著者
杉山 麿人 山本 章博
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.25, 2011

数値データに対する高速かつ柔軟なクラスタリング手法を提案する.これはK-meansより高速で,我々の知る限り,任意形状のクラスタを扱うことができるクラスタリング手法としては最速である.具体的には,2進符号化によるデータの離散化,基数ソート,そして最近隣クラスタの併合という3つの単純な手続きによってクラスタリングを達成する.合成データと実データを用いた実験で有効性を示す.
著者
仲万 美子 三島 郁
出版者
同志社女子大学
雑誌
総合文化研究所紀要 (ISSN:09100105)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.145-164, 2005-03-31

For about ten years, Kishi Koichi (1909-1937) was active both in Japan and abroad as a musician and composer. In this paper we focus on his third extended stay in Berlin, which we believe was the most important because it was during the period that he created his concept of "Japanese Western music" based on Western principles. As research materials we have used items which were donated to the Kishi Koichi Memorial Room by his bereaved family as well as other resources in German institutions such as the Ufa-Kinemathek Foundation in Berlin. We have analyzed and compared two of Kishi's essays in which he demonstrated his concept of "Japanese music" newspaper and articles about a concert titled "Japanisher Abend (Japanese evening)," which he held in 1934. We also examined Kishi's attitude toward production, the German public's reaction to his works, and the significance of a Japanese musician performing in the West at he beginning of the 20th century. As a result, we have found much consistency between the Japanese and German source materials and have been able to clearly determine how important Kishi was in establishing a dialogue between Eastern and Western culture.論文 (Articles)
著者
内元 清貴 黒橋 禎夫 長尾 眞
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL)
巻号頁・発行日
vol.1996, no.114, pp.143-150, 1996-11-18
被引用文献数
1

文脈や状況を考慮した日本語文生成システムを構築するために、語彙選択の過程は必要不可欠である。本稿では、計算機上で柔軟な語彙選択を実現するために語彙選択を決定する様々な要因を具体的なパラメータとして取り出し、選択の手がかりとして用いる。本稿で提案する語彙選択の枠組には、次のような利点がある。1.本枠組では、概念と表層の単語が一対多に対応すると考えるため、一つの概念から様々な要因に応じて語彙を選択できる。例えば、「言われる」と「仰る」の違いのように単語そのものが異なる場合の語彙選択も扱える。これは従来の枠組では扱えなかった。2.要因の性質を利用することによって、ある単語の選択が同じ文内の他の単語の選択に影響を及す現象も扱える。Lexical selection is a prerequisite to construct a system for generating Japanese text that takes into account context and circumstances. This paper uses causes and their properties as search keys to achieve flexible lexical selection. The proposed framework for lexical selection has the following advantages: 1. The framework enables a wide choice of words representing a certain concept, unlike in other systems, because it assumes that each concept corresponds to several words, allowing the selection of suitable words given a set of causes. 2. Lexical selection of words is influenced by the selection of other words in the same sentence, taking into account the scopes of the words' contexts and their individual causal properties.
出版者
京都大学附属図書館
巻号頁・発行日
2009-05-15

中院通茂写, 1冊, [中院文庫], 中院/VI/81, 260748
著者
今枝 卓也 高汐 一紀 徳田 英幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. USN, ユビキタス・センサネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.138, pp.39-44, 2008-07-10
被引用文献数
2

近年,ユビキタス研究の発展により,様々なセンサが環境内に埋め込まれるようになってきた.しかし,環境内に埋め込まれたセンサ情報の取得はデータベースに関する知識の無いユーザには敷居が高く,センサ利用の妨げになっている.また,センサが多量になると,得られる情報が煩雑になりすぎ目的の情報にたどり着けないという問題が発生する.本研究ではこれらの問題を解決するために,Augmented Reality(AR)技術を用いてセンサ情報を可視化し,センサ情報フィルタ機構と容易に理解可能なインターフェースを備えた"uMegane"システムを開発した.
著者
石田 龍吉 北村 菊男 塩入 淳平 八田 桂三
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
東京大学宇宙航空研究所報告 (ISSN:05638100)
巻号頁・発行日
vol.1, no.3, pp.301-313, 1965-09

軸流機械の翼の振動に対する翼植え込み部の支持剛性および振動減衰能について実験を行なった.試作した実験装置では,実際の運転状態で生ずる大きな遠心力荷重を静的に加えることができる.実験は,(i)クリスマスツリー,(ii)ダヴティルおよび(iii)ピン接手の3形式について行なった.その結果を要約すると1)(i)(ii)の支持剛性は遠心荷重の影響をあまり受けない.一方,(iii)の場合は,遠心荷重にほぼ比例して増加する.後者は,既存の理論[1] [2]の結果とかなりよく一致する.2)振動減衰能は, (i)(ii)では,遠心荷重の増加および振動振幅の減少と共に下がる.(iii)の場合は,かなり複雑である.ただ,振幅と減衰能の関係は,ピン周りの隙間が小さいときは上述の(i)(ii)場合と同じであるが,隙間が大きくなるとこの関係が逆転することは結論できるようである.また,上述の実験結果に対して,植え込み部の接触状態に関する考察を基礎として,若干の定性的説明を試みた.
著者
安念 潤司
出版者
成蹊大学法学会
雑誌
成蹊法学 (ISSN:03888827)
巻号頁・発行日
no.27, pp.p131-172, 1988-03
著者
春日 淳一
出版者
関西大学
雑誌
關西大學經済論集 (ISSN:04497554)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.133-151, 2005-06-15

「ゲマインシャフトとゲゼルシャフト」,「閉じた社会と開いた社会」といったように2項を対比させる説明図式は社会科学では昔からなじみ深いものであるが,2項対比をふたつ組み合わせた4次元の図式も,より精巧な分析用具としてしばしば用いられており,その代表例はパーソンズの理論に見られる。一方,衣・食・住,天・地・人,真・善・美といった日常的な3項対比はわれわれを3次元図式に誘う。4次元図式に勝るとも劣らぬ学問的な説得力をもつ3次元図式はいかにしてつくられるのか。これが本稿の中心テーマであり,ルーマンの図式を素材にして,レヴィ=ストロースの「料理の三角形」およびゴットハルト・ギュンターの「棄却値」(ないし「超言」)にヒントを得つつ3次元図式の強みを浮かび上がらせる。
著者
吉川 研一 池田 由貴子 高山 朋子
出版者
松山東雲女子大学・松山東雲短期大学
雑誌
松山東雲短期大学研究論集 (ISSN:03898768)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.69-76, 2007-12

松山市において長い間若者のファッションに大きな貢献をしてきたラフォーレ原宿松山は耐震構造上の問題から2008年1月に閉館することが決まった。数多くの若者に最新流行のファッション商品を提供するとともに,ファッション情報の発信の場として機能してきたラフォーレ原宿松山の閉館は,若者ファッションのレベル低下をもたらすだけでなく,松山市のアパレル業界や商店街に与える経済的な負の影響は大きな問題である。をこで著者等はこのラフォーレ原宿松山の閉館が若者のファッション分野における消費動向に与える影響を明らかにする目的で一連の研究を行っている。前報1)ではラフォーレ原宿松山の主要な購買層の1つと考えられる女子大生を対象に、現在のラフォーレ原宿松山の利用状況,閉館の影響,存続への希望,跡地の活用に関する要望,webサイトのショップ利用状況などについて検討した。その結果,ラフォーレ原宿松山に行く頻度はそれほど高くなく,その原因として価格の高さと女子大生のファッション志向性の多様化への対応が不十分であることが考えられた。ラフォーレ原宿松山の閉館に関してはそれほど影響がないと考えているが,できればラフォーレ原宿松山の存続を希望し,閉館・撤退した場合には跡地に新しいファッションビルの建設を希望していることが明らかとなった。現在増加傾向にあるといわれているネット販売や通信販売の利用状況はそれほど高くないが,現在の利用者では閉館により増加する可能性が認められた。そこで本報は,ラフォーレ原宿松山のもう1つの主な購買層と考えられる高校生を対象に前報と同様な検討を行った。
著者
村上 良夫
出版者
北陸大学
雑誌
北陸大学紀要 (ISSN:0387074X)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.241-250, 1988
著者
長町 三生 西野 達夫 石原 茂和 松原 行宏 土屋 敏夫
出版者
広島国際大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2003

研究内容は以下の3点となる。1.感性工学によるネーミングシステムの構築と応用デザインデータベースの構築の一環として,もののネーミングを支援するシステムを構築した。これは橋やトンネルなど土木建造物の命名を支援することが当初の目的である。風土に関する資料や百科事典での記述をシードとする。日本語の意味概念階層辞書をデータベースに用いて,階層の上下,同一階層内での類似概念を調べ,シードから発想をふくらませた名前を提案するシステムである。これについては,感性工学会論文誌に掲載した。2.感性工学の基礎的デザインデータベースの構築とJavaベースのシステムの作成感性工学データの分析結果をWebで共有できるようにするために,角の丸み,直方体の辺の比率(これはヒューマンインターフェイス学会論文誌に発表),自動車インテリア,ヘアトリートメント容器の分析結果をデータベースにした。さらに,Javaで缶ビールの感性工学システムを作成した。3.デザインコラボレーションの実験とコラボレーションプロセスの分析スウェーデンリンシェピン大学と広島国際大学の学生間で,缶ビールを題材としてデザインのコラボレーションを行ない,そのプロセスを分析した。上で挙げたデータベースを用い,電子掲示板システムによるスケッチやCGデータの共有と意見交換,インターネットビデオフォンを使ったリアルタイムコミュニケーションを用いた。コラボレーションのプロセスを分析した結果,次のことが分かった。A.感性工学システムを使って,デザインと感性との関係をつかむことにより,互いに一度もあったことのない被験者どうしでもデザインの意図が互いに誤解無くやりとりすることができた。感性工学システムをネットでつかうことにより,国際的なデザインプロセスが促進されることが分かった。B.単に感性工学システムにある知識を使うだけでなく,それを土台として発展的にデザインプロセスが進んだ。システムにあるデザインと感性の関係を無批判に使うのではなく(例:もっとふさわしい色は別にないのか,など),議論とアイディアを出しあうことで創造性を引き出す触媒として使用された。C.文化間の差を刺激として創造的な発展を見せた。日本ではあまりないが,北欧では飲料メーカーがさまざまな冬季スポーツを援助している。この意見のやりとりから,"スポーティ"な要素を加味するためのアイディアが双方から活発にだされ,統合されて試作品が完成した。
著者
加藤 哲男 窪野 岳 水野 正志
出版者
大同特殊鋼株式会社
雑誌
電気製鋼 (ISSN:00118389)
巻号頁・発行日
vol.67, no.3, pp.187-192, 2000-03-27 (Released:2000-03-27)
参考文献数
9
被引用文献数
1

A unipolar induction apparatus was fabricated for an experiment in which a metal conductor was rotated in a magnetic field applied by a pair of magnets, and the induced voltage between the outside of the metal conductor and the rotation axis was measured. A phenomenon was recognized whereby a voltage was induced when only the metal conductor were rotated, but was not fully induced when only the magnets was rotated. Similar experiments were performed for two polar magnets. An alternating trapezoid voltage and a direct voltage were respectively induced when all the parts were rotated together and when only the metal conductor was rotated. An induced alternating voltage with a nearly sinusoidal wave was observed when only the magnets were rotated. It seems likely that this phenomenon could be used in a new sensor for the