著者
黒田 明伸
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:07272997)
巻号頁・発行日
vol.84, no.4, pp.633-646, 2005-07-20

この論文は国立情報学研究所の電子図書館事業により電子化されました。
著者
江角 悟 佐藤 智昭 黒田 智 河崎 陽一 名倉 弘哲 北村 佳久 千堂 年昭
出版者
一般社団法人日本医薬品情報学会
雑誌
医薬品情報学 (ISSN:13451464)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.72-80, 2016 (Released:2016-09-27)
参考文献数
15

Objective: In drug treatment for pregnant and lactating women, pharmacists need to contribute to adequate drug treatment by collecting much information from various sources.  However, it takes much time to collect information using plural sources.  In this study, we tried to develop a database system which enables expeditiously collecting the domestic and foreign drug use criteria information in order to streamline collecting information for pregnant and lactating women.  In addition, we assessed the utility of the database by comparing the time to collect information using the database to that using each information source and the usability by questionnaires.Methods: We developed a database system that integrates drug information from the FDA Pregnancy Category, Australian categories for prescribing medicines in pregnancy, “Drugs in Pregnancy & Lactation,” and Japanese package inserts.  For assessment of the usability of the database, we assessed the time required to collect information and subjective evaluation using the five-method questionnaires.Results: The database significantly reduced the time needed for collecting criteria information and made it possible to compile the information simultaneously from various sources.  The questionnaire survey showed that over 80% of pharmacists and students were satisfied with the database.Conclusion: It is suggested that our database system is useful to efficiently collect drug use criteria information for pregnant and lactating women.
著者
岡本 和也 内山 俊郎 竹村 匡正 足立 貴行 粂 直人 黒田 知宏 内山 匡 吉原 博幸
出版者
公益社団法人 日本生体医工学会
雑誌
生体医工学 (ISSN:1347443X)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.40-47, 2011-02-10 (Released:2011-12-13)
参考文献数
30

A DPC code expresses a primary disease, a complication, and procedures, etc. In 2010, 1334 hospitals use DPC codes for calculations of medical fees. Since, in the hospitals, the medical fee of each case is calculated based on one DPC code, each case must be classified into one DPC code. However, the classification is difficult in some cases because patients sometimes have various conditions. Therefore, automatic DPC code selections using machine learning are being studied. Suzuki et al. evaluated automatic DPC code selections from discharge summaries using a vector space method. However, there are general machine learning methods except for the vector space method. Hence, we must evaluate other machine learning methods exhaustively for improvement of accuracy of automatic DPC code selections. Therefore, we evaluated automatic DPC code selections from discharge summaries using naïve Bayes method, SVM, concept base method, and another vector space method which is different from the vector space model used by Suzuki et al. We considered these machine learning methods as general ones. We also focus on characteristics of each machine learning methods on automatic DPC code selections and we utilize a method which combines some machine learning methods. First, the combining method estimates confidences of the machine learning methods bases on classification scores that the machine learning methods regard as classification evidence. Next, the combining method adopts the method whose confidence is highest. We compared accuracy of the methods using discharge summaries created in 2008 fiscal year in Kyoto University Hospital. As a result, SVM classified 72.2% of the cases into correct DPC codes though the vector space model utilized by Suzuki et al. classified 64.8% into correct DPC codes. Moreover the combining method classified 76.1% into correct DPC codes. In conclusion, we achieved significant improvement.
著者
堀江 祐範 神原 辰徳 黒田 悦史 三木 猛生 本間 善之 青木 滋 森本 泰夫
出版者
産業医科大学学会
雑誌
産業医科大学雑誌 (ISSN:0387821X)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.237-243, 2012-09-01

日本や米国を含む諸外国の宇宙機関の国際協力のもと,月面に基地を造り宇宙飛行士が長期間滞在する計画を検討している.月表面には隕石の衝突や宇宙風化により生じた月レゴリスと呼ばれる微粒子が堆積しており,微小重力下の月面での作業においては,月面の粒子状物質の有害性評価が重要であるが,その報告は少なく,特にアレルギーとの関連についての報告はない.月レゴリスの化学組成は.SiO_2がほぼ半分を占め,その他Al_2O_3,CaO,FeOなどが含まれる.宇宙飛行士が月レゴリスの吸入により花粉症様の症状を呈したとの報告があるほか,地球上で類似の組成を持つ黄砂ではアレルギーの増悪効果が報告されており,月レゴリスはアレルギー増悪効果を示す可能性がある.月レゴリスと類似の組成を持つレゴリスシミュラントを卵白アルブミンと共にマウスの腹腔内に投与した試験では,アレルギー増悪効果は認められなかったが,今後吸入モデルなどによるさらなる検討によって,月レゴリスの安全性を確認することが重要である.
著者
林 譲 横山 伊徳 加藤 友康 保谷 徹 久留島 典子 山家 浩樹 石川 徹也 井上 聡 榎原 雅治 遠藤 基郎 大内 英範 尾上 陽介 金子 拓 木村 直樹 小宮 木代良 近藤 成一 末柄 豊 藤原 重雄 松澤 克行 山田 太造 赤石 美奈 黒田 日出男 高橋 典幸 石川 寛夫
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2008-05-12

東京大学史料編纂所が60年間にわたって収集・蓄積した採訪史料マイクロフィルムをデジタル化し、ボーンデジタルによる収集の仕様を確立し、一点目録情報などのメタデータを付与したデジタルデータを格納するアーカイヴハブ(デジタル画像史料収蔵庫)を構築し公開した。あわせて、デジタル画像史料群に基づく先端的プロジェクト・歴史オントロジー構築の研究を推進し、研究成果を公開した。
著者
土田 正明 デ・サーガステイン 鳥澤健太郎 村田 真樹 風間 淳一 黒田 航 大和田 勇人
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.52, no.4, pp.1761-1776, 2011-04-15

情報爆発の時代に入り,大規模コーパスと計算機パワーの増大を背景に,構文的パターンに基づいて「因果関係」などの単語間の意味的関係の知識を獲得する研究が進められている.しかしながら,それらの研究は,文書中に直接的かつ明示的に書かれた知識を獲得するにとどまり,人間であれば解釈可能な間接的記述から獲得することや,文書に書かれていない知識を過去に蓄積された知識からの推論によって大規模に獲得することは行われていない.このような知識の獲得は,より大量の関係を獲得するためだけではなく,人類のイノベーションの加速にとっても重要である.本稿では,既存の構文的パターンに基づく方法で獲得された単語の意味的関係のデータベース,すなわち,特定の意味的関係を持つ単語対の集合を,類推によって大規模に拡張する方法を提案する.提案法は,入力された単語対の中の語を,ウェブから自動獲得した類似語に置換して大量の仮説を生成し,さらに単語間の類似度に基づいて仮説をランキングする.提案法は,従来法では困難な間接的記述からの意味的関係獲得を可能にして,さらには,そもそも文書に記述されている可能性が低い知識を獲得できる.約1億ページのウェブ文書を用いた実験によって,これらを検証するとともに,いくつかの意味的関係に関して,提案法で上位にランキングされた仮説では,最新の構文パターンに基づく獲得法とほぼ変わらない精度を達成できることを示す.
著者
黒田 佑次郎 岩満 優美 轟 慶子 石黒 理加 延藤 麻子 松原 芽衣 岡崎 賀美 山田 祐司 宮岡 等
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.306-313, 2012 (Released:2012-03-02)
参考文献数
14
被引用文献数
3

【目的】緩和ケア病棟(以下, PCU)入院中の患者とその家族を対象に, 入院前後のPCUに対する認識と印象の変化を質的に検討した. 【方法】PCUの入院患者5名と家族9名に半構造化面接を実施し, 要約的内容分析を行った. 【結果】入院前の印象は, 患者では“想像がつかない”など「特に印象がない」を含む2カテゴリー, 家族では“最期を迎えるところ”や“穏やかに過ごす場所”など「PCUの環境」を含む5カテゴリーが得られた. 入院後の印象は, 患者では“心のケアが重要”など「PCUでのケア」を含む3カテゴリー, 家族では“個室でプライベートがある”など「PCUの環境」を含む7カテゴリーが得られた. 【結論】PCU入転院に際し, 家族は“安心が得られる”と“最期を迎えるところ”という気持ちが併存していることが示された. また, 入転院前に比し入転院後は, 患者と家族ともにPCUに対して好意的な印象をもっている可能性が示唆された.
著者
黒田 公美
出版者
独立行政法人理化学研究所
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2005

すべての哺乳類において、親による子育て(哺乳、仔の安全や衛生を守るなどの母性的養育行動)は子の生存にとって不可欠である。したがって親の脳内には養育本能を司る神経メカニズムが備わっており、その基本的な部分はすべての哺乳類で共通であると考えられる。そこで我々は、人間の養育行動とその病理の理解を深める目的で、マウスをモデル動物として養育行動の神経メカニズムを解析している。本研究では、養育しているマウスとしていないマウスの脳内養育行動中枢(内側視索前野、MPOA)を単離し、DNAマイクロアレイ法による網羅的遺伝子発現解析を行うことにより、養育している時だけ発現が上昇する遺伝子群を探索した。見出された遺伝子群はすべて、細胞内シグナル伝達系の一つであるERK経路に関連していた。実際にマウスが養育を開始すると15分でERKが活性化される。また、ERK活性化を特異的阻害剤SL327によって抑制すると、養育未経験なマウスは養育行動を学習できなくなった。しかし、すでに養育を十分習得した母マウスの養育行動にはSL327は影響を与えなかった。さらに、転写因子FosBの遺伝子破壊(KO)マウスでは、養育行動が低下していることが知られているが、このFosBKOマウスでは、MPOAにおけるSPRY1およびRadの発現量が低下していた。SPRY1とRadはそれぞれ、ERK活性化およびカルシウム流入を介した神経細胞活動に対しフィードバック抑制を行う。さらにRadは神経突起の伸長などの形態変化を誘導する機能も持つ。以上の結果より、仔マウスからの知覚刺激により親マウスの脳のMPOAニューロンにおいてERK活性化が起こり、cFos/FosB転写システムが活性化されてSPRY1とRadを誘導し、これらの分子によってニューロンの活性制御と形態変化が起こることが、養育行動の獲得に重要であると考えられた(投稿中)。
著者
黒田 恭史
出版者
一般社団法人日本教育学会
雑誌
教育學研究 (ISSN:03873161)
巻号頁・発行日
vol.75, no.2, pp.169-179, 2008-06-30
被引用文献数
2

全国学力・学習状況調査「算数・数学」 (2007年4月実施)は、この間、日本で実施されてきた学力調査の内容に加え、PISA等に見られる数学的リテラシーに関する内容が含まれるものであった。こうした変更は、学力テストの従来の枠組みを越えた取り組みとして一定の評価ができるものであるが、その一方で情報通信社会・国際社会を主体的に生きていくために必要となる能力は何であり、算数・数学教育で扱う内容はどうあるべきかということ自体の議論が欠落しているといえる。本稿では、今回の全国学力・学習状況調査を行為動詞の観点からその特徴を分析し、今後の算数・数学教育の再構築に向けては、内容と方法の両面の再検討が重要となることについて言及する。
著者
村山 良之 黒田 輝 田村 彩
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集 2018年度日本地理学会秋季学術大会
巻号頁・発行日
pp.68, 2018 (Released:2018-12-01)

自然災害は地域的現象であるので,学校の防災教育(および防災管理)の前提として学区内やその周辺で想定すべきハザードや当該地域の土地条件と社会的条件を踏まえることが必要である。災害というまれなことを現実感を持って理解できるという教育的効果も期待できる。福和(2013)の「わがこと感」の醸成にもつながる。 学校教育において,児童生徒に身近な地域の具体例を示したりこれを導入に用いたりすることは,ごく日常的である。しかし,山形県庄内地方では,新潟地震(1964年6月16日,M7.5)で大きな被害を経験したが,多くの教員がこのことを知らず,学校でほとんど教えられていない。発災から約50年が経ち,直接経験の記憶を持つ教員が定年を迎えており,教材開発が急務であると判断された。そこで,既存の調査記録(なかでも教師や児童生徒,地域住民が記した作文等)および経験者への聞き取り調査を基に,当時の災害を復元し,それをもとに教材化することを目指した。庄内地方における1964年新潟地震災害の復元 鶴岡市においては,被害が大きい①京田地区②大山地区③西郷地区④上郷地区について調査した。①と②について記す。 ①京田地区は,鶴岡駅の北西に位置し,集落とその周辺は後背湿地である。小学校の校舎を利用して運営されていた京田幼児園では,園児がグラウンドへ避難する際に園舎二階が倒壊し,保母と園児16名が下敷きとなった。学校職員をはじめ,地域住民やちょうどプール建設工事を行っていた従業員によって13名が救出されたが,3名の園児が亡くなった。当時の園児Sさんは,倒壊部分の下敷きとなったうちの1人である。逃げる途中に机やいすから出ていた釘で左の頬を切った。自分もグラウンドに逃げたかったが,体が倒壊した建物にはさまれて動かず,「お父さん!お母さん!」と叫んで助けを求めるしかなかった。その後泣き疲れて眠ってしまい,気付いた時にはすでに救出されていたそうだ。 ②大山地区は,鶴岡市西部に位置する。地区の西部は丘陵地,東部は低地である。町を横断するように大戸川と大山川が流れており,当時の市街地は大戸川の自然堤防上にあった。ここは家屋被害が鶴岡市でもっともひどく,道路に家が倒壊したものもあった。家を失った人々は公民館や寺の竹藪,旧大山高校などで数日間生活した。大山は酒造業が盛んで,醤油作りも行われていたが,これらの被害も大きかった。酒造会社のWさんによると,町中を流れる水路に酒が流れ込み,酒と醤油の混ざり合った異臭が数日間消えなかったそうだ。大山小学校においては,明治時代に造られた木造校舎の被害が大きかった。当時3年生だったOさんの話によれば,教室後方の柱が倒れてきたとのことだった。大山小学校ではちょうど3日前の避難訓練の成果がでて,職員と児童全員がけがすることなく避難することができた。 酒田市においては,既存文献で被害の大きい①旧市街地②袖浦・宮野浦地区の2地域について調査した。うち①について記す。 ①旧市街地は最上川右岸の砂丘とその周辺に位置する。水道被害が深刻でとくに上水道の被害が大きく,6月17~19日にかけて完全断水となった。その間は自衛隊の給水車で水を賄っていた。酒田第三中学校で2年生の女生徒がグラウンドに避難する途中に,地割れに落ちて圧迫死した。グラウンドには,何本もの地割れが走り,そこから水が噴き上げため,落ちた生徒の発見が遅れた。犠牲者と同学年のIさんの話によると,校庭でバレーボールをしている際に地震が起こった。先生の指示で最上川の堤防に逃げようとした時,グラウンドにはすでに地割れが起こっていた。地割れが自分に向かって走ってきた恐怖は,今でも地震の際に思い出すそうだ。水道管の被害,グランドの地割れや憤水から,酒田では広域にわたって激しい液状化が発生したことがわかる。新潟地震の教材化 現行の小学校社会科学習指導要領では,3年「市の様子」,「飲料水・電気・ガス」,4年「安全なくらしを守る」,「地域の古いもの探し」,5年「国土と自然」,6年「暮らしと政治」の各単元で,上記結果を用いた授業展開が考えられる。このうち3,4年社会科では地元教育委員会作成の副読本を用いることが一般的である。鶴岡市と酒田市の現行副読本には新潟地震災害は含まれていないため,これに追加可能な頁を,上記の研究成果を基に試作した。 鶴岡市教育委員会では,次期改訂で新潟地震を取り上げることとし,2018年度から検討を開始した。以上の研究成果が次期副読本に活用される見通しである。
著者
黒田 孝一 兪 栄植 芳倉 太郎 岡 三知夫
出版者
Japan Society for Atmospheric Environment
雑誌
大気汚染学会誌 (ISSN:03867064)
巻号頁・発行日
vol.19, no.4, pp.321-324, 1984-08-20 (Released:2011-11-08)
参考文献数
7

ハイボリウムエアサンプラーを用いて道路傍で毎日粉じんを捕集していたところ, 約20m離れた民家に火災が発生し, 約30分間サンプラーは火災の煙にまかれた。火災前後の日の総粒子状物質 (TSP) 濃度は, 0.10mg/m3 (24時間平均値), そのうちタール量7.0-7.9%であるのに対し, 火災当日の総粒子状物質濃度は, 0.16mg/m3, そのうちタール量10.6%であった。火災当日の濃度増加分が持続30分間の火災によるものとして, 火災時間中の総粒子状物質濃度を推定すると, 2.4mg/m3となって平常時 (0.10mg/m3) の24倍, またそのうちタール量は17.7%と平常時 (7.5%) の2.4倍となり, 火災由来の粒子状物質組成は平常時とかなり異なることが示唆された。火災当日のタールはその半分が火災由来と推定されたが, TA100, TA98による変異原性の量反応曲線はタール200μg/プレートまでは前後の日とほぼ同じで, 投与量の増加に伴って直線的に変異コロニー数は増加し, また代謝活性化によって変異原性は強められた。400μg/プレートの投与量では, 火災日のタールは変異コロニー数の増加をS9 mixの有無にかかわらず抑制する傾向がみられた。この効果はタールの静菌作用によるものではないと思われた。これらのタールのSCE誘起性をCHO細胞を用い40μg/ml, 80μg/mlの投与量で調べた結果, どのタールもほぼ同程度のSCEを誘起し, 量依存性が明かであったが, タール間に統計的に有意な差はみられなかった。単位量当たりのタールの変異原性, SCE誘起性は火災日と前後の日では変化はないが, 空気量当たりでは前者は30-90倍, 後者は60倍高い値であった。