著者
川野 常夫 福井 裕
雑誌
摂南大学 融合科学研究所論文集 = Bulletin of the Transdisciplinary Science Research Institute, Setsunan University (ISSN:24325031)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.109-115, 2016-10-31

There are individual differences in human body sizes. When designing products, it is important to remember that people come in many sizes and shapes. For example, if we design a doorway, we would need to design using dimensions of the widest and tallest people to ensure that everyone could walk through normally. Furthermore, if we design a chair, we should make the height of seat adjustable so that many individuals could use it comfortably. This paper describes ergonomic design methods considering individual variation in human body sizes focusing “percentiles” which are statistical measures of distribution. It is common practice to design for the 5th percentile female to the 95th percentile male. The 5th percentile female value for a particular dimension usually represents the smallest measurement for design in a population. Conversely, the 95th percentile male value may represent the largest dimension. The 5th% to 95th% range accommodates approximately 90% of the population.
著者
徳永 あゆみ 今川 彰久 西尾 博 早田 敏 下村 伊一郎 阿比留 教生 粟田 卓也 池上 博司 内潟 安子 及川 洋一 大澤 春彦 梶尾 裕 川﨑 英二 川畑 由美子 小澤 純二 島田 朗 高橋 和眞 田中 昌一郎 中條 大輔 福井 智康 三浦 順之助 安田 和基 安田 尚史 小林 哲郎 花房 俊昭 日本人1型糖尿病の成因診断病態治療に関する調査研究委員会
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.61, no.12, pp.840-849, 2018-12-30 (Released:2018-12-30)
参考文献数
29
被引用文献数
2

劇症1型糖尿病は急激な発症と重症代謝異常が特徴である.本委員会では膵臓MRIのうち水分子の拡散制限を反映する拡散強調画像に注目し,劇症1型糖尿病発症早期における診断への有用性を検討した.画像データが存在する劇症1型糖尿病症例14例について,拡散の定量化指標であるADC(Apparent Diffusion Coefficient)値を算出し,非糖尿病対照例21例と比較した.劇症1型糖尿病症例では膵臓の全領域でADC値が有意に低下し,膵全体にわたる単核球浸潤による細胞密度上昇が示唆された.ADC値の最良のカットオフ値を用いると,診断感度86 %,特異度71 %であり,非典型例2例の診断にも有用であった.また,劇症1型糖尿病症例におけるADC値は血糖値および動脈血pHと有意に相関し,発症後経過とともに上昇傾向であった.以上より,膵臓MRI拡散強調画像は劇症1型糖尿病の効率的な診断の一助となることが示唆された.
著者
福井 清一
出版者
日本農業経済学会
雑誌
農業経済研究 (ISSN:03873234)
巻号頁・発行日
vol.90, no.4, pp.321-331, 2019

<p>米国第一主義を掲げるトランプ政権は,途上国にとって好都合な貿易・投資の自由化の流れに逆行する政策を打ち出している.本稿のテーマは,米国第一主義にもとづく一連の貿易政策のもとで,貿易と投資の自由化の行方を占うことである.そのため,まず,WTO交渉が難航し遅れが生じた要因について検討する.次に,WTOの交渉難航と逆比例して増加してきたEPA・FTAのような地域協定,なかでもWTOのような多角的貿易交渉の進展に影響が大きいと考えられるメガFTAのうち,TPPおよびRCEPの将来について考察する.TPPについては,今後,米国抜きでも参加国が増加するのか,米国が再び参加する可能性があるのかについて考える.参加を希望する16ヵ国が協議を開始したRCEPについては,既存の2ヵ国間の協定の内容を比較することにより交渉の進展を阻害するであろう要素を明らかにし,交渉合意の可能性について検討する.さらに,EUや日本が検討しているWTO改革が米国のWTO回帰と中国によるWTOの規律遵守を促し得るのかについても検討を加え,最後に,今後の通商協定の行方について,やや途上国よりの立場から見解を述べたい.</p>
著者
福井 一喜 金 延景 上野 李佳子 兼子 純
出版者
日本都市地理学会
雑誌
都市地理学 (ISSN:18809499)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.59-70, 2016

<p> 本研究は,長野県佐久市の岩村田本町商店街を事例として,地方都市における中心商店街の取組みを調査することにより,新規店舗の開設と新規事業の創出による商店街活性化の方策を明らかにした.中山道の宿場町として発展した事例商店街では高速交通網の整備にともなって,隣接する郊外地域に大型店中心の商業集積が形成されたものの,それに先んじて商店街組織の世代交代を進め,空き店舗を活用した新規店舗の開設と新規事業創出を進め,地域住民の生活を支援する商業的・社会的機能を再構築した.こうした取組みを成立させることができた方策として,①地域貢献を使命とするビジョンの確立とそれを具現化するリーダーシップ,②その基盤となる世代を中心とした地域的連帯の活用,③新店舗や新事業の創出に向けた外部人材と小規模店舗の積極利用が挙げられる.</p>
著者
松村 昂輝 大谷 紀子 木村 司 福井 健一 沼尾 正行
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:21888752)
巻号頁・発行日
vol.2019-MUS-125, no.5, pp.1-4, 2019-11-12

本研究では,深層学習の手法を用いた新しい音楽生成方法を提案する.音楽理論の観点から,コードとメロディは互いに調和する必要がある.つまり,音楽を作る際には,コードを考慮した上でメロディを作る事が望ましい.本研究では,コードを考慮したメロディ生成を行う深層学習モデルを対象とする.既存研究において,音楽の重要な要素であるリズムが考慮されたモデルは存在しない.本研究では,リズム ・コード ・メロディを一括に考慮して音楽を生成する新しい手法を提案する.本手法では,以下の三段階の手順に従い,複数の深層学習モデルを用いて音楽を生成する.①RhythmGenerator,RhythmTransformer により,大量の音楽データから学習した,コード及びメロディのリズムを生成する.②生成されたリズムを入力とし,RhythmToChordGenerator がコードを生成する.③生成されたリズムとコードから,ChordToMelodyGenerator によりメロディを生成する.提案手法を用いた実験では,リズム ・コード ・メロディが調和した音楽を生成することができた.
著者
福井 一喜
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2018, 2018

Ⅰ.はじめに<br>観光・レジャーは,ネット利用が最も早くから進展した分野の一つである.とりわけ観光・レジャー情報のアピールにネットが利用されているが,若者を中心に,個人レベルでのネット利用も一般化し活発化している.<br>それゆえ近年の観光学では,個人間のオンラインコミュニティ上て゛やりとりされる観光・レジャー情報か゛,個人の観光・レジャー行動を決定つ゛ける最大の原動力になると論じられている.地理学でも,観光者のSNSを用いた情報発信を空間的に捉えようという試みが報告されてきた.これらは観光・レジャー情報の受発信におけるSNSのポテンシャルの予察的な論考であり,またSNS利用者という一部の人々の行動を観光・レジャー資源等の評価指標にしようとする試みである.若者を中心とした,SNSを用いた観光・レジャー情報の受発信が注目されている.<br>観光・レジャーにおけるSNS利用の実態把握は観光現象の空間性を把握する上で基本的かつ不可欠な作業といえる.しかしながらデータ取得の困難もあって分析されてこなかった.したがって,観光・レジャー情報の受発信をめぐって,どのような地域での観光・レジャーにおいて,どのようなSNSのアカウントが,どのように,どの程度用いられるのかを明らかにする必要がある.本報告ではそのことを,東京大都市圏の若者に対して行ったアンケート調査をもとに検討する.最も主要なSNSとしてTwitterとInstagramの利用を中心的に分析する.<br>なおSNSに限らずICT利用の空間性の解釈論は情報地理学に豊富な蓄積が見られる.後述するように,本調査結果の解釈にもICT利用の一形態として情報地理学の観点が必要と考える.<br><br>Ⅱ.結果の概要<br>2018年1月に,東京都,神奈川県,埼玉県,千葉県,茨城県に居住する15歳から34歳の1,115名を対象にオンラインアンケートを実施した.以下に結果の概要を示す.居住地は多い順に東京都(37.9%),神奈川県(20.0%),埼玉県(18.6%),千葉県(17.6%),茨城県(5.9%)である.回答者の多くは会社員層と学生層で,「会社員,公務員,専門職」(32.9%)と,学生層の「学生(高卒以上)」(24.2%),「中高生・高専生」(14.6%)が主要グループである.SNS利用率はTwitterが84.9%,Instagramは50.7%である.<br>都市部と非都市部における観光・レジャー活動中の観光・レジャー情報のSNSでの発信状況は,「していない」の回答者が,都市部では45.1%,非都市部では50.5%で,観光・レジャー情報の発信でのSNS利用率は必ずしも高くない.また都市部と非都市部での差も大きいとは言いにくい.<br>一方受信について,どのようなアカウントの情報を参考にするかについては,都市部での観光・レジャーでは非都市部と比較して,企業や店舗,芸能人やマスコミの公式アカウントのほか,現実あるいはネット上の知人友人や,いわゆるインフルエンサーなどの個人アカウントなど,多種のアカウントがより参考にされている.ただし,いずれのアカウントも「よく参考にする」「たまに参考にする」は15~40%程度であり,全体としては,都市部でも非都市部でも,観光・レジャー情報の受信においてSNSが積極的に参考にされているとは言いにくい.<br><br>Ⅲ.まとめ<br>以上の結果は,全体として見ると東京大都市圏の若者は,観光・レジャー情報の受発信においてSNSを積極的に利用しているとは言いにくく,また都市部と非都市部での差も小さいと評価することができる.<br>ただし,それを結論とするのは早計といえる.情報地理学の視座に立つと,SNSに限らずICTの利用強度には居住地や年齢など現実空間での属性だけでなく,本人のICTへの興味やスキル,価値観などオンライン空間との親和性が大きく関わる点が無視できない.本調査でも,TwitterやInstagramへの登録年には,早い者と遅い者で10年以上の差があり,フォロワー数も50人以下から1万人以上の者まで見られる.すなわちSNSに関する習熟度や影響力に大きな差がある.こうしたオンライン空間との親和性に着目して都市部と非都市部における観光・レジャー情報受発信を分析していく.
著者
岩本 康志 福井 唯嗣
出版者
京都産業大学
雑誌
京都産業大学論集 社会科学系列 (ISSN:02879719)
巻号頁・発行日
no.28, pp.159-193, 2011-03

本稿は、医療・介護保険財政モデルの最新版(2009年9月版)を用いて、長期的な視野からの社会保障の公費負担の動向について分析する。今回のモデル改訂では、社会保障国民会議の医療・介護費用のシミュレーションの経済前提を取り入れるとともに、国民健康保険と全国健康保険協会管掌健康保険の加入者数を推計することで、これらの制度への公費負担を考慮に入れた。 社会保障国民会議による推計によれば、医療・介護費用に対する公費負担は、2007年度から2025年度までGDP比で1.8%増加する。本稿の分析では、2025年度以降も公費負担の増加がつづき、2050年度にかけてGDP比で2.3%(医療が1.25%、介護が1.05%)増加すると推計された。さらに、2050年度以降も約20年間にわたり、公費負担は増加を続ける。長期的視点にたった税制のあり方を検討する際には、このことを考慮に入れて、安定的な財源確保の手段を考えるべきである。 後期高齢者に重点的に公費が投入されていることから、将来の公費負担の伸び率は保険料の伸び率よりも高いことを今回の推計は示している。すでに混迷しつつある税による財源調達は、今後はさらに困難になることが懸念される。財源調達の重点を税から保険料に移す方向への改革も検討する必要がある。その際には、給付と負担の関係をより明確にし、国民の理解を得る制度上の工夫が必要である。医療・介護費用の事前積立はその工夫の一つである。
著者
牧野茂 福井静夫編
出版者
今日の話題社
巻号頁・発行日
1987
著者
福井 七子
出版者
関西大学外国語学部
雑誌
関西大学外国語学部紀要 = Journal of foreign language studies (ISSN:18839355)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.81-109, 2012-10

The purpose of this report is twofold: to retrace of my 20 years research on the works of Ruth Benedict, Geoffrey Gorer and Helen Mears; and to show the importance and the impact on the Office of War Information and the influence they had on the U.S. propagandaregarding Japan which implicitly became the basis of American strategy during World War II.
著者
坂本 晶子 福井 彩華 山脇 真里
出版者
一般社団法人 日本繊維製品消費科学会
雑誌
繊維製品消費科学 (ISSN:00372072)
巻号頁・発行日
vol.62, no.10, pp.665-668, 2021-10-25 (Released:2021-10-25)
参考文献数
2

バストは重力により,たわむように変形し,上部の皮膚が伸ばされるという負荷を受けている.「重力に負けないバストケアBra」は,カップ内部に中央付近が本体と分離するシートを持つ構造であり,シートは立位時だけでなく,日常生活で主に着崩れの原因となる前屈時にも対応して機能 する.立位時は,皮膚伸長を抑制して微小重力環境下に近いひずみのない自然なバスト形状に整え,前屈時にはシートの着圧バランスが変わることでバスト形状変化を抑制し,日常生活における重力の影響を軽減することが可能である.
著者
福井 清健 安本 吉雄
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.46, no.3, pp.276-283, 1992-03-20
被引用文献数
1

欧米において発表されているEDTVやATVシステムに関して, 特に米国で提案されているディジタル伝送による同時放送方式と, ドイツなどで開発が進んでいるPALplusを中心に解説する.
著者
成重 友莉 尾川 理恵 辰島 瑶子 福井 史織 江頭 伸昭 光安 正平 坂井 真樹 桑城 貴弘 井無田 麻衣子 大石 了三
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.38, no.9, pp.541-546, 2012-09-10 (Released:2013-09-12)
参考文献数
14
被引用文献数
5 6

Nicardipine hydrochloride injection, a dihydropyridine calcium channel blocker, is an acidic drug. The package insert recommends that nicardipine injection should be administered at the concentrations of 0.01-0.02%. However, the drug often induces venous irritation despite infusion at the recommended concentrations in the intensive care unit (ICU) at Kyushu University Hospital. Therefore, we retrospectively investigated the incidence and risk factors of venous irritation in ICU patients. Univariate and multivariate analyses revealed that the administration time and infusion rate of the drug were significantly related to venous irritation (P<0.05). Patients who were infused with nicardipine injection (administration time: more than 24 h, infusion rate: more than 45 mL/h) developed the venous irritation frequently (7 of 9, 77.8%). In the case of infusion of nicardipine injection for more than 96 h, the patients experience severe vascular damage and needed for treatment with medicine such as topical steroids. These results suggest that the administration time and infusion rate are involved in nicardipine injection-induced venous irritation, and it is necessary to pay attention to these factors as well as observing the instructions in the package insert.
著者
福井 康順
出版者
密教研究会
雑誌
密教文化 (ISSN:02869837)
巻号頁・発行日
vol.1960, no.48-50, pp.5-18, 1960-11-25 (Released:2010-03-12)
著者
槙田 幸雄 福井 一夫
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会誌 (ISSN:13405551)
巻号頁・発行日
vol.125, no.6, pp.360-363, 2005 (Released:2007-02-02)
参考文献数
3

本記事に「抄録」はありません。