著者
高橋 康幸 五十嵐 博 平野 邦弘 河原田 泰尋 五十嵐 均 村瀬 研也 望月 輝一
出版者
公益社団法人 日本放射線技術学会
雑誌
日本放射線技術学会雑誌 (ISSN:03694305)
巻号頁・発行日
vol.63, no.3, pp.335-340, 2007-03-20 (Released:2007-04-05)
参考文献数
9

An amendment concerning the enforcement of the law on the prevention of radiation hazards due to radioisotopes, etc., and the medical service law enforcement regulations were promulgated on June 1, 2005. This amendment concerned international basic safety standards and the sealing of radiation sources. Sealed radiation sources ≤3.7 MBq, which had been excluded from regulation, were newly included as an object of regulation. Investigation of the SPECT system instituted in hospitals indicated that almost all institutions adhere to the new amendment, and the calibration source, the checking source, etc., corresponding to this amendment were maintained appropriately. Any institutions planning to return sealed radioisotopes should refer to this report.
著者
金井 壽宏 三品 和広 上林 憲雄 原 拓志 平野 光俊 高橋 潔
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2005

長らく停滞した後、再復興期に入った日本の産業社会の活力の向上のため、企業の持続する競争優位性の元となる組織能力を再構築する必要がある。従来この議論は、たとえばリソースベースの経営戦略論として論じられてきたが、本研究では、組織能力構築に真に貢献できる、企業のコア人材、とりわけ経営人材と高度専門職人材に焦点を合わせて、人材の体系的な育成に関する理論的・実証的研究をおこなった。国家レベルの競争力を高めるうえで人材育成が果たす役割について米国を主たる比較研究も実施した。その結果、第1に、戦略の成功の問題は、人材育成の問題と切り離しては考えられないことが確認された。戦略的人的資源管理という名のもとに、戦略とリンクしてひとの問題を扱う重要性が示唆されてきたが、その育成内容は、次期経営幹部候補の体系的な育成、またその育成プロセスの加速化に焦点をあわせる研究が有望であることが判明した。また、どのように経営人材になるかという問題だけでなく、より早く最高経営責任者になり、より長く采配を振るう機会を与えることの重要性も確認された。第2に、経営人材、高度専門職人材を問わず、コア人材の育成は、フォーマルな座学の育成とのかかわりをけっして軽視することはできないが、産業のなかで、また個別の企業のなかで、いったいどのような仕事をどのような時期にだれのもとで経験するかという点がいっそう重要である。したがって、リーダーシップ開発の問題も、高度専門職の育成の問題も、なんらかの「経験の理論」にも裏付けられる必要があることがわかった。第3に、大きな展望としては、経営学におけるシステムに目を向ける視点と、ひとの問題を照射する視点とが今後は、意味ある形で統合されると、真に国家レベルの復興に経営学も貢献しうることが示唆された。経営学における人材育成を天下国家レベルの国の活力に結びつける研究への橋頭堡となった。
著者
麦倉 俊司 高橋 昭喜 松本 和紀 隈部 俊宏 隈部 俊宏
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

磁気共鳴画像法撮影では、直径50 cm程度の非日常的かつ狭小な装置中で、30分間以上体動しないでいる必要がある。閉所恐怖症あるいは若年小児患者では安静が保てないため呼吸、脈拍モニター装着下で、鎮静薬、静脈麻酔薬で鎮静をはかって検査を施行されている。最近開発された密封ゴーグル型スクリーンとヘッドフォン装着下にDVDを視聴すれば、MRI装置の中にいるという視覚、聴覚情報を遮断でき、閉所恐怖症あるいは若年小児もMRI検査を完了する事が可能となった。本研究からDVDバーチャル・リアリティーによって、薬物などによる鎮静が不要な「患者にやさしいMRI検査」となりうることが検証された。
著者
秋吉 恵 重岡 恒彦 鳥居 慎一 牧 栄二 榎本 悟 高橋 宏正 平野 文也
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.119, no.3, pp.175-184, 2002 (Released:2002-12-24)
参考文献数
31
被引用文献数
2 3 3

レボカバスチンは4-arylcyclohexylamine誘導体のひとつで,ベルギーのヤンセン社において合成された新規H1ブロッカーである.選択性が高く,特異的なヒスタミンH1受容体遮断作用のほかに,肥満細胞からのケミカルメディエーター遊離抑制作用や好中球·好酸球の遊走抑制作用を持つ.ヒスタミン点眼および感作動物への抗原点眼により誘発した結膜炎モデルにおいて,レボカバスチンは結膜炎症状を改善した.レボカバスチンはモルモットにおける抗原誘発結膜炎モデルの涙液中ヒスタミン量増加の抑制や,ヒスタミン点眼並びに抗原点眼による結膜炎モデルでの血管透過性亢進をレボカバスチンが抑制することが示された.また,ヒスタミンおよびサブスタンスP誘発鼻炎モデル並びに感作動物における抗原誘発鼻炎モデルにおいて,レボカバスチンは血管透過性亢進を抑制した.さらに,レボカバスチンの抗ヒスタミン作用用量と非特異的作用用量との差(特異性指数)は他の抗アレルギー薬と比べ非常に大きく,その非特異的作用としては眼瞼下垂が認められたのみであった.このような選択的,特異的な抗アレルギー作用と,局所投与経路の優位性を有するレボカバスチンは,臨床においてアレルギー性結膜炎並びに鼻炎治療薬としての有用性が期待され,国内外の臨床試験においてアレルギー性結膜炎や春季カタル,アレルギー性鼻炎の治療に有効かつ安全な薬剤であることが示されている.
著者
高橋 成明 浅野 一幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.469, pp.23-30, 1999-11-26
被引用文献数
4

電動車いすが電磁波により誤作動を起こす事例が報告されている.本報告では,電磁波により電動車いすが誤作動を起こす原因を究明するために,放射イミュニテイ試験と携帯無線機を用いた近接照射試験を行った.イミュニテイ試験の結果,電磁波照射で車輪回転速度が減速する現象が観察され,これがハーネス部から速度制御回路への高周波の侵入で生ずることがわかった.次に,ハーネス部への無線機近接照射試験で電動車いすの正常作動時と誤作動時の速度制御回路内の制御電圧を比較することで誤作動原因の特定を試みた.その結果,制御回路へ基準電圧を供給している電圧フォロワOPアンプと制御回路を構成するスナバ回路のダイオードが高周波の侵入で直流出力の低下を起こし,基準電圧の低下による安全回路の作動及び速度制御電圧の低下により減速する(安全回路は,異常が起きた場合には減速する設計となっていた)ことが判明した.
著者
高橋 順太郎
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
藥學雜誌 (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
no.81, pp.538-542, 1888-11-03
著者
谷口 敏代 高木 二郎 原野 かおり 廣川 空美 高橋 和巳 福岡 悦子
出版者
公益社団法人 日本産業衛生学会
雑誌
産業衛生学雑誌 (ISSN:13410725)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.1-1, 2012 (Released:2012-03-05)
参考文献数
37
被引用文献数
4 6

介護老人福祉施設に勤務する介護職員のいじめ,ハラスメントとストレス反応:谷口敏代ほか.岡山県立大学保健福祉学部保健福祉学科―目的:本研究は地方都市にある介護老人福祉施設に勤務する介護職員について,いじめ,ハラスメントの実態を明らかにし,それらが心身の不調(ストレス反応)を起こすという仮説を検証することを目的とした.方法:A県のB地区にある介護老人福祉35施設の医師を除く全従業員を対象とし,2009年8–9月,自己記入式質問紙による横断調査を行った.調査内容は,職業性ストレス簡易調査票のストレス反応29項目,個人的ないじめ,仕事上でのいじめ,性的ハラスメントで構成される日本語版Negative Acts Questionnaire(NAQ)12項目であった.調査項目のストレス反応・NAQに欠損値のない1,233名(有効回答率63.9%)のうち,介護職員897名を分析対象とした.心理的ストレス反応(活気の低下,イライラ感,疲労感,不安感,抑うつ感)と身体的ストレス反応(身体愁訴)が,いじめの体験の有無によって異なるかをt検定や分散分析を用いて検定した.結果:男女ともに半数以上が仕事上のいじめを構成する「必要な情報を与えない人がいて仕事が困難になる」を体験していた.また,男女とも4割程度が個人的ないじめを構成している「あなたについての陰口,または,うわさ」を体験していた.女性介護職員においては,個人的ないじめを受けた体験のある人で,有意に(p<0.05)活気が低く,疲労が高かった.また,仕事上のいじめを体験した人の方がそうでない人に比べ有意に(p<0.05)うつ気分が高く,性的ハラスメントを体験した人の方がそうでない人に比べ有意に(p<0.05)不安感が高かった.一方,男性介護職員ではいじめを体験している人がそうでない人に比べ有意に(p<0.05)活気が高かった.結論:女性介護職員において,職場のいじめ,ハラスメントは精神的ストレス反応の一部と正の関連を示し,仮説と矛盾しなかった.一方,男性介護職員ではいじめと活気との正の関連がみられた.職場のメンタルヘルス対策においては性差に考慮する必要性が示唆された.
著者
高橋 典史
出版者
日本宗教学会
雑誌
宗教研究 (ISSN:03873293)
巻号頁・発行日
vol.83, no.3, pp.953-974, 2009-12-30

近代以降、多くの日系宗教が海外布教を行ってきた。そこでは現地社会への定着だけでなく、出自国である日本との関係性をいかに定義していくのかも、重要な問題であったと考えられる。その一事例を提供するために、本稿では、一九世紀末から第二次世界大戦後の復興期までのハワイの日系仏教関係者の言説を取り上げて、ハワイ社会への定着過程にみられる故国と日系仏教をめぐるメンタリティの変遷を考察する。キリスト教勢力への対抗のため、一九世紀末からハワイ布教を開始した日系仏教は、二〇世紀前半の日米関係と排日論の悪化のなかで、日米の二つの国家に状況適合的に対応しながらハワイに定着していくことを志向していった。しかし、第二次世界大戦後は、日系アメリカ人のエスニシティと結びついたエスニック・チャーチとして存続していき、故国に関わる言説は減少していった。こうした定着のプロセスは、アメリカにおける他の移民たちの宗教と共通してはいるものの、故国との関係における日系仏教特有の性格も看過できない。
著者
平澤 由平 鈴木 正司 伊丹 儀友 大平 整爾 水野 紹夫 米良 健太郎 芳賀 良春 河合 弘進 真下 啓一 小原 功裕 黒澤 範夫 中本 安 沼澤 和夫 古橋 三義 丸山 行孝 三木 隆治 小池 茂文 勢納 八郎 川原 弘久 小林 裕之 小野 利彦 奥野 仙二 金 昌雄 宮崎 良一 雑賀 保至 本宮 善恢 谷合 一陽 碓井 公治 重本 憲一郎 水口 隆 川島 周 湯浅 健司 大田 和道 佐藤 隆 福成 健一 木村 祐三 高橋 尚 由宇 宏貴
出版者
The Japanese Society for Dialysis Therapy
雑誌
日本透析医学会雑誌 = Journal of Japanese Society for Dialysis Therapy (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.36, no.7, pp.1265-1272, 2003-07-28
被引用文献数
2 12 4

遺伝子組換えヒトエリスロポエチン製剤 (rHuEPO) が6か月以上継続投与されている慢性維持血液透析患者 (血液透析導入後6か月以上経過例) 2,654例を対象に, 維持Ht値と生命予後との関係をretrospectiveに調査, 検討した. Cox回帰分析による1年死亡リスクは, 平均Ht値27%以上30%未満の群を対照 [Relative Risk (RR): 1.000] とした場合にHt 30%以上33%未満の群でRR: 0.447 [95%信頼区間 (95% CI): 0.290-0.689 p=0.0003] と有意に良好であったが, Ht 33%以上36%未満の群ではRR: 0.605 [95% CI: 0.320-1.146 p=0.1231] と有意差を認めなかった. 一方, Ht 27%未満の群ではRR: 1.657 [95% CI: 1.161-2.367 p=0.0054] と有意に予後不良であった. また, 3年死亡リスクも1年死亡リスクと同様, Ht 30%以上33%未満の群ではRR: 0.677 [95% CI: 0.537-0.855 p=0.0010] と有意に良好であったが, Ht 33%以上36%未満の群ではRR: 1.111 [95% CI: 0.816-1.514 p=0.5036] と有意差を認めず, Ht 27%未満の群ではRR: 1.604 [95% CI: 1.275-2.019 p<0.0001] と有意に不良であった.<br>これらの調査結果より, 1年および3年死亡リスクはともにHt値30%以上33%未満の群で有意に低値であり, 生命予後の観点からみた血液透析患者のrHuEPO治療における至適維持目標Ht値はこの範囲にあると考えられた. ただし, 1年死亡リスクは, 例数が少ないもののHt値33%以上の群についても低値であったことから, このレベルについては今後再検討の余地があると考えられた.
著者
森山 学 高橋 弘一 中山 悠
出版者
八代工業高等専門学校
雑誌
八代高専紀要 (ISSN:0911761X)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.41-48, 2006-03-01

Some school buildings of a circular type are demolished at present. A purpose of this study is to historically position a circular type of school building which spread in showa 30's. This paper clarifies reasons why the type spread and declined. Specially the theory is developed about an architect Kanao Sakamoto who advocated the type on paper. The reasons why it spread are as follows. 1. It became feasible to construct it legally, economically and technologically. 2. The theory of Mr. Sakamoto met the needs of the times. 3. He designed many buildings of the type. 4. The type was acknowledged as one of the current against a standardized plan of school building. The reasons why it declined are as follows. 1. The type designed by other architects were criticized. 2. The type designed by Mr. Sakamoto became another standardized plan. 3. The newer stream, which laid stress on activity and life of children, became the main.
著者
村江 達士 露木 孝彦 西浜 忠明 増田 昭三 高橋 武美
出版者
天然有機化合物討論会実行委員会
雑誌
天然有機化合物討論会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.13, pp.219-226, 1969

Three new bitter principles, nigakilactone A, B and C and a known bitter principle, quassin (nigakilactone D), were isolated from Picrasma ailanthoides Planchon (Japanese name: nigaki, Simaroubaceae). Nigakilactone A, B and C were shown to be closely related lactones in the following way. Methylation of nigakilactone A (I), C_<21>H_<30>O_6, m.p. 237.5-238°, with CH_3I-Ag_2O-DMF gave nigakilactone B (II), C_<22>H_<30>O_6, m.p. 278.5°, which was formed by alkaline hydrolysis of nigakilactone C (III), C_<24>H_<34>O_7, m.p. 252.5-253°. The latter compound (III) was obtained on acetylation of II with Ac_2O-pyridine. Nigakilactone A (I) afforded a monoacetate (IV) by acetylation with Ac_2O-pyridine. On oxidation with Na_2Cr_2O_7 in acetic acid, IV yielded a keto-acetate (V). Oxidation of I with CrO_3-pyridine gave an α-ketol (VI), which was oxidized with Bi_2O_3 to afford a diosphenol (VII). On methylation with dimethyl sulfate and alkali, VII gave a methylated diosphenol (VIII), which was shown to be identical with quassin (XI). From these findings, along with the PMR spectrum of I, the structure of nigakilactone A is established as I. PMDR experiment on III, afforded the evidence for the presence of a partial structure (C). These observations lead to the structure III for nigakilactone C and the structure II for nigakilactone B. Nigakilactone D was found to be identical with quassin.
著者
高橋 由多加 白石 陽 高橋 修
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SR, ソフトウェア無線 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.252, pp.193-198, 2010-10-20

近年,2.4GHz帯を使用する無線機器が増加してきている.その中でも,無線LANはオフィスや家庭,公共施設などに導入されてきているが,一定エリア内に複数の無線LAN機器が存在する場合,電波干渉が問題となる.電波干渉を低減するためには,空きチャネルの検出が必要だが,全てのチャネルが使用中であるケースも想定される.その場合,どこのチャネルが通信に適しているのかを知ることで,通信の安定性やスループットの向上が可能になる.本研究では,Duty Cycleという観測時間における閾値を超えた電界強度の割合をチャネルごとに解析することにより,各チャネルのトラフィック量を予測し,最適チャネルの検出を行うことを目的とする.さらに実環境による実験を行ない,Duty Cycleを用いることで各チャネルのトラフィック量の予測が可能であることを検証した.