- 著者
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塩見 大輔
- 出版者
- 大阪市立大学
- 雑誌
- 挑戦的萌芽研究
- 巻号頁・発行日
- 2015-04-01
DNAの塩基配列を使えば,何らかの機能性を持った分子を望みの配列様式で並べて,分子集合機能系を構築することが可能になる.本研究では,一本鎖DNAと小分子の核酸塩基誘導体との組み合わせで,分子スピン集合系を構築することを提案した.いくつかのモデル系について,分子力場計算による配座探索と構造最適化の計算により,最安定構造を明らかにした.アデニンとシトシンの代わりにそれぞれ,ジアミノトリアジンとイソシトシンを導入(置換)したニトロニルニトロキシドラジカル誘導体を用いた系では,一本鎖DNAと小分子の組み合わせであっても,擬似的な二重鎖構造は保たれることがわかった.