著者
熊谷 建一 中村 哲 鹿野 清宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SP, 音声 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.522, pp.67-72, 2000-12-14
被引用文献数
5

近年, 音声認識の性能は大きく改善されたが, さらに, 音声のSNRが低い雑音環境での高い音声認識性能が求められている.そのような環境に適した音声認識システムとして, 音声情報と唇周辺の動画像を用いたバイモーダル音声認識が注目されている.このようなシステムを構築するためには, 音声情報と画像情報の統合が重要な問題となる.統合においては, (1)音声を発話する前に発声の準備のために唇が動き, 発話が終わった後に遅れて唇が閉じるといったような, 音声と唇周辺の動きの非同期性, (2)周辺環境に応じたシステムの適応化, といった問題がある.本稿では, まず(1)の問題に対し, 音声と唇周辺の動きの非同期性を考慮するHMM合成に基づいた統合を行う.次に(2)の問題に対しては, GPDアルゴリズムを用い, 少数の環境適応用のデータ(以下適応データ)からストリーム重みを推定することを検討する.音響的な雑音がある場合について, 単語認識実験を行った結果, 認識性能が改善されることが示された.
著者
小山 泰弘 横山 節雄 赤堀 侃司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.71, pp.109-116, 2000-05-12
被引用文献数
1

現在、小学校でもインターネットを使った調べ学習が盛んに行われている。学習者がWebページの情報を整理・統合するときには、その一覧性に問題点があり、利用したい情報を見つけにくい。そこで本研究では、Webページをイメージ画像として取り込みそれをさらにサムネイル化することで一覧性を向上させ、整理・統合する活動を支援するツールを開発した。サムネイル化されたWebページは、順序変更、コメントの追加等が可能であり、Web元イメージの再現及び、オリジナルのWebページへのアクセスが容易になっている。それにより、Webページを用いたプレゼンテーションを支援する。本ツールの評価において、内容を思い出しやすい、子供の利用に有効であるなどの結果を得た。
著者
野口 隆
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ED, 電子デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.159, pp.9-12, 2003-06-23

Si MOSおよびSOIトランジスタ応用に対しての紫外光レーザーアニールによる接合形成技術に関して述べる。Si LSI中のサブ0.1μm MOSトランジスタでは、十分なオン電流を確保し短チャネル効果を抑えるために、低抵抗の超浅接合が要求される。Siに対して高い吸収をもつ均一なビームによるエキシマレーザーアニールは、TFTを用いるAM-FPDにおいてと同様に、Siマイクロエレクトロニクスにおいても浅い接合ドーピングプロセスとして期待される。また、活性化したSi表面を非接触で評価できる有効な方法を提案し述べる。
著者
鬼沢 岳 加藤 慎一 青山 敬幸 奈良 安雄 大路 譲
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SDM, シリコン材料・デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.139, pp.103-107, 2008-07-10

自由にパルス形状を変えることの出来るフラッシュランプアニール技術(FSP-FLA:Flexibly-Shaped-Pulse Flash-Lamp-Anneal)を用いて、極浅接合形成およびメタル/高誘電率絶縁膜トランジスタの特性改善を行った。従来のFLA処理は、メタル/高誘電率絶縁膜トランジスタの移動度劣化・BTI (Bias Temperature Instability)寿命の劣化を引き起こす。FLA処理後の回復アニールによりそれらの劣化は改善できるが、不純物の拡散・不活性化を伴うため浅接合形成が困難となる。FSP-FLAを用い、高出力フラッシュ後に低出力・10ミリ秒のフラッシュを追加することで、不純物の拡散・不活性化を伴うことなく、高移動度・高BTI寿命を得ることに成功したので報告する。
著者
Baldwin Timothy 岡崎 篤 徳永 健伸 田中 穂積
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLC, 言語理解とコミュニケーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.351, pp.17-24, 2001-10-10

本研究では, Senseval2の対訳対検索タスクにおいて、2つの全く異なった検索手法を紹介する。1つ目の手法は表層的類似に基づくもので、文字列を文字バイグラムの集合として扱う。2つ目の手法は構造的類似をもととしたもので、構文解析木および概念的類似を用い文字列間の類似度を計算する。さらに、この2つの手法を組み合わせるハイブリッド手法も提案する。評価実験では、単純でありながらも、表層的類似度計算法が構造的計算法より勝ることを明らかにし、全体ではハイブリッド手法が再優良であることを実証している。
著者
大川 慶 和田 安弘
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.381, pp.17-24, 1999-10-21

パターン認識の研究において,ニューラルネットワークの学習などを応用した場合には,その学習に多数の多様な形状の文字が必要となるが,これらの多様な形状の文字を収集する方法として,人工的に変形された文字を利用することが考えられる.本報告において我々は,計算論的書字運動モデルが,文字の変形に応用できることを示す.ここで用いる計算論的書字運動モデルは,最適化原理を基にしており,モデルの表現としては,書字運動の経由点情報としたものである.つまり,経由点情報を変化させることによって,変形文字が書字運動の生成モデルにより生成可能である.本報告で我々は,遺伝的アルゴリズムによって経由点情報を変化させる方法を提案する.提案する方法によって,多様な文字形状が生成できることを示し,モデルにより変形された文字は,学習パターンセットとしての使用が期待できる.
著者
劉 成林 丸川 勝美
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. TL, 思考と言語 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.657, pp.7-12, 2004-02-13

我々はこれまで、切り出しと文字識別の統合型認識をベースに、単体文字識別と非文字の学習等の研究を進め、手書き数字列認識の精度を向上させてきた。本報告は、数字列認識で更なる精度向上を実現するため、文字列レベルでの識別器(パラメータ)の学習方法を実験的に評価検討したものである。学習処理では、文字列画像を動的に切出して文字識別を行い、パターンネットワーク上でパス探索を行うことで、パターン列候補を生成する。次にMCE(Minimum Classification Error)基準に基づき、切出したパターン列候補から文字列レベルで識別器を学習する。文字列レベルの識別器の学習効果を測定するため、幾つかの識別器に対して、NIST Special Database 19を用いて実験を行った。その結果、文字列レベルの学習により数字列の切出しミス低減を確認した。また、単体文字レベルで学習された識別器と文字列レベルで学習された識別器の適切な組合せにより数字列認識精度をさらに精度向上することができた。
著者
多々内 允晴 石井 辰栄 伊藤 晋
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.403, pp.31-37, 2001-11-02
被引用文献数
2

ケーブルテレビ網でe-コマースや電子行政サービス等を実施する場合、セキュリティの強化が必須の条件になる。本報告では、ネットワークへの脅威としての盗聴と成すましの防止を高いレベルで可能にするセキュリティシステムを提案する。MACレイヤー上でMACアドレスを含めて暗号化する方式で、盗聴者による特定加入者の情報を集められなくするものである。
著者
永長 知孝
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ITS (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.474, pp.39-43, 2002-11-18

本稿では,第5回IEEE ITS国際会議(ITSC2002)の概要が報告されている.ITSC2002は,2002年9月3日より6日までの4日間,シンガポールのサンテック・シンガポール国際会議・展示センターで開催された.ITSCは,IEEE ITSカウンシルの主催で毎年開催されている国際会議である.参加登録者数は約140名であり,3日間で約160件の発表が行なわれた.また,最終日の6日にはテクニカルビジットが4コース設定され,シンガポール国内のITSに関する取り組み状況が紹介された.
著者
菅原 貴史 今岡 啓一 吉田 力 大賀 壽郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.607, pp.35-39, 2007-03-09
被引用文献数
1

現在のスピーカユニットの評価法はIEC6028-5で定められており、平板バフルや密閉箱を用いて評価を行っている。しかしいずれも大型ユニットを前提としたものであり、近年普及のめざましい小型スピーカユニットを評価する際には実際に搭載される機器との大きさの違いから適しているといえない。ゆえに新しい評価法の標準化を図る必要がある。本研究は音響管と密閉箱を小型スピーカの負荷とし評価を行い、対比したものである。
著者
駒澤 寛士 松本 敏明 縄手 雅彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SP, 音声 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.434, pp.25-29, 2008-01-17
被引用文献数
1

視知覚能力において重要な視覚と運動の協応の能力を鍛えるために、物体の動きを予測してスイッチを押すというゲーム形式の訓練ツールを開発した.協力者は松江清心養護学校に通う小学2年生の脳性麻痺児2名で,マウスを使う事ができない.そこでインターフェイスにワンボタンスイッチを用いた.訓練を行った結果,目標とするところとは明らかに異なっているタイミングでスイッチを押すことがあった.これは,"失敗"の時のアクションが楽しい,ゲームに飽きが生じて集中力が切れた,訓練に疲れたことによって起こると考えられる.このため,押すべき時だけ押してもらう工夫が必要であることがわかった.
著者
郭 艶娜 鈴木 雅久
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SSS, 安全性 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.690, pp.21-26, 2000-03-14

全土にわたり活断層を50余りを持つ台湾にとって地震は重要な問題である。近年設置された台湾の耐震建築基準は、特別強震区、強震区、中震区、弱震区に分けて地震対策を立ててきたが、1999年9月21日に台湾中央部で発生した地震(通称:「921集集大地震」;マグニチュードMs7.3;深度=1.0km)は中震区で発生したため、甚大な被害をもたらした。また、地震の被害は、震源地から160km以上も離れた台北にも及んでおり、台湾の地震対策の弱点をつかれた結果となった。本論文では、この「921集集大地震」の特徴を再検証するとともに遠隔地における地震伝播のメカニズムについて検証した結果、地震多発地区だけでなく160km以上離れた遠隔地においても表面波や複数断層反射効果ないよい強震が伝わることが判明した。このことより、台湾の行政は、早急な耐震建築基準の見直しが必要とされることがわかった。
著者
関本 信博 西村 拓一 高橋 裕信 岡 隆一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.448, pp.181-188, 1999-11-18
被引用文献数
4

動画像や音声などの膨大な時系列データベースの中から、クエリー系列と類似した時系列区間を検出する新方式、「Rutic法」を提案する.従来、任意区間長クエリーを扱う方式としてRIFCDPやIPMがあったが、これらは比較的計算量を必要とし、検索対象のデータベースが大きくなった場合リアルタイム検索には不向きであった.本方式は逐次入力される時系列クエリーに対してフレーム入力毎に検索出力を可能とすることで、セグメンテーションをすることなくデータベースから検索する.本方式は計算量が非常に少ないため、いわゆるリアルタイム-スポッティング検索を実現する.本報告では、Rutic法のアルゴリズムを示し、映像検索に用いた実験を行い他方式と比較することでその有効性を検証する.
著者
山中 直明 塩本 公平
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SSE, 交換システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.98, no.240, pp.19-24, 1998-08-20

バーストの先頭にソースルーティングによるリンクリレーを付け、ノードでは、オンザフライに出力リンクをハンティングする新しいDTM(ダイナミックトランスファーモード)の提案を行う。バーストは、各ノードで出力リンクをハンティングし、できない場合は、バーストプールに蓄積され、リンクの空を待つ。リンクは、TDMスロット多重されており、どのタイムスロットであろうと、空があれば、次段ノード(ネクストホップ)へ転送される。各リンクの空タイムスロットはモニタされ、バーストの先頭のプリアンブルパターンによりトリガされ、ダイナミックにバーストの転送開始の処理へ入る。タイムスロットは、マルチタイムスロットでも転送でき、高速でオーバーヘッドの少ないトランスファーモードである。本方式に基づき、プロトタイトでも転送でき、高速でオーバーヘッドの少ないトランスファーモードである。本方式に基づき、プロトタイプを作り、基本的機能を確認した。
著者
辻 俊宏 小針 健太郎 井手 清志郎 山中 一司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. US, 超音波 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.147, pp.23-28, 2006-07-05

超音波原子間力顕微鏡(UAFM)の高精度化にはカンチレバーのスプリアス応答の抑制が重要である。スプリアスの主な原因はカンチレバーチップの基板のたわみ振動である。そこで制振板により基板の曲げ剛性を高める手法を提案する。その結果、共振周波数の測定精度が向上した。また水平曲げ1次(L1)モードの測定の再現性も改善した。L1モードは横接触弾性を選択的に評価できるので、たわみモードによる縦接触弾性の評価と組み合わせることで、UAFMによる組織や欠陥の方向性評価が可能になる。強誘電体単結晶PMN-PTの分域構造の評価に適用した結果、L1モードを用いた評価により分域境界でせん断弾性が著しく低下する現象が初めて見出された。
著者
小片 守
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.524, pp.27-32, 2001-12-13

個人識別とは, 身許不明の遺体や白骨が誰であるか, 現場に残された血痕などの斑痕や指紋などの皮膚紋理が誰に由来するものであるかを識別することであり, その対象によって様々な方法が用いられる。白骨の場合は, その性別, 年齢, 身長を推定して捜査範囲を絞り, 該当すると思われる人物を見つけて, スーパーインポーズ法, 復顔法等の形態学的検査並びに血液型, DNA多型等の遺伝学的検査を行って個人が同定されていく。今回は, 実際の白骨・歯牙鑑定例などをもとに, 法医学で行われる個人識別法の実際について御紹介する。
著者
山岸 史典 佐藤 真一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.207, pp.47-52, 2003-07-10
被引用文献数
3

ハードディスクに映像を録画するハードディスクビデオレコーダーが盛んに販売されるようになった現在、映像の取り扱いが急速に容易になってきている。ストレージ技術の進歩により、ごく近い将来に個人で数千時間を越える映像を蓄積可能となる。そのような状況下ではより高度な映像アーカイブの利用手法が切実に求められ、さまざまな観点からのアーカイブの構造化や映像データマイニングが盛んに行われるであろう。その手法として同一映像断片探索が有望であることを示すために、ニュース映像アーカイブに対して同一映像断片探索を行い、探索結果を閲覧、検討するためのニュース映像ブラウザを実装した。ニュース映像アーカイブ上での同一映像断片探索結果を例示しつつ、同一映像断片探索のアーカイブ構造化・データマイニングへの利用可能性を論じる。
著者
川戸 慎二郎 鉄谷 信二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.452, pp.47-52, 2003-11-13
被引用文献数
4

広範囲なみかけの顔の大きさに対応できる,ビデオ画像中の顔の実時間検出・追跡手法を提案する.顔検出は,6分割矩形フィルター(SSR-filter)で顔の候補を抽出し,サポートベクターマシン(SVM)で判定する.背景の偽候補の抽出を抑制するためフレーム間差分を利用する.顔追跡は,更新型のテンプレートマッチングで眉間パターンを追跡する.みかけの顔の大きさの変化に対応するため,ほぼ1/√<2>の比で順次縮小した画像列を用意し,両目間距離に応じた縮小画像を利用する.15分の手話ニュースから手話キャスターが一人ないし二人登場する7146フレーム(約17frame/sec,320×240pixels,11シーケンス)を抽出し,アルゴリズムを評価した.手のジェスチャーによって顔の追跡がしばしば中断されるが,トータルで89%の顔を追跡することができた.システムをXeon2.2-GHzのPCに組込んで,15frame/secで動作することが確認された.
著者
尾崎 敦夫 松下 和隆 白石 將 渡部 修介 古市 昌一 佐藤 裕幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CST, コンカレント工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.118, pp.13-18, 2007-06-21

本論文では,移動体が道路網上を移動する道路交通シミュレーションを取り上げ,模擬結果を変えずに移動体間の同期及び模擬コストを低減し実行性能向上を図る,道路交通向け動的タイムステップ制御方式を提案する.本方式を災害シミュレータの代表例であるロボカップレスキューの道路交通サブシミュレータへ適用した結果,酷い渋滞状態がなければ従来方式の約2〜3倍の性能向上が実現できることが確認できた.
著者
海蔵寺 大成
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. AI, 人工知能と知識処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.533, pp.57-63, 2000-01-12
被引用文献数
1

この研究の目的は, 多くの経済主体が相互作用する金融ネットワークにおける新しい期待形成仮説, 「相対的期待形成仮説」を提案することである.相対的期待形成仮説はケインズの美人投票仮説の数学的定式化であると解釈することができる.この期待形成仮説から経済主体の投資態度分布として, ボルツマン分布が導出されることが示される.