著者
蔵岡 孝治 矢澤 哲夫
出版者
The Ceramic Society of Japan
雑誌
日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
巻号頁・発行日
pp.452, 2002 (Released:2003-10-30)

シリカマトリックス中に液晶分子を分散した無機-有機ハイブリッドをゾル-ゲル法により作製した。作製した無機-有機ハイブリッドゾルは、π-π相互作用のため透明で均一であった。このゾルをゲル化後、焼成することにより、超微細孔(1nm以下の細孔)をもつことが窒素吸着の測定結果により明らかとなった。
著者
蔵岡 孝治 植田 剛士 佐藤 正昭
出版者
公益社団法人 日本セラミックス協会
雑誌
日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
巻号頁・発行日
vol.2004, pp.427, 2004

ポリエチレンテレフタラート(PET)基板上にシリカマトリックス有機-無機ハイブリッド膜をゾル-ゲル法を用いて作製した。作製した膜は主な成分がシリカであるため透明性を有し、有機高分子とのハイブリッド化により柔軟であり、SEMによる膜表面観察でもクラックは観察されなかった。この特性は無機成分と有機成分が分子分散しているためであると考えられる。また、包装材料としての適用性を評価するために、気体透過性、硬度などを測定した。得られたハイブリッド膜の酸素の透過係数はPET基材に比べて小さく、クラックのない緻密な膜が形成されていることがわかった。
著者
榊原 理智
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.46, no.3, pp.39-49, 1997

太宰治『斜陽』には、<語り手>かず子の語る行為が語りそのものを変えていくさまが、明確にあらわれている。刻々と変容するかず子は、従って<語り手>という言葉でくくることのできないものである。「語る行為」についての小説であるという側面を、テクストに即して見ていくことによって、「道徳革命」の評価という従来の『斜陽』論と、欧米のナラトロジー理論への批判の契機となることを目指した論文である。
著者
篠原 愛人
出版者
摂南大学外国語学部「摂大人文科学」編集委員会
雑誌
摂大人文科学 = The Setsudai review of humanities and social sciences (ISSN:13419315)
巻号頁・発行日
no.24, pp.1-29, 2017-01

スペイン語の敬称「ドン」は中世、一部の上級貴族にのみ使用が許されていたが、時とともにその規制は緩んだ。16 世紀にはスペイン領アメリカで征服者が普及させ、先住民の間でも使われるようになった。血筋を重んじる先住民史家チマルパイン(1579~1630?)も作品内で「ドン」を多用したが、独自の尺度をもっていた。本稿ではまず、彼の「ドン」適用基準を明らかにする。チマルパインは、系図を確かめる術のないスペイン人については、血筋より職階を第一の基準としたが、個人的な人物評価も加味した。先住民やメスティソに対しては血統を重視し、正統の首長が大罪を犯しても「ドン」を外さなかった。高い公職に就けば出自に関わらず「ドン」が付けられ、親子や兄弟間でも差がついた。貴族の血を引くと言いながら、チマルパインは自分の両親にも、自身にも「ドン」を付けなかったが、1613~20 年の間に自ら「ドン」を名乗り始める。同じ頃、それまで使わなかった「セニョール」や「セニョール・ドン」という敬称を使うようにもなった。以前、拙稿で指摘したように、自分たちの歴史を回顧し、「クリオーリョ」を意識し始めたのも同じ頃である。このような変化が生じた一因を彼の『第八歴史報告』(1620 年)に探ることができる。「古の言葉」、歴史を伝承する大切さを説き、その重責を自分が担ってゆく決意を表明しているのである。それは自分たちの民族の歴史を語り継ぐ歴史家として覚醒した証と言ってよい。
著者
牧志 祥子 又吉 亮 宮本 昇 平野 惣大 仲宗根 敏幸 中村 博幸
出版者
社団法人 日本口腔外科学会
雑誌
日本口腔外科学会雑誌 (ISSN:00215163)
巻号頁・発行日
vol.67, no.3, pp.194-199, 2021
被引用文献数
1

<p>Malignant peripheral nerve sheath tumors (MPNSTs) are very rare malignant neoplasia that arise from the peripheral nervous system and show nerve sheath differentiation. We report a case of primary malignant peripheral nerve sheath tumor of the mandibular gingiva.</p><p> A 53-year-old male was referred to our hospital presenting with a mass and pain in the mandibular gingiva. He had no appreciable disease and paralysis of the lower lip.</p><p> Computed tomography showed resorption of the mandible but no obvious lymph node metastasis.</p><p> Biopsy revealed a possible invasive unusual neuroectodermal tumor. Surgical resection was performed and the frozen section showed negative margins.</p><p> Histology revealed atypical spindle cells with clear chromatin and clear nucleolus which had proliferated and loosely infiltrated, but the cell boundaries were unclear. Immunohistochemical staining showed positive results for S-100 protein, p53, and vimentin, but negative results for pan-cytokeratin (AE1 / AE3), Melan A, and desmin. The Ki-67 labeling index was 10%. Accordingly, we diagnosed a low-grade peripheral nerve sheath tumor of the mandibular gingiva.</p><p> There were no signs of recurrence or metastasis at two years postoperatively. MPNSTs have poor prognoses and require careful follow-up.</p>
著者
金子 栄 山口 道也 日野 亮介 澤田 雄宇 中村 元信 大山 文悟 大畑 千佳 米倉 健太郎 林 宏明 柳瀬 哲至 松阪 由紀 鶴田 紀子 杉田 和成 菊池 智子 三苫 千景 中原 剛士 古江 増隆 岡崎 布佐子 小池 雄太 今福 信一 西日本炎症性皮膚疾患研究会 伊藤 宏太郎 山口 和記 宮城 拓也 高橋 健造 東 裕子 森実 真 野村 隼人
出版者
公益社団法人 日本皮膚科学会
雑誌
日本皮膚科学会雑誌 (ISSN:0021499X)
巻号頁・発行日
vol.131, no.6, pp.1525-1532, 2021

<p>乾癬治療における生物学的製剤使用時の結核スクリーニングの現状について西日本の18施設を調査した.事前の検査ではinterferon gamma release assay(IGRA)が全施設で行われ,画像検査はCTが15施設,胸部レントゲンが3施設であった.フォローアップでは検査の結果や画像所見により頻度が異なっていた.全患者1,117例のうち,IGRA陽性で抗結核薬を投与されていた例は64例,IGRA陰性で抗結核薬を投与されていた例は103例であり,副作用を認めた患者は23例15%であった.これらの適切な検査と治療により,結核の発生頻度が低く抑えられていると考えられた.</p>

1 0 0 0 OA 大日本史

著者
源光圀 編
出版者
吉川半七
巻号頁・発行日
vol.第7冊 巻53−62 本紀, 1900

1 0 0 0 國會

出版者
國會新聞社
巻号頁・発行日
0000
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネスassocie (ISSN:13472844)
巻号頁・発行日
vol.9, no.4, pp.43-45, 2010-03-02

「学生時代、どのデザインの『キャンパスノート』を使いましたか」。下の写真を見せて、職場の同僚に聞いてみよう。世代によって答えがはっきり分かれて面白い。「一度も使ったことがない」というビジネスパーソンはほとんどいないのではないか。それだけ、コクヨのキャンパスノートは、世の中に広く浸透している。
著者
John Prebble
出版者
Pimlico
巻号頁・発行日
2002
著者
シン キユン 小田 恭弘 古野 辰男 丸山 珠美 大矢 智之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RCS, 無線通信システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.251, pp.169-174, 2010-10-20
参考文献数
8
被引用文献数
1

MIMO伝送方式は複数ストリームの並列伝送が可能な方式として,周波数利用効率が高い無線通信方式として注目されてきた.しかし,見通し伝搬路では,直接波が支配的になり,MIMO信号の分離が困難になる.そのため,見通し伝搬路におけるMIMO(見通しMIMO)は,チャネル容量が著しく低下することが知られている.本報告では,電波を反射する反射板を見通し伝搬路上に設置することによって,見通しMIMOのチャネル容量改善効果に関して検討した.完全見通し伝搬路における2×2MIMOの固有値解析などによって,反射板の効果を明らかにし,計算機シミュレーションによってチャネル容量が増加することを示す.