著者
池田 恵 橋本 優香
出版者
日本語教育方法研究会
雑誌
日本語教育方法研究会誌 (ISSN:18813968)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.48-49, 2005-03-19 (Released:2017-06-15)

The following report is a focus of the curriculum for a basic Japanese language course provided to JICA technical training participants. The course is designed to teach fundamental Japanese to assist participants in daily life activities. Due to the high concentration of vocabulary and grammatical principles, participants were overwhelmed with the curriculum content and felt unable to apply the material introduced in class. Therefore, through the results obtain in an in-house survey conducted with the JICA participants, the curriculum was modified to adopt an approach that applied a higher concentration of oral communication activities. As a result, the curriculum modification produced significant positive feedback from both the JICA participants and faculty members.
著者
吉田 祥 香山 瑞恵 池田 京子 山下 泰樹 伊東 一典 浅沼 和志
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:21888752)
巻号頁・発行日
vol.2017-MUS-114, no.12, pp.1-6, 2017-02-20

本研究では,歌声の響きに関連する周波数特性の強度や割合の定量化を検討し,歌声評価指標として提案することを目的としている.これまでの研究で,心理的印象に影響を与える音響特徴量が歌唱指導により変化することが確認されている.また,この音響特徴量を評価するための声楽初学者に特化した歌唱評価指標を検討してきた.本稿では,これらの成果をふまえ,既提案指標の妥当性を再度検討した上で,声楽を専門に学ぶ特定個人の長期間での歌声変化解析への適用を試みる.その結果と声楽指導者の主観的評価との相違を考察した結果,声楽指導者の主観的評価と定量化した指標との相関が確認されたことから,歌声の習熟を評価する指標としての可能性を見出した成果について述べる.
著者
中尾 聡志 上野 将之 野村 卓生 池田 幸雄 末廣 正 公文 義雄 杉浦 哲郎
出版者
一般社団法人日本理学療法学会連合
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.37, no.2, pp.116-117, 2010-04-20 (Released:2018-08-25)

本研究の目的は,有酸素運動が実施困難な糖尿病患者に対し実施可能,かつ糖代謝改善に有効な理学療法(物理療法)を検討することであり,その基礎的研究として,健常成人の安静時・神経筋電気刺激後の血糖値およびインスリン値を比較検討することである。対象は健常成人20名とした。方法は連続した2日間にて安静時・神経筋電気刺激時の2条件において75gのブドウ糖を経口摂取し糖負荷後0分・30分・60分・90分・120分時の血糖値・インスリン値を測定した。結果より神経筋電気刺激群は糖負荷後30分時の血糖値・60分時のインスリン値が安静群と比較し有意に低下しており,神経筋電気刺激による血糖上昇抑制効果が認められた。本研究結果より健常人において神経筋電気刺激により血糖上昇抑制効果が期待できることが示された。今後,糖尿病患者において有効性を検討する必要がある。
著者
新井 健司 池田 雅名 大森 豊
出版者
日本理学療法士協会(現 一般社団法人日本理学療法学会連合)
雑誌
理学療法学Supplement Vol.46 Suppl. No.1 (第53回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.G-86_2, 2019 (Released:2019-08-20)

【はじめに・目的】平成26年度における厚生労働省の調査によると民間企業における身体障害者の雇用は43万人を超え、毎年増加傾向にある。介護保険分野で高齢者を主な対象にしている理学療法士は機能回復や日常生活活動動作の獲得、活動参加に向かったアプローチといった医学的なリハビリテーションに偏りがちであるが、リハビリテーションの概念は職業復帰・就労といった部分も含めた広範囲なものである。特に比較的年齢が若い第2号被保険者などの場合にはそのような観点が必要であると考える。また、介護保険サービスの充実に伴い、そのような対象者も増えてきている現状である一方、必ずしも成功するとは限らないのも現状である。障害者の就労支援には、対象者の身体的側面、精神的側面、知的側面、社会的側面、職業的側面の視点からのアセスメントを要する。そして、職業訓練や適正に応じた職場の開拓、職場定着のための相談などを担う就労移行支援事業の活用が推進されている。しかしながら、就労移行率が低い事業所が多く、その背景には対象者の選定に無理があるという報告が散見される。(朝日、2016)また、これらのアセスメントはリハビリテーション職種が専門職として評価すべき点が含まれている。 したがって、理学療法士が対象者のアセスメントを行い、就労移行支援事業への適切な選定されることは障害者の雇用促進に資すると考えた。今回、訪問看護ステーションにおける理学療法士として、症例を通して、職業復帰・就労を望む障害者が就労移行支援事業の活用に至る要因を分析した。【方法】 平成24年から平成29年に当事業所から訪問理学療法を受けた、職業復帰・就労を希望する身体障害がある者5名を対象とした。まず、対象者の基本属性、家族構成、経済状況、就労移行支援事業への活用の有無を調査した。就労支援に必要な身体的・精神的側面のアセスメントとしてFunctional Independence Measure(FIM)、知的側面として自己決定と判断力に関わる障害の有無、Mini Mental State Examination、社会的側面としてLawtonの尺度、職業的側面として職歴を後方視的に調査し、就労移行支援事業の活用に至る要因を分析した。【結果】 対象者は日常生活・屋外活動が自立されており、職業的側面を除くアセスメント項目に大きな差は見受けられなかった。対象者のうち、就労移行支援事業の活用に至ったものは、独居や未婚などの家族・経済状況を有している3名であった。その他2名は、主婦の専従・生活保護受給といった経済状況の変化に伴い、就労自体を断念していた。【結論】障害者の就労に関して、家族構成や経済状況等の要因が大きく関わる傾向が捉えられた。訪問理学療法士は、障害者の就労支援に関わるアセスメントを理解し、就労移行支援事業への適性を検討していくべきである。【倫理的配慮,説明と同意】ヘルシンキ宣言に基づき、本研究の目的を説明し、書面にて同意を得た。
著者
劉 冠偉 李 媛 池田 証壽
雑誌
じんもんこん2020論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, pp.203-208, 2020-12-05

本研究は国語学国文学の研究における重要文献の観智院本『類聚名義抄』を対象に,漢字字形共有データベースGlyphWikiによるその写本字形を再現することを目標とする.筆写体である字形を可能な限り字体上の特徴を残し,書写の影響を捨象して活字化を行う.本稿はGlyphWikiで再現した字形とその利用についての詳細を報告する.
著者
劉 冠偉 李 媛 池田 証壽
雑誌
じんもんこん2018論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, pp.83-88, 2018-11-24

近年,スマートフォンやタブレットのようなモバイル端末が普及し,日常生活を変えつつあり,日本語教育・日本語研究にも使えるようになると予想される.しかしながら,構築・公開が盛んである古典籍・古文書のデータベースはPC 向けが多く,PC 以外の端末で利用する際は表示サイズのずれや機能障害がしばしば発生する.そこで,筆頭著者(劉)はモバイル端末でデータベースを利用しているユーザを想定した利便性が高い言語資源データベースのWeb APP「HDIC Viewer」を開発した.今回は,さらに利便性の向上を主題とする.篆隷万象名義のほか,大広益会玉篇と新撰字鏡を加え,三つの古辞書間の横断検索の実現,IDS 漢字検索の改善,Web API の提供について述べる.
著者
久嵜 香 天谷 直貴 絈野 健一 青山 大雪 汐見 雄一郎 玉 直人 池田 裕之 佐藤 岳彦 横川 美樹 福岡 良友 森下 哲司 石田 健太郎 荒川 健一郎 宇隨 弘泰 夛田 浩
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.47, no.SUPPL.2, pp.S2_5-S2_10, 2015 (Released:2016-12-16)
参考文献数
6

症例 : 57歳, 女性. 主訴 : 動悸. SLE・高血圧にて当院通院中. 頻回の心房頻拍 (atrial tachycardia ; AT) 発作を認めたためアブレーションを施行. ATは心房頻回刺激により再現性をもって誘発された. 3次元マッピングシステム (CARTO® 3system) を用いて右房心内膜側からactivation mappingを施行. ATはfocal patternを呈し, 冠静脈洞入口部 (CSos) の局所興奮より57ms先行する最早期興奮を三尖弁輪前壁 (左前斜位 : 12時の位置) に認めた. 同部位に頻回の焼灼を試みるも一過性の抑制を認めるのみで根治は得られなかった. 本例は大動脈の著明な蛇行のために無冠尖Valsalva洞が右房前壁最早期興奮部位に近接していた. AT中の無冠尖Valsalva洞内の局所興奮はCSosの興奮に46ms先行していた. 同部位の焼灼でATは直ちに停止し, 以後誘発不能となり再発は認めなかった. His束電位記録部位は最早期興奮部位から35mm離れた部位であった. 本例は, 心外膜側に起源を有した三尖弁輪前壁起源の巣状リエントリー性ATで, 心内膜側からは焼灼不可能で無冠尖Valsalva洞内の焼灼で根治した極めて稀な症例であると考えられた.
著者
池田 光穂
出版者
日本文化人類学会
雑誌
民族學研究 (ISSN:24240508)
巻号頁・発行日
vol.67, no.3, pp.309-327, 2002-12-30 (Released:2018-03-27)
被引用文献数
1

先住民社会に存在している薬草や治療技術の総体としての民族医療を、グローバルな資本主義の流通形態から解放する。これが本論文の目的である。人類が享受している医薬品の多くが先住民における利用にもとづくものであったことは自明の事実であるが、今日では歴史上の逸話にとどまり、人類全体が受けてきた便益に対する償還が検討されることは稀である。この理由を、筆者は近代医療の確立とともに生起した民族医療的知識の独自性と見なされている「非近代医療的性格」の主張であると考え、この主張が近代医療に付与されている知的財産権の概念を民族医療に付与しなかった根拠になったと考える。民族医療は、土地固有の知識と実践の体系であるという説明は、薬草が薬局方として成立したり、その有効性が近代医療によって証明されるという近代医療との相互交渉という歴史的証拠から、立論の限界が生じる。また近代医療は、民族医療の要素を取捨選択しながら領有することで、医療概念を確立してきた経緯ゆえに、近代医療そのものが民族医療に対して排他的な知的独立性を主張することにも限界が生じる。それゆうに民族医療の知識形態を知的財産として捉える立論の可能性を検討する必要が生じる。近代医療は民族医療を領有することを通して人類に便益をもたらしてきたという事実を認め、これまでの知的所有権に関する報酬の概念を拡張しつつ、その償還に関する方法が提案されてきた。人類学諸理論が、これらの実践的問題に対する法的および社会的整備に寄与する可能性は大きい。
著者
池田 慎哉 山口 翔大 竹本 光義
出版者
公益社団法人 日本化学会・情報化学部会
雑誌
ケモインフォマティクス討論会予稿集 第37回情報化学討論会 豊橋
巻号頁・発行日
pp.P15, 2014 (Released:2014-11-20)
参考文献数
1

近年、危険薬物又はその類似物質が添加された危険ドラッグの使用による事件・事故が多発している。その対策として合成カンナビノイド類約800種類、カチノン類約500種類が包括指定という広範囲な規制をされた。これらの包括指定薬物の標準物質の多くは合成されていないため、標準物質との比較による同定が難しい。そこで密度汎関数法を用いてカンナビノイド類のMSスペクトルを予測する方法を考えた。この方法により予測したMSスペクトルをESI装置を備えたLC-MS/MSで測定した標準物質のMSスペクトルと比較した。
著者
都築 和代 飯塚 幸子 光辻 佐枝子 池田 麻子 富田 純子 栃原 裕 大中 忠勝
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.52, no.5, pp.429-438, 2001-05-15 (Released:2010-03-10)
参考文献数
18
被引用文献数
3

A questionnaire survey was conducted to investigate the thermal environment experienced by young children in both summer and winter. The questionnaire consisted of two parts; the basic and the fact-finding questionnaires. The first part was designed to reveal the detailed characteristics of environmental preferences for both young children and their mothers as well as mothers' behavior regarding thermoregulation and their living environments. The second part sought information regarding the measurement of room temperatures, the activities, clothing and mothers' thermal sensations at home. The second part including the measurement of room temperature was conducted four times (9-10 AM, 1-2 PM, 5-6 PM, 8-10 PM) on a chosen day in winter as well as in summer.The results are as follows.1) Over 90% of the case, use of the heating and cooling equipment depended on the mother's thermal sensation in winter, while, 50% of the case, mother's thermal sensation led the behavioral thermal regulation at home in summer. The choice of children's clothing depended on weather (80%), mother' s thermal sensation (40%), and room temperature (20%).2) The field survey showed that the average ambient air temperatures in the dwelling where mothers and their children lived were 18°C in winter and 28°C in summer.3) The young children's clothing was one or two pieces fewer than mothers' both in summer and winter. The average clothing insulation for mothers was estimated to be 0.35 clo and 1.05 clo in summer and winter respectively, while the clothing insulation for children was estimated to be 0.1 clo and 0.3 clo less than that for mothers in summer and winter respectively.4) The relationship between ambient air temperatures and the mothers' thermal sensations was good in both winter and summer. The neutral temperatures for mothers that were determined from respective liner regression were 16°C and 26°C in winter and summer respectively. The other neutral temperatures determined by mothers' clothing insulation were 21°C and 27 °C in winter and summer respectively.
著者
池田 幸弘
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.53, no.5, pp.464-465, 2017 (Released:2017-05-01)

秋田県横手市の増田町に,中七日町通りという商店街がある.成瀬川と皆瀬川が合流するところに位置し,江戸期以前から商業地として栄えた.東北経済の中心地といってもいいほどの賑わいを見せた頃もあったようであるが,いまでは落ち着いた町並みである.昔の面影を残す多数の商家が,往時の繁栄を静かに物語っている.
著者
池田 涼音 関根 詩乃 別所 朋香 大月 陽香 柴田 紗希 中野 実紅 佐藤 香枝
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.71, no.4.5, pp.289-296, 2022-04-05 (Released:2022-06-05)
参考文献数
10
被引用文献数
2

In this study, we developed a cell culture device using gelatin. An appropriate material was sought to be used as a mold for the gelatin gel, and the bonding method between the gelatin gel and the coverslip, which was the cell culture surface, was investigated. The developed device can be used with a high-magnification objective lens. Furthermore, we report that human vascular endothelial cells and fibroblasts were co-cultured in the gelatin device, and a capillary network was successfully constructed.
著者
池田 勉
出版者
日本海洋学会
雑誌
日本海洋学会誌 (ISSN:00298131)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.173-180, 1978-08-30 (Released:2011-06-17)
参考文献数
27
被引用文献数
2

This paper reviews the author's research on metabolic activities of marine zooplankton for which the Okada Prize of the Oceanographical Society of Japan was awarded in 1978. The term metabolic activities used here refers to various physiological rate processes of zooplankton, such as respiration, excretion, feeding and growth.On the basis of experimental data obtained by the author and other workers, it is emphasized that all these rates are power functions of the body weight of zooplankton. In other words, the weight specific rates (rates per unit body weight) increase with a decrease in body weight. The habitat temperature of zooplankton can also affect the level of these rates.The relationship between these rates and body weight established experimentally can be applied to the estimation of the total rates of a zooplankton community in the field, by knowing the size distribution of individual zooplankters. The feasibility of this method was tested with the zooplankton community in the Kuroshio region.Finally, the potential importance of microzooplankton in total zooplankton respiration was suggested, based on respiration rate data recently obtained in the author's laboratory.
著者
池田 達彦 酒井 直
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2002年度秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.17, 2002 (Released:2003-01-17)

これまで組織論は、近代的個人を暗黙に想定して議論され、発展してきた。組織の維持は、目的(Why)に合意した人々ではなく、手段(What)に合意した人々の集まりによってなされるとされた。しかし我々の関心領域であるオープンソースコミュニティを捉えるためには、これまでの組織論のみでは言及できないという考察に至った。それは手段だけでなく、目的をも共有するような組織であるという推察によるものである。オープンソースソフトウェア開発グループに関する研究は既に様々な報告があるが、ユーザグループの組織化(Organizing)に関する研究は発展途上である。本研究では行為論的アプローチにより、一つの理解を提示するものである。