著者
野呂 和嗣 服部 祥平 植村 立 福井 幸太郎 平林 幹啓 川村 賢二 本山 秀明 吉田 尚弘 竹中 規訓
出版者
一般社団法人日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集
巻号頁・発行日
vol.64, 2017

<p>アイスコアに保存された硝酸の濃度及び安定同位体組成(d<sub>15</sub>N)は、古気候解析において有力な情報であると考えられる。しかし、硝酸は積雪として沈着した後、揮散もしくは紫外線による光分解反応によって消失することが知られており、このときに同位体分別を伴うことから、残留した硝酸には<sub>15</sub>Nが濃縮し大気中硝酸のd<sub>15</sub>N値比べて極めて高いd<sub>15</sub>N値が観測される。この沈着後の硝酸分解過程は清浄な南極大気において貴重な窒素酸化物生成源であり、南極における大気化学反応場(= 大気酸化剤の相対寄与)を変化させる重要な要因でもある。このように、南極における硝酸の積雪後の変化を解明するため、本研究では東南極ドローニングモードランドの沿岸部から内陸部にかけて採取された雪中の硝酸のd<sub>15</sub>N値を分析し、積雪中の硝酸光分解反応の地域間差異を推定した。</p>
著者
福井 俊之 鈴木 茂夫 中村 秀一 下山 朋彦 数藤 義明 濱口 一正 柴山 茂樹
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告計算機アーキテクチャ(ARC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1996, no.80, pp.143-148, 1996-08-27
参考文献数
4
被引用文献数
3

本稿では,ワークステーションクラスタの分散共有メモリ機構を,光波長多重回線を用いてハードウェアでサポートした"光バスクラスタ"の第一次試作機"Euphoria"の仕様,及びEuphoriaを実際に稼動させて測定した基本性能の評価に関して述べる.Euphoriaはハードウェア・バスプロトコルを光回線により他ノードまで通信し,cache coherenceを保った分散共有メモリを実現している点でユニークである.現在のEuphoriaでは光バスアービタにおける回線設定及びキャッシュの一貫性保持動作をアービタ内でソフトウェアにより行っているが,このボトルネックを解消できた場合,ノード間距離100mのシステムでもレスポンスタイムが5μs以内で,自他ノードのメモリを区別なく自由に参照できるシステムの可能性を示すことができた.In this paper, we describe hardware design considerations and a preliminary performance evaluation of an Optical Bus Computer Cluster (OBCC). The OBCC is categorized in a class of workstation cluster having hardware-supported distributed shared memory. Furthermore, the OBCC employs optical wavelength-division multiplexing (WDM) technology to connect nodes (workstations) with high bandwidth. Euphoria consists of several nodes (workstations) and an arbiter which arbitrates optical bus requests and maintains cache coherency among nodes. Current implementation of the arbiter functions is done by software for experimentation purpose. By examining the basic analytic performance evaluation we conclude that a distributed shared memory system with one-hundred-meter nodes distance is possible with five microsecond range response times if we eliminate the software overhead associated with the current arbiter implementation.

1 0 0 0 OA 秘籍大名文庫

著者
福井久蔵 編
出版者
厚生閣
巻号頁・発行日
vol.第2, 1937
著者
迫 洋介 吉村 英徳 三原 豊 石橋 賢樹 浜本 英利 福井 優
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
年次大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.173-174, 2010

A fabrication method of a painless transdermal micro needle array is proposed to realize its inexpensive and mass production. In order to avoid a risk by breakage of the needle when the needle is penetrated into the epidermis, the array is made with biodegradable polymer, for example, PLA. The proposed method has the following processes, (1) a mold dies having many micro through-holes is heated over the melting point of PLA, (2) the heated mold comes into contact with surface of the PLA plate, (3) the melted PLA is poured into the through-holes, and (4) the formed PLA plate is cooled to less than the melting point and removed from the dies. It is difficult to fabricate the array device because of the ratio of needle height to the diameter is large. So, heating temperature, time of heating the plate, moving stroke of dies and demolding temperature were examined and then fabrication of high precision circular cylindrical shaped needle array became possible.
著者
梅田 雅孝 古賀 智裕 一瀬 邦弘 來留島 章太 高谷 亜由子 清水 俊匡 福井 翔一 西野 文子 川尻 慎也 岩本 直樹 平井 康子 玉井 慎美 中村 英樹 折口 智樹 川上 純
出版者
日本臨床免疫学会
雑誌
日本臨床免疫学会会誌
巻号頁・発行日
vol.39, no.4, pp.401a-401a, 2016

<p>  【症例】68歳女性.【主訴】呼吸困難.【現病歴】2014年12月より労作時呼吸困難あり4月上旬に間質性肺炎を指摘され前医入院.ステロイドパルス,経口プレドニゾロン(PSL)30mg/日,シクロスポリン(CyA)150mg/日で加療行うも呼吸不全が進行し6月上旬に当院転院となった.筋症状を欠くがGottron徴候,Vネックサイン,ショールサインを認めClinically amyopathic dermatomyositis(CADM)と診断した.胸部CTでは短期間で進行する非特異性間質性肺炎パターンを呈し,急速進行性間質性肺炎(RPILD)の合併を認めた.抗MDA5抗体陽性,フェリチン1556ng/mlと予後不良因子を有したため,シクロフォスファミド静注療法,ステロイドパルス,CyA200mg/日行うも転院19日目に肺胞出血が出現し,人工呼吸器管理となった.転院24日目には貧血,血小板低下,Cr上昇の進行に加え,ハプトグロビン低下,破砕赤血球出現あり血栓性微小血管障害(TMA)と診断した.TMAに対し,血漿交換療法を追加し多臓器不全に対して集学的加療行うも呼吸不全が進行し転院36日目に死亡退院となった.【考察】肺胞出血やTMAはまれながら皮膚筋炎に合併することが報告されている.本症例は血清フェリチン高値に加えトロンボモジュリン高値を認めており,自然免疫異常を介した血管内皮障害が肺胞出血やTMAの病態形成に関与した可能性が示唆された.CADM合併のRPILDにおいては加療中の肺胞出血やTMAにも注意を払う必要があると考えられた.</p>
著者
福井 清
出版者
一般社団法人 表面技術協会
雑誌
表面技術 (ISSN:09151869)
巻号頁・発行日
vol.57, no.4, pp.244-244, 2006 (Released:2006-10-14)
参考文献数
19
被引用文献数
2 2
著者
福井,又助
出版者
造船協會
雑誌
造船協會會報
巻号頁・発行日
no.48, 1931-10-31

In this paper, the author intends to describe how the "Kotaka" (a little river gun boat) was lifted by a crane and put on board a ship when she was transported from the Tama Dock Yard, Japan, to Shanghai. The hull of the boat is not so strong since she has very light scantlings, but she displaces 60 tons at the normal condition and her weight lifted was such amount as 53.5 tons. Therefore, it is a rare case to do such a work, and there were troubles to be overcome. You will be interested in the author's explanation about the following items : -The outline of the subject. The general feature of the "Kotaka" The calculation for the lifting arrangement. The result of the work. etc.
著者
野崎 浩平 福井 淑郎 柴田 正義 田中 英光 松田 侑子 吉本 尚永 塚田 晃司
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.6(2007-GN-062), pp.185-190, 2007-01-26

日本は,地理的,地質的,気候的な条件から自然災害が発生しやすい.そこで,携帯端末を用いた歩行者誘導システムを,災害時における住民の誘導に応用しようという研究がある.しかし,平常時とは異なり,災害発生時には複数の地点が通行できなくなる可能性がある.そのようなとき,適切な避難経路を再設定するためには,周辺の通行不可能な地点を把握することが必要である.本研究では,より迅速な情報収集を目指し,住民が携行する携帯端末を通じて,災害発生地点を目にした住民から直接の情報提供を受けるという手法を提案,この手法を用いた動的な避難誘導システムを提案した.
著者
福井 浩二
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.60, no.7, pp.471-480, 2017-10-01 (Released:2017-10-01)

電力系統の周波数は,発電所の出力を需要に応じて調整することでバランスを保っている。近年,この調整を需要の制御で行う,「ディマンドリスポンス」という取り組みが期待されており,日本においても技術実証や制度設計が進められている。本稿では,ディマンドリスポンスの意義や日本での取り組み状況について触れる。次に,スマートエネルギーネットワーク,新電力への活用,2015年度および2016年度の実証等,大阪ガスがこれまでガスコージェネレーションシステムを用いて取り組んだ実例を紹介する。最後に,今後の市場拡大の可能性を踏まえ,大阪ガスが準備すべき課題について言及する。
著者
福井 敬介 吉本 勲 黒田 勇二 北川 博之 伊藤 昌春
出版者
日本産科婦人科学会
雑誌
日本産科婦人科學會雜誌 (ISSN:03009165)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.73-76, 1999
参考文献数
3

We reported a case of successful pregnancy after laparoscopic tubal anastomosis for reversal of sterilization. The operating procedure consisted of 3 main steps. Firstly, adhesiolysis surrounding the fallopian tube was performed. Secondly, normal mucosa of the tube was identified due to discharge of Methylene Blue, and the occluded portion was removed with scissors. Finally, end to end anastomosis of the mucosa was performed by 4 stitch suturing with 5-0 vicryl, placed at the 6, 9, 12 and 3 O'clock sites. The patient became pregnant 6 months after the laparoscopic operation, but was diagnosed with a left tubal pregnancy.
著者
羽柴 公博 福井 勝則 小泉 匡弘
出版者
一般社団法人 資源・素材学会
雑誌
Journal of MMIJ (ISSN:18816118)
巻号頁・発行日
vol.133, no.9, pp.223-229, 2017-09-25 (Released:2017-09-27)
参考文献数
92
被引用文献数
2

Rock drills were developed about two hundred years ago, and hydraulic percussion rock drills are about half-century old. Performance and efficiency of rock drills have been increased by a number of researchers and engineers. Percussion energy was dramatically increased with changing the power source from pneumatic to hydraulic pressures; rods and rod joints were improved to endure the high percussion energy; carbide button bits were developed for hard rock drilling. This paper reviewed the previous studies and future issues on the drilling processes with hydraulic percussion rock drills. Studies on the stress wave propagation in rods and rod joints were based on theoretical and graphical methods and recently on numerical simulation. Studies on the interaction between a button bit and rock included crack propagation in rock, force-penetration relationship during drilling, and bit wear. Studies on the factors affecting drilling efficiency and drilling rate made a transition from simple to precise numerical simulations. Finally, important future issues were presented for the further progress of hydraulic percussion rock drills.
著者
小笠原 沙映 浦辺 幸夫 前田 慶明 沼野 崇平 藤下 裕文 福井 一輝
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.44 Suppl. No.2 (第52回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.1250, 2017 (Released:2017-04-24)

【はじめに,目的】足関節内反捻挫は発生頻度の高いスポーツ外傷であり,予防のためにテーピングが行われている。テーピングは,テープの走行や本数を変化させることで,関節の制動効果を高めている。テープの走行の違いにより,関節運動への影響が変化するが,1本のテープが関節運動にどのように制限を与えているかは明らかではない。本研究の目的は,後足部の内反制限のため,走行が異なる3種類のテープを施行し,サイドステップ動作時に,テープがどのように関節運動を制限しているのかを明らかにすることとした。仮説は,距骨下関節軸に直交するテープの走行が後足部の内反制限に最も効果的であるとした。【方法】対象は,足関節捻挫の既往のない健常な女性8名(年齢21.4±0.5歳,身長157.3±5.6 cm,体重49.4±5.5 kg)とした。テープは日東メディカル社のEB-50を使用した。テープは対象の利き脚(ボールを蹴る脚)に,内果から足底を横切り,下腿遠位1/3まで貼付した。テープの張力を一定にするため,テープを徒手筋力計(アニマ社)のプローブに当てた状態で張力を加え,40 Nになった時点で貼付した。課題動作は,利き脚側の側方1 mへのサイドステップとした。課題動作の分析には,赤外線カメラ16台からなる三次元動作解析装置(Vicon Motion Systems社)を使用し,サンプリング周波数100Hzで記録した。赤外線反射マーカーをOxford foot modelに基づき下肢30箇所に貼付した。測定条件は,①テープなし,②足底面に垂直で,テープの後縁が外果の最突出部を通る走行のテープ,③足底面に垂直で,テープの前縁が外果の最突出部を通る走行のテープ,④足底面に対して後方に傾き,テープの後縁が外果の最突出部を通る(距骨下関節軸に直交する)走行のテープの4条件で行った。動作解析ソフトVicon Nexus1.8.5(Vicon Motion Systems社)を用いて,着地時の後足部内反角度とその後の最大内反角度を算出した。4条件間の比較には,Wilcoxon符号付順位和検定を用い,危険率5%未満を有意とした。【結果】足部接地時の後足部内反角度(平均±SD)は,①16.0±5.2°,②14.0±7.7°,③14.4±7.8°,④13.1±10.0°となり,④は①と比較して有意に低値となった(p<0.05)。最大後足部内反角度は,①19.5±5.7°,②18.8±8.9°,③17.1±8.2°,④16.0±9.2°となり,各条件間で有意差はなかったが,④が最も低値となった。【結論】サイドステップ時の後足部内反角度は,④が最も低値を示したことから,距骨下関節軸に直交した走行が後足部の内反制限に与える影響が大きく,仮説を支持する結果となった。さらに,②のように外果の前方を通るテープ,③のように外果の後方を通るテープでも,足底面に対して垂直に走行するため,一定の効果を示すことが分かった。今後は,1本ずつのテープの役割を考えて,さらに検討をすすめたい。
著者
吉岡 昌美 本那 智昭 福井 誠 横山 正明 田部 慎一 玉谷 香奈子 横山 希実 増田 かなめ 日野出 大輔 中村 亮
出版者
有限責任中間法人日本口腔衛生学会
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.55, no.5, pp.552-558, 2005-10-30
参考文献数
15
被引用文献数
2

徳島県の山間部に位置するK村では, 平成5年度より村内の保育園, 幼稚園, 小中学校において週5回のフッ化物洗口と年度2回の歯科健康診断を実施している.本研究では, フッ化物洗口を開始してからの児童生徒のう蝕有病状況の経年的変化をまとめ, 特に, 小学校6年生での歯群別のう蝕有病状況について詳しく調べた.さらには, 小学校1年生での乳歯う蝕の状況, 歯の萌出状況と6年生での永久歯う蝕経験との間の関連性について調べた.以上の結果, フッ化物洗口開始後のう蝕有病状況の経年的変化において, 永久歯う蝕は小学校低学年で早期に減少傾向が現れ, 次いで高学年, 中学生へと移行していることがわかった.小学校6年生での歯群別のう蝕有病状況から, 第一大臼歯のう蝕有病率が大幅に抑制されたことが, 全体のう歯数低下につながっていることが示唆された.一方, フッ化物洗口開始後も小学校1年生での乳歯未処置う歯の本数や乳歯の現在歯数が小学校6年生でのDMFTと有意に関連することがわかった.このことは, 就学前からのフッ化物洗口は第一大臼歯のう蝕罹患を抑制するのに効果的なう蝕予防施策であるが, さらに永久歯う蝕の抑制効果を期待するためには, 乳歯う蝕を指標としたう蝕リスクの高い幼児への介入が必要であることが示唆された.
著者
吉岡 昌美 中村 亮 本那 智昭 福井 誠 横山 正明 田部 慎一 玉谷 香奈子 横山 希実 増田 かなめ 日野出 大輔
出版者
一般社団法人 口腔衛生学会
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.55, no.5, pp.552-558, 2005
参考文献数
15
被引用文献数
2

徳島県の山間部に位置するK村では, 平成5年度より村内の保育園, 幼稚園, 小中学校において週5回のフッ化物洗口と年度2回の歯科健康診断を実施している.本研究では, フッ化物洗口を開始してからの児童生徒のう蝕有病状況の経年的変化をまとめ, 特に, 小学校6年生での歯群別のう蝕有病状況について詳しく調べた.さらには, 小学校1年生での乳歯う蝕の状況, 歯の萌出状況と6年生での永久歯う蝕経験との間の関連性について調べた.以上の結果, フッ化物洗口開始後のう蝕有病状況の経年的変化において, 永久歯う蝕は小学校低学年で早期に減少傾向が現れ, 次いで高学年, 中学生へと移行していることがわかった.小学校6年生での歯群別のう蝕有病状況から, 第一大臼歯のう蝕有病率が大幅に抑制されたことが, 全体のう歯数低下につながっていることが示唆された.一方, フッ化物洗口開始後も小学校1年生での乳歯未処置う歯の本数や乳歯の現在歯数が小学校6年生でのDMFTと有意に関連することがわかった.このことは, 就学前からのフッ化物洗口は第一大臼歯のう蝕罹患を抑制するのに効果的なう蝕予防施策であるが, さらに永久歯う蝕の抑制効果を期待するためには, 乳歯う蝕を指標としたう蝕リスクの高い幼児への介入が必要であることが示唆された.