著者
濱田 真由美 佐々木 美喜 住谷 ゆかり 鈴木 健太 仁昌寺 貴子
出版者
一般社団法人 日本看護研究学会
雑誌
日本看護研究学会雑誌 (ISSN:21883599)
巻号頁・発行日
vol.41, no.5, pp.5_875-5_889, 2018-12-20 (Released:2018-12-21)
参考文献数
75

目的:授乳を行う母親の体験に関する質的研究結果を統合する。方法:質的研究40件を抽出し,メタ・サマリーを行った。結果:授乳に必要とされる自律性を発揮する体験,意思をもって授乳方法を選択する体験,母乳を与えようと努力する体験,母乳に母子関係を投影する体験,母乳に「母親」を投影する体験,断乳・卒乳・離乳と折り合いをつける体験,授乳に対する否定的体験,支援に満足した体験,支援に不満を抱いた体験の9トピックと30の結果に統合された。出現頻度が高かった結果(effect sizes 20~38%)は,母乳育児や搾乳に伴う身体的・精神的苦痛,「母親」としての自己価値が揺るがされる体験,母親の自律性や意思を示す体験であった。結論:母乳を与えることに伴う母親の身体的・精神的苦痛や自己価値が揺るがされる問題状況に取組み,母親の自律性や意思を尊重した支援創出に向けた研究が必要である。
著者
山本 宏 木村 真一 永井 康史 鈴木 健治 橋本 英一 高橋 伸宏 加藤 松明 高山 慎一郎 河原 宏昭
出版者
一般社団法人 日本航空宇宙学会
雑誌
宇宙技術 (ISSN:13473832)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.19-26, 2006 (Released:2006-09-27)
参考文献数
18
被引用文献数
2

研究開発活動を発展させていく上において,その意義,内容,基本的な考え方などをわかりやすく説明し,研究内容に親しんでもらう,いわゆる教育啓蒙活動は欠くことのできない重要な課題である.NICTではマイクロラブサット1号機での実験により撮影された地球画像を直接メールで配信する「マイクロオリーブ実験写真のメール配信」実験を実施してきた.本論文では,我々が実施したメール配信実験の概要を紹介する.また,配信状況と実験開始からの登録数の遷移について検討する中で,本実験の参加者がインターネットにおいてどのように広がっていったかについて考察する.さらに,アンケートなどで得られた一般の方々からの生の声から,一般の人々が本実験に対してどのような関心を持ったのかについて検討する.これらの情報には,インターネットを用いた情報提供について何が効果的か,また一般の人々が宇宙開発についてどのような関心を持っているのかといったことについての,重要なヒントが含まれていると思われる.
著者
塩谷 香帆 蓑 豪輝 鈴木 健斗 山元 貴継
出版者
日本都市地理学会
雑誌
都市地理学 (ISSN:18809499)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.129-139, 2020-03-15 (Released:2021-08-15)
参考文献数
8

用途規制の厳しい大都市圏では1990 年代以降,立地規制の緩い工場跡地に大規模な複合商業施設が多くみられてきた.そうした施設は,多くの自動車の行き来に対応していなかった施設周囲の道路で交通渋滞などを発生させないよう,さまざまな事前対策を練って立地している.そこで本調査では,静岡県浜松市浜北区の工場跡地に立地した「プレ葉ウォーク浜北」による対策を紹介した上で,それらの対策がどのように発揮されているのかを,現地での実際の利用者(車)の動きについての計測で確認した.その結果,圧倒的に多くを占める近隣からの利用者の乗った自動車が,施設側の誘導する特定の駐車場入口から入場する一方で,遠距離からの自動車が,施設側が誘導していない入口からも相対的に多く入場していることが明らかとなった.また,施設側が誘導していない駐車場入口からの自動車の入場は,昼食時に加えて,施設で行われていた各種イベントの直前の時間帯に集中しやすかった.
著者
鈴木 健之
出版者
東北社会学研究会
雑誌
社会学研究 (ISSN:05597099)
巻号頁・発行日
vol.103, pp.95-114, 2019-10-16 (Released:2021-10-24)
参考文献数
29

本論は、ジェフリー・アレクサンダーの一連のアメリカ大統領論を手がかりとして、アメリカにおけるユニバーサリズムの理論的・実質的意義を探ろうとするものである。アレクサンダーは「アメリカン・ユニバーサリズム」の信奉者であり、師のタルコット・パーソンズと同様、ユニバーサリズムのさらなる普遍化(一般化)に志向するという点において、「機能主義的伝統」の正統な継承者である。ユニバーサリズムの対極にあるパティキュラリズムは、ユニバーサリスティック・パティキュラリズムである限りにおいて正当化されるものであり、一九六〇年代以降のアメリカにおける公民権運動に代表される「新しい社会運動」はユニバーサリスティック・パティキュラリズムの典型として論じられている。機能主義的伝統において、このアメリカン・ユニバーサリズムを最もよく体現している人こそ、アメリカの大統領であると論じられる。 まず、アレクサンダーの「大統領の社会学」の成立と展開をみていく。次に、パーソンズが取り出した「ユニバーサリズム」と「パティキュラリズム」という二つの社会的価値(パターン変数の一組)を用いながら、アレクサンダーの「オバマ主義」をトランプの視点から相対化する作業を行いたい。そして「オバマ主義」と「トランプ主義」を超克する途をパーソンズの「価値の一般化」の議論に確認し、アメリカ社会(学)の未来を展望することで結論としたい。
著者
章 超樺 白井 隆明 鈴木 健 平野 敏行
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.58, no.5, pp.959-964, 1992-05-25 (Released:2008-02-29)
参考文献数
24
被引用文献数
3 4

Lipoxygenase-like activity was found in the crude extracts from the skin and gill of wild and cultured ayu. After incubation of arachidonic acid with the crude extract from the wild and cultured ayu skins, the major oxygenated product was estimated to be 12-hydroxyeicosa-tetraenoic acid under high-performance liquid chromatography using a Waters μ bondapak fatty acid column. On the other hand, eicosapentaenoic acid yielded 12-hydroxyeicosapentaenoic acid. This enzyme activity of wild and cultured ayu was inhibited strongly in the presence of the following reagents: BHA, esculetin, p-chloromercuribenzoate, SnCl2, CuCl2. The C9 carbonyl compounds and alcohols specifically formed from the oxidation of poly-unsaturated fatty acids in the crude extract of wild ayu skin. In GC-MS chromatogram, a peak height of (E, Z)-2, 6-nonadienal formed from the wild ayu skin was higher than that of the cultured ayu skin, while that of 3, 6-nonadien-l-ol from the wild ayu skin was lower than that from the cultured fish skin.
著者
鈴木 健一 大野 義弘
出版者
一般社団法人 照明学会
雑誌
照明学会誌 (ISSN:00192341)
巻号頁・発行日
vol.77, no.6, pp.317-324, 1993-06-01 (Released:2011-07-19)
参考文献数
16
被引用文献数
1 1

Spectral diffuse reflectance and radiance factors of pressed polytetrafluoroethylene (PTFE) powder produced in Japan have been measured with variation of density, thickness, surface roughness, wavelength and ageing effects of the pressed powder. The 0°/d spectral diffuse reflectance was measured over 250 to 2500nm region. The radiance factors were measured at 0°and 45°incidence and at-80°to 80°viewing angles, on wavelength of 400nm, 550nm, 700nm, using an absolute goniophotometer. It has been found that, although slight ageing effects and weak fluorescence in UV region are recognized, the newly pressed powder has high reproducibility on diffuse reflectance and radiance factors under a certain range of pressing condition, and that the pressed powder will be useful for the radiance factor's standards as well as the diffuse reflectance standards.
著者
小松 孝徳 鈴木 健太郎 植田 一博 開 一夫 岡 夏樹
出版者
日本認知科学会
雑誌
認知科学 (ISSN:13417924)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.121-138, 2003-03-01 (Released:2008-10-03)
参考文献数
21
被引用文献数
3

The effects of the speaker's adjustment of the teaching strategy and the use of paralanguage information of speech to acquire its meaning were clarified by means of experiment: In the experiments, two subjects played a game of Pong: one of the subjects (operator) could not understand linguistically what the other one (teacher) was saying. The results of these experiments revealed the following. First, the teacher's high-pitched voice drew attention of the operator's current action. Second, the process of meaning acquisition can be regarded as reinforcement learning based on a multi-reward system (i.e., a positive reward for correct actions and a negative reward for incorrect actions, given in the form of the teacher's high-pitched voice). Finally, mutual adaptation between the subjects was observed, that is, the subjects learned to respond appropriately to each other's behavior. It is concluded that the above three phenomena are important to the process of meaning acquisition and can be viewed as the basic requirements to enable the acquisition of meaning of unknown speech, and to construct an adaptive sound interface, which can provide a natural interaction enviromnet for its user.
著者
鈴木 健吾
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.91, no.5, pp.266-270, 2022-05-01 (Released:2022-05-01)
参考文献数
8

我々は,宇宙機への応用を目指した新しい方式の水素センサを,JAXAと共同で開発している.宇宙機向けの水素センサには,酸素が共存しない環境や真空中でも微量の水素を検知することが求められる.開発したセンサは,酸化物イオン・電子混合伝導体である酸化セリウム(セリア)を感応材料に用いた基板型で,500℃に加熱して動作させる.不定比性の酸化物であるセリアは,加熱状態で酸素分圧に応じて酸素を吸蔵・放出する性質がある.一方,水素共存下では,水素はセリア表面に解離吸着し電荷が移動することで電子伝導性(抵抗値)が変化する.つまりセンサの抵抗値は,全圧にはよらず酸素/水素分圧比に依存する.このセリア表面での平衡反応をクレーガー=ビンク表記法で表し,ガス分圧とキャリヤ濃度の関係からセリア表面のガス吸着の状態を考察した.さらにin-situ XAFS観察により,水素吸着前後のセリアの価数変化はわずかであることを確認し,これらの結果から検知メカニズムを明らかにした.
著者
浅田 真央 高橋 一誠 鈴木 健嗣
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.667-668, 2017-03-16

本研究は,プロジェクタを用いて実世界へ視覚教示を重畳する新しい教育支援システムの開発を目的とする.提案システムは,教示する内容を紙や黒板に描くように、実世界の平面や物体にリアルタイムに描画を重畳させることで、視覚情報を生徒へ提供することを可能にするシステムを目指す.本発表では,机上で使用するモバイル型と、体育館など大空間で使用する固定型の2つの手法を提案する.
著者
鈴木 健介 中山 雅雄 浅井 武
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.67, pp.265_2-265_2, 2016

<p> 現在のサッカーは、プレーするのに十分な時間とスペースが確保されていた1970年頃のサッカーから変化し「Less Time、Less Space」と形容されるような、相手チームに時間とスペースを与えないコンパクトな守備組織の形成が主流となっている。試合に勝利するためにはこのようなハイプレッシャーの中でも正確で早い判断と技術を発揮しゴールに向かい、得点をあげる必要がある。特にディフェンスとミッドフィルダーとの間のエリアを指す「バイタルエリア」における技術発揮は多くの指導書等で重要視されている。しかし、バイタルエリアにおいてどのようなプレーが行われているかという分析・研究は報告されていない。そこで本研究は2014W杯優勝チームであるドイツ代表の選手が最も多く所属するドイツのトップリーグであるブンデスリーガと、日本のトップリーグであるJリーグのバイタルエリアでの攻撃プレーを対象に、記述的ゲームパフォーマンス分析を行うことで、バイタルエリアにおけるプレーの特徴及び、それぞれのリーグにおける同エリアでのプレーの特徴や違いを明らかにすることを目的とした。</p>
著者
阿部 憲治 鈴木 健治
出版者
[宇都宮大学農学部]
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.29-42, 1983 (Released:2011-03-05)
著者
鈴木 健司
出版者
早稲田大学
巻号頁・発行日
2004

制度:新 ; 文部省報告番号:乙1893号 ; 学位の種類:博士(学術) ; 授与年月日:2004/4/27 ; 早大学位記番号:新3827