著者
岡田 昌也 長谷川 忍
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.269, pp.77-82, 2012-10-20

本研究の目的は,近年社会問題となっている"就職活動"の中でも,「数ある企業の中で,どの企業をなぜ選んだのか」を考える"企業研究"を対象としたWeb情報検索において,就職活動中の大学院生が検索を行う目的や興味,検索結果の関連性を,企業研究の「観点」として検索活動に反映させる手法を提案することである.これを実現するために本稿では,学生が設定した希望や優先度に基づいて検索クエリとなりうる企業の候補を提示することに加えて,学生が選択した企業に関する企業研究のための情報検索を支援し,その検索結果をグルーピングして提示するシステムを開発した.また,本学大学院生によるケーススタディを通じて,その有効性について検討した.
著者
磯本 征雄 野崎 浩成 吉根 勝美 長谷川 聖美 石井 直宏
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本ファジィ学会誌 (ISSN:0915647X)
巻号頁・発行日
vol.8, no.4, pp.54-64, 1996-08-15
被引用文献数
12

本論文では, 感性情報を伴う情報検索に印象語のキーワードが有用であることに注目して, シソーラス中での印象語の類義語関係の強さを定量的に決める手法を議論する。一般に, 美術作品の批評や鑑賞は情緒的・主観的・感覚的であり, この領域の情報検索では, キーワードとして印象語が多用される。ところが, 印象語には複雑で曖昧な多数の類義語があり, 情報検索にはファジィ・シソーラスによる統制が不可欠である。本論文では, 印象語を一群の刺激事象が持つ属性のファジィ集合とみなし, 曖昧な類義語関係をメンバーシップ関数や類義語係数として実験的に定量化する手法を提案する。この手法の特徴は, 複数被験者に一連の刺激事象を提示して印象語に関連した反応データを収集し, これらの解析を通して印象語のファジィ類義語関係を算出することにある。この結果は, 感性情報検索の印象語シソーラスとして, ファジィ・データベースの機能に組み入れて活用できる。
著者
大江 隆子 片寄 眞木子 細見 和子 森下 敏子 入江 一恵 大島 英子 川原崎 淑子 小西 春江 長谷川 禎子 樋上 純子 澤田 参子 山本 信子
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.25-39, 2001-02-20
被引用文献数
2

Tastes of Japanese dishes are formed from fermented seasonings which each contain a unique flavor. Among such seasonings, mirin and shoyu have been used for Japanese cooking since the Edo period. Mirin, which provided the characteristic flavor of Edo cooking, has become one of the key ingredients in Japanese cuisine. Cooking books and articles published during the Edo period were studied to present this report on use of mirin and its development for Japanese cooking.
著者
李 海航 浦島 三真子 天野 みどり ラシデ ラブンミ 西村 弘行 長谷川 宏司 水谷 純也
出版者
日本雑草学会
雑誌
雑草研究 (ISSN:0372798X)
巻号頁・発行日
vol.37, no.2, pp.p146-152, 1992-07

ヒエの旺盛は繁殖力と成長は,農業生産に多大の影響を与え,そのために現在では世界の十大強害草にランクされるに至っている。本研究ではこの植物の一種であるイヌビエの植物間相互作用に関係するアレロパシーを調べた。StevensとTangの培養液循環装置を用いて温室内でのバイオアッセイを行った結果,植物培養液中にイヌビエの根から排出された物質がレタスおよびマングビーンの幼植物の成長に対して強い阻害活性を示した(Fig.2)。また,培養液から抽出した物質はレタスの種子発芽と幼植物の成長に対して強い抑制を示した(Fig.3とTable1)。HPLCおよび^1H-NMRを用いて分析を行った結果,培養液からp-hydroxybenzaldehyde, p-hydroxybenzoic acid, 3,4,-dihydroxybenzoic acid, vanillic acidおよび一種の未同定の成長抑制物質を単離した(Fig.4)。これらの物質の中でp-hydroxybenzaldehydeとp-hydroxybenzoic acidは培養液中に量的に多く,イヌビエの植物対内にもp-hydroxybenzaldehydeの含量が高いことから,この二つの物質はイヌビエの根から排出される主要なアレロケミカルズと思われる。
著者
長谷川 正午
出版者
筑波大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2013-08-30

本研究では,転移性・非転移性口腔癌細胞株を用いてmicro RNAマイクロアレイによる発現プロファイルを作成し,転移に関連するmRNA発現プロファイルを組み合わせて解析(ペアリング解析)を行った。転移性細胞株においてmiR-205の有意な発現低下が認められた。転移に関与するmRNAとmiR-205のペアリング解析を行ったところ,interferon regulatory factor 1 (IRF-1)がターゲット遺伝子として検出され,転移性口腔癌細胞株においてもIRF-1発現亢進を示した。miR-205を口腔癌細胞株に導入し,IRF-1の変化についても検討したが,有意な差は認められなかった。
著者
吉野 博 長谷川 房雄 沢田 紘次 石川 善美 赤林 伸一 菊田 道宣
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会論文報告集 (ISSN:03871185)
巻号頁・発行日
no.345, pp.92-103, 1984-11-30
被引用文献数
19

The thermal performance and occupant's behavior of about 1000 detached houses in Tohoku city area and also in Sapporo and Tokyo as references were investigated in winter of 1982 by means of questionnaire and liquidcrystal thermometers. The regional characteristics of such thermal performance and occupant's behavior of houses was analysed by a multi-variate analysis method. The results are shown as follows : 1. It was found that the cities of Tohoku area could be divided into three groups from the view point of thermal performance and occupant's behavior. Aomori and Akita were comparatively similar to Sapporo. Miyako, Fukushima and Iwaki were almost equal to Tokyo. 2. Among many factors of thermal performance and occupant's behavior, the room temperature, hours of heating, heating apparatuses, oil consumption, etc. were different between above three groups. In Aomori and Akita, the living room temperature is higher, the hours of heating is longer and oil consumption is greater than the other groups. In Miyako, Fukushima and Iwaki, the opposite characteristics was found. In the other cities, such factors were distributed between each house. On the other hand, there were little difference in performance level of thermal insulation and air-tightness between three groups, except that only in Aomori, windows usually were furnished with double glazings. 3. Average air temperature in living room of all houses during heating time after supper was 17.9℃. Average living room temperature is more than 20℃ in Sapporo, Aomori and Akita, and was less than 18℃ in Miyako, Fukushima and Iwaki. Especially the living room temperature in Fukushima is as low as 14.9℃.
著者
坂本 誠馬 長谷川 淳哉 田多 輝洋 鳴尾 丈司 溝田 武人
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
シンポジウム: スポーツ・アンド・ヒューマン・ダイナミクス講演論文集 : symposium on sports and human dynamics
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.532-535, 2011-10-30

The new NPB Ball was adapted to the Japanese NPB from this year. Compared with the old NPB ball and new one, seem height and width became 0.2[mm] lower and 1.0[mm] wider respectively. In this report, aerodynamics characteristics are measured by using wind tunnel tests. Some calculations of flight trajectory for pitcher's throwing ball and batter's hitting one are conducted.
著者
長谷川 明史 塚本 享治
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告ソフトウェア工学(SE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.31, pp.137-144, 2009-03-11
参考文献数
9
被引用文献数
1

オープンソースソフトウェアのソースコードを読む機会が増えているが、利用者は大量のプログラムから目的の場所を見つけなければならない。文字列検索やソースコードブラウザのような既存の方法ではソフトウェアの構造を検索できないため、セマンティック Web 技術を用いてクラスの構造や関係に基づく Java ソフトウェアの構造検索システムを提案する。 セマンティック Web の技術を用いて Java ソフトウェアの構造解析を行うため、Java のソフトウェア構造を RDF 化し、SPARQL というクエリ言語を用いてソフトウェアの構造を検索できるようにした。このときに OWL2.0 による推論を用いている。また、RDF グラフに対して、調べたい構造のパターンを持った SPARQL クエリを用いて検索を行った。The opportunity of reading open source software's source codes has increased. User has to read a large amount of source codes for finding target codes. Conventional methods like text search and source browser can't search for complex software structures. So this paper proposes a new method by Semantic Web Technology. The system converts the structures into RDF for querying by query language SPARQL. At this time, the system use inference of OWL 2.0. After that, we ask query the RDF graph in SPARQL and get the target software structures.
著者
佐藤 哲子 長谷川 浩二 小谷 和彦 小川 佳宏
出版者
独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター)
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

申請者らが構築した肥満・糖尿病・メタボリック症候群のデータベース1050例を対象に、ヒト単球の採取とその機能解析により、単球機能(炎症M1・抗炎症M2マーカーなどの質的異常)と既知の心血管病リスクが強く関連し、さらに糖尿病薬や高脂血症薬によりヒト血中単球機能が改善することを初めて報告した。この研究成果より、肥満・糖尿病・メタボリック症候群における単球機能改善を標的とした早期動脈硬化進展の診断法や心血管病予防・治療戦略の可能性が示唆された。
著者
山敷 潤子 照井 健 平井 裕一 長谷川 範幸 田村 美智子 石黒 敦 須田 俊宏 保嶋 実 庄司 優 蔦谷 昭司
出版者
The Japanese Society of Internal Medicine
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.91, no.12, pp.3503-3506, 2002-12-10
被引用文献数
4 3

症例は30歳,女性. 2000年12月,腹痛のため近医で検査を受けたところ,低K血症が判明し当科紹介となる.低Mg血症,尿中Ca及び尿中prostaglandin E<sub>2</sub> (PGE<sub>2</sub>)正常という結果のため, Gitelman症候群とBartter症候群との鑑別診断に苦慮した.サイアザイド感受性Na-Cl共輸送体遺伝子(TSC遺伝子)の解析を行ったところ,エクソン16にヘテロ接合体を認めGitelman症候群と確定することができた.
著者
安藤 寿男 長谷川 卓 太田 亨 山本 正伸 長谷部 徳子 高橋 正道 長谷川 精
出版者
茨城大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

モンゴル南東部の白亜紀中期(シネフダグ層)とジュラ紀中期(エーデムト層)の湖成層を対象に,(1)炭素同位体比,カイエビ化石,凝灰岩のF-T年代などに基づく年代層序の構築と,(2)岩相変化(頁岩・ドロマイト互層)から復元した湖水位変動の周期解析,鉱物・主要元素組成による化学風化度変動,有機化学指標(TEX_<86>)による湖水温復元などに基づく古環境変動復元を行い,モンゴル湖成層には,白亜紀中期温室期に頻発した海洋無酸素事変期(OAE1a~1b)の,地球軌道要素を反映した降水量および古気温変動が記録されている.