著者
山本 太郎 千葉 直子 植田 広樹 高橋 克巳 平田 真一 小笠原 盛浩 関谷 直也 中村 功 橋元 良明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SITE, 技術と社会・倫理 : IEICE technical report (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.124, pp.41-47, 2011-07-05

我々はインターネットの利用における安心について研究を行っている.初期グループインタビューの結果により,我々は「安心」そのものではなく,より認識し易い「不安」にまずは着目することとし,不安発生モデル仮説を立てた上で,東京都における訪問留置方式による質問紙調査,10ヵ国における国際電話比較調査,在日外国人グループインタビューを実施してきた.また,具体的なネットサービスに関するWebアンケート調査についても実施・分析中である.本論文では,これまでの取り組みのまとめとして,それらの概要について紹介する.
著者
志賀 元紀 高橋 由雅
出版者
日本コンピュータ化学会
雑誌
Journal of Computer Chemistry, Japan (ISSN:13471767)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.104-111, 2012

医薬品の候補となる化合物空間は極めて膨大であり,また,化合物関連データベースが大規模化しているため,少ない計算コストのデータ解析手法が望まれる.本研究では,高橋らの開発した特徴ベクトルであるトポロジカルフラグメントスペクトル(Topological Fragment Spectra, TFS)を圧縮するによって,計算コストを抑えるアプローチを検討した.まず,TFSが周期性のあるスペクトルであることを示した.そして,周期性信号の圧縮に用いられるフーリエ変換とウェーブレット変換に基づくアプローチを用いて圧縮する手法を検討した.各手法で圧縮した特徴ベクトルを用いた類似度構造検索および薬理活性予測の数値実験によって,ウェーブレット変換による圧縮がより効率的な圧縮法であることが示された.
著者
高橋 聡子 岩井 輝男 田中 良夫 前田 敦司 中西 正和
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.38, no.5, pp.1050-1057, 1997-05-15
参考文献数
14

リスト処理プロセスとGCプロセスを同時に複数動作させることによって,リスト処理を並列化することによる処理時間の短縮が可能になった.しかし,セルの消費のペースはアプリケーションによって異なり,CPUの数も計算機によって異なるので,リスト処理プロセスの最適な数はアプリケーション,計算機によって異なると考えられる.本稿では,セルの消費速度やフリーセルの残量によってリスト処理プロセスとGCプロセスのCPU割当てを動的に決定する機能により,Lispの代表的なアプリケーションに対し,処理速度と実時間性とのバランスのとれた処理を行うことを可能とする並列Lispシステムの報告を行う.本システムの実装にあたっては,できるだけリスト処理の中断が生じることがなく,リスト処理に最大数のCPUが割り当てられるようCPU割当てのパラメータを設定し,CPU割当てを動的に決定した.その結果,リスト処理の中断がなくなり実行時間が短縮された.Parallel lisp system with parallel garbage collection(GC)can produce improvements in throughput by executing list processing in parallel.But,the optimal number of list processes and GC processes depends on machines and applications because the number of processors on a machine and cells which are consumed by various applications is different.In this paper,we report parallel lisp system which makes it possible to balance throughput and real time performance by dynamic allocation of CPU depending on speed of consuming cells and the number of remaining free cells.We dynamically changed CPU allocation according to the parameter which was set to avoid a disruption of list processing and allocateas many CPU as possible to list processing.Consequently,our system yielded improvements in throughput without any disruption of list processing.
著者
大江 慶治 八谷 百合子 高橋 有嘉子 織田 進 高原 和雄
出版者
産業医科大学学会
雑誌
産業医科大学雑誌 (ISSN:0387821X)
巻号頁・発行日
vol.14, no.4, pp.279-288, 1992-12-01

産業医科大学医学部学生の1991年度定期健康診断の成績に重回帰分析を行い, 各種成人病のリスクファクターとしての肥満の意義について検討した. 【○!1】1979年から1991年までの医学部学生の肥満度の平均値は年毎に増加した. 【○!2】1991年度全員の成績で肥満度の増加が血清GPTの上昇に大きく関与することを示す成績が得られ, この所見は肥満者においてはより顕著であったが, 非肥満者では認められなかった. 【○!3】肥満度のGPT上昇への関与は, 過去常に肥満度10%を越す恒常肥満者においては認められたが, 10%内外を変動する変動肥満者では認められなかった. 【○!4】収縮期血圧には肥満度よりも赤血球数の関与が大であった. 【○!5】総コレステロールに対しては, 肥満度を含む代表的な11項目のいずれも特に関与する所見が得られず, 健診項目以外の何等かの指標の関与が疑われた. 以上の所見から, 学生の肥満は, 恒常的となった段階で肝機能障害の発生に大きく関与することが示唆された.(1992年2月5日 受付,1992年10月5日 受理)
著者
高橋 和幸
出版者
関西学院大学
雑誌
人文論究 (ISSN:02866773)
巻号頁・発行日
vol.33, no.3, pp.53-63, 1983-12
著者
東島 仁 中川 智絵 山内 保典 三浦 優生 高橋 可江 中村 征樹
出版者
北海道大学 高等教育推進機構 高等教育研究部 科学技術コミュニケーション教育研究部門(CoSTEP)
雑誌
科学技術コミュニケーション (ISSN:18818390)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.28-43, 2012-06

The advancement of science and technology has brought not only positive but also negative influences. As a result, people are finding it important to examine the potential consequences of science and technology and their effects on society. In this paper, we describe a public dialogue to examine the relationship between autism (Autism Spectrum Disorders) and society, with detailed methodology for conducting it. Autism is a lifelong neurodevelopmental disorder; approximately one in 100 people have autism. The study of autism is one of the most active fields of research. The approximately 30 participants in the dialogue included various citizens, for example, entrepreneurs, autistic people, parents of young children with/without autism, educators, artists, and students. After being provided with sufficient information on autism, participants were divided into 5 groups to discuss the topic and offer proposals. Finally, 5 proposals for an autism-friendly society were announced; these can be viewed in English at http://ristex-kanazawa.w3.kanazawa-u.ac.jp/syoppu/Consensus.htm. In each proposal, the importance of collaborating with a variety of sectors such as citizens, medical institutions, schools, and other professionals was mentioned. We hope that these proposals will be a foundation for future discussions on the relationship between autism and society.
著者
高橋 敬一 西 明紀
出版者
日本半翅類学会
雑誌
Rostria (ISSN:09106839)
巻号頁・発行日
no.51, pp.37-39, 2003-06-30
被引用文献数
1
著者
高橋 義行 和田 豊 小田中 芳次 古野 秀和
出版者
日本農薬学会
雑誌
日本農薬学会誌 (ISSN:03851559)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.140-143, 2000-05-20
参考文献数
6
被引用文献数
2

さきに報告した1995年の人工降雨によるランオフ試験を実施した同じ傾斜圃場(6∿6.5°)において, 1996年7月の梅雨の合間に栽培キャベツ(7a)にTPN, ダイアジノン, ジメトエートの3剤混用1000倍液を167l/10a散布して, 翌日の降雨で0.6lの表流水を採取した.また, 9月には栽培ダイコン(8.4a)に同じ3剤混用液を101l/10a散布して, 2日後の台風通過よる降雨で290l (10 : 00∿12 : 30), 530l (12 : 30∿13 : 00)及び600l (13 : 00∿15 : 00)の計1420lの表流水を採取した.表流水の平均流出水量/m^2/hrは, 0.01l/m^2/hr(7月)及び0.12l/m^2/hr(9月)と少なかったが, 台風通過時の最大値(1.26l/m^2/hr)は既報の人工降雨試験による表流水量/m^2/hrに匹敵した.一方, 表流水中の薬剤濃度は0.001ppmから最大でも0.018ppmであり, 前年の人工降雨での場合の1/30から1/300の値であった.7月及び9月の薬剤散布後の表層土壌中(深さ5cm)の各薬剤はランオフの後では, TPNでは17%と84%が, ダイアジノンでは19%と78%が, ジメトエートでは90%と92%が, それぞれ表層より消失したと推定された.これらの結果は土壌の種類や状態, 天候及び地理的な相違によって異なると考えられるが, 少なくとも本圃場では自然降雨によるランオフは台風通過時などの強い降雨でないと発生が困難であり, また発生した表流水中の薬剤濃度は人工降雨試験の結果と比べて極めて低濃度であった.
著者
増岡 怜那 高橋 靖恵
出版者
九州大学
雑誌
九州大学心理学研究 (ISSN:13453904)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.139-146, 2006-03-31

When small children (three to six years old) express their anger through inappropriate behavior or over reacting, most parents and other adults find this anger hard to deal with. That is because people see anger as a negative emotion. In actuality expressing anger can be a positive step in emotional development. In this study two kinds of tests were conducted on six years olds. The first test, [Tree drawing test] a drawing of a tree from each subject, was used to measure the individual's level of emotional development. In the second test each subject was shown four conflicting scenes and then asked to give an emotional reaction by choosing from four different facial expressions - happy, sad, anger, surprise. From this study it became evident that helping small children to understand their anger and encouraging expression of anger in an acceptable manner, positive emotional development occurs.
著者
高橋 正臣
出版者
大分県立芸術文化短期大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:02869756)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.15-22, 1972-03-31

本研究は,人格形成を規定する要因分析のうち,特に芸術専攻者について,総合的にその人格を解明しようとする一連の研究の一部をなすものである。すなわち,芸術専攻者(女子)の性格特性上の特有性について,(1)その存在性,(2)専攻領域の相違による差異,(3)時代的時間経過にともなう環境要因の変化の影響,の仮説を設定し,これを検証した。結果としては,(1)については,その存在性が認められ,(2)については,専攻領域の相違によってその特有性にも差異が生じることが明らかとなり,(3)については,数個の性格特性について,時代的時間経過にともなう環境要因の変化の影響が認められた。今後は資料対象を男子にも拡げるとともに,知的領域との関連性の解明を試みてみたい。
著者
高橋 正臣
出版者
大分県立芸術文化短期大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:02869756)
巻号頁・発行日
no.10, pp.27-33, 1973-03-31

本研究は芸術専攻者の性格特性に関する研究の第2報告である。すなわち,芸術専攻者(男子)の性格特性上の特有性について,(1)その存在性,(2)専攻領域の相違による差異,(3)芸術専攻者の男女間における差異,の仮説を設定し,これを検証した。結果としては,(1)については,情緒面において特に特有性が認められ,(2)については,社会的適応面において著しい相違が存在し,(3)についても(2)と同様に,社会的適応面における相違が顕著であり,しかも,その度合いは予想を大きく上回るものであり,今後の研究課題として残されている。
著者
高橋 正臣
出版者
大分県立芸術文化短期大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:02869756)
巻号頁・発行日
no.19, pp.1-13, 1982-03-31

本研究は「人格形成を規定する要因分析」の一環であり,今回は家庭における文化的環境要因の変移が,性格形成にどのような影響を与えるかを明らかにしようとした。文化的環境要因の変移を,「活字文化」より「映像文化」への転換とし,Y-G検査の結果(特にR因子)と関連して調査したところ,次の点が明らかとなった。1.映像文化のもつその特性上から予想したとおり,「R因子」の得点上昇がみられ,しかも上昇の度合いは,造型映像刺激が美術専攻者より少ない音楽専攻者の方が大きかった。2.予想しなかった性格特性因子(I, G, R, S因子)の得点に時代的変化が大きくみられたが,これが直ちに文化的要因の変化によるかどうか,もしそうであるとすればどの程度の影響度であるかは,今回の資料だけでは即断できないが,このことは時代的変化の度合いの余りの大きさからみて,今後の重要な研究課題である。
著者
高橋 善隆
出版者
跡見学園女子大学
雑誌
跡見学園女子大学文学部紀要 (ISSN:13481444)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.A77-A90, 2009-09-15

アメリカ合衆国で最大のマイノリティ集団となったヒスパニックは政治の世界にどのような影響を与えているのか。2008年の大統領選挙ではニューメキシコ、ネバダ、フロリダなど民主党が共和党から奪った多くの州でヒスパニックの動向が重要であったとされている。2004年には必ずしも民主党支持を明確に示さなかったヒスパニックが2008年にはオバマの勝利に貢献したのはなぜなのか。 また人口構成の上でのシェアの拡大ばかりでなく社会的内実や質的変容においてヒスパニックはアメリカ社会にどのような変化を及ぼしているのか。 移民法改正をめぐる政治過程、移民に敵対的なカリフォルニア州の住民提案との対抗関係、西海岸にみられる新たな労働運動の担い手としてのヒスパニックの活動、などの検討を通じてヒスパニックが現代アメリカに与えているインパクトと更なる潜在的可能性について考察してみたい。