著者
沢口 真生
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会年次大会講演予稿集 (ISSN:13431846)
巻号頁・発行日
no.1999, pp.361-364, 1999-08-23

マルチチャンネル サラウンドの音声制作は、これまでの映画音響というメディアにとどまらず、音楽、放送といったメディアにまで拡大しつつある。この大きな要因は、ディジタルオーディオ技術と音声符号化技術の進展にある。ここでは、放送というメディアでマルチチャンネル サラウンド音声制作を行う場合のスタジオ音響やミキシングのポイントについて述べ、また今後こうした音声サービスが進展するための課題についても主にソフト制作の立場からのべる。
著者
工藤 庸子 笠間 直穂子 南 玲子 郷原 佳以
出版者
放送大学
雑誌
放送大学研究年報 (ISSN:09114505)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.51-63, 2005

平成17年度に開設された面接授業「初歩のフランス語」は、まったくフランス語に触れたことのない学習者が5回の授業を通して発音の原則を覚え、簡単な挨拶を交わすことができるようになることを目標としている。また同時に、異文化を内包する市民社会という点において日本にはるかに先んじているフランスおよび広域フランス語圏について馴染んでもらうことで、「社会、文化、歴史に開かれたモティヴェーション教育」を行うことを目指している。実際の授業では、一方向的な放送授業との差異化を図り、教師と学生のふれあいを大切にし、学生の反応に応じて、また時事問題などを取り入れながら、臨機応変に授業を運営する方針をとっている。こうしたヴィジョンに則って、担当講師たちがオリジナルの共通教材を制作した。「共通教材」とは、すべての教室で共有する最小限のコンテンツであり、各講師はそれをもとに自由に授業を展開することができる。今回制作したのは、カラーの図版やイラストを豊富に用いた6ページのコピー教材と、教材の例文のネイティヴ講師による発音を録音した音声教材である。教材制作は授業計画に沿って行われた。授業計画において、初回と第2回は発音やアルファベットを丁寧に解説し、第3回から第5回までは「パリ」、「フランス諸地方」、「フランス語圏」をテーマにして会話練習等を行うこととした。そこで、それぞれの地域について分担して資料を集め、カラー教材に収めた。教材の具体的な活用については、平成17年度1学期の担当講師による授業報告を参照していただきたい。初回と最終回の授業では、フランス語および授業についてのアンケートを実施した。アンケート結果の分析によって、生きた知識を取り入れながらコミュニケーションの手段としてのフランス語の基本を学ぶ「初歩のフランス語」の試みが好スタートを切ったことが窺える。
著者
石田 陽介
出版者
金沢美術工芸大学
雑誌
金沢美術工芸大学紀要 (ISSN:09146164)
巻号頁・発行日
vol.52, pp.4-5, 2008

塑造の制作は、まず粘土を用いて原型を作り、そこから石膏などで雌型を取り、その雌型に石膏や合成樹脂などでキャステイングして作品に仕上げるのが通例である。私自身も長年合成樹脂による成型(FRP)で多くの作品を手掛けてきた。この方法は軽くて丈夫で、慣れれば簡便な技法ではあるが、イミテーション的な感覚がつきまとい、制作(過程)と作品(結果)との間に少なからぬ違和感が生じる。そこで、近年はテラコッタ技法を用いて過程と結果が少しでも近付くように努力している。テラコッタの技法においても、雌型を取りそこに粘土を張り込んで像を作る方法(型押し)と、原型自体を分割し中をくり抜いていく方法がある。前者は粘土の厚みが一定になり、焼成の成功率も高く、万一焼成に失敗しても再度像を作り直すことができるが、制作時の粘土のタッチなどは甘くなる。後者は作り直しがきかないのでリスクはあるが、制作時の痕跡を直接感じ取ることができる。また焼成方法についても、電気窯やガス窯などで温度を管理しながら焼けば成功率は高くなるが、きれいに焼き上がり過ぎるため面白みという点では少なく感じる。一方「野焼き」では温度の管理が難しく、作品を損ねるリスクを伴うが、粘土の滋味のようなものが生まれる。今回紹介する作品は雌型を用いてはいるが、素材感をできる限り活かすために、原型自体をくり抜いてから再度型に押しつけるという方法をとり、焼成は「野焼き」によって行った。この野焼きは「縄文土器づくり教室」での体験をベースに自分なりにアレンジしたもので、特別な道具を用いず、できるだけシンプルなかたちで行うよう心掛けた。
著者
伊藤 喜栄 田口 芳明 矢田 俊文
出版者
経済地理学会
雑誌
経済地理学年報 (ISSN:00045683)
巻号頁・発行日
vol.46, no.4, pp.451-458, 2000-12-31

1999年4月24日午後, 関西大学100周年記念会館にて, 経済地理学会関西支部特別例会が開催された.以下には, 小杉 毅氏による問題提起, 伊藤, 田口, 矢田の3氏の報告要旨, 石原照敏, 辻 悟一, 森川 滋, 川島哲郎の4氏からのコメントを中心に討論の概要を掲げる.なお, コーディネーターは, 小森星児氏(神戸山手大学長)が, 司会は加藤恵正(神戸商科大学)が務めた.
著者
伊東 維年 肥塚 浩 柳井 雅也
出版者
経済地理学会
雑誌
経済地理学年報 (ISSN:00045683)
巻号頁・発行日
vol.47, no.4, pp.71-75, 2001-12-31

かつてない厳しい環境に置かれ, 再生の道を探っている日本の半導体企業, そしてその中で従前とは違った展開をみせる生産拠点について, その実態認識と理論的整理を意図して「半導体企業の経営・立地戦略の転換と半導体生産拠点の変容」というテーマで, ラウンドテーブルを企画した.以下には肥塚, 柳井, 伊東の3名の報告要旨, 討論の概要を掲げる.オーガナイザーは伊東が務めた.
著者
加藤 恵正 豊田 尚吾 山本 麗子 野間 敏克
出版者
経済地理学会
雑誌
経済地理学年報 (ISSN:00045683)
巻号頁・発行日
vol.47, no.4, pp.76-84, 2001-12-31

経済地理学会大会(2001年5月26日)に「台頭するコミュニティ経済と地域通貨の可能性」と題するラウンドテーブルを企画, 開催した.以下では, ラウンドテーブルの主旨, 豊田, 山本, 野間の報告要旨, 討論の概要を紹介する.なお, オーガナイザーは加藤が務めた.
著者
島崎 里子 リーダーシップ111キャリアサポート委員会
出版者
昭和女子大学
雑誌
昭和女子大学女性文化研究所紀要 (ISSN:09160957)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.131-136, 2007-03-31

個人が主体的にキャリアを選択・設計する方向へと社会構造が移行するに従い、現代女性のキャリア形成のあり方にもさまざまな多様性が見られるようになった。このような社会状況を充分踏まえた上で、女性がビジョンをもってキャリアを積み、社会的に活躍をしていくためには何が必要なのだろうか。 第17回目を迎えた今年度の女性学公開講座では、多様化する女性のキャリア選択・設計のための方策を、「女性」と「キャリア」をキーワードとしながら、学外講師による基調講演「キャリア・ビジョンをまず描こう!!」(第1部)と、それに続くテーマ別グループ討論(第2部)を通して模索した。テーマ別グループ討論には、昭和女子大学の学部学生・院生85名と、学外者34名の計119名が6つのグループに分かれて参加し、活発な意見交換を行った。参加者は事前のアンケート調査で、本人の希望に沿って5つのテーマに分けられた。また、各界で活躍中の「リーダーシップ111」の会員でもあるキャリア女性15名が各グループのリーダーとして参画した。 なお、司会は本学女性文化研究所の尾崎保子所員が務め、基調講演に先立って、坂東眞理子副学長・所長の挨拶、基調講演者並びに「リーダーシップ111」のメンバーの紹介が行われた。
著者
中田 和秀 梅谷 俊治
出版者
公益社団法人日本オペレーションズ・リサーチ学会
雑誌
オペレーションズ・リサーチ : 経営の科学 (ISSN:00303674)
巻号頁・発行日
vol.54, no.8, pp.504-505, 2009-08-01

第23回企業事例交流会は,平成21年春期研究発表会初日の3月17日に筑波大学春日キャンパスで開催された.今回の企業事例交流会では3件の発表があり,座長は日本アイ・ビー・エム(株)の米沢隆氏が務められた.この企業事例交流会は,OR学会において大学の理論コミュニティと企業の実務家コミュニティが融合する貴重な場であるが,発表の後の熱心な質疑応答を拝見し,その主旨が十分に果たされていると感じた.また,筆者も今回の企業事例交流会に参加したことで,今後の研究や大学でのOR教育を実践していくにあたり,非常によい経験となったというのが率直な感想である.以下では,3件の発表についてまとめる.
著者
久保木 富房 久保 千春
出版者
一般社団法人日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.45, no.4, 2005-04-01

第45回日本心身医学会総会の最終日に永田頌史会長の発案で,「心身医学が進むべき方向」と題してシンポジウムが開催された.シンポジストとしては東京大学心療内科の熊野宏昭氏,九州大学心療内科の久保千春氏,関西医科大学心療内科の中井吉英氏,琉球大学精神衛生学教室の石津宏氏,そして指定発言に鹿児島大学心身医療科の成尾鉄朗氏が指名され,座長は筆者と久保千春氏が務めた.まず,熊野氏より「東京大学心療内科から」と題して,その研究方法論と臨床活動について述べられた.研究方法論としては,Ecological Momentary Assessment(EMA),大脳機能検査,神経内分泌学の3つを中心に据えた具体的な説明と現在までに得られているエビデンスが紹介され,今後の心身医学の研究方向が示された.また,臨床活動においては,心身症,摂食障害,パニック障害,軽症うつ病などが中心であること,精神科とは自ずから守備範囲が重なってくるが,心療内科はあくまでも身体や行動の側から眺めていくという特徴と,コミュニケーションの観点からは,「話せばわかる」という立場を堅持することが述べられた.次に,久保氏より,「九州大学心療内科から」というテーマで,臨床活動においては東京大学心療内科とほぼ同様のデータが,研究面ではストレス研究の新しい動物モデルなどが提示され,多くの研究グループの具体的な研究成果が発表された.臨床面,そして研究面においてevidence based medicineを追求しているスタンスが強調された.東京大学と九州大学がほぼ同様の方向へ研究を展開していることが確認されたことは,今回のシンポジウムにおける大きな産物の一つとして挙げることができよう.3番目は,中井氏より,「全人的医療学の臨床,教育,研究を通して」と題する発表があった.30年以上前より心身医学の中心に据えられてきたbio-psycho-socio-ecologicalモデルに基づく,関西医科大学における臨床,教育,研究の実際と今後の展望が述べられたが,心身医学がもつnarrative based medicineとしてのよさが遺憾なく発揮された発表であるという印象を強くもった.4番目に石津氏より「精神医学的視点と課題」と題して,精神医学と心身医学の近似点や相違点に関して具体的な例を挙げて説明が示された.また,研究面ではゲノムレベルに及ぶ近年のbiological psychiatryは,心身医学に多大なresourseを提供し,心身相関の脳内機序やPsychoneuroendocrinoimmunomodulationメカニズム,器官選択性や個体のストレス耐性の解明などに新しい展開が期待できると述べた.一方,心身医学のbio-psycho-socio-ethics-ecologicalな考え方は,精神医学に人間学的な新展開を加えることが期待されると結んだ.最後に,成尾氏は指定発言として,「大学での教育,臨床,研究で果たすべき役割」と題して述べた.成尾氏は,「現時点で考えられる問題と方針としては,まずは学部教育と卒後教育段階での心身医学的知識や診療,研究スタンスへの啓蒙を充実させることと,リエゾン的役割をより積極的に発揮するとともに,臨床各科における心身医学的問題症例への能動的関与の機会を増やすことが重要と考える」と結ばれた.発表後,フロアの先生方を交えた討論も活発に展開し,今後の心身医学の進むべき方向に関して有意義なシンポジウムとなった.
著者
八塚 正四 土岐 彰 鈴木 淳一 真田 裕 千葉 正博 五味 明
出版者
特定非営利活動法人 日本小児外科学会
雑誌
日本小児外科学会雑誌 (ISSN:0288609X)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.154-158, 2005

【目的】肥厚性幽門狭窄症(以下, 本症)に対するRamstedt手術は比較的若い外科医が執刀することの多い手術であるが, その術者の実態に関する報告はほとんどない.そこで, 小児外科卒後研修の観点から術者の至適開始時期について検討した.【対象・方法】過去15年間に当科で経験した本症手術91例の術者と第一助手の卒後年数や内訳, 手術時間, 術後合併症などについて調査した.当科の標準術式はRandolph法に準ずる右上腹部開腹到達法で, 術後の経口開始時期は全例翌朝としている.【結果】94件中33件(35%)は卒後5年以上の小児外科専従医, 61件(65%)が卒後5年未満の小児外科専攻医によって行われ, このうち卒後2年目が23件(38%)を占め, もっとも多かった.新生児症例においても25件中15件(60%)を卒後5年未満の小児外科専攻医が執刀し, 卒後3∿4年目が9件(60%)を占めた.第一助手は68件(72%)を日本小児外科学会認定指導医, 26件(28%)を同認定医が務めた.手術の平均時間は卒後年数とともに60分から38分に短縮していたが, 本症特有の合併症はみられなかった.【結論】本学会認定指導医またはそれに準ずる経験者による介助の下であれば, 卒後5年未満の小児外科専攻医も安全に手術を行うことができる.
著者
カーバー リンダ 宮地 ひとみ(訳)
出版者
同志社大学
雑誌
同志社アメリカ研究 (ISSN:04200918)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.39-46, 1999-03-20

記念シンポジウム「ジェンダー・国家・市民権」, Fortieth Anniversary Symposium : Gender, Nation, Citizenship11月24日、アメリカ研究所の公開講座「ジェンダー・国家・市民権」が開催された。パネリストは、リンダー・カーバーアイオワ大学教養学部および歴史学科教授と、上野千鶴子東京大学文学部教授であった。カーバー教授は前全米アメリカ史学会会長で、アメリカ市民としての女性のあり方を歴史的に検証する研究を中心に女性と国家の関係について問題提起し国際的に活躍するアメリカ史研究家である。著書にWomen of the Repubilc: Intellect and Ideology in Revolutionary America, Toward an Inteleectural History of Womenなどがある。また、上野教授は社会学者で、日本を代表するジェンダー論の理論家として国際的に活躍しておられる。近著に『近代家族の成立と終焉』、『発情装置』、『ナショナリズムとジェンダー』などがある。なお、コメンテーターは女性史の分野で活躍する西川祐子京都文教大学教授、『近代的家族と国民化について』の著作で近年脚光を浴びる牟田和恵甲南女子大学助教授、モデレーターはアメリカ研究所の池田啓子が務めた。訳:宮地ひとみ
著者
高山 甚太郎 香村 小録
出版者
公益社団法人日本セラミックス協会
雑誌
日本セラミックス協会学術論文誌 : Nippon Seramikkusu Kyokai gakujutsu ronbunshi (ISSN:18821022)
巻号頁・発行日
vol.108, no.1254, pp.S5-S6, 2000-02-01

日本における鉄鋼業の発展は, 1901年の官営八幡製鉄所の創業に始まり, 20世紀は鉄の生産とともに経過してきた.この鉄鋼業を支えたのが耐火物であり, 耐火物技術の発展の世紀でもあった.我が国の誇れる耐火物技術の術徴は, 使用環境に合わせた耐火物評価をユーザーである鉄鋼メーカーとともに徹底的に議論して材料を設計したこと, 品質の安定性を極めたことが挙げられる.このような耐火物の発達に大きな貢献をしたのが, 本論文である.論文では, 国内外から39種類の煉瓦を収集し, 物理的性質, 化学分析, 耐火度, 耐スラグ性を調査し, 調査方法と結果を整然とまとめている.特筆すべきことは, スラグと耐火物の反応について評価試験方法を欧米に先駆けて発表した点であり, 当時の耐火物単体での評価から脱皮した優れた着想である.また, 論文中に「熾熱」という言葉が如実に表現しているように, 温度計測技術が発達していない当時では, 耐火物の評価がいかに難しいものであったことが理解できよう.この論文は, 現代の耐火物技術に大きな影響を及ぼし, 鉄鋼業の発展の礎を築いたことはいうまでもない.大日本窯業協会の前身として明治24年10月に窯工会が結成され, 同25年6月に改組, 協会雑誌としては, 同年9月に第1号が発行された.この揺籃期の大日本窯業協会では, 初代品川弥二郎子爵, 二代榎本武揚子爵, 三代金子堅太郎伯爵を会頭に擁し, 現在の会長にあたる乗務員は, 中沢岩太氏が務められました.本論文の著者である高山甚太郎博士は, 協会創立以来評議員として活躍され, 明治31年に常務委員に就任し, 逝去される大正3年10月まで, 3期17年努めた本協会の重鎮として, 協会の発展に尽力されました.高山甚太郎博士は安政4年(1857)に生まれ, 加賀大聖寺藩士族の出身で, 明治11年に東京大学理学部を卒業し, 準教授を経て同12年に農商務省地質課(明治15年に独立して地質調査所)に入所され, 化学分析を担当されました.研究対象が, 陶器, 粘土から耐火煉瓦に移っていき, 研究成果として数多くの論文を発表されております.一方, 共著者の香村小録氏は, 当時地質調査所で高山甚太郎博士の後輩として共に研究され, 後年, 釜石鉱山田中製鉄所の技師長として活躍され, その後の耐火物技術発達に多大な貢献をされました.
著者
藤原 宏志 藤田 佳久 梶田 真 戸島 信一 鈴木 康夫 城倉 恒雄 根岸 裕孝
出版者
経済地理学会
雑誌
経済地理学年報 (ISSN:00045683)
巻号頁・発行日
vol.49, no.3, pp.244-249, 2003-06-30

2002年の地域大会として10月5日〜7日にかけて上記シンポジウムを開催した.10月5日の午後に宮崎市シーガイアワールドコンベンションセンターにて講演とパネルディスカッションを開催し,6〜7日に現地視察を宮崎県南郷村・諸塚村・椎葉村・五ヶ瀬町・熊本県蘇陽町等にて実施した.はじめに,藤原宏志氏(宮崎大学長)による特別講演「焼畑文化とむらづくり」,続いて藤田佳久氏(愛知大学)による基調講演「山村政策の展開と山村の再生を巡って」が行われた.これを踏まえて4名のパネル報告と藤田氏も加わった5名による討論を行った.座長は岡橋秀典氏(広島大学),宮町良広氏(大分大学)が務めた.討論の後,矢田俊文会長による全体総括が行われた.なお,現地視察の参加者は24名,パネルディスカッションヘの参加者は70名であった.
著者
鄭 京淑 具 正膜 ベロフ アンドレイ 山崎 朗 櫛谷 圭司 中井 徳太郎
出版者
経済地理学会
雑誌
経済地理学年報 (ISSN:00045683)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.90-97, 2002-03-31

2001年の大会として11月24〜25日に上記のシンポジウムを開催した.24日の午後には「北陸の地場産業と港湾整備」と題して,石川県箔商工業協同組合,河北潟干拓地,金沢港,銭屋五兵衛記念館を見学し,25日は金沢市の石川県女性センターでシンポジウムを行った.はじめに金沢大学日本海域研究所の石田 啓委員長からの挨拶があり,中藤康俊大会実行委員長より趣旨説明が行われ,引き続き6名のパネル報告の後,各報告に対する4名のコメントと討論が行われた.なお,巡検の参加者は45名,シンポジウムの参加者は130名であった.シンポジウムの座長は中藤康俊(岡山大学)と柳井雅也(富山大学)が務めた.以下に各報告の要旨,討論と巡検の記録を掲げる.
著者
金子 満 中嶋 正之
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.49, no.10, pp.1288-1295, 1995-10-20
被引用文献数
7 1

コンピュータによる, セルアニメタッチの映像表現を行うための新しい手法について述べる.セルアニメは, 映画の基本的な表現方法のひとつとして幅広く使われており, その人気は高い.セルアニメ制作は, 手作業により1枚1枚絵を描き, 色を塗り, カメラで撮影する.そのため1970年代には, まずアメリカにおいて制作産業そのものが空洞化し, 80年代には日本でも同じ現象が始まった.これに対応するために, 色塗りと撮影の部分をコンピュータ化した, ディジタルインクアンドペイントシステムが実用化された.しかし, コンピュータが代替できる工程が少ないため, 日本ではあまり利用されていない.本論文では, セルアニメ制作の基幹部分である原画および動画制作のコンピュータ化に, 3次元コンピュータグラフィックス技術を利用するアルゴリズムについて提案する.これまで, 2次元CG技術のみの利用にとどまっていたセルアニメタッチ映像制作を大きく変革させるものであるが, 本論文では, 3次元CG技術を2次元アニメ制作に利用する際に必要なアルゴリズムを考察し, 次世代アニメ制作システムの構築の第1段階としたい.
著者
松澤 芳昭 大岩 元
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.48, no.8, pp.2767-2780, 2007-08-15
被引用文献数
13

人間と調和する情報システムを構築できる創造的な技術者が求められている.我々は,そのような人材を育成する環境として,産学が協同してソフトウエア開発PBL(Project-Based Learning)を遂行する,「コラボレイティブ・マネジメント型情報教育」を提案している.この教育環境は,1) 学生プロジェクトのPM(Project Manager)を若手企業人が務め,企業人もプロジェクトマネジメントの学習をする,2) 実際の顧客・エンドユーザを設定し,実用に耐える製品の開発を目標とする,3) 多様なプロジェクトを並行して進め,成果を共有する,4) 学生が反復して履修できる,5) 成果を産学の第三者が評価する,という特徴を持つ.我々はこの教育環境を大学学部生を対象として構築し,2005 年度秋学期に1 回目を試行し,その成果と課題をふまえて2006 年度春学期に2 回目を試行した.筆者らはアクションリサーチャとしてプロジェクトに介入し,その過程で環境の改善を試みた.その結果,a) 企業人PM のマネジメントが学生プロジェクトの足場組みとして機能すること,b) 顧客満足度を最終評価とすることが重要であること,c) 反復履修が可能なことによって学生は失敗経験とその克服ができ,螺旋的に学習が進んでいくことが分かった.We need creative software engineers who can develop information systems that harmonize with system users and other relevant persons. To develop such engineers, we proposed a PBL (Project-Based Learning) course named "Software Development through Collaborative Management", where university students and young engineers in industry collaboratively learn construction of information systems. This course has following characteristics: (1) an undergraduate students' project is managed by an IT company's engineer who also acquires project management skills through this experience, (2) this project tries to develop a tiny information system for real customers and users, (3) different projects run at the same time in the course, (4) students can take the course repeatedly, (5) projects are evaluated by leaders of IT industry and academia. We have tried the course twice in our university. As a result of an action research, we have found the following three things: (a) a project manager from an IT company scaffolds a students' project, (b) the final evaluation of the project is best done by monitoring customer-satisfaction, (c) students can learn engineering processes spirally, because they can take an opportunity to overcome failures made in the previous project of repeated study.
著者
半田 毅 山路 康貴 中島 守 井藤 良温 竹内 嗣昇
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.98, no.643, pp.53-58, 1999-03-06
被引用文献数
4

自動車教育を専門とする本学へ入学してくる学生のうち,「自動車が好きでたまらない」,「自動車をいじっていることが楽しい」という学生の占める割合は, 以前に比べ減少している. このため, 入学後いかに自動車を好きになってもらうか, 興味・関心を持たせ得るかが本学の大きな教育目標の一つになっている. そこで, 観聴覚教材の活用率を高めているが, 市販教材では期待した教育効果が得られていない. 本研究では, エンジン学習に関する意識調査を実施し, その結果より理解を妨げる要因となっている項目に対して, イメージを作り出しやすく, また興味・関心を喚起できる三次元グラフィックス教材の開発を行った.
著者
枇々木 規雄
出版者
公益社団法人日本オペレーションズ・リサーチ学会
雑誌
オペレーションズ・リサーチ : 経営の科学 (ISSN:00303674)
巻号頁・発行日
vol.50, no.11, pp.740-745, 2005-11-01

研究発表会において「金融/ファイナンス/金融工学」セッションは1990年に初めて登場した.本稿ではこの15年間を振り返り, 発表件数や内容を分野, 方法論別に分類し, 時系列推移の特徴も調べた.全体的にはポートフォリオ理論の研究および数理計画法の利用が多いが, 最近はオプション理論の研究が増加するなど, 傾向は変化している.また, 発表回数分布から常連が少ないことも分かった.これらの点は参加していて感じていたことだが, 実際のデータからも明らかになった.後半では, ORにおける金融研究の役割と位置付けについて説明し, 研究発表会に参加する目的や金融工学の研究に必要なことも述べた.
著者
戸田 須恵子
出版者
北海道教育大学
雑誌
釧路論集 : 北海道教育大学釧路分校研究報告 (ISSN:02878216)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.57-64, 2004-11-30

母子相互作用における認知の発達(言語・遊び)を生後5ヶ月から2歳まで縦断的研究をするため、第1子を持つ母親へ研究協力を求め、27組の母子が参加した(男児16名,女児11名)。本研究は、5ヶ月児への母親の反応、乳児の注意、親の役割に関する自己意識に焦点を当てそれらの関係を検討した。乳児が5ヶ月に達した時、家庭訪問を行い1時間の日常生活場面と母子遊び、一人遊びを30分観察した。日常生活場面では乳児行動と母親の反応について頻度数を分析し、母子遊びでは乳児の注意を1秒単位でマイクロ分析を行った。さらに、質問紙によって親となる事や子育て観に関する情報を得た。結果は、乳児は観察中ネガティブな声を出すことが多く、母親の反応については、社会的反応や養育的反応が多く見られた。乳児の注意については、おもちやを見たり、母親の手元を見る時間が多かったが、周りを見る時間が最も多かった。男児はおもちゃを見ている時間が女児より長く、女児は母親との共同注意が男児より長かった。又、母親の反応との関係を見たところ、全体的には有意な関係は認められなかったが、男女差が見られた。男児においては、母親がネガティブな声に反応する事と乳児のおもちゃへの注意と正の相関が認められ、母親の声への模倣と母子遊びで母親に注意を向けることと正の相関が認められた。女児においては、ネガティブでない声への反応と母子遊びで母を見る事と負の相関が認められた。母親の役割に関する自己意識の結果は、親になる事において男女差が認められ、女児を持つ母親ほど親になった事に満足していた。又、男児において子育てについての自信・満足感と母親の養育的反応との間に負の相関が認められた。即ち、子育てに自信のない男児の母親ほど乳児行動に対して養育的行動で応えていることが明らかとなった。これらの結果はさらに、詳細な検討が必要である。
著者
加堂 哲治 小谷 義一 船田 泰弘 植田 史朗 大林 加代子 高田 佳木
出版者
日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.295-300, 2003-08-20

目的.肺がん患者の病名告知に対する意識の,最近の5年間の変化を知ることを目的とした.方法.1996年と2001年の初診時病名告知アンケート調査の比較検討を行った.1996年および2001年に兵庫県立成人病センター呼吸器科に初診受診し,肺がんの確定診断のついた患者のうちアンケートに回答した1996年176名(回答率71.3%),2001年246名(回答率89.5%)を対象とした.結果.全体的には,病状や治療法の説明を詳細に受けたい患者は,1996年は46.0%が2001年には69.5%へ増加し,本当の病名を知りたい患者は65.9%から91.1%へ有意に増加した.またこれまで告知率が低いとされていた高齢患者や進行期の患者においても,同様の増加を認めた.結論.我々のアンケート調査から,この5年間で病名告知など真実を知りたいと希望する肺がん患者が確実に増加してきたことが明らかとなった.(肺癌.2003;43:295-300)