著者
市村 智康 平社 信人 佐々木 信雄 宮越 俊一 先村 律雄 佐藤 孝之 大岡 久子 高橋 徹 鶴見 智
出版者
公益社団法人 日本工学教育協会
雑誌
工学教育 (ISSN:13412167)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.2_76-2_80, 2020 (Released:2020-03-27)
参考文献数
6

IoT has been getting a lot of attention in the global industry. Recent education programs also adopt information technologies such as IoT and ICT to improve the teaching method. However, education of KOSEN is desired to teach how to realize IoT and ICT, not only to utilize information technology. In this education program, we gave lectures about social needs of IoT and the management method of a project first. Based on the lecture, students investigated real information applications and then proposed their new technical seeds of information applications independently. Some projects were launched to realize the technical seeds. To move their project forward, they were able to use a virtual workshop in National Institute of Technology, Gunma College. Finally, students discussed their final products within the projects, and then we evaluated deliverables and processes of their projects. The virtual workshop includes visualization of existing equipment, which is placed in laboratories and facilities of our college, by network management. We connected the hardware and software resources to our college network and rebuilt the resources to the virtual workshop which was shared across our college. Moreover, we introduced new network-compatible IoT products other than existing equipment. This paper describes our education program to nurture IoT engineers in Gunma College.
著者
西嶋 一欽 丸山 敬 林 泰一 高橋 徹 友清 衣利子 伊藤 耕介
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2020-04-01

本研究は、台風に先回りして容易に設置可能な風圧計測デバイスを開発することで、台風通過時に建築物が密集した都市部に位置する低層建築物に作用する風圧を実測する。さらに、実測した建築物に対して、その周辺の遮蔽物の有無を段階的に変化させた風洞実験を実施し、実測値と比較することで、都市部に位置する低層建築物に作用する風圧特性を決定づける要因を類型化し、周辺環境の何をどこまで再現すれば十分な精度で風圧を評価できるかを明らかにする。得られた知見を用いれば、都市のどこに大きな風圧が作用し得るかを明らかにすることが可能になり、都市型強風災害リスク分析の高度化や耐風補強に関する意思決定に貢献できる。
著者
高橋 徹至 遠藤 乙音 古閑 寛
出版者
一般社団法人 日本脳卒中学会
雑誌
脳卒中 (ISSN:09120726)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.100-106, 2020 (Released:2020-03-25)
参考文献数
20

要旨:症例は75 歳,男性.X−1 年11 月,左上肢と両下肢の脱力を呈する脳梗塞で他院入院.退院後も症状再燃を繰り返した.クロピドグレル内服にて経過観察となるも両下肢脱力の進行を認めた.ビタミンB12 欠乏性多発神経炎の診断でビタミンB12 投与されたが症状進行.下肢遠位筋の筋力低下と深部腱反射消失,手袋靴下型の温痛覚障害を認め,女性化乳房,肝脾腫,下肢に色素沈着と浮腫を認めた.POEMS 症候群の疑いにてX 年9 月当院に精査入院.入院数日後に構音障害と左上下肢麻痺出現し,右中大脳動脈領域の梗塞と右中大脳動脈閉塞を認めた.血清VEGF 著明高値,神経伝導検査(以下,NCS)で脱髄および軸索障害の所見を認め,POEMS 症候群と診断した.本症例は当初主幹動脈狭窄を認めなかったが,POEMS 症候群の発症とともに閉塞に至った.POEMS 症候群とビタミンB12 欠乏,脳血管障害との関連を文献的考察含めて報告する.
著者
高橋 徹
出版者
筑波大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2019-04-25

能動的低代謝とは、一部の哺乳類が故意に基礎代謝を低下させる現象である。能動的低代謝は冬季や飢餓を生延びるための省エネルギー生存戦略であり、継続期間によって冬眠(数週間)と休眠(数時間)に分類される。冬眠ではリス、休眠ではマウスが代表動物である。これら安全な低代謝の原理を理解し人為的に医療応用できれば、重症患者の一時的延命などが実現し得る。しかし、冬眠・休眠が誘導される仕組みは全く不明なままである。基礎代謝(生命活動維持に最低限必要な代謝)の可逆的な抑制というこの驚異的な現象は、いかにして成されるのか。本研究ではその誘導中枢が脳に存在すると仮説し、冬眠・休眠の神経経路・誘導因子特定を目指す。
著者
浜松日体高等学校科学研究部 高橋 徹 村松 拓実 鈴木 那加
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
化学と生物 (ISSN:0453073X)
巻号頁・発行日
vol.51, no.9, pp.650-652, 2013-09-01

本研究は,日本農芸化学会2013年度仙台大会において開催された「ジュニア農芸化学会」で発表され,和文誌編集委員会から高い評価を受けたものである.2012年6月19日,本州を横断した台風4号 Guchol (T1204) は,広範囲にわたり植物に塩害をもたらした.本研究は,海岸から15 km離れた地点における塩害の発生メカニズムについて,実態調査から仮説を導き,過去の台風の記録との比較やモデル実験から解明を試みたものである.
著者
高橋 徹
出版者
一般社団法人 社会情報学会
雑誌
社会情報学 (ISSN:21872775)
巻号頁・発行日
vol.4, no.2, pp.65-75, 2016

<p>現代社会はローカルにもグローバルにも様々な問題に直面している。これらの問題に対して, 多様なスキルや専門性をもつアクターが, 多様なコミットメントの形態をとりながらボーダーレスな連携・協力関係を構築して取り組んでいる。その状況は, 官/民のような社会領域の伝統的二元図式やローカル/グローバルといった空間的図式さえも陳腐化させつつある。本稿では, そうした現代的な社会構築の営みをソサエタル・ガバナンス概念によって描き出そうとした。「ソサエタル」という形容詞が示すのは, 政治・経済・科学・法・芸術のような社会的諸領域の自律性を前提としたうえでそれを包括するような社会秩序の地平である。様々な取り組みのボーダーレス化が進む現代では, そのような社会的地平は, ローカル/グローバルのような空間的諸水準をも包括する世界社会として立ち現われる。本稿では, ソサエタル・ガバナンスの取り組みをアドヴォカシー, 資源調達, 連携促進の三側面から支援するメディアのカテゴリーとして, ソサエタル・メディア概念を提起した。このメディアは, 支援や連携を必要とするアクターたちを支援者や協力者たちと結びつけるリエゾンメディアとしての役割をもつ。それによってソサエタル・ガバナンスの取り組みが機動的に展開されるための条件が整えられる。本稿では, ガバナンスとメディアに関するこれらの概念を対概念として定式化し, それによってガバナンス論との邂逅によってもたらされる社会情報学の一つの視点を提案したい。</p>
著者
高橋 徹
出版者
山形大学
雑誌
山形大学史学論集 (ISSN:03898334)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.49-72, 1995-02-17
著者
高橋 徹 角田 美穂 篠山 大明 天野 直二
出版者
The Shinshu Medical Society
雑誌
信州医学雑誌 (ISSN:00373826)
巻号頁・発行日
vol.56, no.3, pp.125-132, 2008 (Released:2011-01-28)
参考文献数
13

This study is a sequel to our previous report in 2006 which examined the discrepancies between the true diagnosis and the diagnosis recorded in externally submitted documents. The Japanese term for schizophrenia was changed from seishin-bunretsu-byo (mind-split-disease) to togo-shitcho-sho (integration disorder) in August 2002. We examined documents externally submitted in 2003 or later, and compared them with the result of our previous study which reported the recorded diagnosis in documents submitted in 2000 or earlier. While schizophrenia (seishin-bunretsu-byo) was recorded as the diagnosis in 70.5% of the public documents in or before 2000, the number recorded as schizophrenia (togo-shitcho-sho) has risen to 94.7% since 2003. Similarly, the figure rose from 5.9% to 40% in private documents. It is presumed that the rise in the frequency of recording schizophrenia as the diagnosis is affected by the fact that the rate of informing patients of the diagnosis of schizophrenia has increased due to the change in the Japanese name of the disease. The wider use of international classification systems, more patient participation in treatment, and medical welfare policy are also likely to have had an effect.
著者
長谷場 大輝 中井 一希 梅澤 一成 大條 開作 池田 智大 高橋 徹 川合 康央
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.207, 2015 (Released:2015-06-11)

本研究の目的は,日本語を母語としない英語圏在住者を対象とした日本語学習初学者を支援するものである.ここでは,平仮名片仮名に焦点を絞り,楽しみながら学習する為にゲーム要素を取り入れたアプリケーションを開発し,実際に配信を行ってその効果を検証するものである.本コンテンツの目的は,ユーザが日本語の基本である平仮名片仮名を正しく書くことが出来るようになることである.コンテンツ自体はフリーで手軽に入手可能なものとし,ゲーム感覚で平仮名片仮名についての知識を得られることが,本コンテンツの大きな利点である.アプリケーション名「AN ENCOURAGEMENT OF KANA(日本語版:KANAのすすめ)」として開発を行い,アプリケーションの配信を行った.結果,いくつかの有効なレビューを受け,これに基づくアップデートを行った.
著者
高橋 徹三 松浦 義行 大沢 清二 深谷 澄 仲原 弘司 増子 和子 岩井 瑞枝
出版者
The Japanese Society of Nutrition and Dietetics
雑誌
栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.21-29, 1983
被引用文献数
1

茨城県における児童, 生徒の食物摂取の実態を把握し, 栄養指導の基礎資料を得ることを目的として, 昭和52年5月と11月の2回, 小学校89校, 中学校30校の児童・生徒計7,961名を対象に, 金, 土, 日曜日の3日間食事調査を実施し, 合わせて食品摂取と体位, 体力との関連についても検討した。牛乳, 乳製品, 緑黄色野菜に関する結果は次のとおりである。<br>(1) 家庭における1人1日当たり摂取量を5月, 11月のそれぞれ土, 日曜日の計4日の平均値でみると, 牛乳は児童55.8g, 生徒73.3g, 乳製品は児童4.9g, 生徒5.6g, 緑黄色野菜は児童23.4g, 生徒23.0gであった。<br>(2) 学校給食 (金曜日昼) を除く3日間の家庭食についてみてみる。<br>1) 食事別では, 牛乳は間食で最も多くとられ, 夕食で最も少なく, 緑黄色野菜は夕食で最も多く, 間食で最も少なかった。乳製品は間食で2/3が占められ, 朝, 昼, 夕食の摂取量は極めて少量であった。<br>2) 生徒と児童の比較では, 牛乳は生徒のほうが摂取量が多かったが, 乳製品, 緑黄色野菜は有意差がなかった。<br>3) 男子と女子の比較では, 牛乳は男子のほうが, 乳製品は女子のほうが摂取量が多かった。緑黄色野菜は有意差がなかった。<br>4) 5月と11月の比較では, 緑黄色野菜は11月のほうが多く摂取されていた。牛乳, 乳製品は有意差がなかった。<br>5) 牛乳, 乳製品および緑黄色野菜の摂取量にかなりの地域差がみられた。<br>6)摂取量の分布をみると, 3日間家庭で全く摂取しなかったものの割合は, 牛乳は児童53.7%, 生徒45.6%, 乳製品は児童79.6%, 生徒77.8%, 緑黄色野菜は児童16.7%, 生徒13.7%であった (5月)。<br>7) 各食品群の種類別では, 乳製品はヨーグルト類とアイスクリームが, 緑黄色野菜はにんじん, ほうれん草, ピーマンが約2/3を占めていた。<br>(3) 学校給食は家庭での昼 (土, 日曜日の平均) に比べ, 摂取量は, 牛乳は児童16.3倍, 生徒13.6倍, 乳製品は児童14.8倍, 生徒15.1倍, 緑黄色野菜は児童, 生徒ともに3.6倍であり, 金曜日の1日総摂取量のうち学校給食に由来する摂取量の割合は, 牛乳は児童79.0%, 生徒72.6%, 乳製品は児童62.5%, 生徒73.2%, 緑黄色野菜は児童41.8%, 生徒42.3%であった (5月, 11月の平均)。<br>(4) 牛乳, 乳製品, 緑黄色野菜の摂取量はそれぞれ独立して体位, 体力に関連するというよりはむしろこれらの総合的な摂取状況が他の因子とともに体位, 体力に影響することが示唆された。
著者
岸本 有之 高橋 徹 高橋 雅和 山田 隆志 津田 和彦 寺野 隆雄
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.23, 2009

本研究では,店舗内の顧客に対する商品販売促進施策として「店舗レイアウト変更」,「店内広告」,「店内推薦システム」を組み合わせ,施策実験を可能とするシミュレーターを開発した.シミュレーターを用いて,様々な販売促進施策シナリオを作成し,その比較実験を行った.
著者
武田 力 高橋 徹 山本 五郎 長谷川 武夫 武田 和 武田 寛子
出版者
日本ハイパーサーミア学会
雑誌
Thermal Medicine (ISSN:18822576)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.11-16, 2012-03-20 (Released:2012-05-21)
参考文献数
9
被引用文献数
2

第28回日本ハイパーサーミア学会大会においてシンポジウム, 温熱の免疫科学 (基礎と臨床) が開かれた. その内容をもとにまとめられた4論文の一つである. 臨床 : 6年間に1,386例の進行再発癌患者に温熱または免疫療法を行った. ハイパーサーミアを1,307例に, 活性化リンパ球を995例に, 樹状細胞を689例に施行した. 評価可能な1,307例のうち臨床的有効例 (CR+PR+longSD) は188例 (14.0%) で完治例は35例であった. 免疫療法の臨床的有効率は, ハイパーサーミアを併用することにより8.1%から17.9%にあがった. もっとも効果のあったのは樹状細胞療法と活性化リンパ球とハイパーサーミアを併用した群で20.5%であった. 基礎 : マウスにLLC腫瘍を移植したのちハイパーサーミアと活性化リンパ球とその双方で治療する3群で腫瘍の増殖と肺転移数を比較したところ, ハイパーサーミアと活性化リンパ球単独でも抑制されるが双方を併用した群では相乗的な抑制がみとめられた. 次に同じ実験系で分子標的治療物質 (erlotinibとsorafenib) を与える群とハイパーサーミア群で比較したところ, 腫瘍増殖および肺転移数いずれにおいても, 分子標的治療物質単独群とハイパーサーミア単独群より, 両者を併用した群で抑制が強かった. また同時にアポトーシスの誘導も併用群で増強していた. 臨床データおよび基礎実験において温熱療法が癌に対する免疫療法を増強することが示された.
著者
小田 完五 小野 利彦 高橋 徹
出版者
社団法人 日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雑誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.58, no.6, pp.632-636, 1967 (Released:2010-07-23)
参考文献数
17

A case of myeloic leukemic infiltration of prostate was reported.A 81-years-old man was admitted to our hospital with dysuria and nycturia. Blood examination and sternal bone marrow aspiration revealed acute myeloic leukemia.Transurethral biopsy was performed for diagnosis and treatment.This was the 18th known case of leukemic infiltration of the prostate causing obstructive uropathy and the first case in Japan.The literatures were briefly reviewed and the experiences of other authors with this entity were discussed.
著者
高橋 徹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.466, pp.51-56, 2010-03-05

外国人観光客支援の携帯型情報システムとしてした多言語ガイドシステムとQ&Aシステムについて紹介する.また,2008年2月に東映太秦映画村で行った実証実験の結果について報告する.実証実験において英語話者,中国語話者,韓国語話者のそれぞれの被験者から好評価を得た.
著者
山田 哲雄 村松 成司 高橋 徹三
出版者
公益社団法人 日本栄養・食糧学会
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.39-46, 1993-02-10 (Released:2010-02-22)
参考文献数
32

本研究は, 運動時の汗および尿中Na, K排泄量の一過性の変動に及ぼす運動強度の影響について, 安静実験を対照として運動時および運動後9時間にわたり, 腎機能, 血中ホルモンなどとの関連を考え合わせて検討することを目的とした。健康な成人男子5名を被験者とし, 第1日目を調整日, 第2日日を対照実験日 (以後, 対照日と略), 第3日目を最大酸素摂取量の60% (60% VO2mx) を目標強度とした中等度の強度の運動負荷実験日, 第4日目を80% VO2maxを目標強度とした激運動負荷実験日 (以後おのおの中等度の運動日, 激運動日と略) とする実験を実施した。おもな結果は, 以下のとおりであった。1) 運動時の心拍数および% VO2maxは, ともに中等度の運動日に比べ激運動日で有意に高値を示した。2) 血中乳酸, 血漿レニン活性 (PRA), 血清アルドステロン (Ald) は, いずれも運動直後で激運動日>中等度の運動日>対照日の順に高値で, 3実験日の間にはいずれも有意差がみられた。3) 運動時の体重減少量は, 激運動日>中等度の運動日>対照日の順に高値で, 3実験日の間にはいずれも有意差がみられた。4) 運動時の汗中Na, K排泄量は, ともに激運動日>中等度の運動日>対照日の順に有意に高値または高値傾向を示した。5) 尿量, 尿中Na排泄量は, 運動時では対照日に比べ激運動日で有意に低値を示した。一方, 尿中K排泄量は, 運動時では対照日に比べ激運動日で有意に低値を示したが, 回復期では対照日に比べ中等度の運動日で有意に高値を示した。6) (汗+尿) 中Na排泄量は, 運動時では激運動日>中等度の運動日>対照日の順に有意に高値または高値傾向を示した。運動時, 回復期の合計では3実験日の間に有意な差を示さなかった。一方, (汗+尿) 中K排泄量は, 運動時では両運動日で対照日に比べ有意に高値を示した。運動時, 回復期の合計では, 中等度の運動日で対照日に比べ有意に高値を示した。以上のことから, 本実験条件下では, 中等度以上の強度の運動時には一過性に, (1) Na, Kの体外への損失が高まること, (2) Naの損失は汗中Na排泄量が高まるほど大であること, (3) Kの損失は激運動日では必ずしも高まらないこと, (4) 激運動日では相対的にKよりもNaの損失が大であること, また, 運動後9時間までの時点では, (1) Naの体外への損失は激運動日で個人差が大きいものの両運動日ともに対照日に比べ明らかではないこと, (2) Kの体外への損失は中等度の運動日で高まること, (3) NaとKの身体全体としての相対的な排泄比率については両運動日と対照日との間に差がみられないこと, がおのおの示唆された。
著者
上村 靖司 高橋 徹 松澤 勝 佐藤 篤司 上石 勲 千葉 隆弘 渡邊 洋
出版者
長岡技術科学大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

数値地理情報システム(GIS)を活用して「中越地震と平成17年豪雪の複合被害」を数値地図上に統合, 避難行動および避難空間のシミュレーションをするシステムを開発した. また「地震-豪雪複合災害の被害想定アンケート」を被災地住民に対して実施し, 積雪期地震の場合に被害想定を行った. これらより建物倒壊数の増加, 火災発生数の増加に加え, 避難空間の不足, 移動の困難が深刻であることが明良になった.次に, 積雪期地震の建物被害想定のため, 積雪を加載した建築物模型を振動台上で加震し, 建物の振動応答および積雪の破壊状態を観察する実験が行われた. またこのモデル実験を計算機上で再現できる個別要素法に基づくシミュレーションプログラムも作成され, 積雪の破壊現象などが再現され, プログラムの有効性が明らかになった.積雪期に斜面上の雪に加震力が加わった時, 雪崩が発生するかどうかの積雪不安定度の理論的検討が進められた. また積雪層シミュレーションモデルSNOWPACKによる面的雪崩危険度予測の手法が, 地震による加震力を加えた問題について適用されその有効性が確認された.