出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1144, pp.64-66, 2002-06-03

5月31日に開幕したサッカーW杯。世界中のサッカーファンが熱狂する大会だが、スポーツ用具メーカーの独アディダスと米ナイキにとっても負けられない戦いとなる。アディダスは参加する32カ国のうち最も多い10カ国に、ナイキは次に多い8カ国にユニホームを提供するからだ。 両社とも会場国である日本の湿気対策として、吸湿乾燥を促す「2層構造」を取り入れた。
著者
島田 英昭 山田 裕介
出版者
日本デジタル教科書学会
雑誌
日本デジタル教科書学会発表予稿集 日本デジタル教科書学会第9回年次大会 (ISSN:24326127)
巻号頁・発行日
pp.47-48, 2020 (Released:2020-10-16)

本研究は、電子書籍の新しいインタフェースを開発し、心理実験により評価を行った事例を提供した。新しい「重ね」インタフェースを「パネル」および「既存」と比較した。大学生23名を対象に、正誤判定課題、感性評価およびインタビューを行った。その結果、操作性については重ねの有効性がみられなかったが、「新しさ」に関する感性評価では重ねの評価が高かった。以上から、電子書籍のエビデンスベースの評価の重要性について議論した。
著者
高橋 隆雄
出版者
熊本大学
雑誌
文学部論叢 (ISSN:03887073)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.21-39, 1981-11-30
著者
鷹取 泰子 佐々木 リディア
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2015, 2015

本報告では、ルーマニア・南トランシルバニア地方で活躍する「ADEPT Transylvania Foundation (アデプト・トランシルバニア財団)」というNGOの活動に注目した。ルーマニアでは1989年の革命以降、NGOの数が増えており、6万2千団体以上が登録されているが(2010年時点)、農村地域で活動する団体はその3割にも満たない。<br><br>事例として取り上げる本財団はEUの共通農業政策のもと、地元自治体や他のNGO・財団法人と協力し、農村の持続可能な発展や伝統的な農村景観の保全などを目指した活動を行っている。その活動は主に以下の3つのレベルで行われている。<br><br>まず、地域コミュニティーのレベルでは、具体的に様々な事業(環境調査・保全、持続可能な農業に関するコンサルティング、食品加工開発・マーケティングなど、農村経済の多様化に関する零細・中小企業・起業家へのサポート、地元学校での環境教育など)を実現させている。<br><br>また、地域レベルでは、共通農業政策の支援金やその他のスポンサー、財団の支援を取り付ける役割を果たしている。<br><br>さらに、国・EUレベルでは、共通農業政策の改善を目指して、地域コミュニティーのニーズに合わせた政策や支援金の実現を求め、ADEPTが実際に提案し、小規模農家を対象とした支援金制度が2014年より実施されるようになっている。<br><br>10年以上にわたって実績を積んだこのようなNGOの活躍と、農​村​の​持​続​可​能​な​発​展への貢献が今後も期待されている。<br>
著者
神谷 亨 井村 春樹 松村 拓朗 池田 宣央 土谷 美知子
出版者
洛和会ヘルスケアシステム
雑誌
洛和会病院医学雑誌 (ISSN:13411845)
巻号頁・発行日
no.32, pp.11-17, 2021-03-31

2019年12月末、中国湖北省武漢市より始まった新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、世界中で多くの感染者、死者を出し、未だ収束の目処は立っていない。当院では、感染流行の第2波中に第1回目のCOVID-19院内クラスター、第3波中に第2回目の院内クラスターが発生した。第1回目の院内クラスターは、2020年8月31日に発覚し、職員2名、入院患者6名、合計8名が感染し、16日後の9月16日に感染の終息を確認した。第2回目の院内クラスターは、12月28日に発覚し、職員3名、入院患者13名、合計16名が感染し、25日後の2021年1月22日に感染が終息した。COVID-19は、感染しても症状が乏しく、症状の乏しい患者が感染力を持ち、感染力が強く、潜伏期が長く、感染対策が極めて困難な性質を有している。病院や施設でのクラスターを防ぐためにも、有効なワクチンの普及と治療薬の開発が待たれる。
出版者
日経BP社
雑誌
日経X trend : 新市場を創る人のデジタル戦略メディア (ISSN:24340219)
巻号頁・発行日
no.25, pp.40-45, 2020-05

非公式ながらフルマラソンで2時間を切った米ナイキの厚底シューズ。各種のプロ大会で記録を塗り替え続け、オリンピックへの"切符"も獲得した。アプリやIoTシューズのデジタルトランスフォーメーション(DX)に次ぐ、本業のイノベーションはなぜ興すことができたのか。
著者
宮尾 嶽雄
出版者
日本哺乳類学会
雑誌
哺乳動物学雑誌: The Journal of the Mammalogical Society of Japan (ISSN:05460670)
巻号頁・発行日
vol.6, no.5, pp.199-209, 1976
被引用文献数
1

1967年5月より1975年5月までの間に, 中央アルプス (木曽山脈) および北アルプス南部で発見されたニホンカモシカ12頭の死体について, その胃内容物から食植物の種類を同定した。発見地点の海抜高度は1, 100~2, 000m, 死亡時期は秋 (10・11月) , 積雪期 (2~4月) , 早春 (3~5月) にわたっている。<BR>12個体の剖検例から, 胃内に発見された食植物は, 常緑針葉樹2科7種, 落葉広葉樹6科6種, 常緑広葉樹1科4種, 草本7科9種の総計16科26種になる (Table 1) 。これらを死亡時の季節別にみるとTable2およびTable3の如くになる。秋には9種で広葉樹が多く, 針葉樹は1種にすぎない。積雪期には8種の植物が食べられているが, 針葉樹が圧倒的に多い。早春になると食植物の種類は急増して18種となり, 草本の食べられる割合が多くなる。<BR>参考までに, 夏期に食痕によって確認されたニホンカモシカの食植物はTable4およびTable5の如く, 種類数はひじょうに多く, しかも草本が主な食物になることがわかる。<BR>すなわち, ニホンカモシカの食物としては, 秋に常緑広葉樹, 積雪期に針葉樹, 春から夏には草本が重要なものとなる。これを要するに, ニホンカモシカは, 新鮮な緑葉を求める動物なのである。<BR>したがって, ニホンカモシカの食生活は, 積雪期にきわめて厳しいものとなる。そのため, 山地森林の広域皆伐は, ニホンカモシカの生活を成り立たなくさせ, その結果, ヒノキなどの植林地に, ニホンカモシカによる食害が発生する。植林地への食害は, 環境破壊に対するニホンカモシカの無言の抗議行動であり, それはまた, 人間の生息環境悪化に対する警告でもある点を認識しなければならない。<BR>合成樹脂製品の断片2点が胃内にみられた1例もある。ニホンカモシカの死体は, ツキノワグマによって食い荒らされていることが多い。
著者
豊田 敏裕 門奈 哲也 鈴木 敬明 小浜 朋子
出版者
一般社団法人 日本色彩学会
雑誌
日本色彩学会誌 (ISSN:03899357)
巻号頁・発行日
vol.41, no.6+, pp.12-14, 2017-11-01 (Released:2018-02-20)
参考文献数
4

【目的・背景】ソムリエは,ワインを視覚的に評価する際,ワイングラスを傾けて,白い紙など高反射率の背景にかざした時に液面に現れるグラデーションなどからワインの産地や品質を確認している.この一連の評価について,分光測色によりその意味について考察した.【方法】ソムリエが色合いを分類した5種類の赤ワイン(ガーネット系3種類,ルビー系2種類)を試料とした.まず,厚さ10mmの光学セルを用いて分光透過率を測定し,CIELAB値(D65,2度視野)を求めた.次に,透過率の低いガーネット系の試料(3種類)を,精製水(イオン交換水)で2倍,4倍,8倍,16倍に希釈した試料を用いて,光学濃度の変化を,測定光路長の変化とみなして,ワイングラスを傾けた場合に,どのような色彩の変化が伴うかを調べた.【結果】試料の測色値は,全て同じ色相で,彩度の異なる分布を呈し,試料の測色値とソムリエによる色合いの分類の間には,明度以外に明確な関係は見られなかった.また,ガーネット系の試料3種類すべてについて,希釈による光学濃度の変化により,彩度と明度の関係に非線形性がみられた.
著者
飯土井 剛 前島 拓 子田 康弘 宮村 正樹 上田 洋 石田 哲也 岩城 一郎
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
構造工学論文集 A (ISSN:1881820X)
巻号頁・発行日
vol.67A, pp.659-672, 2021 (Released:2021-04-16)
参考文献数
11

The objective of this research is to investigate future maintenance methods focusing on water behaviors in the PC superstructure of the road bridge that has been in service for 23 years after construction under severe chloride environment. In the detailed investigations from 8 years ago, it was found that this bridge was deteriorated by corrosion of epoxy coated reinforcing bars and remarkable pop-out of concrete inside box girders due to the action of water. After various countermeasures to control water inside concrete, it was revealed that no remarkable deterioration was found in 2019. Based on these results, the maintenance methodology from the viewpoint of water was proposed.
出版者
日経BP社
雑誌
日経ヘルスケア = Nikkei healthcare : 医療・介護の経営情報 (ISSN:18815707)
巻号頁・発行日
no.376, pp.65-70, 2021-02

医療従事者向けには「先行接種」「優先接種」の2段階で臨む形になる。1月20日、厚労省は先行接種を実施する100病院について都道府県に事務連絡を発出した。内訳は国立病院機構が52病院、地域医療機能推進機構(JCHO)が27病院、労働者健康安全機構が21病院(66ペ…
著者
近藤 有希子
出版者
日本文化人類学会
雑誌
日本文化人類学会研究大会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2018, 2018

1990年代前半に大規模な紛争と虐殺を経験したルワンダ共和国において、国民の安全と治安は重大な関心事項である。これまでルワンダの国家は、開発における「優等生」と称賛されるとともに、その統治が「強権的」だとして非難されてきた。本発表では、そのようなルワンダの政治体制が、統治者の意志と実践だけによるものではなく、地域の人びとの安全を希求する想像力や実践とが交差するなかで、構築し維持されてきたことを描き出す。
著者
近藤 有希子
出版者
日本文化人類学会
雑誌
文化人類学 (ISSN:13490648)
巻号頁・発行日
vol.84, no.1, pp.58-77, 2019

<p>本論では、虐殺後のルワンダにおいて、和解し統合されたシティズンシップを創り出す装置として、虐殺記念週間におこなわれる集会や虐殺生存者基金に着目して、そのなかで方向づけられる人びとの倫理的な応答のあり方を検討する。それらの装置は、凄惨な紛争によって分断された人びとを等しく「ルワンダ人」として包摂する試みのもとに適用されてきた。他方で、そのとき形成される「国家の歴史」においては、トゥチだけを「生存者」、つまり「真のシティズン」として認定し、フトゥを一様に「加害者」、つまり「二級のシティズン」として位置づける効果を孕んでいる。そこでは愛する者の死を悼み、自身の壮絶な体験を嘆くことができるか否かという点で、格差をともなう承認の配置がおこなわれており、人びとの感情が規律化される事態が生じていた。</p><p>このような状況下にあって、村のなかには「トゥチの生存者」というカテゴリーに依拠して、その生存を確保させる者もいる。彼女たちの哀悼は、公的な場においてしばしば「国家の歴史」に一致した、およそ流暢な語りのなかに見出される。他方で、村に暮らす大半の人びとが虐殺時にはなんらかの脅威に曝されており、善悪に二分できない「灰色の領域」にあった。このような「国家の歴史」にはあてはまらない経験を生きる者たちの、決して語り慣れることのない発話は、かれらが代替不可能な個別の記憶とともに生き延びようとするときに現出している。</p><p>このとき地域社会のモラリティは、多くの者がみずからの経験に対して「言葉をもたない」ことにおいて開示されていた。なぜなら、統制されえない身体化された記憶、「語りえなさ」の発露としての情動こそが、体験の一般化を拒否する沈黙の作用とも重なりながら、個々人のかけがえのない経験を感知して、それに付随する痛みへの想像力の回路を開くからである。ここに、避けがたくともに生きる人びとの倫理的な応答性が導かれていた。</p>
著者
中野 紀和
出版者
日本生活学会
雑誌
生活学論叢 (ISSN:24332933)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.15-27, 1996-09-30 (Released:2021-03-29)

In this paper I will focus on the urban festival, Kokura Gion Daiko, in the kokurakita-ku Kitakuysyu-city Fukuoka-prefecture and consider the transient fashions or Fuzoku created by young people and their awareness on the festival. This festival is organized by Yasaka shrine, Chonai, Hozonshinkokai (the society for the preservation and promotion of Kokura Gion Daiko), enterprises and volunteer groups. Volunteer groups in particular have had an increasing role and responsibility in this festival. Members of volunteer groups from connections beyond those based on territory, kinship or a combination of territory and kinship. Why are volunteer groups accepted by the community as a whole, despite their recent appearance? Those groups welcome those young people who, out of their self consciousness and/or defiance toward adults, may have once left their neighborhood Chonai groups, but who later return to take part in the festival. Volunteer groups make it possible for diverse groups of people including residents of other areas to partipate in the festival.
著者
ペン セタリン
出版者
法政大学国際日本学研究所
雑誌
国際日本学 = INTERNATIONAL JAPANESE STUDIES (ISSN:18838596)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.151-164, 2009-03-31

Although the Buddhism of Cambodia and Japan differ in belonging to the Theravāda and Mahāyāna traditions respectively, both share the concept of offering. The most famous Cambodian Jātaka tale concerning offering is Vessandor chiadok (Vessantara, the Prince of Offering), which one can see depicted on the walls of every Buddhist temple in Cambodia, while that of Japan is “Prince Sattva’s Self-Sacrifice” (Jp. Shashin shiko 捨身飼虎), which can be seen depicted on the Tamamushi shrine in the collection of the Nara temple Hōryūji. There are also some others like those given in the famous Japanese collection of tales Konjaku monogatari-shū, such as “The offering of the Rabbit Bodhisattva” (from Sassa Jātaka), and “The lion who gave his leg’s flesh to the goshawk in exchange for the life of a monkey’s baby” (thought to derive from King Sivi Jātaka of the Mahāyāna doctrine). According to the Bukkyō Indo shisō jiten (Dictionary of Buddhist and Indian thought, 1987), the term “offering” means to extend money or other material objects to monks or beggars. But as Mahāyāna Buddhism stresses the concept of rita 利他 (Skt. para-anugraha), in which “offering” tends to be understood as self-sacrifice for the sake of other people, the concept of “offering” in Theravāda Buddhism appears to differ from that of Mahayana Buddhism.This paper aims to study the differences and the similarities in the concepts of “offering” which appear in each country’s Buddhist tales, and examine how it is reflected in both cultures.
著者
谷部 真吾
出版者
日本生活学会
雑誌
生活学論叢 (ISSN:24332933)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.17-29, 2002-09-30 (Released:2021-03-29)

In recent years, many performances at various festivals can be seen in local events or exhibitions in Japan which deviate from the original context. This phenomenon is considered as one kind of "folklorism" in which a "staging" can be recognized: original performances are arranged or choreographed specifically for exhibitions. While the research on "staging" has focused on folkloric performing arts (dances and music like Kagura, Ta-asobi, Ennen, etc.), there are very few studies about the other types of festival performances. These, however, have been actually represented in exhibitions. This article, based on my fieldwork, will examine the process of the "staging" of the float (Yatai) procession of Mori no Matsuri (Mori Festival) which participated in Sunpujo Natsu matsuri-Festa Shizuoka in 1999, and its subsequent influence on the original performance. I will propose an alternative perspective in the study of "staging" as a result of my examination.