著者
藤田 靖征 村田 正幸 宮原 秀夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.82, no.3, pp.347-357, 1999-03-25
被引用文献数
11

近年インターネットユーザ数の急伸やマルチメディア化の進展により, インターネットプロバイダはインフラ整備の対応に追われている.品質の高いネットワークシステムを構築するためには, ネットワーク特性やWebサーバ特性を十分に把握したうえで, システム資源をバランス良く配備し, ボトルネックを解消していくことが重要である.本論文では,そのためにWebサーバに着目し,そのモデル化と性能評価を行う.まず, Webサーバの処理性能に関する基礎データをベンチマークによって収集した結果を示し, 特にWebサーバに対して要求されたドキュメントサイズがWebサーバの処理能力に与える影響を明らかにしている. 更に, 実験結果に基づいてWebサーバモデルを提案し, その妥当性の検証を行うとともにWebサーバの性能を明らかにしている.
著者
前田 義信 今井 博英
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.88, no.6, pp.722-729, 2005-06-01
被引用文献数
8

学校におけるいじめ問題は, 「キレる」子どもや「ひきこもる」子どもの問題と同様, 解決すべき重要な課題の一つである. しかし, いじめの定義はあいまいであり, 社会心理学でもいじめを明確に決定づけることが困難であるため, 現場教師による早期発見が難しい. いじめの背景には子どもと子どもの相互作用があり, 特に中学生の年代では価値をめぐる相互作用により交友関係が形成される. しかし, 一元的な管理主義が支配する学校の中では自由に価値を見出すことが難しく, また集団が群集化することがあり, 群集化の影響が価値を共有できない少数の子どもをいじめのターゲットにしてしまう. 本論文では, 群集化する交友集団における, 価値をめぐった交友関係の形成過程をエージェントベースでモデル化する. そして, モデルのパラメータ値を変化させることで, 価値を共有できない少数のエージェントが発生する条件を明らかにした. 提案モデルによると, 管理を弱くしてエージェントに多様な価値を見出すことが許されるようにすることは, 逆に価値を共有できないエージェントの数を増加させる可能性がある. 我々は, その原因がエージェントの相互作用にあることを調べた.
著者
竹野 和彦 山木 準一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EE, 電子通信エネルギー技術 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.371, pp.31-35, 2010-01-14
被引用文献数
1

リチウムイオン電池や各種機器を内蔵する携帯電話では使用上の故障防止や安全確保が求められている.その内,リチウムイオン電池は,製造不良や外部からの衝撃などの原因により,正極と負極間の部分短絡時に異常発熱などの事象が発生する.本稿ではリチウムイオン電池の電池内部に発生する短絡条件と熱暴走の関係を明らかにし,リチウムイオン電池の安全性試験法を提案した結果を述べる.
著者
酒澤 茂之 浜田 高宏 松本 修一 坂口 裕直 高山 享
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学
巻号頁・発行日
vol.93, no.14, pp.57-64, 1993-04-23

現行のCDTV(Conventional Definition TV)と周波数帯域、受像機の互換性を保ちながら画質改善および画質向上をめざすEDTV2の放送方式が検討されている。CDTV互換を保つためにレターボックス形式となるEDTV2の素材を27MHz級トランスポンダあたり2チャネル伝送することを目標として、MUCCS45(45Mbps多重通信TV符号化システム)を改良し適用することとした。本稿では、CDTV用MUCCS45をEDTV2に適用した場合の問題点を分析し、レターボックス内の補強信号部と映像信号部とで量子化器の切替え、および補強信号と映像信号にまたがるブロックの量子化を見直すことで解決を図った。その結果、SNRで2.5[dB]、主観的にもかなりの画質改善が得られた。
著者
植村 誠 松田 洸一 山本 真嗣 長谷川 恭子 仲田 晋 田中 覚
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.382, pp.311-316, 2011-01-13

本研究では,レーザ計測によって得られた祇園祭・船鉾の三次元点群データに対して,新開発の「粒子べースレンダリング」を適用することで,船鉾の三次元構造を高品質かつ分かりやすく半透明可視化することを目的としている.半透明可視化では写真や実物では見ることのできない内部構造を明確に提示でき,これを粒子べースレンダリングで可視化することで,従来のポリゴン化を必要とした半透明可視化に比べ,以下のような利点がある:(1)ポリゴン化による取得点群の損失(間引き)が発生しなくなる(2)ポリゴンのソート処理が必要ないため,生成ポリゴンに交差や接触がある場合の不正確な可視化が行われず,取得,点群の正確な半透明可視化が実現できる.(3)構造の輪郭部が強調され,立体感のある半透明可視化が可能.本報告ではレーザ計測で取得した船鉾の外周,車輪,車軸の三種類の点群データを統合したモデルに加え,モデリングソフトにて作成した人工的なポリゴンモデルを船鉾の内部に配置し,粒子べースレンダリングにて全体の構造を可視化した結果を報告する.
著者
駒野 雄一 太田 和夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.436, pp.21-28, 2002-11-07

OAEP,OAEP+への安全性証明技法には,暗号系を破るAdversaryの動作環境を微修正しながらGameを構成しその都度帰着効率を評価するGame法と,Adversaryの動作環境を一度に指定して帰着効率が下がる事象を切り分けながら評価を行うEvent法が存在する.従来,OAEPはGame法とEvent法で,OAEP+はGame法のみで安全性証明が行われており,相互の技法の関係もよくわかっていなかった.本研究ではOAEP,OAEP+のそれぞれについて各技法による証明を考察することで従来の評価よりも帰着効率を向上させ,OAEP+についてはEvent法による安全証明を新たに与えた.またその結果,Game法とEvent法はそれぞれGameの構成やEventの切り分けを工夫することで,どちらも必要最低限の帰着効率の減少で安全性を証明できることが期待できることを示す.
著者
佐藤 祥爾 田中 和明 安部 憲広
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RECONF, リコンフィギャラブルシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.393, pp.27-29, 2006-11-22

ロボットの制御を目的として,画像処理による環境認識や障害物回避などの手法が提案されている.このような制御で必要なのは,画像データそのものではなく,画像に対して何らかの処理を行った結果である.この結果を得るために,画像処理をハードウェアで行い,必要とする処理結果のみを得ることのできるハードウェアを設計している.カメラの画像に対して,リアルタイムに目的とする画像処理を行い,画像処理の結果を得る.適用する環境や目的によって,画像処理の内容が異なるため,画像処理の柔軟性を保証するためにFPGAを使った.
著者
臼井 温 近藤 克哉
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIS, スマートインフォメディアシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.334, pp.157-160, 2008-11-27

本報告では標識の認識を行うFPGAの設計に関して述べる.室内環境において小型移動ロボットに組み込み,照明変動,対象の傾きにrobustな認識性能をFPGAで実現する.アルゴリズムはHaar-like特徴量およびAdaBoost法を用いた.ハードウェア化およびFPGA設計に際し計算量の最適化を検討し,Altera社CycloneII(EP2C35F)にインプリメントした結果,LCELL使用率23%,エラー率5%以下,標識認識処理を1フレーム時間以内において実現した.
著者
安永 守利 高見 知親 吉原 郁夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.84, no.10, pp.2280-2292, 2001-10-01
被引用文献数
7

大量な画像データに対する高速な認識処理は, 産業の様々な分野で要求されている.我々は, 画像認識処理に内在している並列処理可能性に着目し, FPGA(Field Programmable Gate Array)の書換え可能性を利用した細粒度高並列な専用付加ハードウェアにより, 高速認識処理を実現しようと考えた.このために本論文では, 統計的パターン認識手法の一つであるParzen Window法をハードウェア化のために拡張することを提案する.この提案手法により, 画像パターンデータから直接パターン認識回路を生成することができる.これにより, サンプルパターン数と同数の並列度を有する専用回路が, 複雑な演算器等を使用せずに構成できる.したがって, 高速なパターン認識処理を小規模なハードウェアで実現できる.パターンデータを直接回路化することは, 対象問題ごとに異なる集積回路(1問題1品種)を最適設計することである.これは, 従来の方法, すなわちフォトマスクベースの集積回路(汎用1品種)を作成し問題の個別性にはソフトウェアで対応する方法とは根本的に異なる.このような個別対応の専用ハードウェアは, FPGAを利用することで実現できる.本論文では提案ハードウェアを試作し, 顔画像認識を題材に本方式の有効性を評価する.具体的には, 実験結果をニューロコンピュータや超並列計算機を用いた従来技術と比較し, 認識精度, 動作速度(認識処理時間), 回路規模の観点から評価する.その結果, 認識精度は従来手法とほぼ同程度(ベンチマークデータで95.8%)であったが, パーソナルコンピュータより2, 000倍以上高速で, 更に, ニューロコンピュータや超並列計算機より55〜125倍高速なナノ秒オーダの認識処理が可能なハードウェアを1ボードで実現することができた.
著者
森江 隆 岩田 穆
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. VLD, VLSI設計技術 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.165, pp.67-78, 2002-06-21
被引用文献数
4

脳の初期視覚系での特徴抽出モデルとして知られるガボールウェーブレット変換を画素並列動作で実現するLSIを核とする自然画像認識システム構築の試みについて述べる。まず,自然画像の特定領域を注視する処理として抵抗ヒューズを用いた大局的領域分割を行う。分割された各領域を個別に抽出し,ガボールウェーブレット変換を行う。得られたガボール特徴量を用いて,ダイナミックリンクアーキテクチャに基づく柔軟なマッチングにより認識を行う。特徴抽出までの処理をハードウェアで実行するために,画素並列で動作するLSIをパルス変調信号を用いたアナログ・デジタル(AD)融合回路アーキテクチャに基づいて設計した。本稿では特に,(1)パルス変調方式ピクセル回路を用いた大局的領域分割用抵抗ヒューズネットワークおよび抵抗ネットワーク型ガボールフィルタ回路とそのLSI設計例,(2)セルオートマトン型画像領域抽出アルゴリズムとそのFPGAへの実装例,(3)システム化の基盤となるLSI制御用FPGA搭載PCIボードの仕様について詳述する。
著者
土肥 慶亮 頼田 祐二 柴田 裕一郎 小栗 清
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RECONF, リコンフィギャラブルシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.31, pp.7-12, 2011-05-05

本稿では,拡張現実(AR)技術の一種であるPTAMで用いられているFAST Corner Detectionの,ストリーム処理を用いたFPGA上での実装を示す.機械学習付きFAST Corner Detectionをコンパクトなハードウェアで実装する上での問題の一つとして,膨大な数のコーナーパターンとのマッチング処理が上げられる.我々は,コーナーパターンの判別式の分割と,回転や反転などの対称性を利用したコーナーパターンの圧縮手法を提案する.提案手法により,組み合わせ回路としてコーナーパターンのマッチング処理が実現できる.FPGA上に実装した機械学習付きFAST Corner Detectionは,リアルタイム処理を実現し,その際のスライス利用率はVirtex-5 FPGAにおいて7〜9%であった.
著者
馬場 暁 山崎 亮輔 大平 泰生 新保 一成 加藤 景三 金子 双男 サマンタ サチャ ロックリン ジェイソン
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OME, 有機エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.469, pp.7-11, 2009-02-27
参考文献数
8

グレーティングカップリング表面プラズモン共鳴法は、金属で覆われたグレーティング基板上に入射した光の波数にグレーティングベクトルが足し合わさることによりプラズモンの波数と一致してSPを共鳴励起する方法であり、プリズムを必要としないことなどから、実用的なセンサーへの応用が検討されてきている。本研究では、金属グレーティング上での白色光照射多重励起型表面プラズモン共鳴現象を利用したセンサーへの応用を行ったので報告する。また、可視域で大きなエレクトロクロミズムを持つPEDOT-PSS/テルピリジン鉄錯体ポリマーを用いて、センシング感度の向上を試みた。
著者
神山 剛 鈴木 敬 野田 千恵 竹下 敦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MoMuC, モバイルマルチメディア通信 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.39, pp.1-6, 2007-05-10

近年では,携帯端末のブラウザを用いたショッピングサイトの利用など,ユーザ情報をWebフオームへ入力する機会が増えている.携帯端末における入力操作は従来に比べ格段に向上しているが,なおユーザの負担を強いるものである.ユーザの入力支援を行う技術の一つとして,自動入力エンジンがある.本稿では,まず従来の入力方式と比較した自動入力エンジンの入力効率を測るための評価方法の検討をし,プロトタイプを用いた評価実験から自動入力エンジンの有効性を示した.次に評価結果の分析から,さらなる改善の必要性を示し,ユーザインタフェースと連携した改善を行うことを提案し,評価によりその効果を示した.
著者
武井 智彦 関 和彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.282, pp.101-105, 2008-10-31

把握動作はヒトを含めた霊長類が外部環境の情報を獲得するのに必須な運動である。この把握運動制御の脳内機構については、大脳皮質や小脳に関する研究が進んでいる一方、脊髄を対象とした研究は存在しなかった。この報告では把握運動の制御において脊髄が重要な役割を果たしている可能性について、実験結果をもとに議論する。
著者
吉沢 剛 寶田 吉文 三好 匠 平田 千浩 二木 志郎 渡邊 浩文
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.448, pp.197-200, 2010-02-25

無線メッシュネットワークでは,複数のAP(Access Point)を無線通信で接続することにより,スケーラビリティの高い無線ネットワークを構築することが可能となる.これらのAPは他のAPと無線接続できるが,無線インタフェースが限定されているため,リンク構築の最適化が必要となる.更に,インターネットへ向けたトラヒックが多い場合,GW(Gateway)機能をもつAPやリンクに負荷がかかる.この問題に対し,経路木の最適化手法とGWの負荷分散手法が提案されているが,トラヒックの変動に対して有効ではない.そこで本稿では,蟻コロニー最適化を用いてトラヒック変動を考慮したリンク構築手法を提案し,その有効性を定量評価により示す.
著者
廣瀬 雅信 三宅 正泰
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会ソサイエティ大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1996, no.1, 1996-09-18

ページャなどの小型携帯無線端末のアンテナとして小型ループアンテナが使われている。この場合にアンテナ効率が重要となるが、同じ寸法のループで効率を向上させるために、幅広の金属板でループアンテナを形成する方法がよく使われている。この効率はアンテナの導体損による損失抵抗で決まる。導体損は金属板の幅・厚み・導電率から求まるが、金属板断面の周上の電流分布が重要となる。従来の論文では電流分布を一様と仮定しているが、実際には金属板のエッジ付近での電流分布が特異性を持つために損失抵抗は大きくなる。本報告では板状小型ループアンテナに対する実際の損失抵抗の式に基づいて160MHz付近までの金属板の導電率を測定した結果について報告する。最後に、アンテナ効率に関して、Wheeler Cap法による測定と板を等価半径で線に変換したモーメント法による計算比較検討した結果について報告する。
著者
佐藤 大 杉浦 彰彦 米村 恵一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.537, pp.51-54, 2007-02-16

本研究は認知症の予防に対する作り笑いの可能性を探ることを目的としている.本稿では,作り笑いがストループ効果と顔表面温度に与える影響について述べる.はじめに実験で用いた作り笑いじゃんけんシステム,笑み筋体操およびストループ効果について述べる.実験ではストループ効果を指標として用いて,作り笑いじゃんけん評価実験を行い,認知症の予防に対する作り笑いの可能性を示した.次に笑み筋体操顔表面温度変化実験を行い,笑み筋体操によって顔の表面温度を上昇させることを示した.
著者
岩本 一樹 和崎 克己
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ICSS, 情報通信システムセキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.82, pp.57-62, 2011-06-09

多くのマルウェアはパッカーと呼ばれるコードを圧縮し難読化するプログラムでパックされており,そのままでは解析できない.そこでパックされたプログラムから自動的にオリジナルのコードを抽出するアンパッカーが研究されている.アンパッカーで問題となるのは,オリジナルのエントリーポイントの特定とオリジナルのコードが展開されたことを確認してアンパック作業の終了を決定することである.本研究では多くのマルウェアは既知のコンパイラで作成されていることに注目し,ランタイムライブラリのコードと比較することで,この問題の解決を試みた.