著者
鶴田 節夫 鬼塚武郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.30, no.4, pp.427-438, 1989-04-15
被引用文献数
7

産業分野におけるエキスパートシステムの開発が盛んであるが 1人の専門家を代行するエキスパートシテムが中心である.現実社会では複数専門家の協議の必要な大局判断が判断業務のネックとなる場合が多いが 目標や制約が複雑・不明確かつ競合するため その計算機化は難しい.例えば 列車タイヤ作成など列車(運行)スケジューリングでは 列車・旅客・運用など各関係の専門家間の利害調整や協議がネックになる.本論文では 列車スケジューりングを具体例に 大局判断ネックの軽減を目的として複数専門家の推論・協議を計算機と1人の人間(熟練者でなくても良い)により代行可能とする協調推論型知識情報処理の一方式を提案する提案方式は オブジェクト指向やアクタ理論をベースとするが 「オブジェクトの理論的表現であるアクタ理論のアクタとは異なり 1人の専門家に相当するオブジェクトをアクタ(俳優 登場人物.ただしユーザである1人の人間もアクタと考える)として 一般のオブジェクトと区別して概念化し 複数のアクタが互いに関連する要求や問題点をメッセージバッシングにより交信するための枠組としての協議劇」として スケジュール立案のための複数専門家の推論や協議すなわち協調推論をモデル化するものである.実験システムを開発し その有用性を示す.
著者
松田 雅弘 新田 收 古谷 槇子 楠本 泰士 小山 貴之
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.45, no.4, pp.248-255, 2018 (Released:2018-08-20)
参考文献数
18
被引用文献数
2

【目的】発達障害児はコミュニケーションと学習の障害以外にも,運動協調性や筋緊張の低下が指摘され,幼少期の感覚入力問題は運動協調性の低下の原因のひとつだと考えられる。本研究は幼児の運動の協調性と感覚との関連性の一端を明らかにすることを目的とした。【方法】対象は定型発達の幼児39 名(平均年齢5.0 歳)とした。対象の保護者に対して,過去から現在の感覚と運動に関するアンケートを実施した。運動の協調性はボールの投球,捕球,蹴る動作の25 項目,80 点満点の評価を行った。5,6 歳児へのアンケート結果で,特に感覚の問題が多かった項目で「はい」と「いいえ」と回答した群に分けて比較した。【結果】「砂場で遊ぶことを嫌がることがあった。手足に砂がつくことを嫌がった」の項目で,「はい」と回答した群で有意に運動の協調性の総合点が低かった。【結論】過去から現在で表在感覚の一部に問題を示す児童は,児童期に運動の協調性が低い傾向がみられた。
著者
大熊 喜邦
出版者
日本建築学会
雑誌
建築雑誌 (ISSN:00038555)
巻号頁・発行日
no.612, pp.513-514, 1936-05
著者
杉山 和碓 金 哲浩 小野 健太 渡辺 誠
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.45, no.6, pp.11-18, 1999-03-31 (Released:2017-07-21)
参考文献数
2
被引用文献数
1

デザイン決定プロセスはその企業の状況, 体質などによって異なる。その中で本研究ではデザイン決定プロセスに影響を与えると思われる要素の一つとして組織体系(企業におけるデザイン機能の組織的な位置)を取り上げ, 各企業におけるデザイン決定プロセスと組織体系との関係を明らかにし, 効率的なデザイン決定プロセスを行うための方向性を示すことを目的とした。そして, 各社のプロセスの現状を把握するために調査を行い, 各社のデザイン決定プロセスと組織体系を分類し, 比較を行った。その結果, デザイン決定プロセスの効率化においては, 事業部内デザイン組織の方が, 企業内独立デザイン組織に比べて効率的なプロセスをとっていることが分かった。しかし, 企業内独立デザイン組織であっても, 情報・知識の共有, 思考様式の統一を図るための工夫, 努力をすることによリ, 効率的なプロセスをとることは可能であることもわかった。
著者
重松 秀樹 ゲーレ クリストフ
出版者
日本結晶学会
雑誌
日本結晶学会誌 (ISSN:03694585)
巻号頁・発行日
vol.63, no.4, pp.262-266, 2021-12-15 (Released:2021-12-18)
参考文献数
4

Effective from 2021B, CryoTEM will be offered in addition to SPring-8 public beamlines for protein crystallography and BioSAXS beamlines. Two CryoTEMs, EM01CT(JEOL CRYO ARM 300), and EM02CT(JEOL CRYO ARM 200)are provided as auxiliary instruments for evaluating the properties of samples for crystallization, such as monodispersity and structural heterogeneity.
著者
清田 義和 佐久間 汐子 岸 洋志 須藤 明子 小林 清吾 宮崎 秀夫
出版者
一般社団法人 口腔衛生学会
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.307-312, 1997-07-30 (Released:2017-10-20)
参考文献数
19
被引用文献数
12

本研究の目的は,フッ化物ゲルを歯ブラシを用いて塗布する方法による乳歯う蝕予防プログラムの効果を評価することである。う蝕がない1歳6ヵ月児892名を対象とし,希望により3歳まで6ヵ月間隔で受けたフッ化物ゲル歯面塗布の回数によってグループ分けし,3歳6ヵ月の時点でう蝕の発生数を比較した。その結果,定期的に4回の塗布を受けた群のう蝕発生数が最も少なく,全く受けなかった群に比較して平均う蝕発生(dmfs)数で47.5%の有意な差が認められた。本法で有意なう蝕予防効果を得るために,少なくとも年2回の定期的,継続的なフッ化物歯面塗布の実施が必要であることが示唆された。
著者
青木 眞澄
出版者
上智大学哲学会
雑誌
哲学論集 (ISSN:09113509)
巻号頁・発行日
no.50, pp.71-89, 2021
著者
大浦 浩文
出版者
The Japanese Society of Snow and Ice
雑誌
雪氷 (ISSN:03731006)
巻号頁・発行日
vol.12, no.3, pp.7-9, 1950-11-25 (Released:2009-09-04)
参考文献数
1
被引用文献数
1 1

The reflection of sound at the snow surface were observed with the method of standing wave. If the amplitude of incident wave is a, and that of reflected wave is b, then the maximum amplitude of standing wave is a+b, and the minimum is a-b. These values a+b and a-b were measured with the carbon microphone and the Brown tube. From these values the rate of absorption A= (a2-b2)/a2 were calculated. The results were shown in Table 1. and Fig. 1.From these results the following were known.1. The rate of absorption A is considerably large.2. The smaller the density, the larger the absorption.3. For the settled snow, the higher the frequency of sound, the larger the absorption.4. For the settled snow, when the snow were warmed and wetted, the absorption increased.