著者
伊藤 良永 堀内 誠示
出版者
日本珪藻学会
雑誌
Diatom (ISSN:09119310)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.23-44, 1991-01-31 (Released:2012-12-11)
参考文献数
20
被引用文献数
4

The distribution of living terrestrial diatom communities is examined at 9 stations. The communities on soil and mosses are similar to each other. In all 91 taxa are distinguished. These taxa can be divided into two distinct groups based on the tolerance for desiccation. The group A is composed of species with high tolerance for desiccation and it indicates dry habitats. The group B consists of species which accompanied by the group A and recognized in both terrestrial and aquatic conditions. It is very useful to apply these terrestrial diatoms for palaeoenvironmental reconstructions.
著者
熊野秀昭
雑誌
平7信学総全大
巻号頁・発行日
pp.G-437,
被引用文献数
2
著者
中田 考 ナカタ コウ Nakata Ko
出版者
同志社大学一神教学際研究センター
雑誌
一神教学際研究 = Journal of the interdisciplinary study of monotheistic religions : JISMOR (ISSN:18801080)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.67-89, 2011-03-31

一般論文 スンナ派カリフ論は、シーア派のイマーム論の王権神授説(イマーム神任論)の否定に立脚する人選論と自己規定される。そしてこの「カリフ人選論」を出発点とすることにより、現代のイスラーム政治研究において、現代のスンナ派政治論が選挙によって支配者を選ぶ西欧民主主義の変種としてカリフ制の提示を試みる一方で、西欧側は終身制などを理由にカリフ制を一種の独裁制として批判する構図が成立している。本稿は、イスラーム政治論の焦点をカリフからシャリーア(≒イスラーム法)に移すことにより、「シャリーアに基づく政治」としてイスラーム政治論を再構築したイブン・タイミーヤ(1328年没)の思想を手掛かりに、グローバリズムの文脈において、スンナ派カリフ制を脱構築し、「地上における法の支配の実現」として再規定することを目指す。カリフ制を「地上における法の支配の実現」として理解するためには、民主制、独裁制等の現代西欧の政治学の概念装置が、政治を人の支配と捉えるギリシャ以来の西欧の伝統に由来することを自覚化する必要がある。そこで本稿では、イスラームと西洋に中国を加えて政治思想の「三角測量」を行いイスラーム政治思想の特徴を明るみに出す。
著者
若山 清香 岸上 哲士 若山 照彦
出版者
日本繁殖生物学会
雑誌
日本繁殖生物学会 講演要旨集 第100回日本繁殖生物学会大会
巻号頁・発行日
pp.20106, 2007 (Released:2007-10-17)

私たちは以前に、クローンマウスの体細胞(卵丘細胞)からでもクローンマウスを作出できることを報告した。しかし、クローンマウスの成功率は世代を経るたびに徐々に低下し、たった1匹の6世代目のクローンマウスも食殺され、7世代目以降のクローンマウスを作成することはできなかった。クローン牛の場合は2世代目までと報告されている。しかし、当時のクローンマウスの成功率は1-2%であり、コントロール実験ですら産仔の作出に失敗することがたびたびあり、再クローニングに失敗した原因が、再クローニングには限界があるのか、成功率の低さが原因で失敗しただけなのか結論できなかった。[方法] 近年われわれの研究室ではTrichostatin A(TSA)を培地に加えることによってクローンマウスの成功率を劇的に改善することに成功した。そこでTSAを用いて再クローン実験を再挑戦することにした。最初に1匹のBD129F1(BDF1 x 129/Sv:三元交配)をドナーマウスに選び、2-3ヶ月齢で卵丘細胞を採取して最初の世代(G1)のクローンマウスを作出した。G2以降、同様に繰り返した。[結果] 現在までに7世代目まで生まれており、合計すると100匹以上のクローンマウスが1匹のドナーマウスから生まれたことになる。クローンマウスの成功率は1世代目18.0%、2世代目5.0%、3世代目4.5%、4世代目7.4%、5世代目13.2%、6世代目7.0%、7世代目6.5%であり、世代間でのばらつきは大きいが、世代が進んでも成功率の低下は見られなかった。また、いずれの世代においても体重と胎盤重量、および産直死率は通常のクローンマウスと同程度だった。現在7世代目のマウスは多数生存しており、間もなく8世代目を試みる予定である。[考察] 7世代目までの結果で結論を出すことはできないが、少なくとも現時点では再クローニングによる成功率の低下は見られないことから、クローン作成技術をより向上させることに成功すれば、クローン動物を無限に作り続けることができるようになるのではないだろうか。
著者
中垣 恒太郎
出版者
早稲田大学
雑誌
早稲田教育評論 (ISSN:09145680)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.97-109, 2004-03-31

児童文学の黄金時代とされる19世紀後半から20世紀はじめにかけての時代に書かれた冒険小説には,植民地主義のイデオロギーが介在しており,児童文学にはイデオロギーの「刷り込み」に近い政治的な側面もある。いわゆる未開の地への航海冒険物語は当時の少年読者の異文化への関心,冒険心をかきたてることにより隆盛を誇ったが,現在のポスト・コロニアリズムと称される文学研究の問題意識からは厳しく糾弾される要素である。しかしながら,児童文学は同時に避けがたく政治的なものであり,文学を制度として学ぶ「国語」教育に本質的に備わっている性質であるといえるのではないか。こうした現在の児童文学を取り巻く研究動向を受けて,本稿では,まず19世紀に開花したアメリカ児童文学の重要な作家,マーク・トウェインが近代日本にどのように移入されてきたかをたどることにより,日米の比較文化の観点を導入しつつ,明治大正の「制度としての教育」の中でどのように外国文化から日本の児童文学がもたらされていったのかを検討していきたい。
著者
CARLSON Allen
出版者
東京大学大学院人文社会系研究科・文学部美学芸術学研究室
雑誌
JTLA : Journal of the Faculty of Letters, the University of Tokyo, Aesthetics (ISSN:03862593)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.1-21, 2010-03-24

Since the aesthetic experience of nature has been and continues to be vitally important for conservation and preservation of the natural environment, this essay addresses the relationship between contemporary environmental aesthetics and environmentalism. The essay first examines two traditional positions concerning aethetic appreciation of nature, the picturesque landscape approach and the formalist theory of art. Some environmentalists have found fault with the modes of aesthetic appreciation of nature that are associated with these two views, charging that they are anthropocentric, scenery-obsessed, superficial, subjective, and morally vacuous. On the basis of these failings of traditional aesthetic approaches to nature, five requirements of environmentalism are pinpointed: that the aesthetics of nature should be acentric, environment-focused, serious, objective, and morally engaged. The essay then examines two contemporary positions in environmental aesthetics, the aesthetics of engagement and scientific cognitivism, assessing each in respect to the five requirements of environmentalism.
著者
磯野 英治 近藤 佐知彦 宮原 啓造 イソノ ヒデハル コンドウ サチヒコ ミヤハラ ケイゾウ Isono Hideharu Kondo Sachihiko Miyahara Keizo
出版者
大阪大学国際教育交流センター
雑誌
多文化社会と留学生交流 : 大阪大学国際教育交流センター研究論集 (ISSN:13428128)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.19-24, 2016-03-31

本稿では、国際教育交流センターの短期プログラム開発研究チームと日本語教育研究チームが協働のもと行っている短期日本語教育プログラムである「J‒ShIP」および「超短期プログラム」の2015年度の実施状況を報告した。その中で、新たなプログラムの開発の背景や短期日本語教育プログラムの意義と可能性を併せて論じている。
出版者
軍港堂
巻号頁・発行日
1912

2 0 0 0 OA 日本農業年報

著者
民主主義科学者協会農業部会 編
出版者
月曜書房
巻号頁・発行日
vol.第1集, 1949
著者
五十嵐 悠紀
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.57, no.9, pp.912-914, 2016-08-15
著者
片田 房
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.440, pp.7-12, 2015-01-23

コンピュータや情報通信環境のユビキタスによって進行するグローバル化の時代は,コミュニケーション推進主義と表裏一体の時代でもある.殊に理工系技術者がコミュニケーション能力を有することの重要性が認識され,非英語圏においては英語によるコミュニケーション能力の育成を緊急課題とする提言も多い.しかし,社会性やコミュニケーション能力の脆弱性の目立つ人口が急増しつつあるといわれる昨今の状況と,整合性のある提言であるかどうかは議論の余地がある.本稿では,コミュニケーション推進主義とコミュニケーションの脆弱性との間の乖離を巡る現象を考察する.更に,理工系学生の気質的傾向に関する実態調査に基づき,効果的な英語教育の方法とコミュニケーション能力開発との接点を探る.