著者
Qaddra Fahada Ab. Rahman Nurul Farhana Jufri Asmah Hamid
出版者
International Research and Cooperation Association for Bio & Socio-Sciences Advancement
雑誌
Intractable & Rare Diseases Research (ISSN:21863644)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.5-12, 2023-02-28 (Released:2023-03-04)
参考文献数
50
被引用文献数
4

Prader-Willi syndrome (PWS) is a rare genetic disorder due to lack of genes expression inherited from the paternal chromosome 15q11-q13 region usually from paternal deletions, maternal uniparental disomy 15 or imprinting defect. There are two different nutritional stages reported in an individual with PWS; first stage during infancy marked by feeding and growth difficulties and second stage where hyperphagia starts and leads to development of obesity. However, the exact mechanism of hyperphagia development, from having difficulties in feeding during early years to insatiable appetite after they grow is still unknown and is the focused in this review. The keywords used for literature search such as "Prader-Willi syndrome", "hyperphagia", "obesity", and "treatment" were used to create the search strings by using synonyms in order to retrieve the relevant records from PubMed, Scopus and Science Direct. The possible mechanism of hyperphagia can be classed into hormonal abnormalities such as increase in ghrelin and leptin from infancy to adulthood. Low level of hormones was observed in the thyroid, insulin and peptide YY at certain ages. Neuronal abnormalities contributed by Orexin A and brain structure alteration was documented at 4-30 years old. Treatment in the form of drugs such as livoletide, topiramate, and diazoxide could potentially alleviate these abnormalities and make hyperphagia less prominent in PWS. The approaches are important to regulate the hormonal changes and neuronal involvement as potentially controlling hyperphagia and obesity.
著者
坂野 秀樹 武田 一哉 鹿野 清宏 板倉 文忠
出版者
電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌A (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.J81-A, no.2, pp.261-268, 1998-02

スペクトル包絡と音源の独立操作により, ある話者の音声を別の話者へと連続的に変化させる音声モーフィングを提案する.本手法では次の手順で音声モーフィングを実現する.1)時間領域におけるDPマッチングにより単位波形の対応をとる.2)単位波形をスペクトル包絡と音源に分離する.3)周波数領域のDPマッチングにより周波数軸を非線形に伸縮し, スペクトル包絡間の対応付けを行う.4)スペクトル包絡および音源の補間を行う.5)位相情報を付与し, 単位波形を得る.6)PSOLA法により合成する.この手法を用いることによって自然音声の時間的変化に比較的近い補間が可能となり, 音声の調音結合部分をモーフィングにより生成する実験を行った結果, ケプストラム距離において従来法に比べ1.9dBひずみを減少させることができた.また, 対比較試験では男性から女性へのモーフィングにおいて89%, 女性から男性へのモーフィングでは93%の割合で本手法の方が品質が良いと判断されており, 本手法の有効性が示された.
著者
経済学会
出版者
京都大學經濟學會
雑誌
經濟論叢 (ISSN:00130273)
巻号頁・発行日
vol.117, no.5-6, pp.456-457, 1976-05

1 0 0 0 OA 価値相対主義

著者
加藤 新平
出版者
京都大学 (Kyoto University)
巻号頁・発行日
1977-03-23

新制・論文博士
著者
伊東 章
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.66, no.5, pp.252-253, 2018-05-20 (Released:2019-05-01)
参考文献数
2

ポリエチレン,ポリプロピレンは生活に欠かせないプラスチックの代表である。これらは炭化水素ガスのエチレン,プロピレンを原料とし,ガスから直接固体のプラスチックがつくられる。この重合反応は新しい触媒の開発で可能となった。ポリエチレンの製造方法の歴史と現在のプロセスを解説する。
著者
多田 美由貴 岡久 玲子 岩本 里織 松下 恭子
出版者
一般社団法人 日本地域看護学会
雑誌
日本地域看護学会誌 (ISSN:13469657)
巻号頁・発行日
vol.24, no.3, pp.13-22, 2021 (Released:2021-12-24)
参考文献数
33

目的:健康や医療に関する情報を入手,理解,評価,活用して健康に結びつくよりよい意思決定ができる力であるヘルスリテラシーが健康を決める力として注目されている.本研究では,乳幼児をもつ母親の育児に関するヘルスリテラシー(以下,育児リテラシー)を明確化することを目的とする.方法:A県の子育て支援施設を利用しており,育児リテラシーを発揮して育児ができていると推薦された乳幼児をもつ母親10人を研究参加者とした.半構成的面接調査を実施し,母親の育児リテラシーについて,質的帰納的に分析した.結果:乳幼児をもつ母親の育児リテラシーとして,【子育て情報にアンテナを張る】【複数の子育て情報源にアクセスする】【子育て情報を理解する】【子育て情報の信頼性を判断する】【自分や子どもに必要な子育て情報であるか判断する】【子育て情報を自分の子育てに取り入れる】の6つのカテゴリーが抽出された.考察:乳幼児をもつ母親の育児リテラシーの内容に特徴的な要素として【子育て情報にアンテナを張る】【自分や子どもに必要な子育て情報であるか判断する】の2カテゴリーが,ヘルスリテラシーに共通する要素として残り4カテゴリーが明確化された.保健師は,早期からの育児リテラシー教育とともに,育児相談等における環境づくりや根拠を基にしたアドバイス,また,母親に対するねぎらいの言葉をかける等の支援の必要性が示唆された.
著者
西原 明史 Akifumi Nishihara
出版者
安田女子大学
雑誌
安田女子大学紀要 = Journal of Yasuda Women's University (ISSN:02896494)
巻号頁・発行日
no.50, pp.65-74, 2022-02-28

本研究は観光のもう一つの形を模索する試みである。その原点とも言える聖地巡礼や教養旅行に始まり、近代イギリスで誕生した団体ツアーから現代の様々なツーリズムに至るまで、観光は常に成長や再生を求めて行われてきた。一方、試練を経て成長するという通過儀礼の図式に沿って進むあらゆるジャンルの物語もまた、成長を疑似体験するために読まれている。つまり両者とも成長がよきものであるというイデオロギーを強固にすることに寄与しているのである。しかし過剰な経済成長は地球規模で環境破壊や格差の拡大をもたらしており、成長至上主義からの脱却を求める声はますます高まっている。そこで本稿では、例外的に脱成長の物語を生み出してきた三人の作家の成長観をその作品から読み取り、それを反映させた「脱成長」型の観光スタイルを提案した。
著者
大澤 啓志 石丸 智浩 有田 匡輝
出版者
日本緑化工学会
雑誌
日本緑化工学会誌 (ISSN:09167439)
巻号頁・発行日
vol.48, no.4, pp.604-608, 2023-05-31 (Released:2023-07-15)
参考文献数
14

いすゞ自動車(株)藤沢工場の保全樹林地における,従業員による林床管理の効果及び従業員の参加意識について報告した。従業員の管理作業は2016年度から開始され,2022年度時点で作業回数は計11回,参加者数は累計約340人であった。下刈りや落ち葉掻きの管理継続により,2014年時点では優占していたアズマネザサの生育量が低く抑えられ,草本層の種数の増加が認められた。林床でのトキワツユクサやボタンクサギ等の外来植物の繁茂が確認されたことを受けて,2020年度からはその防除も作業項目に追加していた。作業参加者へのアンケート調査の結果,必ずしも環境活動への関心だけではなく,様々な参加動機を有する従業員が一緒に活動していた。作業参加に対し自身の満足度で肯定的回答(79%)が多く得られ,また3回以上繰り返して参加する従業員も約1/3で認められ,一定の充実感・達成感を得ていると推察された。一方,参加することで自社への帰属意識,広く環境保全活動への関心といった幅広い効用も得られることも示された。参加した従業員に,自身の管理作業による生物多様性への貢献内容のフィードバックを工夫している点も重要と考えられた。
著者
Raju Bandu Hyun Jeong Lee Hyeong Min Lee Tae Hyon Ha Heon-Jeong Lee Se Joo Kim Kyooseob Ha Kwang Pyo Kim
出版者
The Mass Spectrometry Society of Japan
雑誌
Mass Spectrometry (ISSN:2187137X)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.A0123, 2023-07-06 (Released:2023-07-06)
参考文献数
32

Liquid chromatography/electrospray ionization-mass spectrometry revealed plasma metabolic profiles for the antidepressant drug escitalopram (ECTP) and associated clinical responses in subjects with major depressive disorder (MDD). Metabolic profiles contribute to variations in responses to drug treatment of depression. To assess clinical responses and treatment outcomes, we quantified the levels of metabolites, including those of the parent drug, in plasma samples collected at different time points (days 0, 7, 14, and 42) during treatment of seven patients with MDD. Results showed that mean plasma levels of key metabolites and ECTP at day 7 were significantly associated with the clinical response at 42 days after treatment. Statistical analyses, including principal component analysis, of key metabolites and ECTP samples at different time points clearly distinguished the clinical responders from non-responder subjects. Although further validation with a larger cohort is necessary, our results indicate that early improvement and plasma levels of key metabolites and ECTP are predictive of therapeutic treatment outcomes and thus can be used to guide the use of ECTP.
著者
園池靖著
出版者
秋元書房
巻号頁・発行日
1974
著者
小野 秀樹 太田 茂
出版者
東京大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1994

我々は覚醒剤の構造関連化合物である4-フェニルテトラヒドロイソキノリン(4-PTIQ)が覚醒剤のアミン放出作用を選択的に抑制することを示してきた。本研究においてはまず覚醒剤のドパミン放出作用の作用部位と考えられるドパミントランスポータに対する4-PTIQの直接的な作用について検討した。ラット由来のドパミントランスポータをCOS-7細胞に発現させ、^3H-4-PTIQのドパミントランスポータに対する作用を研究した。^3H-ドパミンの取込実験からNa^+および温度依存性の取込が観察され、COS-7細胞にドパミントランスポータが発現していることが確認された。また、^3H-4-PTIQにおいてもNa^+および温度依存性の取込が観察された。^3H-4-PTIQのドパミントランスポータに対する結合実験をおこなったところ、kd=727nMの特異的結合が明らかになった。以上から4-PTIQはドパミントランスポータに結合して覚醒剤と同様にアミン神経終末に取り込まれるが、覚醒剤が持つアミン放出作用は弱いため、なんらかの機序で覚醒剤のアミン放出作用を抑制するのではないかと考えられた。次に4-PTIQの臨床応用をめざし、覚醒剤慢性中毒のモデルである逆耐性動物を用いた研究を行った。メタンフェタミンを3-4日おきに4回皮下投与すると移所行動増加作用が強くなった。5回目投与前に側坐核にプロプラノロールを投与すると移所行動の増加が抑制されたが、プロプラノロールは覚醒剤の1回目投与では抑制しなかった。4-PTIQは覚醒剤の1回目の投与時でもこれを抑制するため、4-PTIQは逆耐性に選択的とは言えなかった。以上から4-PTIQは覚醒剤慢性中毒モデルには有効ではないと思われ、今後、急性モデルを用いる研究が必要であると考えられた。
著者
中井正弘著
出版者
神明神社
巻号頁・発行日
2000
著者
清水 敬樹 杉田 学 横手 龍 関井 肇 三宅 康史 坂本 哲也 清田 和也
出版者
日本蘇生学会
雑誌
蘇生 (ISSN:02884348)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.14-17, 2004-02-20 (Released:2010-06-08)
参考文献数
15

2年間の縊頚44例を対象とし年齢, 性別, 精神科受診歴, 縊頚形態, ICU入室率, 転帰などを検討した。縊頚44例中, 来院時心肺停止 (CPAOA) は36例で4例 (11%) が心拍再開したが2週間以内に全例死亡した。精神科通院歴があるのは17例 (47%) で, 13例がうつ病であった。非CPAOA8例は全例が入院, 7例が社会復帰した。心拍再開した4例は全例死亡しておりそのうち3例は脳死に陥っており, 縊頚CPAOAは予後不良と考えられた。通常の蘇生後脳症との差は, 発見までの時間の長い点, もう一つは椎骨脳底動脈領域も完全閉塞し, 低酸素に強い脳幹もdamageが大きいことが関係している可能性がある。非CPAOAは8例中7例が, 社会復帰しており, 早期発見, 及び地域精神衛生活動が予後を向上させると思われる。
著者
金井 純平 川口 健一
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.69, no.6, pp.341-344, 2017-11-01 (Released:2017-11-30)
参考文献数
13

津波からの避難の際,高所への移動が困難な場合に対し,最後の手段として,ごく小さな空間を確保し避難する「津波用パーソナルシェルター」が様々に考案されている.本報では,現在製造されている津波用パーソナルシェルターや,搭乗者の人体傷害基準を調査し,シェルター内における生存時間を内部の酸素量に基づいた人体耐性的な見地から考察した.津波用パーソナルシェルターの製品はその規模によって大きく2種類に区別でき,うち小型のものは,搭乗者の安全性評価や,酸素量から見た生存時間に関して検討が必要であることがわかった.