著者
草間 幹夫 岸 豊子 星 健太郎 名取 恵子 松本 玲子 生田 稔 亀卦川 昭宗 酒井 英紀 榎本 昭二 倉林 亨
出版者
Japan Society for Head and Neck Cancer
雑誌
頭頸部腫瘍 (ISSN:09114335)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.631-636, 1997-11-30 (Released:2010-04-30)
参考文献数
19
被引用文献数
3 3

下顎歯肉癌に対する手術は, 従来より区域切除を主体として行われ, 良好な治療成績が得られているが, それを基本としつつ患者のQOLを考慮し辺縁切除の適応の拡大に努めてきたので報告した。下顎骨吸収深度 Grade2 (骨体部, 下顎管上の骨吸収) で, 骨吸収様式が平滑型 (Pressure type) の症例までは下顎辺縁切除が可能であった。腫瘍の軟組織進展範囲別では頬側進展型に原発巣再発の頻度が高く, 区域切除の適応が多かったが, 下顎歯肉癌全体で術前治療後の縮小手術は14.9%に行われた。画像診断特に Dental CTにより, 下顎下縁の保存に関する判断が容易となった。
著者
鴨井 良介 佐藤 圭祐 酒井 英明 竹山 信一
出版者
一般社団法人 日本ロボット学会
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.28, no.8, pp.915-922, 2010 (Released:2012-01-25)
参考文献数
12
被引用文献数
2

In this paper, we propose a fast motion planning method for 6 DOF manipulator based on a maze-searching algorithm. Proposed method is utilizing the CPFS (Closest Point First Search) algorithm similar to the Bug2 algorithm proposed by Lumelsky. We have modified CPFS algorithm with FAP (Footprint Avoidance Procedure) in order to guarantee that the planning does not fall into the deadlock situation. At the beginning of the planning, the initial configuration of 6 DOF robot moves straight toward goal configuration . When the path meets collision configuration, the path is generated along the boundary between free- and collision-configuration. Using computer simulation, we evaluate the proposed method with calculation time. As a result, the proposed method can generate a path with 10 times shorter than the RRT method.
著者
酒井 英樹 内野 駿介
出版者
小学校英語教育学会
雑誌
小学校英語教育学会誌 (ISSN:13489275)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.100-115, 2018

<p><tt>本論文は,「小学校教員養成外国語(英語)コア・カリキュラム」(東京学芸大学</tt>, 2017<tt>)が提案する知識・技能及び英語運用能力の点から,小学校教諭免許状の取得を希望する大学生が大学における養成期間中に何を学び,身に付ける必要があるのかを調べるために行った調査研究の結果を報告するものである。初等英語科指導法の受講生に対して「小学校教員養成外国語(英語)コア・カリキュラム」の項目の理解度及び自身の英語力の自己評価を問う質問紙調査を行った。また,受講生から</tt>TOEIC <tt>の得点を得た。受講生のうち</tt>2 <tt>年生</tt>103 <tt>名の回答を分析した。その結果,全ての項目について自己評価が低かったが,特に指導法に関する内容についての項目の自己評価が低かった。英語力の自己評価については,受容能力に比べて産出能力の自己評価が低かった。コア・カリキュラムで求めている</tt>B1 <tt>レベルについては,読むことについては</tt>59.2%<tt>の学生が肯定的な自己評価(「ややできると思う」と「できると思う」)をしていたが,聞くこと,話すこと[やり取り],書くこと,話すこと[発表]の順で肯定的な回答の割合が少なくなり,話すこと[発表]については</tt>27.3%<tt>の学生しか肯定的な自己評</tt><tt>価 </tt><tt>をしていなかった。また,英語運用能力については,コア・カリキュラムで提案している</tt>B1 <tt>以上に達している学生は</tt>19 <tt>人(</tt>18%<tt>)であった。これらの結果に基づき,カリキュラムの改善・充実のための示唆を考察した</tt><tt>。 </tt></p>
著者
酒井 麻衣
出版者
東京大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

伊豆諸島御蔵島のミナミハンドウイルカは、胸ビレで相手をこする社会行動(ラビング)を、左ヒレで行う傾向がある。この現象が、イルカに共通して現れる行動形式なのか、後天的に獲得された行動が伝播した個体群特有の行動形式(文化)であるのかを明らかにする。そのために、ラビングの左右性の発達・個体群間比較・種間比較を行う。本年度は、御蔵島に約40日間滞在しミナミハンドウイルカの水中行動のビデオデータを収集した。また、能登島に定住する本種8個体に対し予備調査を行い、水中観察可能であることを確認した。篠原正典氏より本種の小笠原個体群の水中ビデオデータを借用し、ラビングの左右性を解析中である。鳥羽水族館のイロワケイルカ4個体(オトナオス1、ワカオス1、オトナメス2)を対象に、ラビングのビデオ撮影及び目視観察を行った。その結果、オトナオスは154例のうち97%、ワカオスは74例中81%で左ヒレを使用することがわかった。オトナメスは12例中42%、11例中82%で左ヒレを使用した。今後、メスのデータを増やす予定である。Kathleen Dudzinski氏より、野外の生簀に蓄養されているハンドウイルカ27個体の水中ビデオデータを借用し、ラビングの左右性を分析した。その結果、左ヒレを使用した例は735例中54%で大きな偏りはなかった。23個体の使用ヒレの偏りを検定したところ、1個体のみ有意に左ヒレを多く使用していたが、有意に右ヒレを多く使用する個体はいなかった。Kathleen Dudzinski氏より、バハマの野生マダライルカの水中ビデオデータを借用し、ラビングの左右性を分析した。その結果、左ヒレを使用した例は499例中53%で大きな偏りはなかった。18個体において使用ヒレの偏りを検定したところ、2個体のみ有意に左ヒレを多く使用していたが、有意に右ヒレを多く使用する個体はいなかった。今年度の解析で、使用ヒレの左右性は、種によって違いがあることが示唆された。
著者
酒井 志延
出版者
日本リメディアル教育学会
雑誌
リメディアル教育研究 (ISSN:18810470)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.55-70, 2011-03-31 (Released:2017-06-01)
被引用文献数
6

Last year the author's research team investigated 3587 college students from 13 universities and stated that one of the major factors which differentiate the upper from the middle and lower percentile groups was the use of cognitive strategies. This year using the same data as the last year, the author investigated the relation between their use of cognicative strategy and their intrinsic values among Japanese college students. The result shows that the cognitive strategic competence of the best performers and the middle group students are developed enough but the lowest students have not developed their cognitive competence and that the number of the intrinsic values is different among the groups. The higher the English proficiency of the students becomes, the more the number of their intrinsic values becomes. After analyzing the data, some coping instructions are suggested and educational implications are discussed.
著者
酒井 英二 飯田 修 川原 信夫 邑田 仁 佐々木 隆宏
出版者
日本生薬学会
雑誌
生薬学雑誌 (ISSN:13499114)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.48-52, 2015-08

Chasteberry, the fruit of Vitex agnus-castus, has been used in Europe from ancient times for medicinal purposes, and is described in De Materia Medica by an ancient Greece physician, Pedanius Dioscorides. Currently, chasteberry is listed in European pharmacopoeia and its medicinal products are widely distributed in the European market. A Japanese regulation on the marketing authorization application for pharmaceutical products including those with European herbal drugs as their active ingredients was promulgated by the Japanese Ministry of Health, Labour and Welfare in March 2007, and a pharmaceutical product containing chasteberry has been put on the market recently. Since there are several crude drugs derived from the plants belonging to the same genus as chasteberry, the morphological investigation of chasteberry has been performed in order to differentiate it from other crude drugs of the same genus.
著者
酒井 洋輔
出版者
一般社団法人 照明学会
雑誌
照明学会誌 (ISSN:00192341)
巻号頁・発行日
vol.78, no.5, pp.208-212, 1994-05-01 (Released:2011-07-19)
参考文献数
11
著者
酒井 兼司 只野 武 木皿 憲佐 木村 行雄
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.75, no.5, pp.425-432, 1979 (Released:2007-03-29)
参考文献数
16
被引用文献数
1 1

犬の勃起および射精に対するdiethyldithiocarbamate(DDC)の影響について観察し,DDC投与時の申枢と生殖臓器および副性腺のモノアミンの定量を行なった.また,後部尿道圧曲線に対するDDCの影響も検討した.得られた成績は次の通りである.1)勃起および射精が正常な犬にDDC50,75,100mg/kgをi.p.投与した結果, 投与1時間後において,勃起は維持されたが射精は著明に抑制された,抑制された射精は投与8時間において, ある程度の回復傾向が認められ,投与24時間後において全例が回復した。2)DDC100mg/kg i.p.投与1時間後の脳内モノアミンを定量したところ, 尾状核においてnoradrenaline(NA)の,視床下部後部においてserotonin(5-HT)の有意な減少が認められたが,射精に重要といわれている脳領域でのモノアミンの変動は認められなかった.3)DDC100mg/kg i.p.投与1時間後,生殖に関与する腹部臓器中のモノアミンを定量したところ,副睾丸において,adrenalineおよびNAの有意な減少と5-HTの有意な増加が認められ,前立腺および後部尿道においてNAの有意な減少が認められた.4)後部尿道圧測定の1時間前にDDC100mg/kgをi.p.投与しておくと後部尿道内へ精液が分泌してくることを示すseminal emissionと,後部尿道の律道的収縮を示すejaculationによる圧の上昇は現われてこなかった.
著者
山口 晴幸 伊藤 洋輔 酒井 裕美
出版者
水利科学研究所
雑誌
水利科学 (ISSN:00394858)
巻号頁・発行日
vol.59, no.2, pp.1-25, 2015

福島第一原子力発電所事故により,大量の放射性物質が大気中に排出された。その影響は東北地方に止まらず関東地方にも及び,ホットスポットやミニホットスポットなどと称される放射線量の高い地点や地域が多数確認された。特に都市生活圏での表層土壌への放射性物質の吸着は,動態性の高い微細土粒子成分の経口摂取による健康への影響や,流失による水系(河川,地下水,下水道,海水等)への影響など,新たな問題を誘発することが懸念された。筆者らは原発事故の発生直後から,勤務地であった防衛大学校キャンパス内(神奈川県横須賀市)をはじめとして,神奈川県三浦半島一円・横浜市街区域,さらには東京都区部を中心に各種土壌の放射線量の実態調査と,サンプリング試料土に関する種々の分析・実験を試みており,その成果について論述している。本研究では,主に,(1) 原発事故地から南方約250~300km以遠の神奈川県三浦半島・横浜市街区域及び東京都区部に飛来・降下した放射性物質の雨樋下土壌や車道側片土砂等への吸着実態,(2) 放射性物質の土壌への吸着性と動態性の高い微細土粒子成分への吸着の優位性,(3) 原発事故後ほぼ3年経過時点での放射線量の減衰状況と未だに潜在するホットスポット的地点の実態,(4) 下水汚泥・汚泥焼却灰に波及的な影響を齎している要因,(5) 汚染土の除染・減容化実験と除去効果の評価などについて検討している。
著者
原 暉之 有馬 学 中見 立夫 酒井 哲哉
出版者
北海道大学
雑誌
総合研究(A)
巻号頁・発行日
1994

黒木親慶(1883-1934)は宮崎県出身の陸軍軍人(陸士卒業第16期)で、第一次大戦中ロシア従軍武官を勤め、ロシア革命を現地で観察したのち、シベリア出兵に際して親日派・反革命派の軍人アタマン・セミョーノフの軍事顧間として活動するなど、ロシア通の参謀将校として活躍した。また、ロシア・シベリアで荒木貞夫(9期、のち睦相、文相)と行動をともにしたことから、1920年に帰国したのちも荒木との関係は密接であり、昭和期には荒本に連なる皇道派人脈の中で重きをなした。本研究は、これまで学術調査の対象となったことはなく、ほとんど手つかずのままに残されてきた黒木親慶文書(宮崎県立図書館所蔵)に対し、学際的・総合的なアプローチを研究する試みるとして企画されたが、現地調査を含む研究活動の結果、ロシア極東近現代史、日本近代政治史、東アジア国際政治史の各分野において多くの知見を得ることができた。とりわけ、ロシア極東近現代史の分野では、アタマン・セミョーノフの思想と行動の未解明部分が判ってきたし、日本近代政治史の分野では皇道派人脈について、また東アジア国際政治史の分野ではモンゴルをめぐる国際環境について、従来の研究とは異なる角度から光が当てられることになった。
著者
小泉 政利 安永 大地 木山 幸子 大塚 祐子 遊佐 典昭 酒井 弘 大滝 宏一 杉崎 鉱司 Jeong Hyeonjeong 新国 佳祐 玉岡 賀津雄 伊藤 彰則 金 情浩 那須川 訓也 里 麻奈美 矢野 雅貴 小野 創
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2019-06-26

主語(S)が目的語(O)に先行するSO語順がその逆のOS語順に比べて処理負荷が低く母語話者に好まれる傾向があることが報告されている。しかし,従来の研究はSO語順を基本語順にもつSO言語を対象にしているため,SO語順選好が個別言語の基本語順を反映したものなのか,あるいは人間のより普遍的な認知特性を反映したものなのかが分からない。この2種類の要因の影響を峻別するためには,OS語順を基本語順に持つOS言語で検証を行う必要がある。そこで,本研究では,SO言語とOS言語を比較対照することによって,人間言語における語順選好を決定する要因ならびに,「言語の語順」と「思考の順序」との関係を明らかにする。
著者
松本 和子 酒井 健
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.35, no.5, pp.420-423, 1987-10-20 (Released:2017-07-13)

モリブデン・ブルー法は, 古くから用いられているリンの高感度吸光光度分析法である。この方法の基礎をなす発色物質, リンモリブデン・ブルーの化学的性質, Keggin構造と呼ばれる特異な構造を解説し, リン酸イオンの定量分析実験への応用例を示した。
著者
沢住 和秀 隣 雅晴 酒井 公平
出版者
日本産科婦人科学会
雑誌
日本産科婦人科学会雑誌 (ISSN:03009165)
巻号頁・発行日
vol.34, no.5, pp.p589-593, 1982-05

分娩前のオキシトシン負荷試験(以下OCTと略), 血中エストリオール(以下E_Sと略), 子宮内での胎盤付着部位, 分娩後の胎盤所見, 新生児出産体重の関連を206例について検討した.1.妊婦血中E_3値とOCTの結果とは必ずしも一致しなかった.2.OCT陽性及び疑陽性例では新生児出産体重と胎盤重量が小さく,胎盤異常所見のあることが多かった.3.胎盤重量と新生児出産体重はよく相関するが,妊婦血中E_3値とは相関が低い.4.胎盤の右後壁付着にOCT陽性,疑陽性の頻度が高く,左前壁付着に低い傾向があった.
著者
伊藤 孝 村尾 英彦 酒井 英男
出版者
公益社団法人 日本地すべり学会
雑誌
日本地すべり学会誌 (ISSN:13483986)
巻号頁・発行日
vol.56, no.5, pp.264-272, 2019 (Released:2019-10-09)
参考文献数
7

すべり方向は大規模な地すべりの移動方向を解釈するための鍵である。一般的には, すべり方向はすべり面の条線, あるいは粒子配列から測定されてきた。しかし, 地すべりからすべり方向を解読することは依然として容易ではない。本研究では, リングせん断試験の試料を用いた岩石磁気測定からすべり方向を測定するための迅速な方法を示す。 せん断試験を行った供試体から採取した試料では, 帯磁率異方性の最大軸はせん断方向である円型供試体の接線方向を向き, せん断試験を行っていない供試体試料の最大軸が一定方向にそろっているのとは明らかに違っていた。残留磁化の方向も, せん断試験を行った多くの試料では, せん断方向である円型供試体の接線に近い方向を向き, 帯磁率異方性の測定結果と同様な結果が得られた。これらの結果は, リングせん断試験により供試体の磁性粒子が円周方向に配列したことを示している。本研究は, 磁気特性からすべり運動の方向を再現できる可能性があることを示している。

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著者
酒井 啓子
出版者
公益財団法人 日本学術協力財団
雑誌
学術の動向 (ISSN:13423363)
巻号頁・発行日
vol.18, no.7, pp.7_51, 2013-07-01 (Released:2013-11-01)