著者
宮本 貴宣 浜本 義彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学
巻号頁・発行日
vol.98, no.204, pp.71-78, 1998-07-24

統計的パターン認識の特徴抽出系の一つに, 正規直交判別ベクトル法がある.次元数に対する訓練サンプル数の比が小さいという現実的状況下では, クラス内共分散行列の推定誤差が大きくなり, 場合によっては逆行列が存在しないこともありえる.そこで, 本論文では, テプリッツ法, 正則化法という二種類のクラス内共分散行列の推定法を用いることで, 正規直交判別ベクトル法の改善を試みる.
著者
伊藤 真 三宅 章吾 猪苗代 盛 黒岩 丈介 沢田 康次
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.126, pp.25-32, 2000-06-15
被引用文献数
1

エピソード記憶は一時的に海馬に蓄えられ, その後、新皮質上に長期的に固定されると考えられている.エピソード記憶は脳内において時系列パターンとして表現されている可能性があるが, 時系列パターンとしてのエピソード記憶の長期記憶形成を説明するモデルは提案されていない.本稿において解剖学生理学的知見に基づいた, 海馬連合野モデルを提案する.本モデルの特徴は(i)連合野, 海馬CA3に時間遅れを考慮したHebb則を用いることにより, 時系列パターンの学習を可能にした点, (ii)歯状回に符号化, 海馬CA1に復合化の機能を持たせた点である.数値シミュレーションにより, 本モデルは時系列パターンの長期記憶形成が可能であることが示された.
著者
武田 英明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SWIM, ソフトウェアインタプライズモデリング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.316, pp.25-28, 2008-11-14
参考文献数
8

セマンティックWebはLinked Dataの普及で新しい局面を迎えている.これまでセマンティックWebはいかに概念の体系(オントロジー)を構築して利用するかについて注力してきた.これに対して昨今,Linked Dataという形で,個々の事物に関する情報(インスンタス)の構築と利用が注目されている.本講演ではセマンティックWebの基礎概念について説明するとともに,Linked Dataの役割と現状を報告する.
著者
Feelifl Hisham 喜連川 優
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.203, pp.85-92, 1999-07-23

Shared nothing systemの並列インデックスデータベースに於いて、個々のPEに負荷の偏りができた場合、パフォーマンスは低下してしまう。本論文では、最小の修正コストで、データを動的に動かし負荷分散させることにより、このパフォーマンスの低下を解消する手法を提案し、その有効性を示す。
著者
服部 遊 高橋 恵子 石川 稜威男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.202, pp.19-24, 2005-07-16
被引用文献数
1

電気的再生音の微小レベルの物理特性と人の感覚的評価との関係を調べる目的で非線形な音質調整法を開発した。その処理では、音源の周波数帯域を分割し、選択した帯域の瞬時値を冪乗処理して振幅を圧縮または伸長し、非線形処理に伴う奇数次の高調波成分を除去して合成して出力する。圧縮すると微小レベルの信号ほど増幅率が高くなり、伸長すると逆に減衰率が高くなる。人の聴覚特性を考慮して可聴周波数帯域を分割し、その内の一つの帯域の信号だけを圧縮・伸長処理した音楽データを用いて"やわらかい""かたい"といった評価語との関係を調べた。評価には一対比較法を用い、5kHz付近を伸長すると評価語"やわらかい"との関係が有為であること、本調整法が有効であることを確認した。
著者
浅見 重幸 田子 晃 小林 保
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B-I, 通信I-情報通信システム・理論 (ISSN:09151877)
巻号頁・発行日
vol.79, no.8, pp.519-527, 1996-08-25
被引用文献数
9

有線LANはケーブルを使用するため,機器の設置,再配置にコストがかかる.また,工場や構内の情報化に伴い,移動体との情報通信を含めたシステム化への要求が増加し,無線LAN利用への要望が高まっている.今回我々は,2.4 GHz帯直接スペクトル拡散変調方式(DS-SS)を用いた伝送速度2 Mbpsの無線LANシステムを開発した.本装置は, IEEE802.3 (イーサネット)インタフェースを備え,ユーザが使用している既存ネットワークOSを変更することなしに,無線化できる特長を備えている.本論文では,SSモデムのビットエラー率(BER)の測定結果,多重アクセス制御(MAC)の計算機シミュレーション結果,バッファサイズの検討,および室内伝搬特性としてフレームエラー率の測定結果を示す.更に,LANシステムとして実効データ伝送速度測定結果を報告する.
著者
秋田 正二 中澤 達也 葉山 敦史 石川 俊行 石井 基弘
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.381, 2001-10-18

ハイディフィニションオーディオ研究会の音響デモでは, NHEご好意による高品位マルチチャンネルサラウンドおよび信州大学工学部の研究活動内容に関する試聴会を開催します.音響デモは以下の5テーマです.(1)放送制作におけるマルチチャンネルサラウンド制作の現状PART-2, (2)パラメトリックアレーの収束による空中音源の構成, (3)動電型平面ディジタルスピーカの諸特性とノイズシェーピング技術の適用, (4)オーディオアンプの音質評価-トランジスタ, FET及び真空管回路の比較検討-, (5)音創シミュレータ.
著者
川出 雅人 細井 聖 田畑 尚弘 秋間 正道
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理
巻号頁・発行日
vol.97, no.117, pp.33-40, 1997-06-20
被引用文献数
10 1

自然なヒューマン・マシン・インタフェースを目指して、われわれは視覚による頗の意味理解技術、および顔の表現技術の研究開発を進めている。この技術の応用例として、似顔絵クリエーション技術を開発した。コンピュータビジョン技術により様々な人種や顔・髪の種類に対してロバストに特徴抽出し、ファジィ推論による部品選択・部品配置・部品変形ルールにより複数の似顔絵画家・イラストレータや漫画家などのタッチ(画風)で似顔絵を自動的に描画することができる。喜怒哀楽などの表情の付加や、胴体・背景・メガネ・アクセサリなどとの違和感の無い合成なども実現した。ヒューマン・マシン・インタフェースやアミューズメント分野などへの応用が可能である。
著者
小林 直 チュウ トン ウー アルシハーブ アブドラ 嶋本 薫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.93, no.7, pp.955-964, 2010-07-01
被引用文献数
2

近年,ユビキタスコミュニケーションの発展とともに人体通信技術に関する研究が注目を浴びている.その使用用途は医療現場でのヘルスケアシステムや,携帯端末への組込みなど,多種多様である.本論文では人体通信技術を用いて,人体手部における指の識別や掌上の場所の特定を行う検討を行った.指識別方式では周波数,受信電力差,位相差等の識別情報と装着箇所を組み合わせた実験を行い,少ない識別情報で,より高精度の指の識別率を得る最適な組合せを求めた.掌識別方式では,掌上に複数の観測点を設け,観測点を正しく識別可能であるか求めた.更に,掌上に記述した文字を認識する技術の提案及び実験を行った.結果として,人体通信を用いて指識別及び掌識別方式が実現可能であることを示した.
著者
田代 崇 上田 高徳 堀 泰祐 平手 勇宇 山名 早人
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.149, pp.23-28, 2006-07-06

近年のWebページ総数の飛躍的な増加に伴い,歌詞や新聞記事の無断引用などの著作権侵害のWebページの数も増大している.そこで本稿では,著作権違反の疑いのあるページを自動検出するシステムを提案する.本システムではまず,検索ワードを,指定された文章を文節単位に区切り組み合わせることにより生成し、GoogleやYahoo!が提供しているWebサービスを用いて著作権違反の候補ページを収集する.次に候補ページを類似度をもとにランキングを行ない,ユーザーに提示する.ランキングに用いた類似度は文節をもとにした最長共通部分列から求める.評価実験を行った結果,歌詞,新聞記事,ブログ等からなるWebページをシードとして,著作権侵害ページを検出することができた.
著者
福永 富之 葛 崎偉 中田 充
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CST, コンカレント工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.404, pp.59-64, 2004-10-28

より安全なネットワーク・コミュニケーションを行なうために、ペトリネットに基づいて多段的暗号化を行う公関鍵暗号MEPKCが提案されている。従来の公開鍵暗号と異なり、MEPKCは鍵生成器を公開し、その鍵生成器より生成される複数の暗号化鍵は、平文を暗号文に段階毎に暗号化することに用いられる。MEPKCでは、ペトリネットを鍵生成器とし、また初等T-invariantを暗号化鍵としている。本論文では、MEPKCの暗号化鍵を生成する方法を開発するために、線形計画法を適用して全ての初等T-invariantを計算する方法について議論する。
著者
岩井 将行 高汐 一紀 徳田 英幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.91, no.5, pp.366-373, 2008-05-01

近年センサデバイスの小形化とIP対応が進み,ネットワーク経由でより多くの機器の制御が可能となると予想される.更に近年の無線チップの小形化によって,Wi-Fi経由でロボットに対しコマンドを送ることが可能になってきている.反面,地理的な分散や通信形式の独自化によって個々の機器やロボットサービスの管理コストが増大し,互いに連携を行いユーザに最適なサービスを提供することが困難になっている.これらのセンサネットワーク,ロボットネットワーク,ユビキタスサービスネットワークなど異種の研究目的のネットワークを容易に連携動作させることは急務である.本稿では異種のネットワーク間でサービスの登録と発見を可能にする機構CroSSML (Domain-Crossover Services Markup Language)を提案し,その概要と詳細動作について述べる.更にOSNAPシステムとユビキタスサービスを大規模ネットワークで連携させるためCroSSMLの相互運用を秋葉原と有楽町の実証実験拠点で実験を行った結果を報告するとともに,複数のネットワークロボットをVisual Markerを認識できるユビキタスカメラで制御する仕組みをCrossMLで連携し,CEATECで連携デモンストレーションを行ったことを報告する.
著者
手塚 奨 中里 秀則 太田 現一郎 富永 英義
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.457, pp.399-403, 2009-02-24

大型地震に代表される,大規模災害が発生した時には平常時の数十倍のトラヒックが発生する.この場合の通信の確保が重要な命題となっている.その対策として,アドホックネットワークやAP(Access Point)間無線通信が注目され,様々な検討がなされている.本報告では,アドホックネットワークの通信安定エリアまでマルチホップさせ,バックボーンを確保するという概念をベースとして,被災地において被害を免れた既存網を補間要素として利用する通信制御方式を提案する.本方式では,構築するマルチホップネットワークにデータ伝送,既存網に位置管理を担わせ,通信を実現させる.また,ユーザ端末には第4世代携帯電話を想定している.
著者
サルワシュ マーテー 古井 貞煕
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLC, 言語理解とコミュニケーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.527, pp.141-146, 2002-12-12

本論文では、形態素単位による音声認識における音韻論と形態構文論のモデル化への新しいアプローチについて述べる。提案法は、我々が構築しているハンガリー語の大語彙連続音声認識(LVCSR)システムによって評価されている。タスクは、主要日刊新聞を流暢に読み上げた文音声の認識である。接辞や複合語のために膨大な数になる単語形を十分にカバーするために、形態素に基づく語彙単位をシステムに用いている。基本的な発音モデルと形態素Nグラムに対して、新しい音韻論モデルと新しい統計的形態構文言語モデル(SMLM)を評価した。柔軟性の高いトランスジューサに基づくシステム構成のおかげで、これらの新しい要素は、デコーダ自体を変更することなく、基本的なモジュールと親和性よく統合されている。ベースラインシステムに比較して、提案した音韻論モデルにより誤り率が8.32ルにより誤り率が17.9%低下した。1350形態素のハンガリー語ディクテーションタスクで、最良の構成で14.75%の形態素誤り率が得られている。
著者
小林 英俊 高見 一正
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.167, pp.1-4, 2006-07-12
被引用文献数
1

階層化Mobile IPv6(HMIPv6)においてはHome Agent(HA)ルートと直接相手端末と通信できるルートが存在し、移動端末(MN)の位置情報の漏洩、ハンドオーバの頻度等を考慮すると必ずしも直接通信経路が適しているとは考えられず、通信の状況に応じた選択指針が必要となる。本稿では、経路ごとのパケット遅延計測により経路を選択するためのHMIPv6の構造に適した通信経路選択法を提案する。パケット遅延計測は2つの経路属性に依存しない汎用的なpingを用いた往復遅延時間(RTT:Round Trip Time)による計測方式とした。また、MAPリンク内滞在時とMAPリンク外移動時を考慮したパケット遅延推定アルゴリズムを提案し、計測部分の簡易な実験での検証とHAに対するパケット遅延計測負荷に関する机上評価を行い、有効性を示した。
著者
高橋 裕樹 イスマイル オマール 門林 雄基 山口 英
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IA, インターネットアーキテクチャ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.62, pp.31-36, 2003-05-14

Cookieのみでセッション管理を行っているウェブサイトでは,Cross-Site Scripting(XSS)脆弱性を利用した攻撃によってCookieが漏洩し,Cookieに関連づけられた個人情報が漏洩の危険にさらされる.この間題に対し,Webサーバ側でのXSS対策手法が存在するが,XSS脆弱性の危険性は軽視されており,また運用面での負担が大きいことから,これらの既存の対策手法には限界がある.本論文では,クライアントがWebページに入力した情報を利用してXSS脆弱性の有無を自動判定し,XSS脆弱性を持つWebページの情報を収集,共有するシステムを提案する.提案システムにより,XSS脆弱性を狙った攻撃からユーザを保護することが可能となる.また,収集した脆弱性情報によって,XSS脆弱性を保持するサーバに対して警告を発することも可能となる.
著者
郭 怡 内山 尚志 長谷川 明弘 史 学敏 中川 弥栄子 田中 政春 福本 一朗
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.330, pp.23-29, 2000-09-22
被引用文献数
1

痴呆脳に脳容積の萎縮、神経細胞の脱落、脳血流量の低下などの変化が観察されている。そこで、我々はこれらの病理変化から考え、電気刺激が神経活動を誘発できる事実に基づき、末梢神経に電気刺激を加えることによって、低下した神経活動を活性化させ、痴呆症状の改善さらに痴呆のリハビリを目指している。痴呆患者20人を被験者にし、脳神経により近い眉間(睛明穴)に微弱な電流を1回つき30分間、週3回、一ヵ月間行った。その結果、刺激群はコントロール群に比べ、改訂長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)及び短期記憶検査の得点が有意に上昇した。したがって、末梢神経への電気刺激が導入神経を通して記憶などの高次脳機能関する中枢神経に伝達され、その活動を賦活したと推測される。
著者
賀沢 秀人 Arrigan Thomas 平尾 努 前田 英作
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLC, 言語理解とコミュニケーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.407, pp.25-30, 2003-10-30

近年, 自動要約研究め分野では, 共通のデータセットを用いて互いの技術を比較的に評価する動きが盛んである. しかし, 現状では主に人間の主観評価にもとづいて比較をおこなっているため, 追加実験をおこなっても以前の結果と比較することが困難であるという問題点がある. そこで, 本研究では, 人間による要約とプーリングデータを用いて要約の自動評価を行う方法を提案し, 疑似データによる精度評価を行った結果について報告する. 実験の結果, 提案手法は, 従来用いられてきた正解要約との重複度にもとづく方法より, 高精度な評価ができることがわかった. また, 精度向上にはプーリングデータが重要な役割を果たすこともわかった.
著者
藤井 博文 神原 誠之 岩佐 英彦 竹村 治雄 横矢 直和
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.488, pp.31-36, 1999-12-03
被引用文献数
7

現実環境に仮想物体を合成することで現実環境に情報を付加する拡張現実感において,現実環境と仮想環境の位置合わせは重要な問題である.本稿では,位置合わせのためのビジョンセンサ(ステレオカメラ)とジャイロセンサを組み合わせたマーカ追跡法を提案する.提案手法は,ステレオカメラから得られるマーカの三次元位置情報とジャイロセンサから得られるカメラの姿勢情報を利用し,カメラの平行移動を考慮したマーカの移動位置予測を行なうことによってロバストなマーカ追跡を実現する.また本稿では,提案手法とビジョンセンサのみを用いたマーカ追跡手法とを比較した実験について述べ,提案手法の有効性を示す.