著者
酒井 規史
出版者
[出版者不明]
巻号頁・発行日
2011

制度:新 ; 報告番号:甲3401号 ; 学位の種類:博士(文学) ; 授与年月日:2011/7/20 ; 早大学位記番号:新5723
著者
齊藤 美奈子 加賀谷 〓彦 森井 秀樹 中川 喜直 木村 直人 吉田 博幸 広田 公一
出版者
一般社団法人日本体力医学会
雑誌
体力科学 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.31-40, 1991

大学の男子競歩選手5名 (選手群) と体育専攻男子大学生5名 (対照群) を被検者とし, 競歩と普通歩行におけるスピードと酸素需要量・歩長, 歩数の関係から, 競歩の特性, 競歩の健康の維持・増進のための運動としての有用性について検討を行ったが, その結果, 次のように要約された.<BR>1.本研究における競歩の限界スピードは, 選手群が200~220m/min, 対照群が160m/minであった.普通歩行の限界スピードは両群とも140m/minであった.<BR>2.競歩と普通歩行の境界スピードは, 両群とも約130m/minにみることができ, 普通歩行はその直後に限界に達しているが, 約130m/minより低スピードにおいて, 競歩は普通歩行より効率が悪いが, それ以上のスピードでは効率が良いということがわかった.<BR>3.選手群の普通歩行, 対照群の両歩行のoptimal speedは60m/minであった.これに対し, 選手群の競歩におけるoptimal speedは60~80m/minであり, やや高いスピードまでみることができた.<BR>4.選手群は, 両歩行とも対照群のそれより同一スピードにおいて小さい酸素需要量を示しており効率よく歩くことができた.<BR>5.選手群は, 競歩において歩行の限界まで歩長, 歩数とも増加を示したが, 選手群の普通歩行と対照群の両歩行は, 歩幅が80cm付近で, 歩長が限界に達し, その後のスピードの増加は, 歩数の増加によって得ているが, やがて歩数の増加も限界に達し, 歩行困難になるということがわかった.<BR>6.競歩における選手群と対照群の歩長と歩数の差を比較すると, 歩数より歩長に大きな違いをみることができ, 速いスピードまで歩くには, 歩長を大きくできることが条件になると考えられる.<BR>7.対照群に競歩を行わせた場合, 選手群ほど歩長を伸ばすことはできず, 歩行スピードを高めることはできないが, 普通歩行よりは速いスピードの160m/minまで歩行を可能とし, この時, 77.5%Vo<SUB>2</SUB>maxの強度に相当する運動を行うことができた.これにより, 競歩は呼吸循環器系の改善に十分効果的な強度の運動法であることが示唆された.
著者
上村 一樹
出版者
生活経済学会
雑誌
生活経済学研究 (ISSN:13417347)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.73-84, 2012

In this paper, I investigate the effect of health condition on labor hour and labor supply. Particularly, as previous Japanese studies exclusively focus on the elderly people (over forty five), I focus on youth and middle age (from twenty to forty four). I use Keio Household Panel Survey (KHPS) and empirical results are summarized as follows. Firstly, in case of both genders, there seems no effect of health on labor hour. In case of male, this is not consistent with previous studies which focus on elderly male. This is perhaps because loss from disemployment is larger for younger people than elder people and thus they cannot change their labor hour even if their health condition becomes a little worse. Secondly, as for both genders, there is also no empirical evidence for effect of health on whether they work ornot. As youth and middle age rely on labor income, this also seems plausible.

2 0 0 0 OA 外国語効果

著者
大津 由紀雄 高野 陽太郎 柳瀬 陽介
出版者
一般社団法人大学英語教育学会
雑誌
JACET全国大会要綱
巻号頁・発行日
vol.39, pp.297-298, 2000-11-01
被引用文献数
1
著者
池庄司 敏明
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.95-101, 1985
被引用文献数
2 15

音トラップの効率を高めるためには雄蚊の交尾行動を理解する必要がある。本報は飼育雄蚊5種(Cx. p. molestus, Cx. p. pallens, Ae. aegypti, Ae. albopictus, An. stephensi)と採集雄蚊3種(Cx. tarsalis, Cx. tritaeniolynchus, Ae. melanimon)について, 日齢と雌蚊の羽音への走音性を調べた。採集雄蚊の日齢は中胸furcumの肥厚層を数えて決定した。雄蚊の走音性は, Cx. p. molestusで2日齢(羽化後48&acd;72時間), 他6種では3,4日齢が最も高く, 以後は漸減した。飼育雄蚊の走音性は, 日齢, 交尾歴が増すに従って減少した。また, 走音性の高いAe. aegyptiは授精能力が高かったが, Cx. p. molestusは走音性の高低にかかわらず授精能力は高かった。
著者
久津木 文
出版者
神戸松蔭女子学院大学
雑誌
Theoretical and applied linguistics at Kobe Shoin : トークス (ISSN:13434535)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.27-36, 2012-03-21

バイリンガルの子どもの語彙の変化は大きく、ちょっとした言語環境や入力の変化で大きく影響を受ける。先月まで日本語で話していた子どもが今月にはまったく話せなくなっているということも全く珍しいことではない。大人の場合でもしばらく外国を使う機会がないと忘れてしまう。特に語彙の中でも具象性が高いものが低いものよりも喪失されやすいことが成人の言語処理、第二言語習得研究、および幼児の言語獲得のデータから示唆されている。同じようなことが幼児の同時バイリンガルの語彙の喪失でもいえるのだろうか。本稿では、この疑問に答えるためバイリンガルの子どもの一時的な日本語語彙の喪失を分析する。
著者
橘 誠
出版者
全国大学国語教育学会
雑誌
国語科教育 (ISSN:02870479)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.104-105, 1972-03-28
出版者
岐阜県加茂郡
巻号頁・発行日
1909
著者
久永 真央 津田 孝雄 大桑 哲男 伊藤 宏
出版者
The Japan Society for Analytical Chemistry
雑誌
分析化学 = Japan analyst (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, pp.57-61, 2012-01-05
被引用文献数
4

労働環境や生活環境において,生体内に取り込まれた化学物質の皮膚からの放出に関する研究は少ない.そこで皮膚ガスを採取し,ガスクロマトグラフィー/質量分析(GC/MS)で分析を行い,生体内への化学物質の取込みを推定することを目的として本研究を行った.皮膚ガスの採取は,労働環境や生活環境の異なる被験者10名(男性7名,女性3名)の左手から行った.被験者の皮膚ガス中に,ベンゼン,トルエン,キシレン,2-エチル-1-ヘキサノール,<i>p</i>-ジクロロベンゼンなどを確認した.有機化学実験をしている異なる2 つの研究室の被験者間に,2-エチル-1-ヘキサノールの濃度平均値の有意差を認めた.またトルエン濃度が,他の被験者に比べ有意(<i>P</i><0.05)に高い被験者がいた.この被験者がガス関連事業所で働いていたことから,職場での暴露によると推測された.労働環境や生活環境の違いにより,皮膚ガスに含まれる化学物質には,人により差があることが示唆された.
著者
竹中 貴治 保田 俊行 大倉 和博 松村 嘉之 棟朝 雅晴
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.775-776, 2013

スワームロボットシステムとは多数のロボットが局所的な環境・状況下での相互作用を通して群行動を創発するシステムである.本稿ではニューラルネットをCMA-ESにより最適化するCMA-NeuroESを制御器の設計に運用する.その際,進化の過程で膨大な計算コストが必要となるため,SMP Cluster型の大規模並列計算機で並列・高速化を図る.その上で,並列化を行う上で発生する同期待ち時間に着目し,実行時間短縮について考察する.
著者
Clercq Lucien
出版者
北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院 = Research Faculty of Media and Communication, Hokkaido University
雑誌
メディア・コミュニケーション研究 (ISSN:18825303)
巻号頁・発行日
vol.69, pp.33-70, 2016-03-25

日本の社会と、日本に統合される以前のアイヌの社会の関係は、領土をめぐる抗争と征服の長い歴史に特徴付けられる。その歴史の過程で、アイヌは北へ北へと追いやられ、それは1599年に松前藩の蝦夷地支配が徳川幕府により承認され、島の南西の和人地にその支配拠点が確立されるまで続く。幕府はしかし、二度にわたって蝦夷地の直接支配を行ってもいる。一度目は1799年から1821年まで、二度目は1855年から1867年までである。とりわけ二度目の時期は、やがて起きる蝦夷が島の植民地化を決定づけた時期でもある。明治時代になると、蝦夷が島は北海道と改称され、日本の国家の一部とされていくのである。それまで蝦夷は、松前藩主導の保 護の下に管理されるただの商業的支所にすぎず、松前藩の要求もまた、経済的なものに限定されていた。ところが江戸末期より、蝦夷は開拓すべき広大な領土となる。その資源は大規模に活用され、そこに暮らす人々は、未成熟な福祉国家の好意的な、しかし温情主義的でもある保護の下に置かれることになるのである。実際に、幕府による蝦夷の直接支配のさなか、異例の政治的措置がとられている。そこには国の負担による最新医療の提供も含まれており、それが頂点に達したのは、蝦夷地に居を構える日本人だけでなく、アイヌにも実施された天然痘に対する予防接種である。この措置は、同化を求める幕府の意志と、日本の近代の幕開きとを示し ている(江戸時代1600-1868)。この政策は、構造のうえでは儒教における「五徳」の論理と慈善的統治とに結びついている。生成しつつある帝国のメンバー全てが、この慈善的統治の恩恵を受けるべきものとされたのである。この政策はまた、徳川幕府の好意の受益者であるということは、その事実をもって、国の保護下にあることを意味するという考えを示してもいる。この政治的選択は、アイヌたちの自治にすぐさま影響を及ぼした。これ以降、胎動を始めた近代国家の周辺に位置するアイヌたちは、できるだけすみやかに同化させるべき分子とみなされるようになっていくのである。流行病や植民地化による激しい動揺を受けた他の社会文化的解釈(その幾例かは本論の考察の対象となるであろう)と同様、病に関するアイヌの文化的概念もまた壊滅的な変化を蒙り、それに伴い、二分され既にぐらつき始めていた社会文化的均衡はさらに脆いものとなった。徳川幕府にとっては、ロシア帝国による征服の脅威を前に、蝦夷の広大さとその防衛とは、兵站術上の重要な問題であった。幕府にとって、アイヌの援護を確保することが最重要であった。数の上では乏しいとはいえ、アイヌは北海道の風土を知悉していた。そしてなにより、アイヌはもっとも大切な交易相手であり、その交易の独占権はなんとしても保持せねばならず、またアイヌの労働力も欠かせないものになっていたためである。島の支配が松前藩から幕府へと移行した際のアイヌに対するこの態度変化は、それゆえ、アイヌの社会に対して重大な影響を及ぼすとともに、その政治的自立を著しく弱めるものであった。アイヌを是が非でも単一民族という幻影のなかに取り込もうとするこの意志は、形質人類学の研究を条件付け、その結果、アイヌは衰退期にあるばかりか、滅びゆくことを運命付けられた「民族」とみなされるようになっていく。これに対して、アイヌの速やかな適応能力は、彼らの行動様式がその内部に自己の崩壊の種を宿していたかにみえる反面、その復活の種もまた宿していたということを逆説的に示している。アイヌたちは破滅を避けるため、妥協的な適応戦略を見出していた。政治家ついで大学関係者たちにより、1960年代の社会運動の隆盛まで保たれていた、滅亡を運命付けられた人々という受動的なイメージとは程遠く、アイヌの歴史はむしろ、その卓越した抵抗の力、適応の妙、そしてあらゆる試練の末に、彼らの歴史を世界的な先住民族の網の目に結び付けたその生命力によって特徴付けられるのである。こうして、2008年に至り、アイヌは日本の先住民族として認められ、その文化の継承が保障されるに至ったのである。
著者
嶋本 正範 谷口 忠大 大矢 智子 塩瀬 隆之 川上 浩司 片井 修
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集
巻号頁・発行日
vol.23, pp.661-661, 2007

社会的生活の本質が他者との相互作用であると考えに基づき,ゲーム理論は社会的構造や社会的変化の研究に微視的な基盤を与えるものとして盛んに研究が行われた.しかし,実際に人間がゲームにおいてどのように振舞うかという研究分野である実験ゲームでは,ゲーム理論で仮定されているような合理的な行動を人間はとらないことが知られている.近年,このような人間の非合理的な行動などが行動経済学などの分野によって注目されるようになってきた. 本研究では,意思決定という行動のインタラクションだけでなく,ゲーム理論では取り扱われなかったコミュニケーションに着目し,ネットワークの構造によっておこる,局所的なコミュニケーションが人間の意思決定にどのような影響を与えるかを,ネットワーク構造の形態によって分析する.
著者
岩舘 忠雄 田中 泰彦 竹俣 裕行
出版者
一般社団法人 日本高圧力技術協会
雑誌
圧力技術 (ISSN:03870154)
巻号頁・発行日
vol.23, no.6, pp.286-293, 1985-11-25 (Released:2010-08-05)
参考文献数
2

The high pressure reactors are sometimes autofrettaged to have the life elongated which is based on the highly compressive residual stress near the bore surface. In this study, to evaluate the material degradation based on the autofrettaged strain, the effect of autofrettage on the fracture toughness behavior was investigated using the 3.5% Ni-Cr-Mo-V steels.(1) When the prestrain increases, the fracture toughness decreases, especially in the higher yield strength steel. The decrease of the fracture toughness of the material was observed in the prestrain range larger than 5 percent for the about 1000MPa yield strength steel and than 2 percent for the about 1150 MPa yield strength steel.(2) The material resistance to ductile fracture, that is, tearing modulus TJ decreases in the same prestrain ranges as those of the fracture toughness.(3) However, the autofrettaged material taken out of the actual pressure reactor shows no decrease of the fracture toughness and the tearing modulus which is caused by the small amount of the prestrain, less than about 1 percent even in the 100 percent autofrettaged reactors.
著者
近藤 司 清水 つばき
出版者
函館工業高等専門学校
雑誌
函館工業高等専門学校紀要 (ISSN:02865491)
巻号頁・発行日
vol.49, pp.7-12, 2015

A lot of structures, such as a bridge, a tunnel, an expressway and a steel tower, which give the damage to the society by the destruction exist in this country. The safety inspection of the bolt used for those joining part is the work on which a lot of time is spent and is high-cost. The sensor which could easily visualize a destruction risk was developed by this study. The sensor consists of the first material, the second material and spring. The second material is installed for the first material in parallel, and one end is fixed. The second material has a fragile characteristic than the first material, under the elastic deformation or plastic deformation. When a joining part is deformed by external force, the first material also is deformed. Then, the second material breaks and jumps out by the spring force to outside. Therefore the destruction risk of the junction can be visualized. The destruction detection system was developed by converting an electrical signal by a switch with the signal that the second material protruded. The break of the second materials was able to be confirmed as electrical signal by a simple experiment.