著者
中村 浩二
出版者
日本生態学会
雑誌
日本生態学会誌 (ISSN:00215007)
巻号頁・発行日
vol.26, no.3, pp.125-134, 1976-09-30
被引用文献数
1

The author carried out three experiments under field and laboratory conditions to evaluate the role of intraspecific regulatory machanisms in the population dynamics of the 28-spotted lady beetle. Experiments were started by introducing the adults at different densitiesinto the field cages. With increasing parental density, the number of eggs laid per female decreased and the percentage of eggs eaten by adult beetles (egg cannibalism) increased, and in consequence of these processes, egg mortality became higher. During the larval stage the mortality was mainly due to food shortage. The number of progeny produced per female was decreased in a density dependent manner. A graphical key factor analysis proposed by VARLEY and GRADWELL revealed that the density dependent regulation mechanisms scting in the adult stage, viz, the reduction in fecundity and egg cannibalism, were the key factors govering the variation in total survival in these experiments.
著者
伊藤 信博
出版者
名古屋大学大学院国際言語文化研究科
雑誌
言語文化論集 (ISSN:03886824)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.3-34, 2009-10-09 (Released:2010-08-30)
著者
須永 義雄 M. D.
出版者
日本音声言語医学会
雑誌
音声言語医学 (ISSN:00302813)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.53-61, 1971-04-20 (Released:2010-06-22)
参考文献数
4
被引用文献数
1 1

A physiological experiment was carried out on six types of“placing the tone”by F. Husler (type No. 1 was abridged) with a forty-one years old tenor. The vowel used was“a”, and the vocal pitch was“f”in No. 2, 3a, 3b and“a'”in No. 4, 5, 6.The following items were analysed:1) The vibration mode of the vocal cords (Fig. 1) and its opening and closing time rate (Tab. 1) as observed by ultra-high speed laryngocinematography.2) The displacements of the larynx (Fig. 2, 3) and the diaphragm (Fig. 6) by X-ray cinematography.3) The sound spectrum of the voice (Fig. 4) .4) The air flow rate, the vocal intensity, the circumference of the chest and the abdomenn on four points were recorded polygraphically (Fig. 5) and mean values were estimated (Tab. 2) .The subject showed some difficulty in performing proper control of breathing for the type six.
著者
田中 英道 森 雅彦 松本 宣郎 吉田 忠 鈴木 善三 岩田 靖夫 池田 亨 芳野 明
出版者
東北大学
雑誌
一般研究(B)
巻号頁・発行日
1990

宇宙の体系、天体の考察は当然歴史的な変遷の中で、人間の外界に対する思想行為として、深く芸術に影響を与えてきた。芸術そのものが近代のように、科学、哲学と分離している時代と異なり、一体化した時代にあっては、宇宙観、天体観がそこに表現されざるを得ない。例えばカトリックの総本山であるヴァチカン宮の、ミケランジェロによるシスティナ礼拝堂天井画には『旧約聖書』の「天地創造」の場面が描かれているが、これは基本的には「ユダヤの宇宙論」に基づいている。第一に指摘すべきことは聖書の記録が「宇宙」という観念を知っていたかどうかであるが、世界は有機的統一体ではなくて別の現象の集まりに過ぎず、それらの共通の創造主の意のままに制御されている。つまり聖書の世界にはユニヴァースやコスモスという言葉はない。理論的にはそのような形で芸術に表現されることになる。ミケランジェロの場合、神が闇と光を創造し、月と太陽をつくり、人間を生じさせた場面を描いたとき、そこには宇宙論的な統一体はないことになる。確かに創造された人間の姿は、決して、最初から宇宙の中で調和のとれた存在として描かれているものではない。しかし『創世記』(1-31)で天地創造の話の終わりに「はなはだ善かりき」という使い方があって、宇宙の優位性を語っている。聖書の世界像ははっきり地球中心的であるが、ギリシアの天体観は様々な形をとったが、太陽中心説でさえ存在した。これらの知識が総合されて芸術に含まれている。このような宇宙観、天体観がまずどのようなものであったかを根本的に検討することが、我々の研究課題であった。単に西洋のキリスト教的観念だけでなく、ユダヤの宇宙論、ギリシャの天体観などを多角的に検討し、またイスラム、インドさらには中国などの宇宙観と比較し、それぞれがどのような共通性と相違があるか、研究成果の中で取り入れることが出来た。様々な分野の分担者がそれをまとめる作業を行った。
著者
山本 隆儀 渡部 俊三 阿部 豊
出版者
園藝學會
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.50, no.3, pp.297-305, 1981
被引用文献数
1

ナシ樹, 特にセイヨウナシの水ストレスの激化の原因として, 過度の葉面蒸散ばかりでなく, 根の水吸収の能率の低さからもたらされる樹体水収支の不均衡が考えられるが, この面の調査はこれまで行われていない. 本実験では, 2年生のバートレット, レッド•バートレット及び二十世紀 (いずれもヤマナシ台) を用いて, ガラス室内で, 自動かん水器法, Impens らの着生葉の蒸散測定法及び heat pulse 法を組み合わせて, 樹体の水吸収速度及び蒸散速度の日変化ならびに季節的変化を測定し, 水収支及びこれらに及ぼす気象要因の影響などを調査した.<br>(1) 日吸水量と日蒸散量の値は共に, レッド•バートレット, バートレット, 二十世紀の順に大きく, 両者の比は3品種ともほとんど等しい変化を示した. 両者とも日平均<i>VPD</i>との間に, 気象要因の中で最も高い相関関係が見られ, 日平均<i>VPD</i>が約9mmHg, 総日射量が約400cal cm<sup>-2</sup>day<sup>-1</sup>を超えると, 日蒸散量が日吸水量を上回った. またそれら限界日平均<i>VPD</i>, 総日射量での日蒸散量 (=日吸水量) は, バートレットで約12g dm<sup>-2</sup>day<sup>-1</sup>, レッド•バートレットで約13.5g dm<sup>-2</sup>day<sup>-1</sup>及び二十世紀で約10.5gdm<sup>-2</sup>day<sup>-1</sup>であった.<br>(2) 5日間の日変化の調査では, いずれの日も朝から昼にかけて蒸散が吸水を上回り, 特に梅雨明けの晴天日にはその傾向が著しかった. 午後から夜を通して逆に吸水が蒸散を上回り, 午前に生じた水の不足分を補なっていた. 7月上旬や8月上旬に比べて, 8月下旬では. 昼間の蒸散速度に対して吸水速度が相対的により大きかった. このような傾向は3品種に共通して見られたものの, バートレットでは, 昼間の一時期に, 吸水と蒸散の両速度の較差がより広がることが見られた. 主幹部のheat pulse の移動速度の日変化曲線の形は, 上記両曲線の中間的な形を示したが, 若干ながら蒸散速度のそれに似ていた.<br>(3) 以上の結果, 蒸散と吸水との間に複雑な相互作用が認められたが, 昼間の水ストレスには, 本来的に根の水吸収能率が低く, 吸水が蒸散に追いつけないことが大きく関与するものと推察された. 更に, 実際のほ場栽植樹では, 根圏土壌の乾燥, 浅根化, 根腐れ及び根の生理的活性の低下などが併発することによって, 一層水ストレスが顕著になるであろう.
著者
金港堂 編
出版者
金港堂
巻号頁・発行日
1914

2 0 0 0 OA 生ひ立ちの記

著者
内藤千代子 著
出版者
牧民社
巻号頁・発行日
1914

2 0 0 0 OA 大辞典

著者
山田美妙 編
出版者
嵩山堂
巻号頁・発行日
vol.下, 1912
著者
川嶋 宏彰 西川 猛司 松山 隆司
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.48, no.12, pp.3715-3728, 2007-12-15
被引用文献数
2

円滑な会話を進めるうえでは,参与者間で自然な間合いの発話権受け渡し(話者交替)が行われる必要がある.従来研究では,一方の発話終了からもう一方の発話開始までの時間(発話移行区間長)がしばしば解析されてきたが,実際の対面会話においては,相手話者の視線や口元の動きなどの視覚的に観察可能な身体動作も,発話権受け渡しの「間合い」を支えていると考えられる.そこで本研究では,話者が1 人であるにもかかわらず複数の役柄間での円滑な話者交替を表現している落語に着目し,演者の頭部動作の開始と発話開始・終了の時間的構造の解析を行った.その結果,先行発話終了に対する頭部動作の開始タイミングは,二者間会話の漫才における後続話者の発話開始タイミングと類似しているという知見が得られた.これは,視覚的な刺激の制御が,話者交替において受け手が感じる冗長な間合いを補間可能であることを示唆し,実際に被験者実験によってその評価を行った.Coordination of turn-taking with natural timing is important to realize a smooth conversation among multiple speakers. The existing studies often analyze an utterance transition interval, which is the interval from the end of the previous speaker's utterance to the beginning of the succeeding speaker's utterance. However, the effect of visually observable motions (e.g., gazing and lip motions) is also important to coordinate timing of turn-taking in face-to-face interaction. In this paper, we therefore focus on Japanese traditional Rakugo performances, in which smooth conversations among multiple roles are displayed by only one performer's act based on the control of the head motion timing during switching the roles. The result of analysis shows that the dynamic structure of intervals from the end of the previous utterance to the beginning of the head motions in Rakugo performances is similar to the structure of utterance transition intervals in Manzai dialogs, which are two-speaker conversations. The result suggests that the control of visual stimuli have the capability of filling redundancies in the pauses of turn-taking. We therefore examined the effectiveness based on psychological experiments.
著者
秋山 久美子
出版者
昭和女子大学
雑誌
學苑 (ISSN:13480103)
巻号頁・発行日
vol.778, pp.29-42, 2005-08-01
著者
津田 良雄
出版者
Waseda University
巻号頁・発行日
2003-07

制度:新 ; 文部省報告番号:甲1813号 ; 学位の種類:博士(国際情報通信学) ; 授与年月日:2003/9/15 ; 早大学位記番号:新3626
著者
高橋 吉文
出版者
北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院
雑誌
メディア・コミュニケーション研究 (ISSN:18825303)
巻号頁・発行日
vol.61, pp.57-108, 2011-11-25

本論「その1」は、ルーマンの『社会システム理論』(1984)の意味論とダブル・コンティンジェンシー(二重不確定性)のトリックを明らかにする続編「その2」への前編にあたるものである。ルーマンのシステム論は〔システム/環境/世界〕の三区分を基本とするが、それと通底し照応関係にあるリスク論も、表向き提唱されている〔リスク/危険〕の二項対立図式ではなく、実際には〔リスク/危険/破局〕の三区分が基本となっている。本論は、ルーマンのそうしたリスク考察やシステムを、破局世界に距離をとり、その巨大な災厄の襲撃をそらしすり替える(=縮減する)ための抽象的な多重隠蔽装置として明らかにする。その隠蔽の極意は、無限の不確定性・未規定性を有限で僅かの擬似的な不確定性へと根拠なくすり替える操作にあり、その後に初めて、疑似的な不確定性(毒抜きされ馴致されたリスク)が可視化され、それを基底として意識(個人・心理システム)やコミュニケーション(社会システム)が産出される。絶望的な暗黒世界の中で、人は、そのような根拠なきシステムを仮象として虚構する(Hypotheses fingo)ことで初めて生き延びるのである。
著者
金田 忠裕
出版者
大阪府立工業高等専門学校
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

小中学生向けの操作型ロボットを対象とした段階的なロボット教材および作成補助資料の開発を目的とし、下記のような研究成果を得た。1.小学生向けの2つのモータで動く簡単なロボット教材を製作し、授業実践やロボット工作教室を実施した。製作の手順を書いた説明書以外に製作手順をカード形式にしたものを用意して、あえて順番を示さずに自分で考えさせる訓練をさせた。この教材を用いて、公立、私立の2つの小学校で実践授業を行った。7枚のカードを用いた実践授業では、論理的な思考力を育成することがわかった。2.小学生向けのゼンマイで動く簡単なロボット教材を製作した。茶運び人形をモチーフにしたゼンマイ動力を用いた機構を作成し、からくりの面白さがわかるようにした。杯を置くとおもりによってゼンマイのストッパーがはずれて、ロボットが動き出す仕組みを実現した。3.中学生向けロボット製作指導用として参考になる書籍6冊及びビデオ教材2件を収集し、生徒及び中学校教員の参考となる知識を整理した。4.中学生向けの競技用ロボットとして参考となる走行機構とハンドリング機構のモデルをそれぞれ21種類と7種類製作した。5.中学生向けの具体的なロボット教材として、4chリモコンで操作する走行部(車輪・クローラー・脚)の変形が可能なロボットを作成した。また車輪式で不整地走行が可能なようにサスペンション機能を持つロボットとして、2chリモコンで操作するロッカーボギーサスペンションを模擬したロボットを製作した。