著者
松本 省二 小山 裕司 石原 拓磨 安田 あゆ子 中原 一郎 沖田 慎平
出版者
藤田医科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2021-04-01

【背景】脳卒中受け入れ病院では、組織的なチーム医療提供体制の整備が不可欠如である。申請者は、脳卒中のチーム医療をICTで支援する<タスカル/TQM (Total Quality Management)プログラム>を開発してき。【目的】日本の約15-30施設に<タスカル/TQMプログラム>を導入し、 導入前後の診療への影響を評価し、様々な病院での<タスカル/TQMプログラム>の有効性とそれに関連する因子解明する。【予想される結果と意義】病院の状況に即した<タスカル/TQMプログラム>の運用方法が明らかとなることで、様々な病院での脳卒中の診療プロセスの改善に貢献できる。
著者
牛場 潤一
出版者
慶應義塾大学
雑誌
学術変革領域研究(A)
巻号頁・発行日
2020-11-19

本研究計画では、標的脳領域に選択的に作用する次世代型BMI技術を脳卒中後の臨界期に経日的に適用して、機能代償回路の形成をガイダンスすることに挑戦し、機能回復臨界期が外因的に延長・増大できることを明らかにする。また、その過程で安静時機能結合MRIを計測し、傷害脳の回復期に誘導できる可塑的変化量を同定する。また、運動機能スコアへの利得を算出し、脳卒中後の機能回復臨界期における潜在的回復量を明らかにする。
著者
立石 洋平 松本 武浩 河野 浩章
出版者
長崎大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2020-04-01

脳卒中と心不全や心房細動を始めとした心疾患は互いが強く関連し、いずれも生活の質に影響を及ぼす。これらを共通レジストリに登録し、観察していくことは脳卒中・心疾患の包括的な予防医療の展開につながると思われる。一方、レジストリの構築には人的、経済的負担を伴い、継続が困難になる場合が多い。そこで、我々は、すでに使われている地域医療連携ネットワークシステムを利用して脳卒中・心疾患共通レジストリを構築する。さらにウェアラブル端末を利用し血圧や脈拍なども自動格納する。これらのデータや画像および血液データ、生活の質についてのデータを登録し、脳卒中や心疾患発症や死亡などの発生を予測する因子の探索を試みる。
著者
吉村 壮平 古賀 政利 豊田 一則 中井 陸運 三輪 佳織 笹原 祐介
出版者
国立研究開発法人国立循環器病研究センター
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2021-04-01

脳卒中の予防や、医療機関の診療レベルの向上のためには,脳卒中患者の登録事業により脳卒中診療の実態を知ることが不可欠である。わが国最大規模の、「日本脳卒中データバンク」のデータを人工知能(AI)を用いて解析することにより、脳卒中後の障がいを予測する方法と、それを臨床現場で活用できるシステムの開発を目的とする。簡易に利用可能なシステムが実用化されれば、脳卒中専門医以外の医療者や一般人であっても、脳卒中を起こして直ぐの時期にとるべき行動を決定する補助とすることができる。脳卒中を正しく診断し、適切に治療方針を立て、再発予防治療を行うことにより、重い障がいが残らないようにすることが期待される。
著者
源河 亨
出版者
美学会
雑誌
美学 (ISSN:05200962)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, 2017

Peter Kivy claims, from his early works, that music cannot arouse "garden-varietyemotion" such as joy, anger, fear, sadness. According to him, the emotion aroused bymusic is a special "musical emotion"; the object of this emotion is always music. Thisclaim seems to be counterintuitive and thus elicits many objections from philosophers,musicologists, psychologists, neuroscientists, and artists. However, I will argue thatKivy's position is most plausible given the philosophy of emotion. Especially, I will showthat there is no emotion deserving to be called "sadness" that is aroused by music. Byappealing to philosophical considerations on emotion, I will support the following twopoints that Kivy emphasizes. The first is the lack of an object. There are no sad things(no loss) while we listen to music. If sadness does not occur, the lack of an objectmakes no matter. The second point is the paradox of negative emotion. Sadness has anegative value and we prefer to avoid it. If we can accept this, why then, are we willingto listen to music that make us sad? Again, if sadness does not occur, there arises noparadox.
著者
津上 智実 Motomi TSUGAMI
出版者
神戸女学院大学研究所
雑誌
神戸女学院大学論集 = Kobe College studies (ISSN:03891658)
巻号頁・発行日
vol.66, no.2, pp.95-111, 2019-12

本論は、『漢珍日日新報データベース』によって『台湾日日新報』を調査し、永井郁子(1893~1983)の台湾楽旅の実態を解明することを目的とする。調査の結果、記事81点が見出されること、そこから永井の台湾楽旅は第一回(1928)、第二回(1930)、第三回(1933)、第四回(1936)および第五回(1937)の5度に及ぶこと、永井の台湾行きは詐欺事件に端を発していること、これらの記事から第一回6件、第二回4件、第三回22件、第四回1件、第五回2件、合計35件の独唱会の存在が知られること、とはいえ、それらは実際に永井が行なった演奏会のせいぜい半数程度しか報道していないこと、内6つの演奏会については演奏曲目の詳細が明らかになり、他の3つについてはプログラム構成の大枠が知られること、第三回については当時の拓務相永井柳太郎の勧めで渡台し、多数の小学校・公学校・高等女学校・師範学校で独唱会を行なって、永井柳太郎作詞、宮良長包作曲の〈新日本建設の歌〉を歌い、かつ児童生徒に歌わせたこと、永井の渡台を組織したのは台湾総督府の官僚を中心とする永井郁子女史後援会であったことが明らかになった。
著者
西川 智文 岡村 智教 上羽 哲也 宮松 直美 北条 雅人 福田 俊一
出版者
京都光華女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01

脳梗塞既往者314名のデータベースを作成し、これと並行して行っている健常者集団の調査(「日常的な健康度を指標とした都市コホート研究」(神戸トライアル)参加者の内、比較対象となる1013名)のデータと比較した。その飲水習慣から脳梗塞既往者の脳梗塞発症前の水分摂取量は健常者集団と比較して少ないことが推測された。この成果を国内外の学会にて発表を行い、まとめたものは国際英文雑誌であるCerebrovascular Diseasesに掲載された。
著者
桂 研一郎
出版者
日本神経治療学会
雑誌
神経治療学 (ISSN:09168443)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.351-352, 2020 (Released:2021-02-05)
参考文献数
3

Most important factor to prevent stroke for the first time is hypertension. However, there are relatively few people who get normal blood pressure, although they aware their own hypertension. Recently that tendency was called “hypertension Paradox”. In Japan many people receive medical checkup which named “Ningen Dock” or “Brain Dock”. At those medical checkup, the measured blood pressures are often dissociated from the blood pressure of the usual daily life. Especially, people with 50 years old or higher have been spending tough and stressful days. The percentage of those stressful time part per day sometimes become very high. We should distinguish the difference of their life pattern to evaluate their blood pressure data at “Ningen dock”, or “Brain Dock”.
著者
長倉 淳子 三浦 覚 齊藤 哲 田中 憲蔵 大橋 伸太 金指 努 大前 芳美
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース
巻号頁・発行日
vol.131, 2020

<p>きのこ原木栽培に用いる広葉樹について、原木利用部位の放射性セシウム濃度を当年枝のセシウム濃度から推定する方法の確立を目指している。本研究は、当年枝のセシウム濃度が同一個体内の採取位置によって異なるかどうかを明らかにすることを目的とした。原発事故後に萌芽更新したコナラ林3サイトの各3個体から8~11本の当年枝(主軸の梢端から下部に向けて5本、および主軸以外の萌芽枝)を採取し、放射性セシウムおよび安定同位体セシウムの濃度を測定した。当年枝の放射性セシウム濃度は、個体によっては採取位置によって2倍以上異なるものもあったが、梢端で高い、下部で高い、主軸で高い、といった採取位置による決まった傾向はみられなかった。放射性セシウム濃度の変動係数は枝間では0.22、個体間では0.29、サイト間では0.51であり、個体内変動よりもサイトによる違いが大きかった。コナラ当年枝の放射性セシウム濃度は枝間や個体間でばらつきはあるが、サイトの指標値として利用できる可能性が示された。</p>
著者
岡本 五十雄 堀口 信
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.447-451, 1987-06-10

はじめに 車の運転免許は20歳以上の成人の59.5%,40歳以上では52.7%が保有している1).当然,脳卒中患者の多くも発症前は車を運転していたと思われるが,実際には,重症例はもちろん,軽症例でも運転する例は非常に少ない.その理由として,患者自身の運転に対する不安,家族をはじめとする周囲の者が脳卒中になったというだけで車の運転そのものを危険視して患者に運転をさせないことや医師自身が患者の車の運転に無関心であることなどが考えられる.しかし,社会復帰に向けて,例えば仕事や通勤にぜひとも必要な場合があり,ときには積極的にすすめなければならないこともある. 著者らは,過去5年間で21名の脳卒中患者による車の運転を経験し,安全な運転の可能性について検討したので報告する.
著者
菊地 庸介
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.51, no.3, pp.41-51, 2002-03-10 (Released:2017-08-01)

本稿では、近世から明治初期にかけての講釈を見る直接的な資料として講釈の台本(そのうち点取り本)に注目した。点取り本は演者が講釈の要所要所を記し、符号を多用することが大きな特徴である。さらに、点取り本『義士銘々伝』の種となった実録を特定し、実録から講釈へという、変化を分析した。これらのことを通じ、文字によって表現されていたメディアが声によるメディアへと変換される一例の様相を考察した。
著者
大塚 勲
出版者
熊本大学
雑誌
熊本大学社会文化研究 (ISSN:1348530X)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.51-70, 2017-03-25

This paper presents that expansion of government bonds in the late 1970s was caused bya control of the former Prime Minister Kakuei Tanaka. The government budgeted 2 trillionyen for revenue generated by the government bonds in the 1975 fiscal year and 15.3 trillionyen in the 1979 fiscal year. They expanded to 7.65 times in only four years. The budgets wereformulated according to an economic plan developed in 1976. Although the plan controlled thebudget inflation, the government depended on the government bonds because of shortage of taxrevenue. As a result, the government bonds expanded rapidly but the plan was realized. Theeconomic plan was formulated in the Takeo Miki Cabinet, not in the Tanaka Cabinet. However,the plan was in accordance with part of a 10 year economic plan which was examined but notdeveloped by Tanaka cabinet. Mr. Tanaka controlled the budgets in order to realize the planin the Tanaka Cabinet. As a result, government bonds were the inflated in the late 1970s. Thepaper therefore concludes that we should call them Tanaka government bonds policy.