著者
野口 義紘 齊藤 康介 江崎 宏樹 臼井 一将 加藤 未紗 舘 知也 寺町 ひとみ
出版者
一般社団法人日本医薬品情報学会
雑誌
医薬品情報学 (ISSN:13451464)
巻号頁・発行日
vol.17, no.4, pp.192-198, 2016 (Released:2016-03-19)
参考文献数
29
被引用文献数
3

Objective: Antiplatelet therapy is useful for infraction prevention.  But, in elderly patients, adverse events are easily observed, owing to the decrease in metabolism and excretion of drugs.  Furthermore, applying guidelines for medical care of each disease does not necessarily result in good conclusions.  Therefore, we used Japanese Adverse Drug Event Report database and assessed safety signals with signal detection about adverse events developed by the antiplatelet therapy in the elderly patients.Methods: We analyzed all adverse events reported on ticlopidine hydrochloride that should be carefully administered, and clopidogrel, bisulfate and aspirin that are recommended as the alternative drugs.  We used the proportional reporting ratio for a safety index of drugs.Results: While some adverse events were expressed in only ticlopidine hydrochloride, bleeding signal was detected in all the subject agents.  In addition, onset risk of ticlopidine hydrochloride was found to be the lowest value.  Moreover, adverse events expressed in clopidogrel bisulfate and aspirin were of a wide-variety compared with ticlopidine hydrochloride.Conclusion: It is necessary to carefully administer not only ticlopidine hydrochloride but also the alternative drugs to the elderly patients as indicated, and there is a need to pay careful attention to administration of the alternative drugs.
著者
齊藤 貴浩 金 性希
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.32, no.4, pp.339-350, 2009
被引用文献数
5

近年,高等教育の現場ではe-Learningが広く導入されてきている.それに応じてe-Learningの研究も盛んに行われているが,過去の研究で得られた知見が十分に共有され,また十分に活用されているとは言い難い.本研究では,高等教育におけるe-Learningに関する研究結果を収集し,それらを用いてe-Learningの効果に関する総合的分析を行った.収集した研究結果は過去12年間の136の論文であり,その中からメタ分析に使用可能な24の研究結果が抽出された.分析の結果,平均効果サイズは0.420であり,e-Learningには中程度の効果があることが明らかとなった.さらに,重回帰分析の結果,実験設定として動機付け関連度が高い方が,そしてメディア活用度が低い方が,学習効果が高いことが明らかになった.さらに,プレ・ポストの実験設計自体が実験・統制群の実験設計よりも効果サイズを高める影響を持っていることが明らかになった.
著者
齊藤 圭司
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:05252997)
巻号頁・発行日
vol.92, no.4, pp.345-376, 2009-07-20

熱力学的力によって駆動される流れの分布関数は、最近非平衡統計力学やメゾスコピック系の電気伝導の分野などで注目を浴びている。この講義では、計数統計の概念やキュムラント生成汎関数を導出する計算手法、またその周辺の話題をかいつまんで説明を行っていく。それぞれの技術における完璧な証明を与えて納得する方法ではなく、いくつかの例を挙げながら一般的な証明にたどりつけるような方法をとり説明を行っていく。中心になる話題は古典系及び量子系におけるメゾスコピック系の電気伝導である。
著者
仙場 浩一 齊藤 志郎 角柳 孝輔 中ノ 勇人
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
日本物理學會誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.64, no.1, pp.37-41, 2009-01-05

物質と光の相互作用を光子1個レベルで操る共振器量子電磁力学いわゆるcavity-QEDは,人工原子の一種超伝導量子ビットを使えば,超伝導回路のみで実験可能なことが近年実証された.巨視的量子系である超伝導量子ビットとマイクロ波光子の相互作用は,原子と光子の相互作用に比べ何桁も強く設計可能であり,実験に必須な強結合条件が容易に実現できる.さらに,様々な物理パラメータが電気回路的に可変な魅力的な系であることも判ってきた.
著者
齊藤 愼一 土田 博 向井 直樹 阿部 岳
出版者
筑波大学体育科学系
雑誌
筑波大学体育科学系紀要 (ISSN:03867129)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.71-78, 2001-03
被引用文献数
4

持久性運動能力と栄養に関するこれまでの研究から,脂肪(酸)のエネルギー代謝が活発化したなかで運動を遂行すると運動継続時間が延長することが動物でもヒトでも明らかにされている18)。これに関して, ...
著者
岡本 幸 長瀧 寛之 齊藤 明紀 都倉 信樹 増澤 利光
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.13, pp.55-62, 2003-02-07
被引用文献数
2

大学において電子ポートフォリオを利用する場合 学生に加え各講義の担当教官 技官 ティーチングアシスタントなど様々な立場の利用者が存在するため きめこまかいアクセス制御を実現する必要がある.また多数の学生や講義が登録されるため 検索機能が充実していることが必要である.本研究ではこれらの要求を満たす電子ポートフォリオシステムを設計 試作し 運用により評価を行なった.本システムは リレーショナルデータベースにデータを保管し Web上で使用することができる.If an electronic portfolio system is used in universities, complicated access control is required because there are various users such as students, teachers of each lecture, teaching assistants and so on. Moreover, since the number of students and lectures is very large, the system must have powerful search and sort functions. We designed and implemented a student portfolio system suitable for an university. We also applied it to a few courses in two universities and evaluated it. This system keeps data in a relational database, and it can be used on the web.
著者
齊藤義仰 村山 優子
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.52, no.2, pp.520-528, 2011-02-15
被引用文献数
3

動画共有サービス上の広告として,テレビのように動画の途中で広告動画を挿入するミッドロール型の広告手法が徐々に現れ始めている.しかし,既存のミッドロール型広告動画挿入手法では,一定の時刻になると時報のように広告動画を再生させたり,ランダムな再生時間に広告動画を再生させたりする手法がとられており,動画の視聴を妨げるタイミングで広告が再生されるという問題がある.そこで,我々は動画の視聴を妨げないタイミングで広告動画を挿入するため,視聴者コメントを用いたミッドロール型広告動画挿入タイミング決定アルゴリズムを提案する.利用する視聴者コメントは,ニコニコ動画のように動画中の特定のシーンと関連付けられたコメントを利用する.投稿されたコメントを時系列で分析することによりシーンの特徴を推定し,適切な広告動画挿入タイミングが決定できると考えられる.本研究では,単位時間ごとのコメント数に着目し,動画の視聴を妨げないタイミング付近でのコメント数の変化を検出し,広告動画の挿入を試みる.本論文では,広告動画挿入タイミング決定アルゴリズムを作成するための予備実験を行い,単位時間ごとのコメント数と適切な広告動画挿入タイミングの関係について調査した.さらに,予備実験により得られた知見から,広告動画挿入タイミング決定アルゴリズムを考案し,提案アルゴリズムの適用範囲について評価を行った.In recent years, mid-roll advertisements which insert a video advertisement at the middle of the video content appear gradually. However, the mid-roll advertisements usually interrupt video viewing because it inserts a video advertisement at the fixed or random time. To solve this issue, we propose an algorithm for mid-roll advertisement insertion based on audience comments. The algorithm determines timing for advertisement insertion not to interrupt audience's video viewing as much as possible on the supposition that there are some characteristics in the amount of comments at the appropriate timing. In this paper, we report results of a preliminary experiment to write an advertisement insertion algorithm and the detail of the proposed algorithm. Moreover, we also evaluate the proposed algorithm and discuss its issues.
著者
船木 麻由 西垣 桂 齊藤 明紀
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SITE, 技術と社会・倫理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.459, pp.167-172, 2009-02-26
参考文献数
5

PC端末を並べた教室で全端末を常時稼働させると電力を無駄に消費する.逆に原則電源オフで使うときだけ利用者が電源を投入するという方式だとOS起動の待ち時間が生じ,利便性が低下する.そこで,端末室の利用状況に応じて自動的に端末の稼働台数を増減させるシステムを開発した.管理サーバは端末状態を監視し,起動済みの空き端末の台数が指定数を保つように,余分な空き端末を停止したり,不足分の端末を起動したりする.端末室の講義使用時や昼休みなど利用者が多く来室することがあらかじめ分かっている場合には,その数分前に一時的に指定数を増やすことにより,過渡的な新規来室者増加にも対応できる.
著者
船木 麻由 西垣 桂 齊藤 明紀
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IA, インターネットアーキテクチャ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.460, pp.167-172, 2009-02-26

PC端末を並べた教室で全端末を常時稼働させると電力を無駄に消費する.逆に原則電源オフで使うときだけ利用者が電源を投入するという方式だとOS起動の待ち時間が生じ,利便性が低下する.そこで,端末室の利用状況に応じて自動的に端末の稼働台数を増減させるシステムを開発した.管理サーバは端末状態を監視し,起動済みの空き端末の台数が指定数を保つように,余分な空き端末を停止したり,不足分の端末を起動したりする.端末室の講義使用時や昼休みなど利用者が多く来室することがあらかじめ分かっている場合には,その数分前に一時的に指定数を増やすことにより,過渡的な新規来室者増加にも対応できる.
著者
齊藤 順平 歌野 智之 倉富 未来 廣川 太士朗 小村 誠 赤羽 三貴 牧山 稔 石川 洋一
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.1-7, 2018-01-10 (Released:2019-01-10)
参考文献数
12
被引用文献数
4 1

The methods for the preparation of hospital drugs (i.e., powder dilution, opening the capsule shells and tablet crushing) are not validated and vary among medical facilities. In order to explore a quick and effective preparation method for dantrolene sodium diluted powder from capsule formulation without any weight loss and to maintain acceptability in pediatric patients, the uniformity test, particle size distribution analysis, pass efficiency test (the feeding tubes patency) and sensory evaluation of the mouth feel were examined.The diluted powder prepared by the capsule opening method has uniformity, although the recovery rate was slightly low compared to the crushing method. The crushing of whole capsules using the mill provided non-uniformity of content and variable particle size distribution. The contamination of capsule shell debris is probably part of the explanation for the non-uniformity of the contents. The powder sieved through a 100-micron screen following capsule crushing provided uniformity of contents without any loss. The results of passing tests, and administration via a feeding tube including gastrostomy were acceptable in both capsule opening and capsule crushed powder formulation. In the sensory test, the products that were screened using a 100-micron screen filter after capsule crushing had a less gritty mouth feel. These results suggest that capsule crushing and screening are validated as an alternative preparation method for dantrolene sodium diluted powder.In this study, we succeeded in developing effective methods for dantrolene sodium diluted powder. Most hospital preparations were not validated for pediatric patients and further tests in practical use are required.
著者
小島 朋子 石倉 作紀 椎木 孝道 齊藤 和快
出版者
東海北陸理学療法学術大会
雑誌
東海北陸理学療法学術大会誌 第24回東海北陸理学療法学術大会
巻号頁・発行日
pp.P060, 2008 (Released:2008-12-09)

【はじめに】反張膝は膝前十字靭帯(以下ACL)損傷の危険因子の一つと報告されている。臨床経験上、反張膝例では膝伸展時の内側広筋の収縮が不十分であることが多数見られ、術後のリハビリ経過に難渋することがある。当院では、膝前十字靱帯再建術(以下ACLR)後膝蓋骨の上方移動を伴う内側広筋の収縮を重要視したsettingを積極的に指導している。今回、反張膝を呈するACLR例において、術後のリハビリ経過に難渋した例と、その経験をふまえて積極的なアプローチを行い順調な経過を経た症例を経験したので、考察を交えて報告する。なお対象症例の患者様に十分説明し同意を得た。【症例紹介および経過】<症例1>17歳女性。左ACL損傷・内側半月板損傷。バスケットボール試合中に非接触にて受傷。術前より反張膝(伸展15°)があり、settingが不十分であった。受傷後3ヵ月後ACLR施行した。術後10日の時点で当院setting評価基準setting2(収縮はあるが膝蓋骨の上方移動を伴わない)であった。内側広筋の収縮が不十分で立位・歩行時に膝の伸展は得られず、膝屈曲位にて日常動作となるため、徐々に伸展制限が出現した。また、膝蓋骨の可動性も低下し、anterior knee painを生じてしまった。術後13週でsettig4(抵抗に抗して膝蓋骨を上方移動することができるが最大抵抗には抗せない)となり、伸展は0°、疼痛・立位・歩行も改善しjoggingを開始したが、以降のPTプログラムに遅れがみられた。<症例2>16歳女性。左ACL損傷・内側半月板損傷。バスケットボール試合中に非接触にて受傷。術前より反張膝(伸展10°)があり、settingが不十分であった。受傷後2ヵ月後ACLR施行した。術後、内側広筋に対し、早期から積極的にアプローチを行った。その際、反張膝にならないよう膝関節0°ポジションで膝蓋骨を上方へ引き上げることを目的としたsettingを指導し、筋収縮を学習させた。同時に反対側の反張膝に対しても同様のアプローチを行った。術後8週までを重視し、settingの獲得を行った。術後9週でjoggingを開始、以降のPTプログラムに遅れはない。【考察】今回経験した反張膝のACL損傷例は両者とも術前からsettingにおける内側広筋の収縮が不良であったが、術後のアプローチによって術後経過に差が生じた。当院では術後、setting指導を重視している。膝伸展域での内側広筋の収縮獲得は立位・歩行時の膝の安定性につながり、その後のjogging・運動時の動作の安定性にも重要であると考える。したがって、術前から内側広筋の収縮が不十分である反張膝例では早期に確実なsettingの獲得が望まれる。反張膝例では術後膝過伸展位で獲得することが多いが、正しい肢位でのsettingを指導し、学習させることで、術後の理学療法を良好に進めることができるのではないかと考える。
著者
住友 典子 石山 昭彦 竹下 絵里 本橋 裕子 齊藤 祐子 小牧 宏文 佐々木 征行
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.51, no.5, pp.303-308, 2019 (Released:2019-10-26)
参考文献数
15

【目的】慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー (chronic inflammatory demyelinating polyneuropathy; CIDP) の臨床的特徴を後方視的に再考し, 診断の要点を探る. 【方法・対象】2か月以上進行する末梢神経障害で, 電気生理学的もしくは神経病理所見から脱髄を認め, CIDPと確定診断しえた8小児例を対象とした. 診療録より調査し, 障害部位から典型例, 遠位型 (distal acquired demyelinating symmetric; DADS) と非対称型 (multifocal acquired demyelinating sensory and motor; MADSAM) に分け臨床症状, 検査所見, 治療反応性を検討した. 【結果】典型例4例, 非典型例4例 (DADS 3例, MADSAM 1例). 全例で電気生理学的に脱髄所見が確認され, 3例では節性脱髄を認めた. 非典型例2例は髄液蛋白細胞解離と神経根腫大を共に認めなかった. 非典型例では, 典型例に比べ診断に時間がかかり (p=0.029), 遺伝性ニューロパチーとの鑑別に病理検査が有用であった. 治療反応性は全典型例, 非典型2例において免疫修飾治療により症状寛解を認めた. 【結論】小児の緩徐進行性の末梢神経障害ではCIDPの非典型例も鑑別に挙げ, その診断には電気生理学的な節性脱髄所見や病理所見が有用である.
著者
齊藤 稔 青木 孝夫 欒 竹民 幣原 映智 長田 年弘 安西 信一 原 正幸 金田 晋
出版者
広島市立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1998

本研究は東西の伝統的学芸の価値概念である西洋の自由学芸、日本の芸道、中国の六芸を対象とし、解釈学的に比較することを意図した比較芸術学的共同研究であり、広島市立大学をはじめ広島大学その他の大学の専門家の協力をえて推進した。ヨーロッパにおいては古代から中世を経て近世・近代に至るまで7自由学芸(septem artes liberales)、文法、修辞学、弁証術、数学、幾何学、天文学、音楽はアルス(ars)として、技術・芸術と学問の不可分の領域と見なされ、哲学とともに人間性を探究するための、また教育と教養を培うための学芸であった。古代ローマ時代のキケロはそのような教育と教養が人間存在にとって必要不可欠な徳としての気品(dignitas)を生み出すことを強調し、ルネッサンスにおいてペトラルカは人間社会のためにそのような倫理の必要を説いた。これはまた造形芸術の美質であり目的でもあった。他方レオナルド・ダ・ヴィンチは絵画を自由学芸と同列に置き、絵画は学問であるとして「絵画学」(scienza della pittura)を主張した。というのは絵画は遠近法や解剖学や光学などを本質的に必要とするからである。日本の芸道は民族的な美的意識であり、芸術の思念と実践を統合する価値概念であった。これはあらゆる美的な生活芸術を貫く芸と術の道としての芸術的営為であり、教化されるべき様式として把握された。また高い徳と美的に教育された人間存在の教養を形成するために求められた。そこでは制作や表現においても、享受や理解においても、つねに帰一すべき根源的自然、あるいは神的超越者を自覚して精進する。芸道は真・善・美を求める人にとって高徳の人間形成のための、また美的形成、美的教養として望まれる必須のアルス(学芸)であった。中国ではさらに古くから六芸として、礼、楽、射、御、書、数の教養思想があり、基本的には人間として修得すべき教養や道徳であり、技芸や学芸であった。その修得は文学や哲学から詩や書・絵画の技術的習練にも結びついた。それは絵画では書画同体、十八画法などの奥義の技法をも含んでいる。本共同研究はこれら3つの概念を比較学的に研究し、それらの類似と相違を明確にするように試みた。それによって3つの美的システムが学芸の領域に属するだけではなく、真・善・美の価値意識の普遍的理念を伴う人間生活全般に深く関わることを理解することができた。そしてこの総合研究の成果は学際的研究への貢献として、それら伝統的学芸とその解釈が美的真実への感性的理性的認識に到達するものであることを示しえたと考えている。
著者
堀田 愛 高橋 達己 齊藤 まゆみ 澤江 幸則
出版者
一般社団法人 日本体育・スポーツ・健康学会
雑誌
体育学研究 (ISSN:04846710)
巻号頁・発行日
vol.68, pp.103-116, 2023 (Released:2023-03-09)
参考文献数
63

This study aimed to identify effective instructional methods for improvement of motor competence in children who do not excel at physical activity. For this purpose, a meta- analysis was conducted to integrate intervention studies designed to measure motor competence, and the effect size was calculated. The results suggested that children who do not excel at physical activity (i.e. under-achievers) were able to improve their motor competence to a particularly high degree. Among various sub-factors, the effect size of “acceptance” was the highest. We further examined instructional methods that might improve “acceptance”, and this revealed that “step-by-step instruction” and “interactions among learners” were considerably effective. These results suggest that an effective instruction method for children should include “step-by-step instruction”, which can motivate children to exercise on their own by offering tasks and an environment suitable for them in a stepby-step manner. “Interaction among learners” can be facilitated by providing opportunities to share information among students and to engage in group activities. Interactions can allow the group of under-achievers, who rarely receive attention in regular physical education (P.E.) classes, to feel recognized by learners. In conclusion, it is considered important in P.E. to work with a group that includes under-achievers and to foster a receptive atmosphere, instead of focusing on problems that emphasize the weakness of children. Practitioners should consider applying an ecological model of adaptive P.E. that emphasizes the relationship between the individual, the environment, and the task at hand.