著者
梶谷 勇 星野 力 西川 大亮 横井 浩史 梶原 信樹 樋口 哲也
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解
巻号頁・発行日
vol.98, no.275, pp.9-16, 1998-09-18
被引用文献数
3

表面筋電位のパターン認識によるユーザインタフェースの一つの実現例として, 筋電操作型義手がある.従来の筋電操作型義手では, 表面筋電位に個人差ががあるために, 障害者が義手に対して適応する必要があった(約1ヶ月の訓練が必要).そこで本研究では, 従来とは逆に障害者に対して適応できるような義手を開発する.適応の手段としては, 高速に適応でき, かつ, 小さく実装可能な, 進化するハードウェアを用いる.
著者
奥野 竜平 木村 貴俊 吉田 正樹 赤沢 堅造
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス
巻号頁・発行日
vol.98, no.174, pp.77-81, 1998-07-14

本研究の目的は, 3次元コンピュータグラフィックスを用いた。オンオフ型筋電義手のシミュレータを開発することである。本シミュレータは, 2chの筋電位信号と上肢の三次元位置を入力とし, 3D-CGを用いて表示された義手の開閉角度と上肢姿勢をリアルタイムで制御するものである.シミュレータでは, 実際のオンオフ型筋電義手のダイナミックをモデル化し, 義手の開閉角度を算出している.健常者による筋電制御実験を行い, リアルタイムでの計測・制御が可能であることを示した.
著者
荻原 妙子 土屋 荘次 倉谷 健治
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
東京大学航空研究所集報 (ISSN:05638097)
巻号頁・発行日
vol.3, no.5, pp.260-277, 1963-03

二酸化窒素によるポリエチレンの酸化反応について.赤外線吸収スペクトルによって反応生成基の確認と反応機構についての研究を行なった.フィルム試料と二酸化窒素を封入した反応容器を温度調節したシリコン浴中に浸し,反応を行なった.反応後,フイルム試料を赤外線分光器によって4000〜400cm^<-1>の範囲のスペクトルを測定した.酸化ポリエチレンに新しく出現した吸収帯の帰属を行なうために,いくつかの有機硝酸エステル,亜硝酸エステルなどを合成し,その赤外線吸収スペクトルを測定した.これらのスペクトルと,酸化反応後の試料フイルムを種々な条件で処理した際に生ずるスペクトル変化などの比較によって,ニトロ基,亜硝酸基,硝酸基,カルボニル基,水酸基の生成を確認した.以上の反応生成基のある一定温度(100℃)における量的な時間変化を測定すると,反応初期にはまずニトロ基と亜硝酸基が現われ,その生成量の比は約2:1である.ニトロ基は反応時間の経過と共に単調に増加するが,亜硝酸基はある時間後に極大値に達し,減少し始める.それと同時に硝酸基.カルボニル基,水酸基の吸収が現われ,増加し始める.これらの事実より,次の反応機構が結論される.酸化反応は,ポリエチレン内に生成した反応活性点に二酸化窒素のN原子が付加することによってニトロ基が,O原子が付加することで亜硝酸基が生成することから開始する.反応後期においては,ニトロ基は安定で,亜硝酸基が更に分解を受けて硝酸基,カルボニル基,水酸基などを生成する.反応初期に生成する反応活性点は,二酸化窒素によるポリエチレン主鎖からの水素原子の引き抜き反応によって生じた遊離基である.しかし,室温下の反応ではこの水素引き抜き反応は起らず,ポリエチレン内に残存する二重結合,遊離基などと二酸化窒素との付加反応が主反応である.水素引き抜き反応に対する測定された活性化エネルギーは,14kcal/moleであった.
著者
辻岡 康
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 C編 (ISSN:03875024)
巻号頁・発行日
vol.45, no.392, pp.p401-406, 1979-04

本論文は,両側に張出しを持つはりと片側にのみ張出しを持つはりとの横振動特性を調べることを目的としており,2個の力の作用する両端自由はりと,1個の力の作用する一端支持,一端自由のはりとの運動方程式を解き,その解に支持点位置での条件を適用することによって振動数方程式を求め,振動数を計算し,振動数に与える張出し部の長さの影響を明らかにし,実験によってその結果をためした.
著者
長岡 宣明 時実 象一
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
ドクメンテーション研究 (ISSN:00125180)
巻号頁・発行日
vol.36, no.11, pp.529-534, 1986-11-01

STN International announced several new enhancements recently. Among them, new search and display features for full-text files such as Chemical Journals of American Chemical Society (CJACS) were described with examples. Features of BRS and those of STN were compared.
著者
福島 三喜子
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.51, no.5, pp.285-288, 2001-05-01

オンラインコマンド検索からサービスを開始したSTNは, 化学構造検索の画期的なツールSTN Expressを提供するとともに, インターネットおよび情報技術の進展に伴う状況の変化に即して, Webの検索ツールSTN Easy及びSTN on the Webを提供してきた。今後, 世界的な情報インフラストラクチャの整備により, インターネット及びイントラネット上でSTNの情報をより効率的に利用できるよう, STNでは既存システム及び新製品の開発を行うとともに, フルテキストサービスの充実を図り, STNから二次情報データベースおよび一次情報の提供をすべてSTN製品の中から提供することを目指している。
著者
高橋 昌彦
出版者
都留文科大学国文学会
雑誌
国文学論考 (ISSN:02866560)
巻号頁・発行日
no.26, pp.p28-36, 1990-03
著者
高木 孝之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.311, pp.35-40, 2007-11-08
被引用文献数
1

NGN、IMS時代を迎えた今、SDP(Service Delivery Platform)が通信業界で最もホットなキーワードの一つとなっている.本稿ではこのSDPにフォーカスを当て、市場背景やSDPに求められる機能要件、IMS標準やParlayとの関係、またSDPに対するJ2EE、JSLEEなどのJava技術の有用性を考察する.また、SDPをサポートするTeleManagement ForumのNGOSSの実装技術としてのOSS/Jや、同Forum内で新たに始まったSDP管理の標準策定の取組み「SDF」にも言及する.
著者
田口 信一 深瀬 仁 今崎 光勇 上野 晴樹
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.45, pp.437-438, 1992-09-28

データベースは,高度情報化社会において非常に重要な位置にあり,様々な分野に導入されている.このデータベースの索引,検索するのに利用されるものとしてシソーラスがある.しかし,シソーラスを構築する上で幾つか問題点があるため,標準化されたシソーラスを構築することが困難である.よって,本稿では,主題分野について深く認識のある専門家が,シソーラスを構築する過程においてユーザをサポー卜するシステム,"THEMSYS"の開発について述べる.
著者
佐藤 泰介
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. AI, 人工知能と知識処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.91, pp.43-48, 2002-05-17

確率的知識情報処理の標準的手法として欧米で定着しているBayesian networkで最近話題のloopy BP(ループのある信念伝播)を紹介する。
著者
椎尾 一郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. HI,ヒューマンインタフェース研究会報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.100, pp.1-8, 2002-09-20

Aware Homeは,ジョージア工科大学のキャンパス内に建設された,家庭向けコンピュータ利用を研究する実験住宅である.2000年春の完成以来,建物,家具,日用品に埋め込んだコンピュータ,ネットワーク,センサを利用して,人の状況認識技術の開発やアプリケーションの研究が進められている。筆者はここで,単機能のコンピュータを組み込んだ家具や日用品を使って,収納物の探索支援や,遠隔家族とのコミュニケーション支援を実現するシステムを試作した.本報告では,Aware Homeのプロジェクトを中心に,日常生活を豊かにするユビキタスコンピューティング研究を紹介する.
著者
高橋 一成 桑田 喜隆
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.2-15, 2007-01-15
被引用文献数
5

近年,通信技術の進展を背景に新しいコラボレーションサービスへの期待が高まっている.本研究ではセンサネットワーク技術やモバイル通信技術を活用したコラボレーションサービスである,ユビスタイルを提案する.ユビスタイルは,人の位置や状況,モノの状態などといったプレゼンスを自動的に取得し,人間に意味のある情報に加工したうえで共有することで,コラボレーションの効率向上を目指したサービスである.ユビスタイルの有効性検証のため,オフィスでのコラボレーションを例題として取り上げた.プレゼンスとして,人の位置や状況,会議室の利用状況を自動的に収集し,パソコンや携帯電話から参照するサービスを試作した.試作サービスを利用し,社内で160 人規模の実験を行ったところ,人とのコンタクトの際や会議室の予約の場面で有効性が確認できた.また,被験者のアンケート分析によりプレゼンスを公開する際の抵抗感を減らすための考察を行った.It is expected that new collaboration services become popular in our daily life with new ubiquitous computing technologies. For more efficient collaboration, we propose "Ubistyle", that make use of sensor-network and mobile-computing technologies. Presences in Ubistyle, which include locations and status of people, status of objects, and so forth, are collected automatically by sensors, analyzed and converted to the form that people can understand, and are shared among users. In order to evaluate the usefulness of the concept of Ubistyle, we implemented a prototype system for office environments. The system offers a service that the office workers can refer the locations and status of co-workers and meeting rooms as presence. We carried out a large-scale experiment in our office, in which more than 160 people are involved. We found that the service is of advantage for both the contact to co-workers and reservation of meeting rooms. We also analyzed the acceptability of people to expose their presence to co-workers.
著者
鈴木 源太 岩本 健嗣 高汐 一紀 徳田 英幸
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.63, pp.65-72, 2004-06-17
被引用文献数
1

写真撮影によって,写っている情報家電やセンサの情報を取得する環境情報スナップショットを開発する.撮影したデジタル写真は,情報家電やセンサ上のアプリケーションを起動する視覚的なコンソールとなる.ホームネットワーク環境おいては数多くの情報家電やセンサが配置されると予想されるが,それら実際の機器と,それらのネットワーク上の情報をどのように結びつけて取得するかが課題である.我々の提案するu-Photoでは,情報家電やセンシングエリアを写真に取ることで,それらのネットワーク上のアプリケーション情報をデジタル写真上にGUI として付加し,そこからすぐに情報取得や,アプリケーション起動が実現できる.加えて,ビデオの再生中といった動作中のアプリケーションの状態も写真の視覚情報とともに取得し,u-Photoを通じて他の情報家電への同じ作業の再現といった複数機器間の協調動作も実現できる.In this paper, we describe a novel method u-Photo for capturing contextual information of networked appliances and sensors in ubiquitous home network environment. In ubiquitous home network environment, it is difficult for users to understand the likage of the physical and virtual world. In u-Photo, users can get intuitively embedded contextual information by taking photographs and start distributed application from the photograph without any configuration of destination such as IP address. In addition, u-Photo also records status of application to realize multi-device collaborative appliications such as suspend/resume of user's task.
著者
エルバドラウイ ジャマル 山田 功
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.30, pp.31-36, 2005-04-15

悪条件(Ill-condition)の線形逆問題に「(出力誤差の2乗平均値の最小化を指導原理とする)線形最小2乗法」を適用すると, 「パラメータ推定値と真値との2乗平均誤差」は, 線形モデルの係数行列が持つ"非零特異値"の逆数の2乗のオーダとなり, 満足のいく結果を与えない。1970年にMarquardtは, 雑音モデルが加法性白色雑音と仮定できるとき, 係数行列の低階数最良近似行列の「(Moore-Penrose型)一般逆行列(注 : この行列も低階数行列となる)」を推定行列に用い, 推定精度の大幅な改善に成功している。Marquardtの結果は, 低階数行列の中に最小2乗法に優る推定法の存在を示した点で注目されるが, 『低階数行列全体の中で, Marquardtの推定行列の(統計学的な最適化規範に基づいた)"位置付け"』については, 明確な議論が見当たらない。小文では, 「低階数行列は不偏推定行列にならない」という基本事実に注目し, 低階数行列の「擬似不偏性」という概念を定義する。更に「擬似不偏性」を満足する全ての低階数推定行列の中で「最小の分散値」を達成する推定行列(『最小分散低階数擬似不偏推定行列』)を定義し, その代数的構造を明らかにしている(主定理)。「擬似不偏性」は「不偏性」の自然な一般化であり, 「最小分散低階数擬似不偏推定行列」は, 「最小分散不偏推定行列(Gauss-Markov estimator)」の自然な一般化となっている。主定理は, 加法雑音が白色となる場合に, Marquardtの推定行列が「最小分散低階数擬似不偏推定行列」として位置づけられることも示しており, 「最小分散低階数擬似不偏推定行列」がMarquardtの推定行列の非自明な一般化であることを明らかにしている。
著者
鈴木 生郎
出版者
The Philosophy of Science Society, Japan
雑誌
科学哲学 (ISSN:02893428)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.15-28, 2008

The paradox of coincidence, a paradox about the relation between a material object and its stuff, has been paid a great attention to in recent metaphysics. In this paper, I compare two influential approaches to this paradox; sortalism and fourdimensional worm theory, and defend sortalism. I give the following two arguments. (1) Worm theory, like sortalism, must introduce sortal concepts to resolve the paradox. So both approaches owe the (almost) same theoretical burden to explain how sortal concepts work. (2) Worm theory, unlike sortalism, introduces sortal concepts in a very problematic way.