名,女性116名)を解析対象とした。週 2 回(全21回)のプログラム介入を行い,介入前後で身体機能評価を実施した。痛みの評価は,Numerical Rating Scale(以下,NRS)を用い,終了時にアンケート調査を実施した。【結果】 NRS得点による介入前後の比較では,痛みの軽減が認められた(p <0.01)。疼痛部位は,膝47%,腰26%の順に多かった。また,介入前後における身体機能の改善が示唆され,痛みによる群間比較において, ファンクショナルリーチ,長座位体前屈では交互作用も認められた。【結論】 介護予防事業に理学療法士が関わることにより,身体の痛みの軽減を図ることが可能であり,痛みの程度によって身体機能の改善にも影響がみられた。
著者
一森 哲男
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.50, no.12, pp.3127-3135, 2009-12-15

人口に比例して議員定数を配分することは一見簡単な問題と思えるが,実は意外と難しい.この問題はアメリカ合衆国憲法に記載されているが,200年以上にわたり議論が続いており,解くことのできない問題ともいわれている.しかしながら,現時点では,この問題はヒル方式かウェブスター方式で解かれると考えられている.両方式間の最大の争点は,大州と小州間の配分議席数による偏りである.どちらの配分方式がより小さな偏りを与えるのか.本論文では,従来の考え方の矛盾点を明らかにし,新しい考え方により,ヒル方式だけでなくウェブスター方式も絶対的に小州に有利なこと,さらに,従来の定説どおり,ヒル方式がウェブスター方式より相対的に小州に有利なことを示し,ウェブスター方式の優位性を与えた.
著者
森勢 将雅
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:21888752)
巻号頁・発行日
vol.2022-MUS-134, no.6, pp.1-6, 2022-06-10

現在の音声合成研究者が論文に Vocoder と記載するとき,その多くは Deep neural network (DNN) を用いて何らかのパラメータから高品質な音声波形を生成する Neural vocoder を指すのではないだろうか.もしそうであれば,音声符号化という役割ではなく,高品質な音声を合成したいという高品質 Vocoder が持つ『黄金の精神』が,Neural vocoder 世代に受け継がれたことを意味する.本稿では,恐らく今後失われていくであろう伝統的な Vocoder の波形生成部のアルゴリズム,および一連の知識がまだ音声研究において役立つかという将来展望について紹介する.
著者
渡邊 達夫 森田 学 平岩 弘 岸本 悦央
出版者
Japanese Society for Oral Health
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.220-225, 1984 (Released:2010-10-27)
参考文献数
22
被引用文献数
5 5

徹底した歯口清掃によって, 歯の動揺が改善することはよく知られている。そこで今回は, どのような動揺歯が改善されやすいかを検討した。外来患者114人を対象とし, 2週間毎の来院時には, 徹底した歯口清掃と歯間部の清掃を主目的とした刷掃指導を行った。動揺度の測定は, 初診時, 4週間後, 8週間後に行った。その結果, 4週間後には50%の, また8週間後には56%の動揺歯において改善が認められた。また, 歯の動揺は, 患者の性別, 年齢, 動揺の程度, 歯の解剖学的形態等の宿主因子とは関係なく改善されることが示唆された。位置的関係では, 8週間後において右下1/2顎の歯の動揺の改善が, 他と比べて有意に低いことが示された。歯種別に検討したところ, 左下第一大臼歯が最もよく改善され, 右上第一小臼歯が最も悪いことが示された。
著者
荻原 彰 前田 昌志 森下 祐介 宮岡 邦任
出版者
日本STEM教育学会
雑誌
STEM教育研究 : 論文誌 (ISSN:24346438)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.3-11, 2022-05-16 (Released:2022-06-17)

野外学習においてドローンを利用することは,学習者の等身大の視点に,ドローン画像による上空からのリアルタイムの視点を加えることを可能にする.等身大の視点では見えなかったり,空間的配置がわかりにくいものでも,ドローンによる視点を加えることによって理解を促進する効果が期待できるのである.そこで筆者らは治水学習の一環として,ドローンを使用した野外学習教材の開発を試みた.三重県安濃川に残る伝統的な治水手法である越流堤と霞堤を対象とした野外学習においてドローンを使用し,ドローンからコントローラーに送信される画像を教師のフェイスブックに転送し,ポケットWi-Fiを通じて児童のiPadに配信し,それを教師が説明するという構成の教材である.評価は児童の理解度の自己評価,ドローンで学習したことに対する児童の評価,授業後の振り返りの分析により行った.その結果,ドローンを利用した野外学習教材は治水手法の理解を促す上で一定の効果があったと判断できる.
著者
森川 隆司
出版者
日本英学史学会
雑誌
英学史研究 (ISSN:03869490)
巻号頁・発行日
vol.1989, no.21, pp.185-204, 1988-10-01 (Released:2010-08-10)
参考文献数
21

This spring I was happy to see at the Tohoku University Library the English compositions that Natsume Soseki wrote when he was a student at the First Higher Middle School and to copy three of them in longhand. They are “The Death of My Brother”, “My Friends in the School (continued)” and “Japan and England in the Sixteenth Century”. Reading them I wondered why he had become good at writing English in only a few years. The first cause I find efficient is that Soseki admirably concentrated all his energies upon learning English. The second is that all school subjects were taught in English, which inevitably increased his hours for learning and using English. The third is that his good memory developed while learning Chinese classics was of great use for learning English.
著者
中森 正博 蛯子 裕輔 立山 佳祐 小川 加菜美 黒瀬 雅子 西野 真佐美 平田 明子 林 有紀 松島 勇人 今村 栄次 若林 伸一
出版者
一般社団法人日本脳神経超音波学会
雑誌
Neurosonology:神経超音波医学 (ISSN:0917074X)
巻号頁・発行日
vol.31, no.3, pp.125-129, 2018 (Released:2019-01-31)
参考文献数
10
被引用文献数
2

Purpose: This study is to assess the clinical utility of jugular venous flow pattern by evaluating ultrasonography. Methods: Consecutive 438 patients who underwent carotid artery ultrasonography were enrolled. They were evaluated jugular vein flow patterns and divided into three types: orthodromic, to-and-fro and antidromic. All of them were received MRA and compared to the flow patterns of ultrasonography. The relationship of jugular venous flow pattern and dural arteriovenous fistula (dAVF)/transient global amnesia (TGA) was also assessed. Results: The to-and-fro or antidromic pattern was significantly associated with older age, but not heart failure, in 81 patients, which was more frequently found on the left side. On MRA, venous flow signals were observed in 28 patients. The to-and-fro or antidromic pattern were more frequently observed on ultrasonography and was significantly associated with venous flow signals on MRA. Four patients who were diagnosed as dAVF showed the orthodromic flow pattern. Twelve patients who were diagnosed as TGA, and five of them showed a to-and-fro or antidromic flow pattern, which was a significantly high frequency. Conclusions: Assessment of jugular flow patterns by ultrasonography and/or MRA can help the diagnosis of diseases which are supposed to jugular venous flow abnormality.
著者
森岡 千廣 北野 朋子 蔵本 成美 伊藤 萌夏
出版者
日本語教育方法研究会
雑誌
日本語教育方法研究会誌 (ISSN:18813968)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.22-23, 2022 (Released:2022-06-13)
参考文献数
2

The authors have conducted an activity aimed at creating a video for exchange students in a Japanese language school describing “life as exchange students in Japan.” The purpose of the video is to help with enhancing these exchange students’ language skills and intercultural awareness. The video also aims to encourage Japanese people with whom the video is shared to be interested in foreigners living in Japan. The creators were interviewed twice – once after editing the video, and again after receiving feedback from Japanese people who watched it. The results were that they felt a sense of achievement, especially regarding collaboration with classmates. They were also proud to see that Japanese viewers and exchange students had deepened their willingness to communicate with each other.
著者
小森頼信 編
出版者
小森頼信
巻号頁・発行日
vol.[1], 1800
著者
此村 恵子 森井 康博 赤沢 学
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.142, no.4, pp.413-420, 2022-04-01 (Released:2022-04-01)
参考文献数
17

Pharmacists play a key role in optimizing the safe and effective use of medicines in the super-aged society in Japan. Recently, community pharmacists' role has been transformed and expanded to provide patient-centered care. This study aimed to simulate a change in the demand for community pharmacists resulting from this shift in their role, from 2019 to 2035. The change in demand was estimated by the number of prescriptions obtained from publicly available sources of information. The number of required community pharmacists was calculated separately for full-time and part-time pharmacists and the pharmacists engaged in home medical care. This number was calculated using the estimated demand, the number of prescriptions dispensed per day, and annual working days. We evaluated the effect of changes in the working conditions, which include changes in the dispensing process time, rate of part-time staff and their work time, and number of home medical care per day, on the number of community pharmacists. When the number of prescriptions dispensed per day was set at 19.8, the demand for community pharmacists was estimated as 188,314 in 2035. Furthermore, due to the changes in the working conditions, the demand is expected to change from 153,362 to 266,944. Although the increasing provision of drug information time leads to an increasing number of pharmacists, combining it with work efficiency services could prevent or decrease it. The optimal supply and demand balance of community pharmacists should be determined by both, promoting pharmaceutical care services and improving work efficiency.
著者
高井 利恵子 宮島 真治 大村 亜紀奈 森澤 利之 岡野 明浩 木田 肇 沖永 聡 久須美 房子 大花 正也 藤田 久美
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.112, no.9, pp.1689-1695, 2015-09-05 (Released:2015-09-05)
参考文献数
12

既往にStage Iの腎細胞癌摘出術を受けた男性が,倦怠感と肝胆道系酵素上昇を認め受診した.腹部の超音波検査やCT上,さらに肝生検においても異常はなかった.しかし,FDG-PET検査で骨に集積を認めた.骨生検の病理組織像は,以前摘出した腎細胞癌と類似していた.各種検査で他臓器には原発巣を指摘できず,腎細胞癌の骨転移と診断した.肝機能異常は,腎細胞癌に随伴するStauffer症候群であると考えた.
著者
小森 英世 姫野 宏 加藤 熙 石川 純
出版者
特定非営利活動法人 日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.20, no.3, pp.246-259, 1978-09-28 (Released:2010-07-16)
参考文献数
48
被引用文献数
3 3

It has been well recognized that tooth brushing has an important role to prevent and treat gingivitis and periodontitis. Clinically, the effect of tooth brushing for gingival inflammation may be classified into the following two elements, one is plaque control and another gingival massage. However, it has never been experimentally demonstrated.The purpose of this study is to make clear the effect of plaque control and gigival massage in an experimental animal.An adult female monkey, Macacca irus, was used for this study. Its mouth was divided into four quadrants; upper right quadrant for a gingival massage, upper left for a plaque control, lower right for a control, and lower left for a brushing.To cause chronic gingivitis, this monkey had been fed with soft food for four months as a preliminary period. In order to make each study at a corresponding quadrant independently, the following precise plastic covers were used whenever tooth brushing was carried out. One is a gingival cover for plaque control quadrant and another is a coronal cover for gingival massage quadrant.During the experimenpal period of 38 days, tooth brushing was done carefully for each quadrant for one minute and once per every day. Gingival index, plaque score, gingival exudate, pocket depth were measured reqularily and gingival biopsy specimens were taken before and after the experimental period.The results of this study were as follows:1. Inflammation of the gingiva in the control quadrant showed the worst about all examinations.2. The brushing quadrant showed most rapid improvement.3. Inflammation of gingiva in gingival massage quadrant was improved clearly, especially on gingival contour, consistency, pocket depths and gingival inflammation was apparent at the plaque control quadrant, but not so definite as at brushing quadrant.5. It was considered that the reduction of pocket depths is due to the effect of gingival massage.6. Tooth brushing, with the combined effect of plaque control and gingival massage, showed the maximum effect.