著者
中村 維男 杉本 理 小林 広明 萩原 将文 後藤 英介 深瀬 政秋 長谷川 勝夫 FLYNN Michae MICHAEL Flyn
出版者
東北大学
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1993

本研究では、脳構造化スーパーコンピュータの解析と統合およびその性能評価を目的として、スタンフォード大学と東北大学が共同研究を行うことを計画した。このために、研究代表者と研究分担者は合計10回の研究連絡会議を開いた。その内訳はスタンフォード大学で8回、東北大学で2回である。これらの会議では、日米の研究協力者も適宜討論に参加した。その他、計算機アーキテクチャの分野で指導的立場にある研究者を招いての会議も開催した。さらに、日常的には電子メールによる研究連絡を頻繁に行った。その結果、研究計画の項目毎に以下に示す実績を得ることができた。本年度はこの他にも、機械設計支援システム、並列アルゴリズム、マルチメディアに関する論文、計算機アーキテクチャを指向した計算機ハードウェアに関する著書1冊の実績を得ている。1.脳構造化スーパーコンピュータの統合:研究計画の全項目を脳構造化スーパーコンピュータとして統合した。マインドコンピュータ、表現認識連想記憶メモリ、脳波学、人口蝸牛殻、過疎分散メモリ、波状パイプライン、ジェットパイプライン、論理型アーキテクチャ、記号処理アーキテクチャ、機能型アーキテクチャ、コンピュータグラフィックスの役割を考慮に入れ、脳構造化スーパーコンピュータにおける位置付けを明確に図示した。2.過疎分散方式メモリの構築:脳構造化スーパーコンピュータにおいて過疎分散方式メモリと対をなす波状パイプラインシステムに関して、CMOS VLSIベクトルユニットによる実装設計を行った。さらに、脳構造化スーパーコンピュータにおける処理とデータ伝送に不可欠のベクトルマシン、スーパースカラプロセッサ、マルチプロセッサなどの超高速プロセッサとコンピュータネットワークについての問題点と指針を明らかにした。3.RIGHTコンピュータの解析:スーパーコンピュータで脳機能を実現するための方法論に関するこれまでの研究をさらに発展させ、階層構造を有する分散型連想記憶メモリシステムを用いた脳構造化スーパーコンピュータの概念的モデルを明確にした。特に、このモデルに関してのRIGHTコンピュータの解析を行った。さらに、概念的モデルと具体的モデルの融合を試みた。これらの研究成果は近く公表の予定である。4.超並列記号処理システムの構築:超並列記号処理システムをVLSIで構築することを目的として、この研究の基礎となる学問の体系化を行い、1冊の図書にもとめた。さらに、VLSIの設計に関する独自の方法について研究を行った。得られた成果をもとに現在論文を作成中である。5.脳の処理モデルの研究:医学的な見地から遺伝子と脳の相互作用を検討し、脳の処理モデルの独創的な研究を展開している。これらの研究成果は近い将来公表の予定である。6.RIGHTコンピュータの性能評価:RIGHTコンピュータの構成要素であるニューラルネットワークとファジィ推論システムの融合、分散表現を用いた知的情報処理、および連想記憶メモリの性能評価に関して4編の論文を公表した。7.LEFTコンピュータとRIGHTコンピュータの性能評価:LEFTコンピュータとRIGHTコンピュータは、脳構造化スーパーコンピュータの処理部と入出力部に対応する。本研究計画項目では、特にデータ処理と出力を担当するコンピュータグラフィックスシステムの光線追跡法と多重路表現法について、詳細な性能評価を行った。8.RIGHTコンピュータのためのニューラルネットワークの研究:RIGHTコンピュータのためのニューラルネットワークに最近話題のウェーブレット変換を導入し、音声データ処理についての研究を展開した。
著者
大竹 徹 桜井 千里 長谷川 紘司 吉江 弘正 大藤 泰人 原 耕二
出版者
特定非営利活動法人日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.499-507, 1993-09-28
被引用文献数
4

本研究はポケット掻爬後の治療効果の細菌学的判定と,臨床変化との経時的関連を検策する目的で実施した。治療効果の細菌学的判定には,歯周病原菌の酵素活性を利用した迅速診断法であるペリオチェック^[○!R]を用いた。術後の2週目での判定では,歯周ポケットが深いほど,前歯部と臼歯部を比較すると臼歯部ほど,また,根分岐部病変の有無では,根分岐部病変を有する方が,ペリオチェック活性の陽性率が高かった。さらに,術後2週目のペリオチェック判定が陰性,陽性を示した2群間で,18周目までの臨床変化を比較した。2週目でのペリオチェック活性陰性群の方が,陽性群に比べて術後18週の臨床的検査項目において有意な改善が認められた。このことから,ペリオチェック判定による細菌学的検査は術後の歯周組織の将来の臨床的変化を先取りする先行性を有する検査法である可能性が示唆された。
著者
吉川 茂樹 北 裕幸 田中 英一 長谷川 淳
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌B(電力・エネルギー部門誌) (ISSN:03854213)
巻号頁・発行日
vol.125, no.12, pp.1137-1145, 2005 (Released:2006-03-01)
参考文献数
23
被引用文献数
3 2 4

The authors have proposed the Flexible, Reliable and Intelligent ENergy Delivery System (FRIENDS) as a concept of future electric power systems. The concept of FRIENDS takes into account the deregulation of the electric power industry and progress of technologies such as power electronics, distributed generators (DG), distributed energy storage systems (ESS), information and communication. One of the most important characteristics of FRIENDS is that new facilities called Quality Control Centers (QCC) are installed between distribution systems and electric consumers.This paper presents a methodology for DSM based on a real-time pricing system through the information and communication network in FRIENDS. The economic use of DG and ESS in QCC is also considered in the proposed DSM. The sigmoid logistic function is used for modeling the real-time pricing system and a couple of parameters in the function are optimized by the Genetic Algorithm so that the profit of QCC is maximized. The effectiveness of the proposed DSM is ascertained by evaluating the profit or the load factor of QCC through simulations using model systems.
著者
長谷川 修治 中條 清美
出版者
外国語教育メディア学会
雑誌
Language Education & Technology (ISSN:04587332)
巻号頁・発行日
no.41, pp.141-155, 2004-06
被引用文献数
9

Junior and senior high school (JSH) English textbooks in Japan are written in accordance with the Course of Study guidelines provided by the Ministry of Education, Science. and Culture: these guidelines are revised about every ten years. In this study we examined the vocabulary of three sets of serial JSH textbooks, each of which was written in the 1980s, and then re-written in the 90s and again in the 2000s based on the revised Course of Study guidelines for each decade. The purpose of this study was to in vestigate both the alteration in vocabulary size and the efficacy of the three serial JSH textbook vocabularies. The study found that the number of types within JSH textbook vocabulary in the 2000s was larger than that of the 1980s and 90s. On the other hand, the amount of tokens in the 2000 set was the lowest of the three serials. This means that the number of repetitions of exposure to words used in the 2000s version textbook was the lowest of the three. The study also found that the efficacy of the JSH textbook vocabulary gradually improved each time A Gourse of Study was revised, although the overall JSH text coverage over the vocabulary of practical activities remained insufficient.
著者
酒井 朗 上山 敏 永田 晴子 長谷川 秀一 米山 泰夫 伊藤 茂樹 保坂 亨
出版者
大妻女子大学人間生活文化研究所
雑誌
人間生活文化研究 (ISSN:21871930)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.23, pp.246-257, 2013 (Released:2013-09-19)
参考文献数
3

本学教職総合支援センターでは,本学ならびに首都圏にある他の3つの大学で教職課程を履修する学生を対象に,教職に対する意識と学習への取り組みに関する質問紙調査を2012年秋に実施した.具体的な調査項目は,教職への動機付けの高さ,学習に対する取り組み,教員に期待される資質や能力の修得の度合いの3点についてである.回答した7割の学生は教職に就くことを志望しており,3割は高校生の頃に教職を志望するようになったと回答した.また,大半の学生は専門科目の授業も教職科目の授業も熱心に取り組んでいるが,自ら情報を得たり教育関連の本を読むことは少ない.さらに,学生たちは,同僚教員からの意見やアドバイスに耳を傾ける姿勢や担当教科の内容の修得度などについて,自身の力量を高く評価していることが分かった.
著者
石原 陽子 三宅 真美 大森 久光 長谷川 豪 中尾 元幸
出版者
久留米大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

北東アジアからの越境輸送物質の健康影響が問題視されている。本研究では、偏西風によってもたらされる越境輸送物質の発生源および通過地域のモンゴル、中国と久留米のPM2.5の大気及び個人暴露量とその成分及び健康影響について調査研究を行った。その結果、PM2.5の重量と成分には大気と個人暴露で相関性や地域特性を認め、黄砂飛来時には成人慢性呼吸器疾患有症者の呼吸器症状の増悪や精神生理的活動性の低下が見られた。従って、今後の疫学調査では、この点を加味した研究デザインが必要であることが示唆された。
著者
長谷川成一 [ほか] 著
出版者
山川出版社
巻号頁・発行日
2000
著者
荒木 忠治 長谷川 美典 伊庭 慶昭
出版者
日本食品保蔵科学会
雑誌
日本食品保蔵科学会誌 = Food preservation science (ISSN:13441213)
巻号頁・発行日
vol.27, no.6, pp.343-347, 2001-12-31
被引用文献数
1

セイヨウナシ,バートレット,ラ・フランス,パス・クラサン,ウインター・ネリスおよびドヴァイァン・ジュコミスの果肉成分中,糖,酸,ペクチン組成,性状別含量と組成比の違いを調査した。<BR>(1) 収穫時の全糖含量は,バートレット,ラ・フンスパス・クラサンが9-11%,ウインター・ネリス(冷蔵40日)が12%,ドヴァイアン・ジュコミス(冷蔵60日)が11%であった。<BR>(2) 主な構成糖は,全品種ともショ糖,ブドウ糖,果糖およびソルビトールで,主要糖は果糖である・収穫時の含量と比率は,バートレットとラ・フランスが6-8%(全糖の60-70%),他の3品種は8-10%で,(同81-85%)を占めた。<BR>(3) 収穫時の全遊離酸含量は,バートレットが0.3-0.4%,他の品種は0.2%台で,主要酸はバートレットのみがクエン酸で,他はリンゴ酸であった。<BR>(4) 収穫時の全ペクチン含量は,バートレットが約400mgで,既報値に比べ少なく,パス・クラサンは500-600mg,ラ・フランスは470-690mgと年次による変動が著しかった。<BR>性状別含量は,バートレットのW-Pが約70mg,ラ・フランスとパス・クラサンは90-130mg,Na-Pが310-525mgで,両画分の比率はほぼ20:70であった。<BR>H-P画分は,30-60mgで6-12%を占め,品種間差や追熟による変化少なかった。<BR>本試験は,農林水産省・大臣官房企画室の「果実等の省エネルギー地下貯蔵技術開発」調査事業の一部として行われた。
著者
前川 宏一 長谷川 俊昭
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.32, no.5, pp.13-22, 1994-05-01 (Released:2013-04-26)
参考文献数
44
被引用文献数
2 8

本稿は, コンクリート構造物の有限要素解析などで必要とされる連続体コンクリートおよび鉄筋コンクリートの構成則 (応力-ひずみ関係) に関する研究動向と今後の課題について解説したものである。ここでは, 骨材最大寸法の数倍のコントロールボリューム内で空間的に平均化された応力とひずみの関係として定義される連続体コンクリートの構成則のうち, 塑性論的アプローチ, 損傷理論, 塑性・損傷の組合せ理論, 微細構造に立脚したモデルについて述べた。分散ひびわれを有する30~50cm四方のコントロールボリュームに関する鉄筋コンクリート構成則は, ひびわれの密度や本数, 鉄筋比などの影響要因が相互に関連をもって変動するため, 見かけ上, ひびわれの分散性には強く依存しないことを説明した。鉄筋が交差する1本のひびわれを対象とする鉄筋コンクリート離散ひびわれ構成則は, 鉄筋の構成則とひびわれ面の応力伝達構成則を組み合わせたものであり, 単独では表現されない経路依有牲を記述することができる。今後は構成則の論理の明快さと精度や適用範囲のバランスをとり, 部材レベルから構成モデルと解析手法を系統的に検証していく段階にきている。
著者
長谷川 正 丹羽 健
出版者
名古屋大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2009

ダイアモンドアンビルセル(DAC)という超高圧発生装置と赤外レーザー加熱(LASER)を組み合わせたシステムによって得られる圧力10~100GPa(1GPa=約1万気圧)および温度2000~4000K程度の"超高圧超高温"の"高活性な希ガス超臨界流体"を利用して,新しい希ガス化合物を創製することを目的とした.常圧で気体として存在する物質をDAC内に高密度に封入する方法として,常圧下で気体を冷却し液化して高密度な物質とし,これをDAC内に充填する方法を選択し,今年度は,まず昨年度に開発したダイアモンドアンビルセル内に液化ガスを充填する装置を改良した.特に,昨年度の実験で問題となった次の2点を改良した.観察系において窓に霜が付着し観察が困難となる.ガス導入パイプから流出する希ガスが過剰に冷却されパイプ内で固化する.これらの問題を解決するために,熱伝導を悪くし霜の付着を妨げるために,窓の部分に断熱材を挟んだ.さらに,霜を溶かした際に,水滴が排出されやすくするために,窓の淵の二箇所に切り込みを入れた.また,DACセルにサーマルアンカを取り付けて,ガス導入管パイプのサーマルアンカは外した.充填時にセル下部は上下方向に移動するため,DACセルに取り付けるサーマルアンカはこれを考慮して設計・改良・設置した.さらに,セルとサーマルアンカの接触を良くするために,薄いアルミニウム箔を敷いた.上記の改良の結果,希ガスの液化を容易に達成することができ,新しい希ガス化合物の物質探索が容易になった.研究終了直前に改良に成功し希ガス充填までたどり着けたが,新物質の創製は今後の課題として残された.しかしながら,本研究課題の最も重要な物質創製装置の開発には成功したため,今後新しい希ガス化合物が創製されることは十分に期待できる.
著者
長谷川 貴志
出版者
国文学研究資料館
雑誌
国文学研究資料館紀要. アーカイブズ研究篇 (ISSN:18802249)
巻号頁・発行日
no.10, pp.99-120, 2014-03

2011年の「公文書等の管理に関する法律」の全面施行は、日本における公文書管理制度に大きな変化を齎した。こうした公文書管理制度が法令によって制定された背景には、それまでの行政機関における公文書管理の不備が、国民の権利を侵害し、国民に対する説明責任を全うできなかったことにある。本稿では、戦後外務省が作成・取得した文書によって形成された外交記録を検証対象とし、以下の三つのことを明らかにする。第一に、戦後の外交記録公開制度が如何に整備されたか。第二に、占領期における外務省の文書管理と外交記録の特徴とは何か。第三に、外交権回復後における外務省の文書管理と外交記録の特徴とはなにか。これまで戦後の文書管理が本格的検証にされていないなかで、戦後外務省が国際情勢の変化にどのように対応したのかという問題を文書管理という側面から明らかにすることとしたい。Putting in force of "Law on the management of official documents etc." in 2011 originates big change in management system of official documents in Japan. This big change is caused by defect of management of official documents by government. And this defect had been violating citizen's rights. The government could not perform a duty related for citizens of course.This paper is about the validation of diplomatic record conducted by Japanese Ministry of Foreign Affairs.With this validation, we can check 3 points following.The first, there adjustment process about the opening system related diplomatic record to the public in post war.The second, inoccupation period, what the characteristic of the diplomatic records and documents management is.The third, in recovery period of diplomatic privileges, what characteristics of the diplomatic record and document management is.This verification is intended to clarify aspects concerning dealing with counter move of Japanese Ministry of Foreign Affairs in the international situation with document management problems. Because previous management of official documents in post-war has not been verified enough and has some defect.
著者
長谷川 貴志
出版者
国文学研究資料館
雑誌
国文学研究資料館紀要. アーカイブズ研究篇 (ISSN:18802249)
巻号頁・発行日
no.10, pp.99-120, 2014-03

2011年の「公文書等の管理に関する法律」の全面施行は、日本における公文書管理制度に大きな変化を齎した。こうした公文書管理制度が法令によって制定された背景には、それまでの行政機関における公文書管理の不備が、国民の権利を侵害し、国民に対する説明責任を全うできなかったことにある。本稿では、戦後外務省が作成・取得した文書によって形成された外交記録を検証対象とし、以下の三つのことを明らかにする。第一に、戦後の外交記録公開制度が如何に整備されたか。第二に、占領期における外務省の文書管理と外交記録の特徴とは何か。第三に、外交権回復後における外務省の文書管理と外交記録の特徴とはなにか。これまで戦後の文書管理が本格的検証にされていないなかで、戦後外務省が国際情勢の変化にどのように対応したのかという問題を文書管理という側面から明らかにすることとしたい。Putting in force of "Law on the management of official documents etc." in 2011 originates big change in management system of official documents in Japan. This big change is caused by defect of management of official documents by government. And this defect had been violating citizen's rights. The government could not perform a duty related for citizens of course.This paper is about the validation of diplomatic record conducted by Japanese Ministry of Foreign Affairs.With this validation, we can check 3 points following.The first, there adjustment process about the opening system related diplomatic record to the public in post war.The second, inoccupation period, what the characteristic of the diplomatic records and documents management is.The third, in recovery period of diplomatic privileges, what characteristics of the diplomatic record and document management is.This verification is intended to clarify aspects concerning dealing with counter move of Japanese Ministry of Foreign Affairs in the international situation with document management problems. Because previous management of official documents in post-war has not been verified enough and has some defect.
著者
小栗 慶之 長谷川 純 小川 雅生
出版者
東京工業大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2009

注射針を患部に刺入して針内部に粒子線を通し,先端の標的に照射してガンマ線を発生し,ガン治療に用いる新しい方法について調べた.予備実験でガンマ線強度が小さいことが判明し,代りに陽子線照射により重金属標的から発生する特性X線を用いた.針の軸出しを精密に行い,内径で決まる値の80%のビーム透過率を得た.先端にAg標的を取り付けてX線を発生させたところ,針の壁の遮蔽効果により目的とするAgの特性X線のみを取り出すことに成功した.