著者
嶋村 裕樹 白石 洋一 茂木 和弘 小林 康弘 古賀 誉大 中本 英治 内田 潤 東籐 隆志
出版者
自動制御連合講演会
雑誌
自動制御連合講演会講演論文集 第57回自動制御連合講演会
巻号頁・発行日
pp.1311-1316, 2014 (Released:2016-03-02)

組込みシステムの設計においてモデルベース開発手法を適用するには,部品の高精度なモデル化が必要である.我々は,超小型モビリティに実際に使用するモータのパラメータを測定し,電磁界シミュレータによりモータのモデルを作成した.本発表では,まずモデリングの詳細について報告し,さらにHILS環境におけるモータモデルの検証結果について報告する.
著者
笹岡 貴史 乾 敏郎
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.7-12, 1999
参考文献数
8

景観の集合による物体の脳内表現を仮定した場合, 様々な要因による物体の景観の変化をどのように取り扱うかという問題を克服しなければならない.本研究では, この問題に対する手がかりとして「典型的景観」に注目し, 新奇物体を用いた2つの心理物理実験を行った.実験1では, 認識が容易で, かつ多くの被験者が典型的であると評定するような典型的景観が新奇物体において存在することが確認された.実験2では, 景観の典型性が, 汎化の大きさに与える影響を調べた.その結果, 典型的景観を記憶することにより, 物体の多くの景観を汎化できることが示された.この結果は, 典型的景観による物体の脳内表現を支持するものといえる.
著者
岡 小天
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子 (ISSN:04541138)
巻号頁・発行日
vol.7, no.3, pp.130-134, 1958-02-20 (Released:2011-09-21)

1 0 0 0 OA 古事記研究

著者
武田祐吉 著
出版者
青磁社
巻号頁・発行日
vol.第1 (帝紀攷), 1944
著者
山田,宏
出版者
日本計量史学会
雑誌
計量史研究
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, 2011-07-10
著者
柳澤 信芳
出版者
静岡大学
巻号頁・発行日
pp.1-118, 2006-03-31

平成16年度~平成17年度科学研究費補助金(基板研究(C))研究成果報告書
著者
小原 千郷 鈴木 (堀田) 眞理 西園マーハ 文 末松 弘行 鈴木 裕也 山岡 昌之 石川 俊男 生野 照子
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.60, no.2, pp.162-172, 2020 (Released:2020-03-01)
参考文献数
21

日本の一般女性における摂食障害の認識を明らかにすることを目的に, 病名の認知度と摂食障害に関する誤解や偏見に関するWEBアンケートを実施し, メディアからの情報入手が誤解・偏見に与える影響を検討した.回答者は4,107名の女性で, 平均年齢は27.0±7.4歳であった. 摂食障害を 「よく知っている」 が17.7%, 「ある程度知っている」 が43.5%, 「病名を聞いたことあるが, 症状などはよく知らない」 が27.8%, 「病名も聞いたことがない」 が6.5%であった. 病名の認知度は高い順から 「うつ病」 > 「拒食症」 ≒ 「過食症」 > 「子宮頸がん」 > 「摂食障害」 > 「統合失調症」 であった. 全般的にメディアからの情報入手が多いほうが摂食障害に対する誤解や偏見が少ない傾向にあったが, 摂食障害は 「ダイエットが一番の原因である」 「母親の育て方が原因である」 とする項目については, 特定のメディアからの情報入手があるほうが, そうであると考える人が多かった.
著者
阪本 仁 寺田 直樹
雑誌
日本地球惑星科学連合2014年大会
巻号頁・発行日
2014-04-07

金星は固有磁場を持たない惑星だが、太陽風との相互作用により、超高層大気中には磁場が存在する。金星の昼側の電離圏では、太陽風の動圧が低い時に磁力線がロープのようにねじれたフラックスロープと呼ばれる微細構造がしばしば観測される。Pioneer Venus Orbiter (PVO)は、昼側の下部電離圏を通過する軌道の40パーセント以上でフラックスロープを観測し、その観測頻度が170kmで最大となることを報告した[Elphic et al., 1983]。フラックスロープに関して、これまでにいくつかの生成モデル(K-H 不安定[Wolffet al., 1980], ホール効果に起因する非線形効果[Kleeorin et al., 1994]) が提案されたが、いまだにその生成メカニズムはよくわかっていない。本研究では、最近提案された速い抵抗性の磁気リコネクション[Loureiro et al., 2007]に基づく、新しいフラックスロープの生成モデルを提案する。最近提案された速い抵抗性リコネクションは、非常に横に長いSweet-Parkerタイプの電流シートの中で起こる。その成長率はルンキスト数の4分の1乗に比例し、ルンキスト数が10の4乗より大きいときに、横長の電流シートは不安定となる。MHDシミュレーションの結果[Samtaney et al., 2009]によれば、電流シート内の多数の点でリコネクションが起きたのちに、鎖状にたくさんのプラズモイドが形成される。このような鎖状の構造はフラックスロープに似ている。金星の昼側の下部電離圏においても、速い抵抗性リコネクションが起こる非常に横に長い電流シートが形成される可能性が考えられる。そこで我々は、金星の昼側電離圏において、横に長い電流シートの形成によって生じる速い抵抗性リコネクションを介したフラックスロープ生成のモデルを考察し、その適用可能性を検討した。我々が今回提案するモデルの概要は次の通りである。まず太陽風の動圧が高い状態を考えると、太陽風が運んでくる惑星空間磁場が下部電離圏まで潜り込む。次に惑星空間磁場の向きが変化し、反平行に並んだ磁場が潜り込めば、金星の昼側の電離圏で、横長の電流シートが形成される。形成された電流シートの中で、速い抵抗性リコネクションが起きることにより、フラックスロープが生み出される。我々はこのモデルの適用の可能性を検討するために、まず先行研究の金星超高層大気のハイブリッドシミュレーションの結果[Terada et al., 2002]を用いて、金星電離圏におけるルンキスト数、速い抵抗性リコネクションの成長率、Sweet-Parkerタイプの電流シートの厚み、それぞれの高度分布を求めた。得られた高度分布から、ルンキスト数に関して典型的な大きさを持つ高度をいくつか抜き出した。そして、抜き出したそれぞれの高度で、以下の2つの条件を満たすときモデルが適用可能と考察した。1つ目の条件は、速い抵抗性リコネクションが十分速く成長するという時間的な条件であり、2つ目の条件は電流シートの厚みが観測で得られているフラックスロープのねじれの半径[Elphic et al., 1983]以上になるという空間的な条件である。結果によると、およそ高度170km(ルンキスト数が10の5乗)から高度230km(ルンキスト数が10の6乗)の範囲で我々のモデルは適用可能ということが予測された。発表では、これら適用可能な高度におけるパラメータを用いたMHDシミュレーションの計算結果も紹介する予定である。
著者
寺田 充樹
出版者
電気通信大学
巻号頁・発行日
2020-03-25

本研究ではIoT技術をこれまで経験とカンに頼ってきた養蜂に導入し,プロでも現地で巣箱の内外を観察しなければわからないことを遠隔でモニタするシステムの開発と評価を行った.外気および巣箱内の温湿度,重量,二酸化炭素濃度を計測し,スマートフォン等でその変化をモニタするセンサシステム,そして早期対応が必須であるスズメバチの襲来を機械学習モデルによって検出するカメラシステムを,安価なマイコンボードESP32およびRaspberry Piを用いて実装した.温湿度センサ,重量センサ,二酸化炭素センサは試験的に1群のみにセンサを設置したが,そこではダニや分蜂等の異常は発生しなかったため異常検知はできなかった.しかし,遠隔モニタで巣箱の温湿度や二酸化炭素濃度は一定に保たれ正常であることや重量変化からミツバチの群勢や採蜜時期の判断材料になるなどの有用性が示された.機械学習を用いたスズメバチの物体認識ではWebの写真やビデオ撮影した動画から切り出した500枚の画像データを用いて,ImageAI,TensorFlow,TensorFlow Lite環境で比較評価した.TensorFlow Liteは42.6%の精度で他よりも低いが処理速度がImageAIの20倍,TensorFlowの30倍以上高速であった.そこで,学習データを900枚増やしたデータセットでは92.9%の検出率を得ることができた.誤検出も多少生じたが,検出を正解とする閾値を高くすることで誤検出をなくすことができることを示した.また,Raspberry Piの各モデルやエッジAIデバイスで処理速度・容量を比較し,価格面や複数台のカメラを接続させた時のFPSを考慮すると7,700円で10台のカメラを1台あたり1fps以上で処理できるRaspberry Pi 4 model Bが適当だった.実際に養蜂場に設置した想定で防水ウォールボックス内にRaspberry Pi 4 model Bとモバイルルータを入れ,ESP32と距離を離した時の8m以上距離を置くと接続が切れることがわかった.さらに,スズメバチの検出の手法をミツバチの個体数のカウントに応用し,誤差7~22%という結果が得られた.精度向上に向けてまだ多くの改善の余地が残されているが,これは先行研究の誤差2倍以上と比較して極めて高い精度である.また,この結果からIoTやAIを応用した養蜂の研究が,いかに初期の段階であるかを物語っている.機械学習による映像解析は,巣門前の個体数だけでなく,採蜜のために出入りするミツバチの数だけをカウントすることで活動状態を調べたり,巣箱を開けて巣枠に密集している蜂の状態を全体で観察して群の個体数を把握したり,またそれぞれの働きバチが持つ役割を解析したりと様々な応用が考えられる.本研究ではその大きな可能性を示すことができた.
著者
槌野 正裕 荒川 広宣 中島 みどり 山下 佳代 高野 正太 高野 正博
出版者
九州理学療法士・作業療法士合同学会
雑誌
九州理学療法士・作業療法士合同学会誌 (ISSN:09152032)
巻号頁・発行日
vol.2009, pp.21, 2009

【背景】<BR> アブラハム・マズローは,人間の基本的欲求を低次元から,1.生理的欲求,2.安全欲求,3.愛情欲求,4.尊敬欲求,5.自己実現欲求と5段階に分類している.生きていくうえで欠かすことの出来ない生理的欲求には,食欲,性欲,睡眠欲,排泄欲などが含まれている.リハビリテーション医療分野では,排泄欲に対する機能訓練は皆無である.当院は大腸肛門病を専門に扱っており,理学療法士は大腸癌術後の離床促進による呼吸器合併症予防と,排泄の機能障害に対しての直腸肛門機能訓練を行っている.<BR> 今回,直腸肛門機能障害に対して取り組んだ,物理療法機器を用いての治療を報告する.なお,症例には当院倫理指針に則り患者への同意を得ている.<BR>【症例紹介】<BR> 症例は,60代,男性,排便時出血と肛門痛を主訴として来院.直腸肛門機能検査では,外肛門括約筋筋電図収縮力(S/R)1.5,その他問題なし.外肛門括約筋の収縮に対するバイオフィードバック療法を実施したが,筋の単独収縮が出来ず,主治医より治療を依頼された.括約筋を収縮させようとしてもS/Rに変化は無く,逆に息むような奇異収縮を認めた.腰仙椎MRI画像では腰椎の過度な前彎と,代償的な骨盤後傾を認めた.<BR>【治療方法と経過】<BR> まず,骨盤帯の前傾を促すため,骨盤前後傾運動を指導した.骨盤帯の運動が可能となってからは,米国Chattanooga社製,Intelect Advance Combo 2762ccを用い,電流は筋電図誘発電気刺激(Electromyography-Triggered Neuromuscular Stimulation:ETMS)を使用した.電極パットを尾骨先端の肛門縁とS2~4仙骨部に貼付し,アースを臀部に貼付した.最初の訓練姿勢は左下側臥位で,骨盤帯は前傾位とした.治療開始4週間を経過した時点で括約筋の収縮は出来るようになってきたが,弛緩が上手く出来なかった.6週後,外肛門括約筋の収縮と弛緩をコントロール出来るようになった.収縮方法を学習したので,抗重力位での訓練方法を指導し,更に動的な訓練を行った.退院時S/R比は2.6へ上昇し,肛門痛も軽快した.<BR>【考察】<BR> 大腸肛門の専門病院として,直腸肛門機能障害に対するバイオフィードバック療法を行っているが,視覚を用いたフィードバックのみでは患者自身の感覚の理解が得がたい症例に対して,感覚と視覚を利用した治療を行った.外肛門括約筋は収縮しても目に見えないため,視覚を用いたバイオフィードバック療法は有効な治療手段である.しかし,感覚入力も同時に行うことで収縮感覚を理解し易くなったことが考えられる.また,訓練姿勢に関しても以前の研究結果を基に骨盤帯を軽度前傾位へ誘導して取り組んだ.外肛門括約筋を含む骨盤底筋群が筋収縮を行いやすいアライメントに調整したことが治療効果を高めたと考える.
著者
門田暁人 佐藤慎一 神谷 年洋 松本 健一
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.44, no.8, pp.2178-2188, 2003-08-15

ソフトウェアに含まれるコードクローン(重複するコード列)は,ソフトウェアの構造を複雑にし,ソフトウェア品質に悪影響を与えるといわれている.しかし,コードクローンとソフトウェア品質の関係はこれまで定量的に明らかにされていない.本論文では,20年以上前に開発され,拡張COBOL言語で記述されたある大規模なレガシーソフトウェアを題材とし,代表的なソフトウェア品質である信頼性・保守性とコードクローンとの関係を定量的に分析した.信頼性の尺度として保守工程で発見された「フォールト数/LOC(Lines of Code)」を用い,保守性の尺度として「モジュールの改版数」を用いた.分析の結果,コードクローンを含むモジュール(clone-includedモジュール)は含まないモジュール(non-cloneモジュール)よりも信頼性(平均値)が約40%高いが,200行を超える大きさのコードクローンを含むモジュールは逆に信頼性が低いことが分かった.また,clone-includedモジュールはnon-cloneモジュールよりも改版数(平均値)が約40%大きく(すなわち,改版のためにより多くの保守コストが費やされてきた),さらに,モジュールに含まれるコードクローンのサイズが大きいほど改版数がより大きい傾向にあることが分かった.
著者
吉田 寛 中澤 静男 河本 大地 佐竹 靖 竹村 景生 市橋 由彬 新谷 太一 有馬 一彦 山田 耕士
出版者
奈良教育大学次世代教員養成センター
雑誌
次世代教員養成センター研究紀要 = Bulletin of Teacher Education Center for the Future Generation (ISSN:21893039)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.249-254, 2021-03-31

奈良教育大学附属中学校ではESDの理念を軸に「総合的な学習の時間」を学びの系統性の中に位置づけて学校づくりを行っている。本稿では、コロナ禍のなか、10月に実施した地域フィールドワーク「奈良めぐり」で得た知見を紹介する。多様性・多文化共生を学ぶコースでは、ゲストティーチャーとの対話(ひととの出会い)を通して、外国人問題や障害者に対する視点の変化、さまざまな生き方に触れた。できないと嘆く前に「たくましく、できることを探し、一歩踏み出す人々」との出会いを契機に、まとめを経て「自分ごと化」していく生徒の変容を分析する。