著者
福井 孝志 安藤 精後
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.61, no.2, pp.141-144, 1992-02-10 (Released:2009-02-05)
参考文献数
13

有機金属気相成長法による選択成長を用いた新しい量子細線・量子ドット構造として,ファセット量子細線,ラテラル量子細線および四面体量子ドット構造を作製した.他の方法と比較した利点は,lOnm以下の半導体極微構造が,加工ひずみなしに得られることにある.
著者
渕野 裕之 福井 ななみ 飯田 修 和田 浩志 川原 信夫
出版者
Japanese Society of Food Chemistry
雑誌
日本食品化学学会誌 (ISSN:13412094)
巻号頁・発行日
vol.25, no.3, pp.152-159, 2018 (Released:2018-12-21)
参考文献数
35

The inhibitory effect of Kaempferia parviflora (black ginger) constituents on nitric oxide (NO) production was examined. From the methanolic extract of K. parviflora rhizome, 16 flavones, 14 flavanones, 2 diarylheptanoids, 2 chalcones and a stilbene were isolated and their inhibitory activities toward NO production were examined. As a result, two methoxyflavones, 5,7,3’,4’-tetramethylluteolin and 5,7-dimethoxyflavone showed significant activities. Most of the flavanone constituents, except for 5,7,3’-trimethoxy-4’-hydroxyflavanone, showed lower activities. The most potent active constituent of Black ginger was the chalcone flavokavin B; its derivative, flavokavin A, also showed significant activity. The curcumin and its derivative, 1-(4-hydroxyphenyl)-7-phenyl-1,6-heptadiene-3,5-dione, showed significant activity. Only one stilbene was isolated, and it showed low activity.
著者
福井 謙一 稲本 善昭 高瀬 新次 北野 尚男
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
工業化学雑誌 (ISSN:00232734)
巻号頁・発行日
vol.62, no.4, pp.531-534, 1959-04-05 (Released:2011-09-02)
参考文献数
17
被引用文献数
1

活性メチレン化合物あるいはアニリン,核置換アニリンとハロゲン化アルキルとがフッ化カリウムを縮合剤として反応し,それぞれC-アルキル化物およびN-アルキル化物が得られることを見いだした。この新アルキル化反応はフッ化カリウムの脱ハロゲン化水素性能にもとづくものであって反応の溶媒としては1,2-ジオールたとえばエチレングリコールがすぐれた効果を有しており,反応温度は100~200℃ である。この方法はアニリンおよび核置換アニリンのモノアルキル(>C3)置換体あるいはジメチル化物の合成法としては従来の方法にくらべすぐれた結果を与える。
著者
福井 弘之 西内 宏一
出版者
徳島県立農林水産総合技術センター畜産研究所
雑誌
徳島県立農林水産総合技術センター畜産研究所研究報告 (ISSN:1347099X)
巻号頁・発行日
no.4, pp.74-76, 2004-12

本県の気候風土に適し・収量性・品質等が安定した優良品種を選定し普及促進を図るため、前年の成績を基にイタリアンライグラス早-中晩生系15品種について比較試験を実施した結果、次の成果が得られた。生育特性:発芽、初期生育は全品種良く、1番草の出穂は平年並み、2番草はやや遅れた。草丈は早生種の中で1番草はワセホープIIIの108cm、2番草はタチムシャの89cmが最も高く、晩生種では1番草はマンモスBの110cm、2番草はジャイアントの92cmが高かった。再生は全品種良く、病害虫の被害も無かった。耐倒伏性では、ジャイアント、マンモスB、エースが倒伏した。収量特性:生草総収量は、早中生種でワセホープIIIの655kg/a、晩生種でジャイアント、マンモスBの580kg/a、乾物総収量は早中生種でタチワセの141kg/a、晩生種でマンモスBの158kg/aが最も多かった。
著者
大石 明 勝 正孝 坂内 通宏 仲村 秀俊 石井 昌俊 井上 亨 福井 俊夫 青崎 登 吉松 博 奥井 津二
出版者
公益社団法人 日本化学療法学会
雑誌
CHEMOTHERAPY (ISSN:00093165)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.327-332, 1992

ME 1207の基礎的および臨床的検討を行い以下の知見を得た。基礎的検討での本剤の抗菌力はグラム陽性菌 (<I>Staphylococcus aureus, Staphylococcus epidermidis, Streptococcus pyogenes, Streptococcus pneumoniae</I>等6菌種) およびグラム陰性菌 (<I>Escherichia coli, Citrobacter freundii, Enterobacter cloacae, Serratia marcescens</I>等11菌種) に対してcefteramと同等またはそれ以上の抗菌力を示した。臨床的検討では急性咽頭炎6例, 急性気管支炎5例 (男4人, 女7人, 年齢24~82歳) に対し本剤を1日600mg分3で2~13日間投与し, 著効3例, 有効6例, 無効1例, 不明1例であった。副作用として嘔吐が1例, 臨床検査値の異常変動としてGOT・GPTの上昇が1例で認められた。
著者
福井 範行 武 啓二郎 岡村 敦
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.J101-B, no.12, pp.1083-1092, 2018-12-01

第5世代移動通信システムでもDual Connectivityが想定され,セカンダリ基地局はビームフォーミングを適用することが考えられる.端末がセカンダリ基地局を切り替えるとき,切替先セカンダリ基地局が端末で特定した1ビームのみを用いて接続動作を行うと,端末移動のため,接続確立に失敗する可能性が高くなる.そこで特定ビームに加え,その隣接ビームも同時使用して接続動作を行うビーム制御を提案する.提案の複数ビーム利用接続確立方式により,特定ビームのみを用いる場合に比べ,端末移動速度30 km/hのときにセカンダリ基地局の切替失敗率を63%以上改善できることを簡易モデル解析とシミュレーションで示している.
著者
小林 志津子 関本 美穂 小山 弘 山本 和利 後藤 英司 福島 統 井野 晶夫 浅井 篤 小泉 俊三 福井 次矢 新保 卓郎
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.29-35, 2007-02-25 (Released:2011-02-07)
参考文献数
23
被引用文献数
3

1) 日本の医学生が臨床実習中に受ける不当な待遇 (medical student abuse) に関する報告はこれまでされていなかった.2) 日本の医学生を対象にしたわれわれの調査では, 回答者の68.5%が, 何らかのmedical student abuseを臨床実習中に受けたと報告した.3) 臨床実習においては, 指導医の「neglectやdisregard」があると学生の実習意欲を顕著にそぐことが回答者の意見から推測できた.4) 医学教育の関係者はmedical student abuseに注意を払い, 防止策を講じる必要がある.
著者
福井 正美
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会誌 (ISSN:00047120)
巻号頁・発行日
vol.37, no.11, pp.1017-1025, 1995-11-30 (Released:2010-01-08)
参考文献数
75
被引用文献数
1 2

生活環境周辺には普段,意識しないリスクが存在する。環境中におけるラドンもその一例である。他方,ベネフィットとしては最近話題にされている低線量域におけるホルミシス効果だけでなく,古くから高濃度の温(鉱)泉水が医療・療養に用いられている。本稿では,このようなリスク-ベネフィット評価の基盤およびPublic perceptionや総合的な安全評価基準設定に資することを主な目的として,諸外国を含めた環境中とくに地下水・飲用水中のラドン濃度レベルを総括した。
著者
橋本 佳延 栃本 大介 黒田 有寿茂 田村 和也 福井 聡
出版者
日本緑化工学会
雑誌
日本緑化工学会誌 (ISSN:09167439)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.395-399, 2013 (Released:2014-12-11)
参考文献数
25
被引用文献数
1

良好に管理されているススキ草原の種多様性がシカの採食によって受ける影響を明らかにするために,シカ高密度化が進む兵庫県神河町の砥峰高原ススキ草原にて防鹿柵を設置し,柵内外の出現種の出現頻度・平均被度を調査した。結果,ススキ以外の草本種種数は防鹿柵区の方が約4 種多かった(p<0.05)。ススキ以外の草本植物被度は防鹿柵区で4.0 ポイント高く(p<0.05),広葉草本被度は防鹿柵区の方が4.9 ポイント高かった(p<0.001)。防鹿柵区での平均被度が有意に高い種(種群A)は2 種,防鹿柵のみに出現した種(種群B)は8 種確認された。防鹿柵と無柵区との間に生じる広葉草本の被度の差違への寄与率は種群A が27%,種群B が11 %だった。このことから,シカの採食はススキ草原の種多様性に対して負の影響をもたらし,その影響は特定の種に対して顕著に及ぶ可能性があると考えられた。シカの高密度生息地域では,管理により良好に維持されているススキ草原であっても,シカの採食により植物の種多様性が低下する恐れがある事が示唆された。
著者
福井,順平
出版者
造船協會
雑誌
造船協會會報
巻号頁・発行日
no.39, 1926-10-30

The apparatus is to quickly haul the vessel bodily above water in order to rescue the crew in sunken submarines. Every submarine is attached with a special fitting with a projection which a leading wire and a bouy are joined to. The wire and the bouy have connection to a telephone bouy. If the vessel founders and the telephone bouy lifts, the above mentioned bouy and wire can be picked up. From one side of a salvage vessel another fitting with a tenon is led downward along the wire and clutched to the above mentioned fitting on the submarine. A tackle is joined to this fitting and the fall is led over the salvage vessel to another submarine hunged on the opposite side of the former. A suitable number of such apparatuses are provided on the wrecked submarine, the salvage vessel, and the hunged submarine. On the completion of all apparatuses, the hunged submarine is sunk down by flooding its inside. The weight of the hunged submarine and some pull given by winches are available in hauling the wrecked submarine upon water surface. Afterwards the sunken hunged submarine is again lifted above water by applying pneumatic air.
著者
表 摩耶 脇本 裕 亀井 秀剛 浮田 祐司 原田 佳世子 福井 淳史 田中 宏幸 柴原 浩章
出版者
近畿産科婦人科学会
雑誌
産婦の進歩 (ISSN:03708446)
巻号頁・発行日
vol.70, no.2, pp.134-142, 2018

<p>慢性早剥羊水過少症候群(chronic abruption oligohydramnios sequence;CAOS)は,一般に周産期予後は不良で初回出血の週数が早いほど予後が悪いとされている.今回,われわれは異なる経過をたどり,CAOSの予後規定因子について示唆に富む2症例を経験したので報告する.症例1は妊娠14週4日より性器出血と絨毛膜下血腫(sub-chorionic hematoma;SCH)を認め,妊娠23週4日に腹痛と多量の性器出血により当院に救急搬送され入院管理となった.入院後も性器出血は持続し,妊娠24週1日で羊水過少を認めCAOSと診断した.妊娠31週6日に陣痛が発来し経腟分娩となり健児を得た.胎盤病理は絨毛膜羊膜炎(chorioamnionitis;CAM)を認めなかった.症例2は妊娠15週4日に性器出血を認め当院に受診し,SCHを認めた.妊娠16週1日より持続する性器出血と子宮収縮を認め入院管理とした.同時期より羊水過少を認めCAOSと診断した.妊娠21週3日より子宮内胎児発育停止を認め,妊娠24週1日で子宮内胎児死亡となり,妊娠24週6日に経腟分娩した.胎盤病理はCAM III度であった.2例の経過を比較すると,CAOSにおいてもCAMという炎症の長期持続が児の予後不良因子であった可能性が示唆された.SCHに羊水過少を認めた場合はCAOSを念頭に,児の関連合併症に注目するとNICU併設の高次医療機関での周産期管理が推奨できる.〔産婦の進歩70(2):134-142, 2018(平成30年5月)〕</p>
著者
山縣 友紀 五十嵐 芳暢 中津 則之 堀本 勝久 福井 一彦 植沢 芳広 山田 弘
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
JSAI大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, pp.2F401, 2018

<p>薬剤性肝障害は医薬品開発中止の主要因となっているが,肝毒性の発現機序(メカニズム)は複雑でありその全体像の把握は困難とされている.本研究では,オントロジー工学理論に基づき,機序の本質を捉えた肝毒性知識の体系化と記述枠組みのモデル化を行う.さらに,応用として創薬における安全性評価への適用について検討する.</p>
著者
永田 正樹 松浦 美穂子 阿部 祐輔 高梨 伸行 福井 美彩都 山崎 國弘 長谷川 孝博
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2018-IOT-43, no.5, pp.1-6, 2018-09-20

静岡大学では,災害時の安否情報を共有する Web 安否確認システムを 2008 年から開発および運用している.安否確認システムの運用では,災害時の安否確認を迅速に実施するために,登録ユーザの組織構成,通知手段,管理者の操作など,様々な点を考慮しなければならない.組織構成について教育機関は学生の卒入学があり,名簿情報の入れ替えが毎年大きな規模で発生する.通知手段については,SNS の流行や通信端末の多様化によりメール利用率が低下しているため,その他の通知手段を確保しなければならない.また,組織構成や通知など Web システムにて操作するため管理者は操作に習熟する必要があり,システムには直感的でわかりやすい機能が望まれる.本稿では,教育機関での安否確認システムの効果的な運用手法を提案する.企業と比較し,教育機関では組織統制に異なる点が多い.教育機関に適した運用手法を用いることで,運用業務の軽減かつ効果的な安否情報の共有を実現する.