1 0 0 0 OA 糖尿病の臨床

著者
小坂 樹徳
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.66, no.10, pp.1343-1361, 1977-10-10 (Released:2008-06-12)
参考文献数
15
被引用文献数
2 1
著者
新井 誠 宮下 光弘
出版者
公益財団法人東京都医学総合研究所
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2015-04-01

本研究は、ヤマブシタケ由来抽出成分を服用し、顕著に統合失調症の幻覚、妄想が奏功した症例に着目し、従来の病態仮説に依拠しない統合失調症の分子病態を明らかにすることを目的とした。当該症例の末梢血、尿検体を採取し、CE-TOFMS、LC-TOFMSによる代謝産物の測定を行った。CE-TOFMSにより155の物質ピークが検出され、LC-TOFMSによる測定からは114のピークが検出された。症例の服薬量の漸減、漸増に伴い、特徴的代謝産物の変動が認められた。抗精神病薬服用を必要としない状態にまで回復した症例の分子基盤を探ることは、難治性統合失調症の治療戦略を再考する上で重要な知見を与えるものと期待できる。
著者
Miho MIYAWAKI Walid BRAHIM Yosuke IIDA Jianhua MA
出版者
Japan Society of Kansei Engineering
雑誌
International Symposium on Affective Science and Engineering (ISSN:24335428)
巻号頁・発行日
pp.1-4, 2023 (Released:2023-05-31)
参考文献数
14
被引用文献数
1

Remote work has spread rapidly since the pandemic of COVID-19, making it more convenient to work from home for a large number of people. However, excessive work concentration can lead to serious health damage such as mental stress if not monitored. In this paper, we propose a deep learning-based scheme aimed at identifying the different stress levels caused by concentration while working on a PC. We perform a set of experimental tests designed to provoke different levels of stress, namely low, medium, high, and no stress. Dedicated wearable devices are used to collect Heart Rate Variability (HRV), Galvanic Skin Reaction (GSR), and Breath Chest Force (BCF) to train and test a CNN-based stress classifier. The result shows the ability of the proposed CNN model to correctly classify stress levels achieving an accuracy of 99.08%.
著者
日下 あかり 内田 由紀 田邊 輝真 世良 俊樹 多田 昌弘 伊関 正彦 竹崎 亨 楠 真二 山野上 敬夫
雑誌
第46回日本集中治療医学会学術集会
巻号頁・発行日
2019-02-04

【背景】2018年7月の西日本豪雨においては、広島県でも各地で土砂崩れ、河川の氾濫などにより甚大な被害が発生した。土砂災害の被災者で軽微な挫創から破傷風を発症した1症例を経験したので報告する。【臨床経過】70歳台、男性。土砂崩れにより自宅が倒壊し、およそ3時間後に土砂の中から救出され当院へ搬送された。全身の土砂を洗浄後に検索を行ったが、大きな外傷を認めず、両膝の約2cmの挫創を洗浄・縫合し、破傷風トキソイドワクチンを投与して救命センターへ入院とした。感染兆候を認めず一般病棟へ転棟し離床を進めていたが、入院10日目に呂律困難および嚥下困難を自覚、入院11日目からは開口障害が出現した。破傷風と診断し、抗破傷風ヒト免疫グロブリン1500単位を投与、ICUへ入室しペニシリンG300万単位×6回/日投与を開始した。その後も開口障害と嚥下障害は進行し、唾液を嚥下できず吐き出すようになり、入院13日目に開口制限は0.5横指まで増悪、経口摂取を中止し経鼻胃管による経腸栄養に切り替えた。入院16日目頃より開口障害は改善傾向となり、21日目に経口摂取を再開し経鼻胃管を抜去、後遺症なく36日目に自宅退院となった。【結論】軽微な創傷からでも、あるいは明らかな外傷がない場合でも、破傷風を発症する可能性があることは知られている。本症例は比較的軽微な挫創であり、受傷後6時間以内に初療がなされ、破傷風トキソイドワクチンが投与されたにもかかわらず破傷風を発症した。土砂災害による外傷患者に対しては、過去の予防接種により十分な抗毒素抗体価が期待できる場合を除き、外傷の程度や受傷からの時間によらず積極的な破傷風予防・治療が必要と考えられた。
著者
古荘 智子
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.45, no.Suppl., pp.113-116, 2021-12-20 (Released:2022-02-02)
参考文献数
10

本研究では,認知言語学(Cognitive Linguistics)的知見に基づく中核的意味とその意味拡張を用いた多義語学習法(以下,CL学習法)が,記憶保持および意味推測に有効であると報告されたオランダ人英語学習者を対象に実施された先行研究を応用し,母語や英語力あるいは学習環境が異なる日本の英語学習者にも有効であるかどうかを検証した.さらに,本研究では,日本の学習者が広く用いている一語一義的な暗記学習法とCL学習法を比較し,学習効果に差が示されるかを検証した.結果から,記憶保持および意味推測には効果が示されたが,学習法の違いに主効果は示されなかった.しかし,事後アンケート結果から,CL学習法が,浅い処理の暗記学習から有意味学習へ,学習者を導く役割を果たす可能性が示唆され, 多義語学習への有効性が明らかになった.
著者
荒 毅 飯塚 伯 高岸 憲二
出版者
日本腰痛学会
雑誌
日本腰痛学会雑誌 (ISSN:13459074)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.150-154, 2007 (Released:2008-01-22)
参考文献数
11

脊椎再建・固定術に際し自家腸骨を採取し術後6カ月以上経過した77例を対象として採骨部痛を調査検討した.採取部位や方法にて後方腸骨(後方群),前方腸骨全層骨(全層骨群),前方腸骨半層骨(半層骨群)の3群に分類し,全層骨群と半層骨群で疼痛発生率について統計学的検討を行った.全症例中16例(20.8%)に術後の疼痛を認め,後方群の20例中5例(25%),全層骨群の33例中9例(27%),半層骨群の24例中2例(8%)に術後疼痛を認めた.統計学的有意差は認められなかったが,半層骨群では全層骨群に比し疼痛を訴える症例は少ない傾向であった.
著者
正田 悠 阪田 真己子 Williamon Aaron
出版者
日本音楽知覚認知学会
雑誌
音楽知覚認知研究 (ISSN:1342856X)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.35-55, 2017 (Released:2022-01-05)
参考文献数
37

音楽演奏に対する心理的評価に,演奏者と鑑賞者が同じ時間や空間を共有する生演奏が及ぼす影響を調べた。総計110人の鑑賞者に,ヴァイオリンの生演奏あるいは録音演奏の印象について,連続評定(鑑賞中)と全体評定(鑑賞後)で評価してもらった。その結果,曲想の異なる2曲に共通して,生演奏では録音よりも全体的に高い評価がなされ,楽曲の感情的ニュアンスがより明確に受け取られることが示された。その一方で,連続評定の時系列変化については,生演奏では「快・不快」や「覚醒度」の評価が録音よりも抑えられたものになることが示された。このことは,生演奏鑑賞中と鑑賞後の評価が必ずしも一致しないことを示唆する。
著者
Atsushi TOMINAGA V. Benno MEYER-ROCHOW Taku OKAMOTO Takeo KURIYAMA Kanto NISHIKAWA Masafumi MATSUI
出版者
The Herpetological Society of Japan
雑誌
Current Herpetology (ISSN:13455834)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.64-68, 2016 (Released:2016-02-26)
参考文献数
17
被引用文献数
2

Using mitochondrial DNA sequences, we surveyed genetic features of 12 individuals of Cynops pyrrhogaster introduced into Hachijojima Island, in order to estimate their possible origin in the main islands of Japan. The phylogenetic analysis revealed that the 12 examined newts of the introduced population display no genetic diversity and share characteristics with the conspecific population of Shikoku and thus belong to the WESTERN Clade proposed by earlier studies. Our results suggest that the Hachijojima population, having experienced a drastic founder effect, stems from very few individuals from the Shikoku District approximately 650 km to the west.
著者
東田 啓
出版者
横浜国立大学経営学会
雑誌
横浜経営研究 (ISSN:03891712)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.35(197)-45(207), 2005-09-15

笹井均先生退職記念号
著者
堀田 哲也 小池 隆夫
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.97, no.6, pp.1334-1340, 2008 (Released:2012-08-02)
参考文献数
14

抗リン脂質抗体症候群(antiphospholipid syndrome,APS)は,β2-glycoprotein I(β2-GPI)やプロトロンビンなどのリン脂質結合蛋白を対応抗原とする抗リン脂質抗体(antiphospholipid antibodies;aPL)が血中に存在し,血栓症や妊娠合併症などの多彩な臨床症状がみられる自己免疫疾患である.aPLが血栓症や妊娠合併症を引き起こす機序については,(1)aPLが凝固線溶系に影響を及ぼす,(2)aPLが血小板,血管内皮細胞,単球を活性化させる,などが考えられている.さらに近年では,aPLは血栓形成のみならず,補体の活性化などを介した組織障害を引き起こすことが注目されている.APSの治療は,急性期の血栓症の治療,血栓症の再発予防,妊娠合併症の予防に大別され,それぞれの病態に応じた治療が選択される.
著者
今井 忠則
出版者
日本作業科学研究会
雑誌
作業科学研究 (ISSN:18824234)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.1, 2021-12-25 (Released:2022-01-08)

本誌は,作業科学(OS)を専門とする国内随一の学術誌です.「作業」に関する知識の蓄積は,作業中心の実践(OCP)を支える基盤的根拠として重要なだけでなく,学問分野の一つとして人間科学や健康科学にとって重要です.しかし,その重要性と比べて,日本の OS 研究の論文発表の数と質は現状では十分とはいえません.本誌に掲載される研究論文数が低迷している要因の一つに,査読システムの不透明さがあったと個人的には分析しています.投稿してから掲載までの査読プロセスと,そのおおよその期間が読めない(予測できない)こと,および,査読対応に過度な負担がかかる場合があることなどが,本誌への投稿を躊躇させている要因ではないかと思っています.そこで,本誌編集委員会では,論文発表の活性化と持続可能な運営システム(査読制度等)の構築を目指し,先駆的な他雑誌の査読システムを参考に, 2 年程度でより公正で効率的な査読システムの構築を試みています.以下のその現状の準備状況と基本的方針についてお伝えいたします.