著者
三本松 政之 朝倉 美江 原 史子 大井 智香子 中尾 友紀 新田 さやか 福山 清蔵 永田 理香 門 美由紀
出版者
立教大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009-04-01

日本の外国人移住生活者への政策は総論的な検討に止まり具体的対応は基礎自治体に委ねられており、移住生活者の支援にはデニズンシップとしての実質化という視点が重要となる。韓国では人権をミッションとする市民団体が外国人労働者の労働環境改善、移住女性の生活改善策提案などのための政策担当局との折衝ルート等を活用し、政府への政策形成やデニズンシップの実質化に向けて一定の影響力をもっていることが見い出せた。
著者
浦野 聡 師尾 晶子 太記 祐一 草生 久嗣 中谷 功治 小笠原 弘幸 深津 行徳 益田 朋幸 村田 光司 田中 咲子 松崎 哲也 奈良澤 由美 KORKUT Taner
出版者
立教大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

古代から中世にかけての地中海世界における聖域空間と社会の関係の変動を具体的に調査するため、リキア地方(トルコ南西部)のトロス遺跡の司教座聖堂に焦点を定め、発掘調査を行った。この聖堂は、古代の都市の主聖域に建造されており、それ以前の神殿や聖域との関係で重要な知見を得られることが期待されたが、キリスト教の国教化から50年ほど経った五世紀の半ばには完成し、その後、11世紀に至るまで、隣接する旧都市の主神殿クロノス神殿までの空間に教会付属の工房区域が形成され、都市の手工業の中心となったことが明らかにされた。
著者
佐々木 克
出版者
立教大学
雑誌
史苑 (ISSN:03869318)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.27-47, 1969-03
著者
高木 恒一
出版者
立教大学
雑誌
応用社会学研究 (ISSN:03876756)
巻号頁・発行日
vol.52, pp.9-19, 2010-03-25
著者
月本 昭男 置田 雅昭 山我 哲雄 市川 裕 杉本 智俊 牧野 久実 桑原 久男 置田 雅昭 市川 裕 桑原 久男
出版者
立教大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2005

現在のイスラエル国ガリラヤ地方にあるテル・レヘシュ遺跡にて、5次にわたる考古学調査を行った。これによって、同地域における青銅器時代から鉄器時代にかけて見られる都市の発達とその文化的特性を明らかにすることができた。またアマルナ文書をはじめとする文献研究においては、上記テル・レヘシュが前2千年紀後半のエジプト碑文に言及されるアナハラトと同定されることが明らかになった。またこれまで発信地が不明であったアマルナ書簡237~239番がテル・レヘシュから発信された可能性が高いことを突き止めた。
著者
石渡 貴之 長谷川 博 柳田 信也 鈴木 航太 松村 健 中川 晃
出版者
立教大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

体温調節機構においては視床下部の視索前野/前視床下部(PO/AH)が特に重要な部位であり,セロトニン(5-HT)が熱放散機構,そしてドーパミン(DA),ノルエピネフリン(NE)が熱産生機構に関与していることが示されている.本研究では,自発運動によるPO/AHの脳内神経伝達物質の変動及び体温調節に及ぼす影響を解明することを目的とした.自発運動群は非運動群に比べて,安静時の心拍数が低いという結果が得られた.また,深部体温に関しても,昼夜の高低の変動がハッキリしており,メリハリがあることが明らかであった.更に自発運動群のPO/AHのDAとNEが非運動群と比べて有意に高い結果であった.
著者
亀田 真吾
出版者
立教大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

水星は固有磁場を持つが大気は希薄であり,磁気圏と固体表面が直接相互作用しているという点で他の惑星と異なる磁気圏を持つ.ナトリウム大気はその相互作用によって生成されると考えられ地上観測が続けられてきたが,磁気圏観測が行われておらず大気生成過程は謎のままであった.本研究においてメッセンジャー探査機によりCMEが到達したと考えられる時期に,大気密度がほとんど変動していなかったという結果が得られた.このことから,太陽風衝突による大気放出量は先行研究で予想された量よりも少ないと考えられる.
著者
石川 文也
出版者
立教大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

フランス語の教師養成の現場―特に、「外国語としてのフランス語」研究の先進国、フランスでおこなわれている研修の現場―で発せられる「ことば」を言語インタアクション・ディスクール分析、教育人間工学、現象学的社会学の視点から学際的に分析した。「教師の思考」は教員養成者との振り返りインタヴューにおいて、授業中に学習者とおこなった言語相互行為の中で発した自己のことば、およびそれを通じておこなった思考の客体化を誘発する教員養成者の発話によって形成されていくことが明らかになった。
著者
澤入 要仁
出版者
立教大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

南北戦争が起こるとアメリカの大衆詩人たちは果敢に反応した。彼らは愛国心や哀悼など、戦争のあらゆる面をうたった。その多くは戦意昂揚をはじめとした素朴な感情を単純にうたったものだったが、詳しく検討すると、たくみな表現によって複雑な機能を果たす作品も少なくなかった。たとえば勇猛な老婆の物語「バーバラ・フリーチー」は戦中に書かれた詩でありながら、すでに戦後の和解や平和を示唆していた。南軍兵士が憂さ晴らしにうたう戯れ歌「あの喇叭卒」は、その卑俗な笑いによって、部隊の団結や死への覚悟を導く仕掛けになっていた。大衆詩はその表面的な分かりやすさの背後に、多層的・多義的な意味を秘めていたのである。
著者
金澤 悠介
出版者
立教大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究の目的は、コモンズの管理のありかたとそれに影響を及ぼす要因を計量的な手法により明らかにすることをつうじて、既存のコモンズ研究を刷新するような知見を獲得することである。『昭和49年全国山林原野入会林野慣行調査資料』に記載されている入会林野の事例をデータベース化し、計量分析を行ったところ、以下のような知見が得られた。(I)当時の入会林野の管理形態は、集落直轄型・権利流通型・半私有化型・古典的利用型の4つの類型に分類できる。(II)コモンズの管理形態には、人口構成や産業構成の変化といった社会変動が大きな影響を与えていた。
著者
稲垣 勉 大橋 健一 白坂 蕃
出版者
立教大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究の目的は、宗主国によって植民地に建設された避暑地・ヒルステーションの現状を、領域横断的なアプローチで明らかにすることである。ヒルステーションはレジャーを通じた国際間の文化接触の先駆けであり、現在でも観光地として機能し続けている。リゾートの祖型のひとつであるヒルステーションの現状分析を通じて、新興国民国家における国内観光の社会的役割を明確化し、さらにグローバル化の下における、気候条件やより良い生活環境を求める「人の移動」を分析することで、ヒルステーションの現代的な意義を明らかにした。
著者
安島 博幸 村上 和夫 佐野 浩祥
出版者
立教大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

これまで観光地の誕生から成長・発展、そして衰退に関する理論は、R.バトラー(1974)による「観光地のライフサイクル理論」により,ライバルとの地域間競争や環境容量による制約によるものと説明されてきた。本研究では、観光地の盛衰の要因は、当該観光地の価値の増減にあるとの前提に立って、発展衰退モデルの理論的な枠組みを提示することを目的とした。まず、観光地の価値についての理論を実証的に検討し、価値はどのような要因によって増減するかについて考察を行なった。次に、価値について得られた知見を総合し、観光地の価値の増減に基づく観光地の成長・発展と衰退過程に関する理論モデルを提示した。
著者
竹中 千春 網谷 龍介 磯崎 典世 戸田 真紀子 田村 慶子 小川 有美 中田 瑞穂 津田 由美子 合場 敬子 森本 泉 小嶋 華津子 柄谷 利恵子 勝間 靖 浪岡 新太郎 中村 文子 河本 和子 木村 真希子 中村 唯 小倉 清子 サンギータ ラマ アニー ダンダヴァティ ウルバシ ブタリア パメラ フィリポーズ
出版者
立教大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

ジェンダー研究の提起した概念や理論を導入し、国際政治学・国際関係論の再構築をめざすプロジェクトである。グローバリゼーションの波を被る国家や社会、および「国際体制(International Regime)」の変動について、成熟社会・成長社会・危機社会における政治過程と政治現象の事例分析をもとに、現代世界における「ジェンダー・ダイナミクス(gender dynamics)」を分析した。
著者
五野井 郁夫
出版者
立教大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2010

本研究の成果は、グローバル・ジャスティス運動が世界政治に与えている影響を明らかしたことである。本研究は、グローバル市民社会からなるグローバル・ジャスティス運動による国際規範形成の影響力と性質を明らかにすべく、NGO、宗教組織、類縁集団ベースの市民運動から分析し、それらが国際規範形成に与えている影響について「社会運動のクラウド化」という概念を提示することで、今日のグローバル・ジャスティス運動研究で最先端の知見を見出した。