著者
山本 達之 高橋 哲也 山本 直之 神田 啓史 伊村 智 工藤 栄 田邊 優貴子
出版者
島根大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

南極上空に南半球の春先に発生するオゾンホールの影響で,地上への紫外線照射量が増加したための生態系への影響を,動物の眼の組織に注目して, FT-IRやラマン散乱スペクトルなどの分光学的手法によって調べた。その結果,牛眼の角膜のコラーゲン分子が,紫外線によって断片化していることが明らかになった。また,牛眼の水晶体のクリスタリンが,紫外線照射によって黄変し,トリプトファン残基だけが特異的に破壊されていることが明らかになった。
著者
村田 公一 村田 晶子 兵藤 博行 中山 広之 岩澤 淳 水谷内 香里 高橋 哲也
出版者
一般社団法人 日本生物教育学会
雑誌
生物教育 (ISSN:0287119X)
巻号頁・発行日
vol.51, no.3, pp.2-11, 2011 (Released:2019-09-28)
参考文献数
24

ヒトの聴覚器において鼓膜と卵円窓の面積比によって音が増幅される機構を説明するためのモデルを作成して,これを医療系学校(高等学校卒業者の1年生)の講義で演示した場合の学生の理解に及ぼす効果を調査した.モデルは,スチロールの円板を取り付けたばね式上皿はかりと市販の空気弾発射装置を組み合わせて作成し,スチロール円板の大きさ,スチロール円板と空気弾発射装置との距離(空気弾射出距離)および空気弾発射装置の口径を検討し,さらに空気弾発射装置は市販品と自作品との比較を行った.その結果から,スチロール円板は直径20㎝と5㎝,空気弾射出距離は40㎝,口径は12㎝とし,市販の空気弾発射装置を使用して講義で演示を行うこととした.講義を行った後では,「ヒトの聴覚器のどの部分で音は増幅されるか」についての質問に対して,「耳小骨」と答えた者の割合は講義の前よりも有意に増加したが,モデルを使わなかった場合と使った場合との間に差はなかった.また,「音をどのように増幅するか」についての質問に対しては,「てこの作用」と答えた者の割合は,モデルを使った場合のみ講義前より増加した.「鼓膜と卵円窓の面積比」と答えた者は,モデルを使わなかった場合は全くいなかったが,モデルを使った場合は講義前よりも有意に増加した.したがって,本研究において作成した演示モデルを使用することにより,本研究が目的とした「鼓膜と卵円窓の面積比」による音の増幅機構のみならず,「てこの作用」による増幅機構の理解度も高める効果があるものと思われる.
著者
山田 拓実 竹内 萌恵 成澤 拓実 福島 渓太 塩崎 洸 高橋 哲也 深谷 麻衣 森田 洋史 樋野 公宏
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画報告集 (ISSN:24364460)
巻号頁・発行日
vol.21, no.4, pp.486-491, 2023-03-10 (Released:2023-03-10)
参考文献数
14

本研究は日本の9都市における、都市計画関連政策を1000 Cities Challengeの指標を用いて身体活動促進の観点から試行的に評価して、各都市の政策の現状を示すことを目的とする。結果として、身体活動促進につながる政策も散見されるが、文面を見る限りでは必ずしも身体活動促進を意識していると判断できない政策も多かった。指標別に見ると、自転車・歩行者インフラの整備についてはすべての市が、雇用分布や街路接続については、どの市も身体活動促進を意識した政策を持たなかった。
著者
高橋 哲也 今野 晃市 曽根 順治 徳山 喜政 原美 オサマ
出版者
芸術科学会
雑誌
芸術科学会論文誌 (ISSN:13472267)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.38-48, 2010 (Released:2010-07-13)
参考文献数
17

ハードウェアの低価格化,高性能化により,リアリティのあるVirtual Reality(VR)環境構築は容易に実現可能になってきている.VR技術は医学,工学,教育,ゲーム,グラフィック関連のアプリケーションなどでの利用が期待されている.従来,VR 環境構築に関する要素技術は数多く研究されている.要素技術の一つである衝突検出法は,計算コストが高くインタラクティブ性を損なう一因である.一つの考え方として,PCクラスタなどによる分散処理によって,高速化することで問題点を解決できる.本論文では,PCクラスタで動作する衝突検出法を用いたバーチャルタッチングシステムを提案する.本システムは,大量のポリゴンを有する複雑な対象物の衝突を高速に検出し,衝突部分の局所領域に関して力覚を提示するシステムである.本手法は,大量のポリゴンを有する複雑な対象物の衝突をPCクラスタを用いて高速に計算し,レスポンスを向上する.また,計算量が少なく処理が高速な力覚提示スレッドで擬似的に力覚を生成することによって,スムーズな力覚提示を行うことが可能である.
著者
高橋 哲也 鶴永 陽子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集 70回大会
巻号頁・発行日
pp.13, 2018 (Released:2018-07-28)

目的 アロマテラピーは脳に働きかけて心を和ませ、ストレスを低減させる効果を持つ。その効果を有効に利用するには、肌に密接にある被服を用いるのが効果的であると考えられる。本研究では、アロマテラピー繊維を創製する前段階として、スウィートオレンジとラベンダー精油による生理応答への影響について着目し、その心理的影響を検討した。方法 大学生20名を対象に本実験を実施した。STAI特性不安検査、タイプ行動パターン検査の心理検査を実施した。その後、3回の時間帯にて、香りを付けていないマスクの装着(前レスト)、香り付きマスクの装着(聴香タスク)、香りを付けていないマスクの装着(後レスト)の状態を5分間ずつ実施した。その際にNIRSおよび心拍変動の測定を行うとともに、主観評価も実施した。結果 本実験に用いた2種類の香りには、リラックス効果が見られた。但し、アロマテラピー実験が生理応答や心理に与える影響は、被験者によって個人差が大きかった。NIRSによる測定を行ったところ、聴香タスクでは脳血流量は減少し、アロマテラピーによってリラックス状態を示すことがわかった。さらに、香りの嗜好性も脳血流の結果に影響を与えており、本実験の被験者の嗜好性が高いスウィートオレンジの方が、聴香タスクでの脳血流中の酸素化ヘモグロビン濃度が前レストに比べて大きく減少していた。このことから、スウィートオレンジの方がストレス低減により有効であった。
著者
高橋 哲也 石井 健嗣 酒井 憲孝 関 学 佐藤 次良 落合 剛 岩城 孝次 小平 進
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.53-59, 1989-01-01
被引用文献数
1

胃癌13例, 大腸癌10例の手術症例を対象に術前あるいは術前・術後にレンチナン (Lentinan 以下LT) を投与し, 術前・術後の免疫能に及ぼす効果を比較検討した. 手術侵襲により術後の NK 活性, PHA 幼若化率, Leu7^+, HLA-DR^+ リンパ球が低下した. 術前 LT 投与では手術日の NK 活性, PHA 幼若化率, Leu7^+, CD8^+ リンパ球が上昇した. 術後は対照群と同様な低下を示したが, LT 投与によりその低下は相対的に軽度であった. 術前・術後 LT 投与では術後7日目の NK 活性, PHA 幼若化率, Leu7^+ リンパ球は LT 投与前のレベルを維持することができた. 術前・術後 LT 投与は有意義と考えられる.
著者
鶴永 陽子 仙田 真夕 楫野 紋美 三島 晶太 高橋 哲也 吉野 勝美
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.70-77, 2016-02-15 (Released:2016-03-29)
参考文献数
15

鶏卵,エバミルク,砂糖に脱渋ペースト,渋ペースト,渋搾汁液を追加してプディングを調製し,色調,物性,内部構造ならびに官能評価に及ぼす影響について調べた.その結果,渋搾汁液を添加したプディングは,官能評価の外観,舌触り,なめらかさ,食感,総合的なおいしさで有意に高い評価だった.また,プディング製造時に渋搾汁液や渋ペーストを添加すると,暗い色調になることがわかった.さらに,渋搾汁液や渋ペースト自体は非常に強い渋味を呈するが,プディングに加工することで,渋味が消失することが明らかとなった.以上のことより,渋ガキを用いてプディングを製造する場合,渋搾汁液を使用するのが最も良いことが明らかとなった.
著者
高橋 哲也
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.33, no.4, pp.233-235, 2006-06-20 (Released:2018-08-25)
参考文献数
4
被引用文献数
1
著者
高橋 哲也 武居 哲洋 伊藤 敏孝 竹本 正明 八木 啓一
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.32-37, 2014-02-28 (Released:2014-03-25)
参考文献数
19

背景:Spinal cord injury without radiographic evidence of trauma(非骨傷性頸髄損傷,SCIWORET)はわが国に多いが詳細な報告は少ない。目的:当院救急外来におけるSCIWORET の特徴を検討すること。対象と方法:頸椎・頸髄損傷91 例のうち,頸椎損傷のみは20例であった。頸髄損傷71例のうち単純X線とCTで頸椎に骨傷や脱臼がないSCIWORET は81.7% の58 例(年齢64.3 ± 14.7 歳,男性46 例,女性12 例)であり,その特徴を後方視的に検討した。結果:受傷機転は転倒30 例,転落15 例,交通外傷8 例,墜落5 例であり,65 歳以上では転倒・転落といった軽微なものが多かった(p<0.05)。頸椎X 線側面像で脊柱管狭窄およびretropharyngeal space( 咽頭後隙,RPS)拡大を認めたのはそれぞれ33 例(56.9%),17 例(29.3%)であった。脊柱管狭窄を認める割合はRPS 拡大群では4/17 例(23.5%)であったのに対し,RPS 正常群では29/41 例(70.7%)と有意に多かった(p<0.001)。結語:当院救急外来におけるSCIWORET は高齢男性の軽微な受傷機転により発症しており,頸髄損傷に占める頻度は過去の報告より多かった。SCIWORET において脊柱管狭窄を有する割合は,RPS 正常群では拡大群と比較し高値であった。
著者
安達 裕一 岡村 大介 森 雄司 櫻田 弘治 榊 聡子 湯口 聡 森沢 知之 高橋 哲也
出版者
一般社団法人 日本集中治療医学会
雑誌
日本集中治療医学会雑誌 (ISSN:13407988)
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.195-201, 2020-05-01 (Released:2020-05-01)
参考文献数
16

【目的】長期集中治療管理を要する高齢心臓外科術後症例における,ICUでの身体機能と自宅退院の関連について検討する。【方法】待機的に心臓外科手術を施行後,3日以上のICU管理を要した65歳以上の高齢者278例(年齢75±6歳,女性42%)を,自宅退院群245例と非自宅退院群33例に分類した。ICUでの身体機能評価にはfunctional status score for the ICU(FSS-ICU)を採用した。自宅退院の規定因子についてロジスティック回帰分析により検討し,自宅退院可否を予測するFSS-ICU得点のカットオフ値をreceiver operating characteristic(ROC)曲線より算出した。【結果】ロジスティック回帰分析の結果,年齢,手術時間,ICU退室日のFSS-ICU得点が自宅退院の規定因子として抽出された。ROC曲線による自宅退院を予測するICU退室日のFSS-ICU得点のカットオフ値は21点であった。【結論】長期集中治療管理を要する高齢心臓外科術後症例の自宅退院には,ICU退室日の身体機能が関連した。
著者
網本 和 杉本 諭 高橋 哲也 後藤 恵子 牧田 光代 小松 みゆき 三好 邦達 青木 治人
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.205-209, 1992-03-15

Ⅰ.緒言 脳損傷例における高次脳機能障害と重度な麻痺の存在はきわめて重篤な障害を構成し,そのリハビリテーションは著しく困難であることが知られている.このような例に対してどのような治療的接近が可能であるかを検討することは重要である.これまでにも早期歩行に関する幾つかの報告1~5)があるが,いずれも早期から歩行しなかった群,すなわち対照群と比較しての検討は行なわれていなかった.今回われわれは,1988年5月からこのような重症例に対して,早期から長下肢装具を用いて積極的に誘発歩行訓練を施行し,その臨床効果について従来の訓練方法を施行した群と比較検討したので報告する.
著者
高橋 哲也 藤澤 美智子 土井 賢治 永田 功 中山 祐介 武居 哲洋
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.475-480, 2019-06-30 (Released:2019-06-30)
参考文献数
18

目的:当院で手術対象となった壊死性軟部組織感染症の臨床的特徴を検討すること。 対象:2006年4月1日〜2018年9月30日に軟部組織感染症で手術を施行した症例のうち組織に壊死性変化を認めた症例を対象とし,その特徴を後方視的に検討した。なお初回手術は壊死組織の完全除去を目的としたdebridementではなく感染部位を切開洗浄する方法を行っている。結果:33例が対象となり,来院から切開までの時間は1時間以内が18例(54.5%)と最多であった。切開後の創部は20例で自然閉鎖または縫合で軽快し,植皮術は10例,肢切断は3例に施行された。入院死亡は8例(24.2%)であった。体幹部感染は死亡症例の全例で認められ,ロジスティック回帰分析で死亡の独立危険因子であった(オッズ比29.0,95%信頼区間1.09-771,p<0.05)。結論:壊死性軟部組織感染症に対する初回にdebridementを施行しない切開法は,来院後きわめて迅速に施行されていた。死亡率は24.2%で,体幹部感染が死亡の独立危険因子であった。
著者
熊丸 めぐみ 大島 茂 谷口 興一 高橋 哲也 山田 宏美 廣瀬 真純 河野 裕治 畦地 萌 横澤 尊代 櫻井 繁樹 安達 仁
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2004, pp.D0593, 2005

【背景】呼吸器疾患患者や心疾患患者は,荷物を運ぶなど上肢が関与する日常生活活動(ADL)中にしばしば息切れを訴える.上肢動作中は,呼吸補助筋である僧帽筋などの肩甲帯周囲筋が上肢活動に参加し,相対的に呼吸を補助する割合が減ることなどにより息切れが生じると考えられている.ADLの中でも特に荷物を持ち上げて運ぶ時に呼吸困難感が増強すると訴える患者も少なくない.本研究では,荷物を持ち上げて運ぶ際に増強する呼吸困難感のメカニズムについて,大胸筋や腹直筋,僧帽筋,広背筋など胸郭を取り巻く筋群が運搬物を固定するために持続的に活動し,胸郭の動きを制限することが原因ではないかとの仮説を立て,その検証を,各種呼気ガス指標や呼吸補助筋,体幹筋の筋電図を測定することで行った.<BR>【対象と方法】対象は健常成人5名(男性3名,女性2名).男性は5kg,女性は3kgのダンベルを両手に把持した状態で6分間のトレッドミル歩行(時速4.8km,傾斜角0度)を各2回施行した.テスト1は上肢下垂位でトレッドミル歩行を行い,テスト2は肘関節90度屈曲位で上腕を体幹前腋下線上で固定した肢位でトレッドミル歩行を行った.各テスト中の酸素摂取量(VO<SUB>2</SUB>)や分時換気量(V<SUB>E</SUB>)など各種呼気ガス指標はコールテックス社製MetaMax3Bを用いて測定し,心拍数(HR)はPOLAR製心拍モニタを用いて連続測定した.表面筋電図は,腹直筋,腹斜筋,大胸筋,胸鎖乳突筋,僧帽筋,脊柱起立筋を被検筋とし,電極間距離は2cm,電極間抵抗は5キロオーム以下となるように皮膚処理を行った後にMega Electronics社製ME6000T8を用いて測定した.サンプリング周波数1kHzでA/D変換を行ってパソコンに取り込み,Mega win2.21により各試行の生波形をRMS変換し終了前1分間の積分値を算出した.<BR>【結果】VO<SUB>2</SUB>,V<SUB>E</SUB>,呼吸数,HRはいずれもテスト2において有意に高値を示した.換気効率を示す二酸化炭素に対する換気当量(V<SUB>E</SUB>/VCO<SUB>2</SUB>)も,テスト2において有意に高値を示した.また,各筋の活動量もテスト2において増加し,特に胸鎖乳突筋,大胸筋,僧帽筋,脊柱起立筋で有意な増加が認められた.<BR>【考察】同量のダンベルを負荷し,同速度で歩行しているにもかかわらず,VO<SUB>2</SUB>やHRなどの呼吸循環反応がテスト2で高値を示したのは,上腕二頭筋をはじめ大胸筋や脊柱起立筋などがより多く活動したことよるものと考えられた.また,V<SUB>E</SUB>/VCO<SUB>2</SUB>がテスト2において有意に高値を示したことは,ダンベルを持ち上げている最中は,胸郭に固定された上肢の重さや,大胸筋などの等尺性筋活動により胸郭の動きが制限されたことが換気効率を低下させた要因と考えられた.さらには,胸腔内圧の上昇が静脈還流量を減少させたり,肺動脈圧を上昇させたことが呼吸困難感の増強に影響していたと考えられた.
著者
高橋 哲也 星野 聡孝 溝上 慎一
出版者
京都大学
雑誌
京都大学高等教育研究 (ISSN:13414836)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.1-15, 2014-12-01

This paper presents the results of an analysis of students' learning processes and learning outcomes using e-portfoliosand student surveys along with performance data from Osaka Prefecture University (OPU). Student surveys wereintroduced in 2007 and have been conducted continuously since. E-portfolios were introduced in 2012 by modifying theCourse Experience Questionnaire introduced in 2005 to survey learning outcomes for each semester, and also to encouragestudents to reflect on their learning experience. This study's most important finding concerns daily student behavior andits relationship to GPA at OPU. Namely, GPA was related solely to the seriousness of a student's attitude toward his or herstudies; no relationship was found between time spent learning outside of the classroom or other behaviors. Additionally, only a student's knowledge of his or her discipline exhibited a relationship with GPA among questions concerning acquiredskills and learned abilities. In accordance with these findings, OPU will reform its performance evaluation method andimplement an active learning approach in all undergraduate courses.
著者
高橋 哲也 Jenkins Sue 安達 仁 金子 達夫 熊丸 めぐみ 櫻井 繁樹 大島 茂 谷口 興一
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.31-37, 2001-03-31
被引用文献数
3

冠動脈バイパス術後の早期呼吸理学療法の効果を無作為化比較対照試験によって検討した。対象は冠動脈バイパス術後患者105例で次の3群に群分けした。コントロール群(Control[C]群35例, 特別な呼吸理学療法は行わず, 標準的な早期離床プログラムのみを行う)。スパイロメータ群(Incentive Spirometer[IS]群35例, 術後1日目の朝よりインセンティブスパイロメータを用いて10回の深呼吸を監視下で1日2回行う。また適時自主的に深呼吸をするように指示)。人工呼吸器離脱後から翌朝まで呼吸理学療法を行う群(Overnight Chest Physiotherapy[OCP]群35例, 術当日, 抜管直後から介助下での深呼吸を術翌日の朝まで2時間おきに行う)。3群間の平均年齢, 平均身長, 平均体重, BMI, 男女比, 喫煙歴, 呼吸器既往症の有無, 術前心機能, バイパス本数, 体外循環時間, 大動脈遮断時間, 麻酔時間, 人工呼吸器離脱までの時間, 起立までの期間, 病棟内歩行自立までの期間に差を認めなかった。手術後酸素投与終了までの期間はOCP群が他の群に比べて有意に短かった(C群5.9±2.8日, IS群5.2±2.0日, OCP群4.3±1.2日, p<0.05)。術後ICU滞在中に肺炎は認めなかった。無気肺はC群で3例(8.6%), IS群3例(8.6%)に認めたが, OCP群では認めなかった。これらの結果から冠動脈バイパス術後の呼吸理学療法は人工呼吸器離脱直後から夜間を経て早朝まで行い, 術後早期に十分な肺の拡張を促すことの重要性が示唆された。また, 術翌日からインセンティブスパイロメータを用いた呼吸理学療法では早期離床に付加する効果は少ないことが示された。
著者
山本 達之 高橋 哲也 神田 啓史 伊村 智 神田 啓史 伊村 智
出版者
島根大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

研究成果の概要:南極上空に発生するオゾンホールにより増加したB領域の紫外線が,動物眼の角膜や水晶体に及ぼす影響を,分子分光学的手法により研究した。牛角膜に紫外線を照射すると,照射時間に応じて,角膜コラーゲンのアミドII赤外バンドの強度が,アミドI赤外バンドと比較して強度を減少させることが,FT-IR測定によって明らかになった。これは,コラーゲンの主成分であるプロリン残基が紫外線によって損傷を受けた結果と解釈された。また,ビタミンを添加した牛眼試料では,上記の強度減少が抑制されることも確かめられた。更に,南極で紫外線曝露した牛眼の水晶体の近い赤外ラマン散乱測定の結果,水晶体のトリプトファン残基由来のラマンシグナルが,他のアミノ酸残基と比較して著しく減少していることが明らかになった。主にシステイン残基が酸化されて重合することが原因で生じる老化による白内障とは,明らかに異なる機構で紫外線による白内障が進行していることを示していた。一方,南極昭和基地周辺で実施した,野生アデリーペンギンの眼の目視による調査では,眼に異常を来たしている個体を発見することは出来なった。ただし,ペンギン眼の分光学的な調査を実施しているわけではないので,分子レベルでの異常が眼に発生しているかどうかは未だに不明である。また,南極昭和基地周辺の紫外線強度の季節変動を連続的にモニターする目的で,昭和基地の環境科学棟に設置した分光装置の記録を日本に持ち帰って検討した。その結果,太陽光高度が等しい春と秋の紫外線強度が大きく異なり,春の強度が明らかに大きいことや,夏と比較してもB領域紫外線に限ってみると春の強度の方が大きいことも明らかになった。このように,本研究によって紫外線が眼に引き起こす白内障などの異常を分光学的手法によってある程度解明することが出来た。オゾンホールによる紫外線強度の増大による影響を今後も継続して調査することが望ましい。