著者
丸山 秀典 松井 仁志 大城 雅博 宗像 健二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会ソサイエティ大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1997, no.1, 1997-08-13
被引用文献数
2

次世代のマルチメディア移動通信において 20〜30Mbps の高速伝送を実現するためには、マルチパスフェージングによるデータ品質劣化を回避する手段がポイントとなる。かかる手段として今回、信号推定能力と演算規模のバランスを重視し、かつ 24Mbps の高速処理が可能な遅延判定帰還型信号推定器 ( DDFSE : Delayed Decision Feedback Sequence Estimator) を試作し、これを無線モデムに搭載し評価したのでたので、その評価結果について報告する。
著者
石寺 永記 荒井 祐之 土屋 雅彦 宮内 裕子 高橋 信一 栗田 正一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.76, no.4, pp.873-880, 1993-04-25
被引用文献数
16

我々人間の視覚系は,点パターンのように離散的な対象でも仮想線を知覚でき,色や明るさの段差がなくてもそこに明りょうな主観的輪郭を知覚することがある.これは補間問題と考えることができる.そこで,本論文では生理学的データに基礎をおく階層的視覚情報処理モデルを提案し,仮想線と主観的輪郭の知覚といった補間問題に応用する.主観的輪郭を形成するためには,実際の輪郭,主観的輪郭の通る点,そしてその輪郭の伸びていく方向を決定することが重要であり,本モデルではこれらの処理を並列処理で実現する.このモデルは2種類のSimpleセル(S typeとL type)の出力から,大域的処理により輪郭の検出と点パターンの補間を行うComplexセルと,主観的輪郭が通ると考えられるエッジの端点や曲率の高い点を検出するHypercomplexセルをモデル化する.この処理はすべて並列処理で行われる.またこれらの情報が伝達されるときに重み付けをすることによって主観的輪郭の伸びる方向を決定する.こうした階層的な処理によって得られた情報を統合することによって実際のエッジと主観的輪郭が同様に検出されるようなモデルを構成した.
著者
小泉 敬寛 亀田 能成 中村 裕一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.117, pp.1-6, 2005-06-10
被引用文献数
1

本研究では, 頭部装着カメラにより人物の視点から撮影された映像に付加情報を加えた個人行動記録から, ユーザが必要とする記録断片を効率的に検索するための手法として, 構造化類似検索(Relevance Feedback with Structuring Filters)を提案する.構造化類似検索では従来から画像検索のために用いられてきた, 適合性フィードバック(Relevance Feedback)による類似検索に加えて構造化フィルタ(Structuring Filter)を用いる.これにより, 単純に画像的にまたは数値的に類似していないデータをも検索することが可能になる.本論文では, 本研究で扱う個人行動記録と記録データの意味的な構造について簡単な定義を行った後, 構造化類似検索について説明し, 実際に行動記録断片の検索が容易になることを実例をあげて示す.
著者
青木 義満 河内 まき子 持丸 正明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.83, pp.73-78, 2009-06-08

我々に身近な製品の多くは,携帯電話やマウス,カメラ等に代表されるようにその多くが手で操作するインタフェースを備えている.このことから,特に"手"に着目し,手の機能のあり得る個人差を再現した上で,製品との相互作用を模擬して操作性を仮想評価できるコンピュータ上の手モデル(Digital Hand)技術への期待は大きい.この仮想評価においては,実際の手寸法計測データに基づき様々な大きさの手を自動生成する技術,及びモノをどのように掴もうとしているかを把握する技術(把持姿勢推定)が重要である.従来,前者は専門家による直接計測や高価な計測装置を用いてデータ収集を行っており,多くの手部寸法データを得るには多大な労力を要した.また,把持姿勢の推定については,モノや手に多くのマーカを付加してモーションキャプチャで手の姿勢と各関節の曲がり方などを計測する方法があるが,装置が大がかりで高価であり,データの取得が容易でなかった.本論文では,これらの課題を解決すべく,画像計測によって手軽に手部寸法を簡単に得ることのできる手部寸法画像計測システム,及び多眼カメラとDigital Handモデルを用いたモデルベースの把持姿勢推定手法を提案する.手部寸法画像計測システムにおいては,汎用のイメージスキャナを用いて平面的な手部寸法を計測し,手の厚みや周囲長といった立体的な寸法を,画像計測結果と実寸法データベースを用いた回帰分析により推定する.提案システムの概要と寸法計測精度について述べる.また,手部寸法データから構築したDigital Hand Modelと多眼カメラによる画像計測によって把持姿勢を推定する試みについて紹介し,将来的な展望を述べる.
著者
生川 弘晃 降旗 建治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.379, pp.67-72, 2004-10-22
被引用文献数
1

人体内の肉内および骨内の音速は,圧電センサから発信する超音波信号の遅延時間から求められている.しかし,入力した矩形パルスが超音波センサの共振周波数とQから定まる振動波形が受信されるため,遅延時間を正確に計測するためには立ち上がるポイントを検出されなければならない.そこで,本報告は,予測信号と受信信号との差の比較から,遅延時間を計測する方法を用いて,人体両足首くるぶし部の音速について検討した.その結果から,海綿骨を伝達する音速の平均値は約4,000m/s,標準偏差値は544.3m/sであり個人差が大きい.一方,骨髄を透過したと考えられる音速の平均値は約2,000m/s,標準偏差値は181.9m/sであり個人差が小さいことが示唆された.
著者
CHOI Wan KIM Jin Young
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
IEICE transactions on fundamentals of electronics, communications and computer sciences (ISSN:09168508)
巻号頁・発行日
vol.84, no.6, pp.1406-1412, 2001-06-01
被引用文献数
4

In future mobile communication systems, forward link may be a limiting one because emerging data services are likely to require higher data rates in the forward link than in the reverse link. In this paper, we derive joint Erlang capacity of a DS/CDMA forward link in terms of both outage probability and blocking probability for each type of traffic in a mixed traffic environment. Resource sharing algorithm and generalized Erlang model are employed to derive joint Erlang capacity of the DS/CDMA system with various types of traffics. The joint Erlang capacity reflecting both outage probability and blocking probability of each type of traffic is obtained by an approach based on virtual circuit switching perspective. We take into account effect of closed loop power control in the analysis. From numerical results, it is confirmed that blocking probability as a QoS(quality of service)parameter has a significant impact on the forward link capacity. The results of this paper can be applied to design of the DS/CDMA systems supporting wireless multimedia traffics.
著者
李 晨 葛 崎偉 中田 充
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CST, コンカレント工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.406, pp.23-28, 2003-10-31

本論文は、2プロセッサを用いてプログラムネットを実行する際のスケジューリングに関する新しい手法を提案する。対象のプログラムネットは有向閉路を持たないSWITCH-lessプログラムネットであり、用いられる優先リストは静的と動的なリストが混在する混合型のものである。本論文では、まず従来の優先リストの不備な点を指摘した上、新しい優先リストを提案する。次に、新しい優先リストに関する諸性質を述べた後、この優先リストが2入力AND-nodeを持たないプログラムネットに対して最適なスケジュールの生成ができることを示す。最後に、例を用いて従来の優先リストとの比較を行ない、提案の優先リストが一般のプログラムネットに対して従来の優先リストより短いスケジュールの生成ができることを示す。
著者
葛 崎偉 吉岡 尚美
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CST, コンカレント工学
巻号頁・発行日
vol.98, no.371, pp.17-24, 1998-10-29

本論文は、2プロセッサを用いてプログラムネットを実行する際のスケジューリング手法を設計する。対象のプログラムネットは有向閉路を持たなくSWITCH-lessプログラムネットであり、用いられる優先リストは静的と動的なリストが混在する混合型のものである。本論文では、まず個々のAND-nodeが高々一つの入力枝しか持たないプログラムネットに対し、そのスケジュールが最適となるような優先リストL^*を提案する。次に、L^*を拡張し一般のプログラムネットに対応した優先リストL^<**>を設計する。最後に、遺伝的アルゴリズムを用いてL^<**>で生成されたスケジュールの性能検証を行い、そのスケジュールが最適に近いものであることを示す。
著者
森 亮一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ
巻号頁・発行日
vol.94, no.240, pp.1-8, 1994-09-21
被引用文献数
9

超流通の構造、防御、人々の利益について26の異なる定義を述べた。「価格破壊の基本式」を導き、高性能である程低コストになる場合が存在することを証明した。超流通は多面的で、本論文では十分でない。1983年に森が超流通を発明した。1987年に日本電子工業振興協会にソフトウェア超流通技術専門委員会の前身ができた。超流通が歴史的必然であると主張した森と河原の論文[A50]は、情報処理学会から山下記念研究賞を受ける。[A50]には1983年からの森の論文[A1-49]特許[B1-7]関連資料[C1-17]を含む資料リストがある。リストは本論文で[A52]、[B8]、[C23]、そして参考資料[D1]までになった。超流通は、社会が必要とする理想のボランティア構造の良い基盤であることを次回の論文で示す。
著者
小林 淳史 西野 将史 木村 真吾 石橋 圭介
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.286, pp.1-6, 2008-11-06

近年,バックボーン内のトラヒックにおいて,IPTV,VoIPトラヒックのようなネットワーク品質を要求するアプリケーションが増えている.このため,ユーザのトラヒックをもとに,より簡易に大容量のストリーム・サービスの品質を測定する手法が要望されている.本稿では,選択的にパケットを抽出し,所望のパケットのみをsFlowで配信するルータを用いた品質測定システムを検討したので報告する.特に,VoIPにおいては,SIPによるシグナリング・パケットを監視することで,メディアを特定し,当該メディア・パケットをルータのアクセスリスト機能を用いて,選択的にsFlowルータにて抽出する手法を用いる.このため,SIP監視からアクセスリストの設定,sFlowによるトラヒックデータ受信までの一連の動作システムのアーキテクチャの検討とプロトタイプによる動作検証を行ったので報告する.
著者
後藤 崇行 長谷川 輝之 阿野 茂浩
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.36, pp.79-84, 2009-05-14

近年,ネットワークを流れるトラヒック量が増大してきており,その迅速な解析を目的としたサンプリングの必要性が高まってきている.サンプリングはパケットサンプリングとフローサンプリングに分類される.前者は実装が容易であり,様々な製品に実装され広く使用されているが,フロー統計の計測性能が低いという問題を有している.後者は,パケットサンプリングに比べてフロー統計の計測性能は高いが,フローを分類する必要があり汎用のルータ・スイッチへの実装は進んでいない.本稿では,フローサンプリングの問題点である実現性向上を目的として,ルータ・スイッチのアクセスリスト機能を利用したワイルドカードマスクによる方法を提案する.ハッシュベースのフローサンプリングと比較し,フローを大きく間引かない場合には,フローの統計量分布の計測性能は実用上問題とならないことを確認した.
著者
水野 昇治 水野 暁子 鈴木 隆宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1997, 1997-03-06
被引用文献数
1

手話辞典にはぺーパーべース 1),2) のものとパソコンベース 3) のものがすでに発刊されている。「写真手話辞典」1) は、1単語当たり最大4コマの写真を利用し, 動きを矢印で表示し、単語によっては、ズームインしたり、複数の方向から撮影したりしているが、動きが速い、単語に関しては、動きの感覚が掴みにくくわかりにくい。「イラスト手話辞典」2) は1単語2コマであるが、コマの抽出が適切で、単語によっては、正面以外からのイラスト、あるいは部分的に拡大したイラストを用い、かなりわかりやすいが、2コマであるためわかりにくい単語があるのはやむをえない。CD-ROM 単語集 3) は、パソコンで動画表示していので、写真やイラストよりわかりやすいときは多いが、照明、モデル衣服の色、背景色が不適切なためわかりにくい単語がある。まだフレームレートが低いときも多く、かつ一方向だけからの撮影に限っているため、少し動きが複雑で速い単語は極めてわかりにくい。
著者
松本 充広 二木 厚吉
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SS, ソフトウェアサイエンス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.98, pp.25-32, 2001-05-22

近年, ソフトウェアの生産性向上が期待できることから, コンポーネントを組合せる手法によるソフトウェア開発(コンポーネントソフトウェア開発)が普及し始めている. しかし, コンポーネントを再利用し生産性を向上させるには, コンポーネント作成者とソフトウェア作成者との間で, コンポーネントがどのような状況で使用され, どのような振舞いをするか等についての合意が形成されている必要がある. この合意形成を行う方法論として, カタルシス法がある. カタルシス法では, UML図+OCL記述を形いてビジネスモデル, ソフトウェア仕様を記述する. しかし, どの程度フォーマルに記述するべきかまでは定めていない. 本発表では, (1)仕様間の一貫性検証を行うためにどの程度フォーマルに記述すべきか, についてのガイドライン, (2)クラス図制約の検証手法, (3)ズームイン・ズームアウトの一貫性検証手法, (3)仕様からのコネクタ生成手法, について議論する.
著者
宮原 伸二 藤田 悦郎 安部 伸治 林 泰仁
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ITS (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.629, pp.81-86, 2003-01-27

ネットワーク上の大量の情報コンテンツに対して,マップ散策型のインタフェースを用いて開運発見的が情報提供を可能とするコンテンツガイドシステム「AssociaGuide」を提案する.AssociaGuideによって電子地図をメタファとする操作感覚で,直感的にコンテンツの探索が可能となる.本研究では,ネットワーク上の大量のストリーミング映像コンテンツのガイドを実現するブロードバンドコンテンツガイドシステムとしてAssociaGuideを提案する. AssociaGuideの画面上ではブロードバンドコンテンツは,各ジャンルごとに宇宙空間の星雲のように表現され,所望のジャンルにズームインするとサムネイルとして表示される.サムネイルをクリックすることによりプレビュー映像が提示され,映像の世界ですばやく番組の概要を掴むことが可能である.さらに本視聴を指定するとプレイヤーが立ち上がりストリーミングコンテンツを閲覧することができる.このようにAssociaGuideでは,マップ散策空間上で映像サーフィンを楽しむ様々な機能が提供されている.
著者
越井 剛 大崎 佑紀 高木 真一 小舘 亮之 富永 英義
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ITS (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.630, pp.53-58, 2003-01-28

本橋では,高精細ディジタル画像人力のためのビデオモザイク方式の実現を目標とし,ズームとスキャニング撮影によるモザイク化方式を提案する.これによって,ユーザは被写体全体を高精細を生成,もしくは興味領域のみの部分的な高精細化した画像を生成することを可能とする.被写体全体を含む画像を基準画像として用い,撮影位置・撮影カバー面積情報を用いた各フレームの低解像度変換処理により,各フレームと基準画像との解像度の相違による処理の破綻の回避,被写体全体を含む画像との差分パラメータを推定することにより累積誤差の低減を実現する手法について検討する.
著者
井口 雅保 三浦 克介 中前 幸治 藤岡 弘
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会秋季大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1994, no.2, 1994-09-26

最近の大規模化・高密度化したLSIのテスト効率を高める新しい技術として、CADリンク電子ビームテストシステムが注目されている。このテストシステムでは、CADデータベースのレイアウト、 回路接続を示すネットリスト、回路図、及び実デバイスのレイアウトが相互にリンクされている。しかし、テストの実行に際してレイアウトデータだけしか入手できない場合がしばしば生じている。我々は先に、このような場合の故障診断手法として、CADレイアウトからの逐次回路抽出によるVLSI自動故障追跡法を提案した。このアルゴリズムでは、トランジスタレベルの回路データを逐次抽出しながら故障信号線の上流配線の故障追跡が行われる。この際、回路機能の認識が効率的な診断のために重要となる。本報告では、逐次回路抽出アルゴリズムを利用してCADレイアウトからSPICE形式の回路データとして抽出し、それからゲートレベルの回路データに自動変換する手法について報告する。
著者
藤田 後輪 吉田 和幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ICM, 情報通信マネジメント (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.24, pp.41-46, 2008-05-01

我々はLANスイッチを主として構成されるLayer2ネットワークのトポロジを推測するアルゴリズムを提案し,機器間の接続関係を推測・表示するシステムを作成し利用してきた.現在本システムの運用環境である大分大学では,多数のベンダのLANスイッチを用いてネットワークを構築している.このような環境で,ベンダに依存せずに各LANスイッチの情報を取得するために,SNMPを用いている.しかし,SNMPを用いてMIB2の情報を収集しても,いくつかのLANスイッチでは機種に依存した特殊な手続きを取る必要があることがわかった.本論文では異なるベンダのLANスイッチが混在するネットワークにおける構成情報の収集について述べる.
著者
津川 定之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.82, no.11, pp.1958-1965, 1999-11-25
被引用文献数
30

高度道路交通システム(ITS)で用いられる路車間通信システムと車両通信システムの展望を述べる.路車間通信システムは,1940年ごろから実験が行われ,交通情報提供,経路誘導,有料道路の自動料金収受など,現在実用化あるいは普及段階にある多くのシステムで用いられている.車両間通信システムは1980年ごろから研究が開始され,自動運転システムにおける車群協調走行など車両制御システムの実験に使用されているが,通信媒体やプロトコルに多くの課題が残されており,現在のところ研究段階にとどまっている.
著者
山之内 和彦 三保田 憲人 熊谷 誠司 ウィズメイヤー A.C ウッズ R.C
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. US, 超音波
巻号頁・発行日
vol.93, no.246, pp.7-13, 1993-09-22

HACT(Heterojunction Acoustic Charge Transport)デバイスは、基板材料としてGaAs-AlGaAsのヘテロ接合基板を用い、その量子井戸に封じ込めた電荷をSAWのポテンシャルの波によって転送する音響電荷転送デバイスである。我々は、SAWの励振源として内部反射型一方向性IDTを使用し、また基板構造に不純物散乱による移動度の低下を防ぐ層を新たに設けて、より効率的な電荷転送を行うHACTデバイスを提案した。そして実際に遅延線構造のHACTデバイスを設計し作成した結果、電荷の転送が認められ、NDS(Non Destructive Sense)から約1.2μsの遅延信号が観測された。