著者
熊井 清雄 福見 良平 丹比 邦保
出版者
日本草地学会
雑誌
日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.30, no.3, pp.303-306, 1984-10-31

アローリーフクローバーはイタリアを原産とする越年生マメ科牧草である。その歴史は新しく,1930年代にイタリア中部で最初に牧草として栽培された。その後,1950年代にアメリカに導入されて品種改良が進み,現在ではミシシッピー河の下流域を中心とする南部諸州で広く栽培されている。本草はわが国においては,これまでほとんど栽培されたことのない牧草であるが,原産地のイタリアやすでに広く栽培されているアメリカの気象データから推定して,わが国の温暖地に適するクローバーの一つと考えられた。そこで筆者らはアカクローバー(Trifolium pratense L.)を対照作物としてアローリーフクローバーを試作し,両者の収量ならびに飼料価値を比較検討したので,試験結果をここに報告する。
著者
黒田 潤一郎 谷水 雅治 堀 利栄 鈴木 勝彦 小川 奈々子 大河内 直彦
出版者
日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.398-398, 2008

白亜紀のAptianからTuronianにかけて、海洋底に有機質泥が堆積する海洋無酸素イベントOceanic Anoxic Event (OAE)が繰り返し発生した。その中でも、前期AptianにおきたOAE-1aは汎世界的に有機質泥が堆積する最大級のOAEである。このOAE-1aの年代(約120 Ma)は地球最大の洪水玄武岩であるオントンジャワ海台の形成時期(123~119Ma)に近く、このため両者の関連が注目されてきた。オントンジャワ海台の火山活動とOAE-1aの関連を調べることで、大規模な火成活動と地球表層環境変動とのリンクを理解することができる。しかし、両者の時間的関連や因果関係について未解明の問題が多く、前者については年代学的・層序学的精査が、また後者については数値モデル実験などを用いた検討が必要である。本研究では、Aptian前期にテチス海や太平洋で堆積した遠洋性堆積物の炭素、鉛、オスミウム同位体比を測定し、OAE-1aの層準の周辺でオントンジャワ海台の形成に関連した大規模火山活動の痕跡が認められるかどうかを検討し、両者の同時性を層序学的に評価した。用いた試料はテチス海西部の遠洋性堆積物(イタリア中部ウンブリア州)、太平洋中央部の浅海遠洋性堆積物(シャツキー海台のODP198-1207Bコア)および深海遠洋性堆積物(高知県横波半島の四万十帯チャート;庵谷ほか、印刷中)の3サイトの遠洋性堆積物を使用した。これら3サイトにおいて、微化石および炭素同位体比変曲線からOAE-1aの層準を正確に見出した。横波半島の四万十帯チャートは、OAE-1aのインターバルを含む数少ない太平洋の深海底堆積物である(庵谷ほか、印刷中)。イタリアセクションのOs同位体比はOAE-1aの開始時およびその数10万年前の2回、明瞭なシフトが認められ、同位体比の低いOsの供給が増加したことが明らかになっている(Tejada et al., submitted)。特にOAE-1aの開始時に起きたOs同位体比のシフトは極めて大きく、数10万年間続くことから、オントンジャワ海台の形成に関連したマントルからの物質供給でのみ説明可能である。今回、低いOs同位体比が横波チャートにも認められることが明らかになった。先に述べたOs同位体比の変動は地球規模のものと結論付けられる。一方、海洋での滞留時間の短いPbはOsと異なり、サイト間で同位体比が異なる。イタリアのセクションでは当時のユーラシア大陸地殻に近いPb同位体比を示し、同位体比の大きな変動は認められない。これに対し、横波チャートのPb同位体比はオントンジャワ海台玄武岩の同位体比にほぼ一致し、オントンジャワからの物質供給が活発であったことを示している。シャツキー海台の堆積物のPb同位体比はイタリアセクションと横波チャートの中間的な値を示す。また、シャツキー海台の堆積物には、OAEが開まる時期にオントンジャワ海台からの物質供給が増加したことを示唆するPb同位体比の変化が認められた。このように、Pb同位体組成には当時の古地理(オントンジャワ海台からの距離、深海/浅海)に対応した違いが認められた。本発表では上記の新知見に加えて、3サイトのPb同位体比と古地理分布からオントンジャワ海台からの物質供給プロセスなどを検討する。

2 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1907年12月07日, 1907-12-07

2 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1909年01月13日, 1909-01-13
著者
坂内 聖
巻号頁・発行日
2015-09-25

Hokkaido University(北海道大学). 博士(医学)
著者
柳井 孝介 廣瀬 明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.730, pp.67-72, 2003-03-11

生体神経回路では、活性化するニューロンの位置関係が刺激の意味と密接な関係を持つ。そこで、われわれは人工的な情報処理方式として、連続的な場を考えその中を情報の担体(キャリア)が移動し近傍と相互作用することによって情報処理を行う「ベクトル場マシン」を提案する。そして、特にその処理空間の位相(トポロジー)が学習や処理に対して大きな影響を与えることを示す。本報告は、ベクトル場マシンをソフトウェアとして構成し、数値実験を行った結果を示す。課題として視覚の初期処理を考え、さまざまな角度の棒線刺激が入力されたときに、物理的な角度の相似度がそのまま情報的な相似度であると考えられるような近さ・速さにあるニューロンが発火するようなマッピングの学習を進める。角度情報は周期性を有する。このため、処理を行うベクトル場が周期的なトポロジーを持つことが、有利に働くと期待される。数値実験により、そのことが確認されたことを報告する。
著者
森村 壮志
出版者
医学系研究科外科学専攻
巻号頁・発行日
2014-03-24

学位の種別: 課程博士
著者
池田 隆博 佐田 達典
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F3(土木情報学) (ISSN:21856591)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.I_101-I_116, 2012 (Released:2013-03-29)
参考文献数
9

衛星測位分野では現在GPSの利用が主流であるが,近年GLONASSなどの利用可能な衛星が増加しており,複数衛星系による併用測位が今後一般的になるものと想定される.また,衛星数が増加することで,マルチパス等の誤差を含む衛星電波を排除しても,測位に必要な衛星数を確保できるようになったため,事前に衛星電波の状態を把握し測位に使用する衛星を選択することが求められる.本研究では,マルチパスの影響を受ける衛星電波を判別するため,衛星の搬送波の距離変化を使用して判別を行い,それをもとに測位に利用する衛星を選択し測位性能の検証を行った.その結果,搬送波の距離変化を用いることで,マルチパスの影響を受ける衛星電波の判別が可能であること,利用衛星を選択することで,Fix解の取得率が増加し,解の欠損を生じることなく測位できることが確認された.
著者
四俵 正俊
出版者
愛知工業大学
雑誌
愛知工業大学研究報告. B, 専門関係論文集 (ISSN:03870812)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.123-129, 1996-03

The author visited Europe in March 1995 as the leader of the Preliminary Survey Team of the 1995 European Floods Study Group delegated by Japan Society of Civil Engineers. This paper deals with the flood disaster preventing activities of several districts on the Rhine. The activities are dependent on the natural and social conditions of the area.
著者
森俊二 大津展之
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM)
巻号頁・発行日
vol.1977, no.34(1977-CVIM-015), pp.1-12, 1977-11-22

対象とするパターンの持つ情報がその形にあり、濃度の微妙な変化にはないような比較的単純な場合には、画面全体をまず二値化することが、それに続く処理の簡略化ばかりでなく、対象を切り出す又は強調するという意味においても、非常に重要である。実際、文字読取装置では、二値化が必ずといってよいほど行なわれている。しかし、この問題は最っとも良く利用している文字認識技術の分野では、Bartzの論文以外ほとんど正面から取り上げて議論されていない。一方画像のほうでは、この問題は比較的良く取り上げられて、今まで種々の方法が発表されてきている。多分この様な状況は、文字の場合には、濃淡がはっきりしている対象を選べる事と、第一義的に認識アルゴリズムに研究の興味があるということ、それに実用装置を作る立場からすれば二値化の前処理はできるだけ単純にすませる必要のあった事が原因になっていると思われる。勿論上述の事は一般的傾向を示すもので、郵便番号読取機などは例外である。一方画像のほうは自然に与えられるものが多く、しかも、まず認識の第一ステップとして対象を切り出すということが重要課題となるので、二値化問題は技術的にも学問的にも取り上げられてきたと思われる。しかし文字認識技術の分野でも、認識アルゴリズムがかなりの水準に達してきて、それと共に必然的にかなり自由な対象を処理する事が要求されるようになった。また使用用紙にしても必ずしもOCR用紙でなく上質紙の使用がユーザーから要求されるようになってきた。この様な背景から、一番最初に問題になった二値化の問題に回帰する必要に迫られたのである。しかし再びこの問題に帰って見ると、それは認識の本質的問題と深いかかわりあいを持ち困難な問題である事があらためて認識させられる。以下、文字、画像データ(線図形)を対象として、二値化問題を認識問題として見直し、今まで開発された手法を含めて、二値化手法の総括的な検討を試みる。
著者
狩野 豊 高橋 英幸 森丘 保典 秋間 広 宮下 憲 久野 譜也 勝田 茂
出版者
社団法人日本体育学会
雑誌
体育學研究 (ISSN:04846710)
巻号頁・発行日
vol.41, no.5, pp.352-359, 1997-01-10
被引用文献数
3

The relationship between the thigh muscle composition and the sprinting performance was investigated in 11 male adult sprinters (age/20.8±0.9 yrs, 100 m sprint time/11.20±0.33 sec). Axial images of the thigh muscle were taken by magnetic resonance imaging (MRI) at upper (70%) and middle (50%) position in femur. From these images, cross-sectional areas (CSA) of the quadriceps femoris, the hamstring and the adductor muscles were measured. The results of the regression analysis showed significant correlations between 100 m sprint time and both CSA of adductor and hamstring muscles at 70% position (r=-0.72 and r=-0.67, respectively). There were no significant correlations between 100 m sprint time and CSA of adductor or hamstring muscles at 50% position, and neither quadriceps femoris mudcles at 70 nor 50% positions. These results suggest that greater muscle volume of hamstring and adductor at upper position affect sprinting performance.
出版者
東京都立大学人文学部
雑誌
人文学報. 教育学 (ISSN:03868729)
巻号頁・発行日
no.38, pp.163-175, 2003-03-10

2 0 0 0 OA 禅林象器箋

著者
道忠 編
出版者
貝葉書院
巻号頁・発行日
1909
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.764, pp.74-81, 2004-02-23

防犯はセオリーも大事だが、犯罪企図者が何を考えているのかを知ることで、より実のある対策を立てることができる。そこで、清永賢二・日本女子大学教授をリーダーとする防犯の専門家と元泥棒からなる4人組の防犯点検隊を組織した。犯罪企図者の視点から市街地の住宅やビルを実地検分することで、「侵入犯に狙われやすい場所」を明らかにする。