著者
鹿島 剛
出版者
東京慈恵会医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

我々は脊髄性筋萎縮症患者由来の繊維芽細胞を使ってこの疾患の原因タンパク質であるSMNタンパク質の発現調節について研究を続けてきた。その結果、RNA結合タンパク質のhnRNP A2がSMNタンパク質の翻訳のレベルでの調節に密接に関与しており、SMNタンパク質の安定的継続的発現にはA2が不可欠であることが解った。このA2タンパク質は最近、同じ運動神経を侵す筋萎縮性側索硬化症に於いてその変異が見つかっており、我々の発見は脊髄性筋萎縮症に於けるSMNの発現の調節を介した神経細胞での役割を理解するうえで重要な意味を持つ。更に、筋萎縮性側索硬化症の発症のメカニズムに於いてのSMNの重要な役割が示唆される。
著者
早田 幸政 青野 透 堀井 祐介 前田 早苗 富野 暉一郎 福留 東土
出版者
金沢大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

1.書面調査法科大学院について、日弁連法務研究財団、大学評価・学位授与機構、大学基準協会の専門職大学院認証評価システムを検討し、その特質を把握した(前田、堀井)。また経営系、会計系においては、AACSB等アメリカのアクレディテーションシステムを検討し、併せて国内におけるシステム構築に向けた動向や準備状況をABEST21、大学基準協会等諸機関のそれを中心に把握を行った(福留、渡辺)。公共政策系に関しては、アメリカのNASPAAの公式文書を手がかりに評価基準・プロセス等について詳細な検討を進めた上で、国内における公共政策大学院認証評価のアウトライン、認証評価手続規程案等を提示した(早田)。さらに、大学院プログラムに対する国際的な質保証のあり方についても考察を行った(前田、福留)。2.訪問調査国内の公共政策大学院の関係者を対象に、質保証の仕組み構築の可能性や必要性についての意識を聴き取り調査を通じ把握し、その概要を取りまとめた(早田、富野、渡辺)。またアメリカのNASPAAを訪問し、最新の情報の補充に努めた。3.その他研究代表者及び研究分担者の一部が、日本における公共政策系大学院に係る認証評価機関の設立に参与し、その準備に向けて、アクレディテーションに関する複数の資料(手続規程や訪問調査の手引き等)の翻訳をはじめ必要な諸作業を漸次進めてきた。
著者
小野 貴彦
出版者
広島市立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

救急車による傷病者の搬送では,迅速性(病院に早く到着すること)と安全性(振動や加速度の影響で病態を悪化させないこと)が求められるが,これらはトレードオフの関係にある.本課題では,この2つの要求をバランス良く達成させるために,傷病者の病態や緊急性に応じて,搬送経路を最適に選択する方法を検討した.広島市の実際の道路情報に基づいて,経路を探索したところ,迅速性または安全性を優先させる場合で,それぞれ異なる経路が導出されるケースを確認した.このことから,特に,道路網が発達している都市部では,搬送経路の最適化によって,より高度な救急搬送サービスの実現が可能であることが示唆された.
著者
川野 哲也
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

数値モデルを用いて梅雨前線帯低気圧(BFD)の構造と発達過程を調査した。梅雨前線帯の特徴が東西で異なることに着目し,水蒸気が豊富な西部で発達する低気圧をW-BFD,傾圧性が相対的に大きな東部で発達する低気圧をE-BFDという2つのカテゴリーに分け,それぞれの発達過程を調査した。まず,各カテゴリーの典型事例の再現数値実験を行った。有効位置エネルギーの収支解析と潜熱加熱を除いた感度実験の結果は,BFD発達における潜熱加熱の重要性を明らかにした。特にW-BFD発達において潜熱加熱は決定的な役割を果たしていた。さらに,東西一様な環境場を用いた理想化数値実験によってこれらの発達過程の特徴が確認された。
著者
澤内 聡
出版者
東京慈恵会医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

頭部外傷のなかで,最も重篤な病態とされるのが,外傷性急性硬膜下血腫である.この原因は,血腫に合併する治療困難な脳腫脹にあるとされるが,その発症機序は未だに解明されていない.本研究は,外傷性急性硬膜下血腫動物実験モデルを用い,血清S-100蛋白,Neuron Specific Enolase(NSE)を測定することにより,急性硬膜下血腫に合併する脳腫脹の発症機序,病態を解明することを目的とする.過去の急性硬膜下血腫動物実験モデルは,硬膜下に血液を注入するのみで,脳腫脹,脳浮腫を呈することはなかった.しかし,硬膜下血腫にimpact acceleration head injury deviceを用いてびまん性脳損傷を加え,さらに低酸素(2次性損傷)を負荷することで,より臨床の状態に近い脳腫脹を呈する外傷モデルを開発した.Sprague-Dawley ratsを用い,気管内挿管下後,全身麻酔下に外傷を加えた.実験群は1)硬膜下血腫のみ,2)硬膜下血腫+びまん性脳損傷,3)硬膜下血腫+びまん性脳損傷+低酸素の3グループに分類した.外傷直後,外傷1時間後,6時間後,24時間後,48時間後に採取した血清中のS-100蛋白,NSEをlight immunoassay kitを用いて測定した.各実験群の血清S-100蛋白,NSEの測定値および推移より,急性硬膜下血腫に伴う脳腫脹は,血腫のみではなく,びまん性脳損傷かつ低酸素が重要な要因である可能性が示唆された.星状細胞で合成されるS-100蛋白,神経細胞で合成されるNSEの血液中の濃度を経時的に測定することで,その細胞障害のメカニズムの解明の一助になると考えられる.さらに,急性硬膜下血腫に伴う脳腫脹の主因は,従来,血管性浮腫と考えられていたが,むしろ細胞性浮腫が主体であると考えられた.
著者
和田 正人 Dezuanni Michael Burnett Bruce 森本 洋介 田島 知之 斎藤 俊則 Grizzle Alton
出版者
東京学芸大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究では、教員養成大学の学生及び現職教員が、ユネスコが2011年に開発した「教師のためのメディア情報リテラシーカリキュラム(Media and information Literacy Curriculum for Teachers)」を学習することにより、文部科学省が2007年に発表した教員のICT活用指導力がどの程度増加したことを明らかにした。しかし2013年度の調査と2015年度の調査の比較では、増加した項目が半減した。また項目尺度も「わりにできる」までで限定されていた。これらのことより、項目尺度の検討と縦断的研究の必要性が議論された。
著者
榊原 千鶴
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010-04-01

本研究の目的は、明治期の女性教育の内実を明らかにすることである。2010年度~2013年度研究期間中の成果は、1.「〈知〉の継承からから考える明治期の女性教育 ―先駆者の気概に学ぶ―」と題した『文部科学教育通信』(ジ アース教育新社)誌上での連載(全14回中、本研究期間分は10回)、2.近代における中世文学の再生に関する論文の執筆、3.1に大幅な加筆を行い『烈女伝 ―勇気をくれる明治の8人―』として三弥井書店より刊行した。
著者
宮内 肇 栗山 繁
出版者
松江工業高等専門学校
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

アーチェリーにおいては、射形の変動は得点に大きな影響を及ぼす。このスポーツは、高得点を得るために、同じ射形を繰り返す必要がある。普通はコーチの指導の下で、繰り返しの練習で射形の安定を達成するものである。しかしながら、高校や高専の部活動においては、専門のコーチを置くのは難しい。そこで、我々は、アーチェリーの競技力を工学的な手法で伸ばすことを考えた。この研究においては、フィジカルコンピューティングを用いた様々なトレーニング装置を考案した。この装置によって、射手は、自分の射形の癖などを把握することができる。
著者
二宮 浩彰 工藤 康宏 石澤 伸弘
出版者
同志社大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

本研究は、北海道のスポーツ・ツーリズム動態を把握した上で、外国人旅行者を魅了するスポーツ・ツーリズムの観光資源を探るための調査研究を実施することを目的とした。北海道におけるスポーツ・ツーリズムの観光資源を目当てに訪日しているヨーロッパ、北米、アジア、オセアニアからのインバウンド外国人旅行者に焦点を当てることにした。北海道ニセコ地域の訪日外国人スポーツ・ツーリストを調査対象として、スキー/スノーボードの参加と経験、技能と知識、用具と投資、ライフスタイル、スキー/スノーボード旅行の選好、ニセコリゾートへの地域愛着、個人属性について、英語/中国語による質問紙調査を実施してデータを収集した。結果として、外国人スキーヤー & スノーボーダーのスポーツ・ツーリスト行動の実態を明らかにすることができた。そして、ニセコ地域の現状についての聞き取り調査を行い、外国人スキーヤー & スノーボーダーの来訪動向と現地調査の研究成果との検証を行った。
著者
塩谷 孝夫
出版者
佐賀大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

心筋の細胞膜には、細胞膜Caポンプ(PMCA)とNa/Ca交換(NCX)の2種類のカルシウム輸送体が存在する。本課題ではマウス心筋細胞からのホールセルクランプ記録と局所Ca2+濃度分布のコンピュータシミュレーションを用いてこれらの機能連関を調べ、次の結論を得た。1)心筋細胞のPMCAは自身の近傍の細胞内Ca2+濃度を低く維持し、その局所Ca2+濃度をシグナル媒体としてNCXを調節する。2)このNCX調節はリバースECカップリングを抑制し、活動電位の過度な延長を防止する。
著者
東 浩司
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

花の匂い特性の異なる近縁種の雑種個体が両親種とは異なる匂い特性(および花形態)を示すことにより、種分化が起こることが期待される.花の匂い特性が異なるアケビとミツバアケビ、およびそれらの雑種であるゴヨウアケビの匂い特性を調べた.ゴヨウアケビの匂い特性は両親種の中間的であったが、いくつかの個体は親種であるアケビ・ミツバアケビに見られない匂い物質を放出していることが分かった.セキショウは種内分類群として開花期が異なる二つの系統が知られている.両者の匂いを調べた結果、特に違いは無かったが、これまで天然物として知られていない匂い物質を放出していた.
著者
廣瀬 卓治 中尾 慎一
出版者
関西医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1999

ケタミンなどの非競合性NMDA受容体拮抗薬は、神経細胞保護作用がある一方で、精神異常誘発作用を有し、脳後帯状・後板状皮質:PC/RS)の神経細胞傷害を引き起こす。一方、バルビツレートにも精神作用があるが、ケタミンの精神作用を抑制し、NMDA受容体拮抗薬によるPC/RSの神経細胞傷害を抑制する。精神異常作用や分裂病の病因としては、ドパミン系の機能亢進がその本体と考えられていている。本研究の目的は、多くの薬物の精神作用や分裂病の責任部位と考えられている脳側坐核ドパミン放出に対するケタミンの作用と、これに対するペントバルビタ-ルの効果を調べること、さらに、ケタミンによるPC/RS(もう一つの薬物の精神作用や分裂病の責任部位と考えられている。)への作用にドパミン系が関与しているかどうか、を調べることである。ケタミンは、濃度依存性に側坐核ドパミン放出を増加させた。最大増加はケタミン投与20-60分後であり、ラットの行動変化と一致していた。ペントバルビタールは側坐核ドパミン放出を抑制し、さらにケタミンによるドパミン放出の増加を抑制した。以上の結果より、ケタミンによる幻覚や妄想などの精神異常誘発作用や神経細胞傷害作用の一因として、中脳辺縁系ドパミン系の活性化が考えられた。一方、ケタミンの精神異常誘発作用や神経細胞傷害作用を反映するPC/RSでのc-Fos発現は、NMDA受容体ノックアウトマウスでは有意に低下すること、ドパミン受容体やシグマ受容体に働く抗精神病薬ハロペリドールでは抑制されないが、他の抗精神病薬リムカゾールでは抑制されることを証明した。この結果は、ケタミンの上記作用には、実際にNMDA受容体の関与があること、ドパミン系やシグマ受容体の関与も有ることを示唆している。
著者
西嶋 剣一 大倉 一枝
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

血管新生因子PD-ECGFは、正常組織に比べ様々な固形腫瘍において高レベルで発現していることが知られている。本研究では、PD-ECGFの発現、すなわち血管新生をイメージングできるF-18標識放射性薬剤の開発を目的とした。PD-ECGFに親和性をもつF-18標識の合成検討において、新規TP阻害化合物を得ることに成功した。引き続き合成検討を重ねたが目的とする、標識前駆体およびF-18標識体を得ることはできなかった。しかしながら多くの合成実施例からF-18標識化合物を創製する上で、ウラシル誘導体の反応性に関する重要な知見を与えた。
著者
杉内 博幸 松嶋 和美 安楽 健作 安東 由喜雄
出版者
熊本保健科学大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

コレステリルエステル転送蛋白(CETP)阻害剤は、アポリポ蛋白(アポ) Eを多く含み粒子サイズの大きいアポE-rich HDLを上昇させることが知られているが、本HDLの測定法やコレステロール引き抜き能などの抗動脈硬化能については報告されていない。本研究で、我々は、CETP阻害剤と同様にアポE-rich HDLが上昇するCETP欠損や胆汁うっ滞患者血清を用いて、本HDLの抗動脈硬化能を明らかにし、さらに、アポE-rich HDLに反応特異性の高いポリアルキレングリコール誘導体の界面活性剤を用いて、アポE-rich HDLを含む総HDLのコレステロール測定法を開発した。
著者
松田 陽子 野津 隆志 久保田 真弓 乾 美紀 落合 知子 杉野 竜美 北山 夏季
出版者
兵庫県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

外国人児童の母語教育の現場での課題を、教師の考えや教育実践、家庭の両親の意識などを中心に調査し、日本・オーストラリア・カナダ・タイでの取り組みの調査結果をもとに、 「言語資源」の認知、学校と家庭の連携、自尊意識を高める方策の重要性を考察した。母語・バイリンガル教育についての知見や教授法のアイデアの紹介も含め、母語学習支援のための情報ネットワーク形成のプラットフォームとなる国内初の実践的な母語学習支援専門のウェブサイトを立ち上げた。
著者
中澤 章 久永 竜一 吉村 浩一
出版者
東京歯科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1996

正確なシェ-ドマッチングを行い,それを適切に歯科技工士に伝達することは,審美的な歯冠補綴を行うために,極めて重要である。これまでシェ-ドマッチングは歯科医師の主観に頼るところが大きく,客観性に乏しかった。現時点ではシェ-ドガイドを写し込んだスライドを利用するのが臨床的には最も良い方法とされている。しかし現像にかかわる時間的コスト,経済的コストの問題などを考慮すると,さらに検討の余地も残している。マッチングの適否については何の情報も提供していない。そこでデジタルスチルカメラを用いたコンピュータイメージングシステムを開発し、歯科におけるカラーマッチングとカラーコミュニケーションへの活用を検討したところ、以下の結論を得た。1.画像を合成し補綴前後の色と形態をシミュレーションをしたところ、画質、スピード共に優れ、患者、歯科医師、歯科技工士相互のコミュニケーションに有用なことがわかった。2.コンピュータで画像を合成してカラーマッチングしたところ、正答率は85%となり、従来の視感によるカラーマッチングの正答率71%に比べ、有意に有効だった(P<.05)。3.コンピュータ支援の計算によるカラーマッチングの正答率は94%であり、従来の視感によるカラーマッチングに比べ、有意に有効だった(P<.01)。4.デジタルカメラを仮想の色彩計とみなし、選択部分のL^*a^*b^*を算出することにより各シェ-ドとの位置関係が容易に把握でき、補綴物製作時はもとより、製作後の再評価の指針となり得ることがわかった。
著者
野村 理朗 野村 靖幸
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究課題は、認知科学領域において関心の高まっている「衝動性」という心理行動的現象の制御メカニズムについて、脳領域間の情報伝達を担うセロトニンの機能、およびこれを調節する遺伝子の塩基配列の個人差(遺伝子多型: gene polymorphism)に着目し、その個人差に関わる包括的な視点から、衝動的行動の制御メカニズムを明らかにした。具体的には、行動実験、脳機能計測、遺伝子解析により基盤となる脳内機構、およびこれへのセロトニントランスポータ、セロトニン2A受容体遺伝子多型の影響を示すとともに、こうした制御機構の基盤としての前頭前野腹外側部の関与を明らかにした。
著者
窪田 祐一
出版者
大阪府立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究は、アライアンス、アウトソーシング、M&Aといった事業再編のための管理会計の役割を調査した。アライアンスでは、組織内インターラクションが組織間成果に影響を与えることが明らかになった。また、アウトソーシングでは、日本企業のサプライチェーンの国際化、複雑化、抜本的見直しの観察から、学習や能力に関する理論的・実務的課題を明らかにした。加えて、被買収企業へのミニ・プロフィットセンターの導入ケースの研究では、マネジメント・コントロールのパッケージの存在を明らかにし、過去のコントロール・パッケージの導入・変更についての経験と知識が他の事業再編に役立つ可能性を見いだした。
著者
鈴木 秀幸 尾形 善之 明石 智義
出版者
公益財団法人かずさDNA研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

イソフラボノイド生合成経路に関与する転写因子の単離を目的として、イソフラボノイドを蓄積するアヤメ科植物であるジャーマンアイリス(Iris germanica)を対象に、次世代シークエンサーデータ(RNA-Seq)を用いてEST解析の整備を行った。また、ジャーマンアイリスの不定根培養細胞の時系列実験において、カスタムDNAアレイ解析を行った。さらに、ネットワークの描画トポロジーに注目して相関係数の閾値を自動的に決定する金平糖アルゴリズムによる遺伝子共発現ネットワーク解析ソフトを開発した。この解析ソフトを用いて、公開シロイヌナズナDNAアレイデータを用いて、ネットワーク解析の検証を行った。
著者
指田 春喜 要 衛 箕浦 真生
出版者
北陸大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

分子内に三重結合,あるいは適当な脱離基を有する各種求核剤とイソセレノシアナート類(関連化合物)の環化付加反応,およびその逆の組み合わせである三重結合(脱離基)を有するイソセレノシアナート類と各種種求核剤の環化付加反応,この2種の反応を駆使することにより,簡便かつ効率的にカルコゲン(セレン,テルル,硫黄)原子を含む新規な複素環化合物の創成を行った。また,得られた化合物の構造・反応性などその化学の解明を行った。環化反応として,ヨウ素環化を行うことにより,さらに官能基化された生成物がえられた。複素環合成を目的とした新規なジカルコゲニド類のヨウ素環化反応を見出した。