著者
大西 由美
出版者
公益社団法人 日本語教育学会
雑誌
日本語教育 (ISSN:03894037)
巻号頁・発行日
vol.147, pp.82-96, 2010

<p> 本稿では,ウクライナの大学において日本語を専攻する学習者を対象に,日本語学習動機調査を行った。ウクライナは日本との人的・経済的交流が少ない「孤立環境」と呼ばれる地域である。日本語学習者は増加傾向にあるが,卒業まで意欲的に学習できない学生が多いことが問題となっている。</p><p> 一方,日本語学習者を対象とした動機づけ研究では,環境が大きく異なるにも関わらず,他地域の動機づけ尺度を基に調査が行われる傾向がある。</p><p> そこで,本稿では,日本語学習動機を自由記述によって収集し,先行研究にはない項目を含む35項目の尺度を作成した。5大学の学生を対象に質問紙調査を行い,180名分のデータを得た。学年層別の因子分析の結果,低学年と高学年では動機づけの構造が異なることが明らかになった。低学年の学習者は文化に関する動機と仕事に関する動機の相関が高く,これらの動機が対立するものだとしている他地域の先行研究とは異なる結果となった。</p>
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1926, pp.88-90, 2018-01-29

国内で急増した太陽光パネルが近い将来、大量のゴミに変わる。埋め立て時に問題となる有害物質を除去するには、リサイクル技術の確立が急務だ。パネルを構成する「ガラス」と「発電素子」を分離する手法で、各社が工夫を凝らしている。
著者
由良 晋也 戸塚 靖則 大井 一浩 馬渕 亜希子 由川 哲也 出山 文子 大廣 洋一 後藤田 章人 松樹 隆光 岡田 和樹 山口 泰彦 小松 孝雪 井上 農夫男
出版者
The Japanese Society for Temporomandibular Joint
雑誌
TMJ : journal of Japanese Society for Temporomandibular Joint : 日本顎関節学会雑誌 (ISSN:09153004)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.200-204, 2002-08-20

咬合力と関節内圧との相関関係を明らかにする目的で, クローズド・ロック症例と顎関節症状のないボランティアの咬合力と関節内圧を同時に測定したので報告する。<BR>対象は, クローズド・ロック症例4名4関節と顎関節症状のないボランティア4名4関節である。プレスケール50HタイプRを用いて咬合力を測定し, 動脈圧モニタリング用のトランスデューサーを用いて関節内圧を測定した。<BR>咬合力と関節内圧との間の相関係数は, クローズド・ロック症例とボランティアのいずれも0.7以上 (0.710~0.954), 決定係数は0.5以上 (0.504~0.910) であった。これらの結果から, 咬合力と関節内圧との関係は, 直線的な正の相関関係であることが示された。回帰係数は, 被験者により差のあることが示された (15.3~270.9)。<BR>関節内圧は咬合力の増加に伴って上昇することから, 強い噛みしめが顎関節に負荷を加える因子の一つであることが明らかとなった。

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著者
大江健三郎著
出版者
新潮社
巻号頁・発行日
1963
著者
外村 仁 飯塚 真紀子
出版者
日経BP社 ; 2002-
雑誌
日経ビジネスassocie (ISSN:13472844)
巻号頁・発行日
vol.14, no.3, pp.31-34, 2015-02

新しいネットサービスを次々と生み出すIT産業の本場、米国。外村仁さんは世界のIT業界で有名な日本人で、2000年に米シリコンバレーへと移り住んだ。「育ちは熊本、大学卒業まで日本で過ごした」という外村さんが、英語習得の歴史を振り返る。
著者
神庭 重信 加藤 隆弘
出版者
九州大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2013-06-28

精神疾患患者を含む患者でのミクログリア異常を解明するための橋渡し研究ツールとして、末梢血単球に2種類のサイトカインを添加することでわずか2週間で作製可能な直接誘導ミクログリア様細胞(iMG細胞)を独自開発し、一次性ミクログリア病の那須ハコラ病患者、双極性障害患者、線維筋痛症患者で、iMG細胞の活性レベルが重症度と相関するなど疾患特異的な興味深い反応の抽出に成功した。さらに、ヒト線維芽細胞由来直接誘導ニューロン(iN細胞)の作製技術を自身のラボで改良し、わずか1週間で誘導可能な早期iN細胞の作製に独自で成功し、NF1患者由来の早期iN細胞において興味深い遺伝子発現パターンを見出すことに成功した。
著者
瀧口 範子 飯塚 真紀子 長野 美穂
出版者
日経BP社 ; 1985-
雑誌
日経マネー (ISSN:09119361)
巻号頁・発行日
no.383, pp.68-73, 2014-06

「またバブル?」。1人250ドルもするセットメニューしかないレストラン、さほど優秀でないプログラマーが年俸20万ドル以上で転職したという話。サンフランシスコ周辺は、つい数年前の不況などまるでなかったかのようだ。
著者
石原 安佐子
出版者
一般社団法人 日本オリエント学会
雑誌
オリエント (ISSN:00305219)
巻号頁・発行日
vol.53, no.1, pp.82-105, 2010-09-30 (Released:2014-03-31)

For the Egyptians, who believed in rebirth after death, bread was indispensable to the living as well as the dead, dominating their entire lives and customs from the gods and the kings right down to the commoners. Records and the bread still exist, and bread appears on many of the lists of items excavated from the tombs. The research was focused on the bread of the list of offerings at the Medinet Habu which inherited the traditions of the Old Kingdom. Analysis of the numbers and kinds of bread on the lists showed that bread was important in ancient Egyptian society. There were monthly regular and annual feasts, and bread was indispensable at many of these including the top 7 that were considered to be the most important. It was also found that different kinds of bread existed, some of which were ofiered only at specific feasts. By analyzing the relationship between the seasonal composition of bread and the numbers of offerings, it was shown that numerous and important feasts were held when floods occurred. The ancient Egyptians seemed to have taken advantage of the annual floods on the Nile River.
著者
溝口 弘泰 長谷川 勝男 古川 秀雄 宇野 秀敏 大貫 伸
出版者
水産総合研究センター
雑誌
水産技術 (ISSN:18832253)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.27-36, 2010-09
被引用文献数
1

日本の海岸に漂着する大量のゴミは年間約15万トンであり,美観を損ねるだけでなく生態系まで破壊する問題となっている。漂着ゴミ発砲スチロールを回収し油化することによって得られるスチレン油を,軽油と混合し漁船エンジン等で使用することができれば,新しい循環サイクルを構築することができる。本研究では,漂着ゴミ (発砲スチロール) から抽出されたスチレン油を軽油と混合し (5wt%,10wt%,15wt%,20wt%),エンジン試験を行い,燃焼特性,排気特性ならびに耐久性について比較検討した。スチレン油の動粘度が小さいため,混合率20wt%が使用限度となる。それぞれの混合油の燃費率,排気温度ならびにCO2濃度は軽油と比較して,特段の変化は見られなかった。混合油のNOx濃度とスモークは,軽油と比較して混合率が高くなるに従い増加傾向となった。混合油 (10wt%) 使用での32時間耐久試験を行い,エンジンヘッドを開放し燃焼室の汚れ具合を軽油使用後と比較した結果,カーボンの付着具合ならびに吸排気弁裏側の汚れについては同等であった。以上のことより,漂着ゴミ発砲スチロールを油化して生成されるスチレン油は,軽油と20wt%までの混合であればディーゼル機関の燃料として使用できる可能性があることが示唆された。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1365, pp.46-48, 2006-11-06

ホンダが昨年11月に発売した新型「シビックハイブリッド」。走行燃費を31km/リットルと旧型の29.5km/リットルより改善させている。 その燃費改善を陰で支えたのが、ホンダ系のブレーキメーカーである日信工業。同社はホンダと共同で、ブレーキでのエネルギー回収量を旧型の1.5倍に高め、新型車の燃費改善に貢献した。
著者
米山 京子 池田 順子
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.51, no.12, pp.1008-1017, 2004 (Released:2014-08-29)
参考文献数
13

目的 食事からのカルシウム(Ca)摂取量の増大は長期授乳婦の骨密度低下を阻止し得るか,また,長期授乳により低下した骨密度の回復について,骨代謝を考慮して検討する。方法 1 年間以上の授乳婦について,授乳中の Ca 摂取量を食事指導により増大させた群(M 群)と授乳中に乳・乳製品を殆ど摂取しなかった群(N 群),および非授乳群(C 群)について,超音波法による骨密度測定および尿,血液(M, C 群のみ)中の骨代謝指標の測定を出産後 1~12週に開始し,その後半年に 1 回の頻度で最長 2 年間追跡測定,それらの変化を 3 群または 2 群間で比較検討した。結果 1. M 群の Ca 摂取量は平均1,032 mg/日で,日本人の授乳婦の栄養所要量に較べ幾分少なかった。 2. 骨密度変化のパターンは 3 群間で有意に異なり,1 年後に N 群では有意に低下(−8.0%),C 群では有意に上昇したが,M 群では有意な変化は認められなかった。開始時の骨密度値および出産回数を考慮して,1 年後の骨密度変化率は 3 群間および M, N 群間で有意であった。 3. 1 年半後の骨密度変化率は 3 群間で有意差は認められなかった。 4. M 群では開始時および半年後の尿中 Hydroxyproline/Creatinine は N 群より有意に低く,1 年後の尿中 Calcium/Creatinine は有意に高かったが,C 群とは両指標とも有意差は認められなかった。 5. M 群では 1 年後までの血清中 Bone alkaline phosphatase は C 群の半年後の値に較べ有意に高く,1 年後までの Osteocalcin も高い傾向であった。結論 授乳に対して Ca 摂取量が充足されれば,1 年以上の長期授乳でも骨密度低下はみられない。長期授乳により骨密度が低下した場合も平均的には離乳後半年で開始時まで回復するが,授乳期間中の骨密度の極端な低下は母児双方にとって好ましくない。
著者
山本 剛 坂根 裕 竹林 洋一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. HI, ヒューマンインタフェース研究会報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.105, pp.13-20, 2003-09-26
参考文献数
17
被引用文献数
5

カメラ,マイク,モーションセンサを搭載したマルチモーダルヘッドセットを装着することで,話者が会話中に行う非意図的な「うなずき」動作を検出し,会話中の重要箇所をマルチモーダルセンサデータから知識コンテンツとして抽出するシステムを実装した.本稿では,会話の重要箇所を把握する手段としてのうなずきの有効性を実験を通して述べ,状況や個人差を考慮したうなずきの検出方法とその応用について論じる.
著者
飯塚 真紀子
出版者
日経BP社 ; 2002-
雑誌
日経ビジネスassocie (ISSN:13472844)
巻号頁・発行日
vol.16, no.9, pp.28-30, 2017-08

PART1 「応援される人」はここが違うリチャード・ブランソン英ヴァージン・グループ創業者オプラ・ウィンフリー米国の"超"人気司会者ビル・クリントン第42代米大統領photographs by ZUMA Press/アフロ(左)、Broadimage/アフロ(中央)、ロイター/アフロ(右)テ…
著者
濟渡 久美 吉成 愛未 石川 伸一
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.30, 2018

【目的】<br><br>低温調理は食材を一般的な調理温度より低い55℃~90℃程度の温度帯でじっくり加熱する調理法である。長時間加熱することで軟らかくなり,また真空包装して調理することにより様々な長所を有する。近年この真空低温調理が注目され,種々の食事提供の場で幅広く活用されているが,2日間以上の長時間調理の報告はほとんどされていない。そこで,真空低温調理による食肉への長時間加熱の影響を検討することを目的とした。<br><br>【方法】<br><br>牛すね肉,豚すね肉それぞれに対し1%重量の塩を添加後,真空処理し,恒温乾燥器で55,60,65,70,75℃で1,3,5,7日間加熱調理したものを試料とし,レオメーターを用いてかたさを測定した。官能評価は,牛すね肉は65℃で,豚すね肉は70℃で1,3,5,7日間調理したものを試料とし,「かたさ」「多汁感」「うま味」「香り」「脂っこさ」「色」「総合評価」の7項目について7段階評点法で行った。パネルは18歳~23歳の男女71名とした。<br><br>【結果】<br><br>レオメーターでの測定の結果、牛すね肉の長時間調理について、調理温度が高いほどテクスチャーが柔らかくなる傾向がみられ、全ての温度帯で5日間調理のサンプルは1日間調理と比較し有意にかたさの値が減少した。55℃~75℃の長時間調理ではタンパク質変性,特にコラーゲンのゼラチン化が最もかたさに影響を与えると考えられる。豚すね肉の官能評価について、総合評価では3日と5日、3日と7日で調理時間が長くなるほど有意に低下する傾向がみられた。豚すね肉はコラーゲンの変性の進行に伴い、コラーゲン変性を3日以内の加熱変性の状態に抑えたものが好まれる傾向にあるのではないかと考えられる。